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「あの、その、スターゲイザーさん。今ちょっと大丈夫ですか?」

「うん?なぁに、真『GAME SET!……WINNER 01!!!』」

「今のノーカンでいいよ。終わってからまたやろう」

 


「へぇ、なるほどね。悩みっていうのはこれか」

「うん」

「……テンパリングがすごく難しくて」

「らしいね、ボンボンちゃんも言ってた言ってた……。ってそうだ、あの子呼べば一発じゃないの?」

「それが……高校のお友達と家庭科室借りてるらしくって」

「あちゃー。それでも呼べば来てくれはするだろうけど、それはちょっと気が引けるよねえ」

「それで、買ったチョコで済ませるにしても、せめてルゥさんの好きな曲を録って付けようかなと思ったんだけど」

「全然声が出ない?」

「……うん。」

「まあ気が滅入ってるときはなんもかんもうまくいかないよねえ。……で、私を指名したってことは」

「私……どっちを頑張ればいいのかな」

「それを占え、ってことね。ふーーむ……なるほどね。残念だけど私のは占星術だから、そんな万能じゃなくてね」

「お願い」

「それでも縋りたくなる気持ちはわかるよ。まあ、そうだね2者択一くらいなら……」

「いや、やっぱやーめた。他人に選んでもらう道なんて押しなべて碌なもんじゃないよ」

「でも……」

「時間はあるし、一つ私の好きなお話でもしようか。そんなに掛からないし、決めるのは、そっからでも遅かないよ」

 


むかしむかし、あるところに羊飼いくんと婚約者ちゃんが居ました。羊飼いくんはそのまま順当に行けば、親の羊と家を引き継ぎ、親が見合い

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