車椅子探偵の事件簿~月は無慈悲な夜の女王~

ページ名:車椅子探偵の華麗なる休日

 

予知夢2

「お……俺じゃないんす、内垣さん、信じてください。これだって、押し付けられたやつで……」

そういえば甚三郎の姿が見当たらなくなった。一体どこへほっつき歩いてるのやらと、まずは【野次馬だらけの広場の喧騒】からあなたが確認に向かうと、顔面蒼白した甚三郎の姿が。彼の腕の中にはビニール袋に包まれた血濡れの包丁。

そして視界の端、ブルーシートに包み込まれていくのは死体となった宗室市、その人だった。

 

予知夢1

「ああああああ!!!!!もう耐えられねえんだ!!寄越せよ!!なあ!早くよ!!!」

てるとはぐれてからおよそ30分。そろそろ回収できないと何が起こるかわからない時間だ、若干の危機感を覚え始め、足の運びも自然に早くなっていく。だが、ふと、【物陰に転がった車椅子】が目に付いてしまった。

すぐ近くで男の怒鳴る声と、女性の呻くような悲鳴が聞こえる。……あなたは目下の問題を据え置いて、そちらへと進路を変えた。

 

「フロストナイト」

HP26点

「凝固処置」鉄壁

【IgEアナフィラキシア】

【零距離射撃】

【応急手当】

【神の腕】

【予兆】

【集中】

 

 

 

 

 

予知夢

ぷつん、という軽い断裂音のあと、車椅子の女性の頭がゴロリとあなたたちの元に転がる。既にその双眸に光はなく、主人を失った首から先には絶え間なく鮮血が吹き出している。

次は自分達の首が刎ねられる番ではないか?至極当然なその不安と心配は正しく杞憂だった。

星が、雲海が……つまるところは「空が落ちてきた」のだから。

ただ一つ、幸いであるのは、どうやらそれに押し潰される瞬間に自らの意識が途絶えたようであることだ。

効果:最後の審判の際に「犯人」「手口」「動機」の3点を的中させなければ、即座に全滅する。

 

 

 

 

 

 

予知夢PC2

「甚三郎くん、足掛かりとなりそうな物を東で見掛けました。次の周回では、そちらを中心に回りましょう。」

「内垣さん。俺ぁ、あなたが足を止めたって。何も言うつもりなんかぁないんす、ずっと大好きですよ。」

「どうしたんですか急に。……まあ結構長いこと探索してましたからね。次は一回休みたいですか?」

「……んまあそうっすね!そうなんすよ!休んで肉食いましょ肉!!」

変わり果てた都市を少しずつ進んでいく。その内訳は宗室市、鵺、音無忍、平尺甚三郎、鈴木七海、そしてあなた。始めは2人と言う些か心細い面子ではあったものの、巡り合わせとはかくも不可思議なもので、最終的には顔見知りが6人も寄り集まるまでになった。この調子で探索を続けていけば、もっと頭数を揃えることだって可能だろう。まだ、あなたは希望を捨ててはいない。

あなたはメモ帳に100と21本目の線を書き入れた。

 

 

 

PC1

「さて、今周の裁判をやってくわけだけど……。おいおい、探偵が被告人席に立ってるけど?」

「何も問題なんかありませんよ。私には信頼のおける最高の助手が居ますから。」

「………。」

「……探偵の代理人として述懐させていただきます。犯人は探偵。犯行の手口は刺殺。動機は……」

あなたは探偵に代わり、この夢界裁判において犯人の指名することを任された。

そして、彼女の手引きに従って渡されたメモを読み上げていく。あなたが、その任を果たしたとき、探偵は死刑に怯えるような様子はなかったように思える。首が刎ねられる、その最期の瞬間まであなたに向けた微笑みが絶えることはなかったのだから。

メモの最後を見る。『きみはよくやった。それと、最後までごめんね。』

 

 

 

 

思い出した記憶

あなたはチームを率いてゲームマスターの討伐に向かったが、その現場にて黒い招待状の罠に掛けられてこの世界へと引きずり込まれてしまった。その招待状による幾つかの制約があなたに本来の実力を発揮させないように縛り付けているが、ひとたび何等かの手段でその影響下から離れてしまえば、その指揮官に相応しい戦鬼ぶりを発揮するはずだ。

 

偽物の招待状:ゲームマスターが悪意を込めて造り上げた贋作。この招待状で夢界に侵入したものは能力や権限に制限を受ける。

効果:招待状の呪いが解除されたタイミングで三等深層級相当のデータを得る。このハンドアウトを受け取った時点でプレイヤーはリスペックしたデータを作成し、GMに申告すること。

また、あなたは正規の招待状を持たないため、裁判において犯人指名を行う権利は与えられず、あなたがこの夢界で戦闘不能になった場合、次の周回にもその状態が保存される。

 

 

思い出した記憶

あなたはゲームマスターの討伐に向かったチームの何名かが、謎の招待状を介して精神のみを特殊な夢界に幽閉されてしまった旨を知らされる。奇しくもそれと時を同じくして、目の前にあなた宛ての白い招待状が届く。

送り主は『八雲遊子』。これも何かの罠かもしれない可能性は大いにあるが、少なくともこの招待状の起動権はあなたにしかない。……葛藤と議論の末、あなたはやむを得ず封を切った。

 

本物の招待状:ランダムなモニター候補にのみ送られる正式なもの。デバッグモードの使用権さえもこれには付与されており、読み取ることさえできればもちろんその行使も可能。

効果:【デバッグモード起動】の難易度を2にする。また、どの情報判定であっても後出しで自動成功することができる。ただし、後者の効果を適用する度にその回数をカウントする。

また、あなたは正規の正体を持つため、探偵に代わり犯人指名を行う権利が与えられている。あなたがこの夢界で戦闘不能になった場合、それを無かったことにして次の周回へと移動する。

 

『車椅子探偵』

HP6/16

【病弱】最大HPを10減少させる

【名推理】このキャラクターが味方に居る限り情報判定の難易度は3下がる。ただし、下限は4である。

メインNPCの酒浸り。死ねないし狂えない。

 

 

「指示する悪夢」

HP16

切札「無意味な試行」研鑽

【指示A】ネイピア数を全て読み上げるまでは回避判定を行わないで下さい。

【指示B-1】罪には罰を、罰のためにまずは測りましょう。攻撃判定を行う度に1d100を振って下さい。

【指示B-2】罰が執行されます。出目の合計が100を超えたとき、2d6を振ってその合計分のダメージを受けてください。

【指示C】罪が赦免されます。HPが3を切ったキャラクターのHPを3になるように回復します。

【指示D】私を解放してください。

【情報解析】

【好印象】

 

「愛し合う悪夢」

HP16

切札「愛は不滅」復活

【どうじにかんがえる】補助 判定成功時に次の判定の達成値+2 切札使用後は+1のみ。

【さびしいな……】5点+疫病 間合1 切札使用後は8点に

【どれにしようかな?】4ターン目に使用。次のターンの攻撃判定の達成値を10に

【これ!】5ターン目に使用。12点 間合0

【あいをわすれないで!】復活時全ての眷属をHP1で蘇生する。

 

「愛に目覚めた悪夢たち」眷属

HP4

【制圧射撃】

【零距離射撃】

 

2サイクル目の犯人当て

A:Bは嘘を吐いてるよ。

B:CとDは本当のことを言ってるよ。

C:Eは本当のこを言ってるよ。

D:Aは嘘を吐いてるよ。

E:僕は嘘を吐いてるよ。

 

 

 

 

 

 

 

ソウシツイチ

HP32

「インビジブル・ウォール・アルファ」鉄壁

「インビジブル・ウォール・ブラボ―」鉄壁

「インビジブル・ウォール・チャーリー」鉄壁

【活性弾】

【スキルロック】

【重装甲】

【オールウェイズヴィジランテ】

【零距離射撃】

【穴二つ】

【クイックリロード】

【オレイマイリ】

【gyaンぐ撃チ】

 

オトナシシノブ

HP16

「ポルターガイスト」鉄壁

【迫撃砲】

【オールウェイズヴィジランテ】

【集中】

【予感】

【名手】

 

 

 

 

 

 

ゲームマスターからインビジブル・ウォールの面々をゲーム世界に複製する契約を結び、その代償として所定のタイミングで自殺を、動機を残さない形で行うことで絶対に解くことのできないゲーム空間を生み出した。

ゲーム世界のニューワールド更新による記憶のリセットを死と見做している。

 

プロヴィデンス

 HP:8 速度:4

【神なる手】 常駐 全ての補助はターンの最初に判定を行ってよい。

【ザ・インビジブルウォール】 常駐 戦闘の開始時に自身の一つ前の深度に各HP6の障壁を8枚展開する。

 【可燃性液散布プロトコル】 補助 全範囲 【火傷】を発生させる攻撃を受けた際のダメージ+4

【時限式吸着ボム】 行動 範囲 吸着後の起爆は回避不能 近接8 任意の1人に1ターン経過で起爆するボムを付与する。起爆時は同じ深度にいる味方にも同等のダメージを与え、【火傷】を付与する。ボムが吸着したキャラクターは急着時のみ後退が可能となる。

【ボム起爆】 補助 時限式吸着ボムを当てた次のターンに使用可能。【神なる手】の効果を受けない。

 【衛星レーザー】 行動 間合5 射撃12 火傷付与

【これくらいどうってことないさ】このキャラクターが味方に居る限り、チートコードを発動することができる。

 

 

チートコード

【タイムスクロールバー】過去時間軸に向かって跳躍が可能になる。

【無限課金】どんな商品でも在庫が尽きるまで無限に購入することができる。

【隠しキャラ】トニー・フレッチャーを味方NPCとして呼び出す。

【ワクチンプログラム】宣言することで、【改造スキル】を一つ封印する。

 

「数量限定タピオカスペシャルティー」:瓶詰:在庫1

限定商品のスペシャルなティーなだけあって、飲むと身体が活性化し損傷でさえ修復され始める。

……いや本当に何が入ってるの?

「主人公のネズ耳」:魔光粉塵:在庫2

キャラクターになり切ることで、この世界における主人公補正を受けることができる。

ただし2回目以降となると気恥ずかしさが勝って碌に演技できたものではない。

「クラッカー式打ち上げ花火」:夢導火焔瓶:在庫10

やめるのだ!花火は人に向けたり、ましてや投げつけるものではないのだ!

よい子のみんなは真似しないようにしましょう。

「夜空のミサンガ」:クローバー:在庫4

ちょっぴりくらいの幸運はもたらしてくれるかもしれない。

 

 

1サイクル目

【野次馬だらけの広場と喧騒】

【物陰に転がった車椅子】

【ランチにする】

【観覧車に乗る】

【コーヒーカップに乗る】

【ゴーカートで鳴らす】

【ジェットコースターに並ぶ】

【ジェットコースターに乗る】

【お化け屋敷with忍】

【ウォーターサバイバルゲームwith鵺】

 

 

2サイクル目『解けない謎編』

【車椅子探偵に会う】

【現場検証1】難易度5

【5か所の事情聴取】難易度7

【売店に寄る】難易度2

【アルバイト】難易度難易度5

【遊園地の外に出る】難易度2※イベント進行注意

 

【麦わら帽の少年】クオリアを宝石と勘違いして拾った少年。

【眉を顰めた男】最初の犯人役。正規ダイバーで少年からクオリアの話を聞きつけた。

【気弱な女性】最初の被害者役。ローグダイバーで、市に死者役を代わってもらった。

【着ぐるみキャスト】男と女が口論してたことを知っている。

【売店のおばちゃん】

 

 

 

3サイクル目『発狂都市編』

【コンサート会場】難易度3

【病院】難易度4

【図書館】難易度5

【ホテル】難易度6

上から増殖チート、シュガースポットとの対話(およびスクロールバーチート)、ワクチンプログラム、ログ確認

 

【プロテクションの記憶】

【フロストナイトの記憶】

【アイアンカットの記憶】

【レティシアとユータの記憶】

【ビリーザキッドの記憶】※回答パート

それぞれキーラ、指示する悪夢の記憶、ワクチンプログラム開発者の記憶、愛し合う悪夢の記憶、宗室市の記憶に対応する。

 

4サイクル目『宗室市合流編』

【宗室市を捜索する】※どちらかを進めると

【断片ログの回収】※昼時間に移行

4-昼サイクル目『自白編』

【殺人現場と追及】※次のサイクルにクライマックス突入

5サイクル目

【宗室市を倒す】

 

 

イベント1

サイクル終了時

高く架けられたモニターには車椅子探偵の姿が写る。

彼女が立つ檀上の向こうには、性悪に嘲笑うパペットが座る玉座。その間には無数の人間の顔が写された液晶も見えるだろう。

「さて、問題です。この殺人事件のフーダニット、ハウダニット、ホワイダニットは?」

「私、車椅子探偵が」「毒物で」「えー……そうですねぇ。退屈さに辟易して殺した。でどうでしょう?」

「もう完っ全にやる気ないねぇ。」

「それは仕方ないですよ。もうとっくの昔に飽きてるんですから。」

パペットが手を振った瞬間探偵の首が飛ぶ。

そして。

月が落ちてくる。

この時点で予知夢を更新する。

 

 

 

【ログの断片】

「ホワイダニット」を獲得する。

 

『ハーイ♡市くん。僕はゲームマスター……まあ結構有名人だから、自己紹介するまでもなくご存知だろうけど。』

▼【銃を構える】

『怖いなあ、そんな物騒なものは降ろしておくれよ。僕は単純に、君とお喋りしたいだけなんだよ?』

『君達はエンディングを終えたとき、どうなるかは知っているかな?』

『それまでの記憶を全て失い、真っ新な状態にリセットされて何度だって同じことを繰り返し続ける。』

『もう二度と事務所にも学校にも戻ることはない。この束の間の休日を永遠に続けるだけなんだよ。』

▼……お前の薄ぺっらい嘘に誰が踊らされるものか。

『あは、信用ならない?それならそれで別に構わないよ。別の人間を誑かすことにするだけさ。』

『じゃあね。』

▼待て。

『なあに?』

▼お前がこの話を持ち掛けてまでしたい取引の内容には、幾らか興味がある。

『うふふ、そうだね、聞いてみるだけ、だもんね?』

『君の大事な大事なお友達をここに置いてあげる。この永遠のループの中でも寂しくないように。』

『君がリセットされないように、僕お手製のお人形さんも門番に置いてあげる。』

▼……で、僕に何をしろって?

『君には時々、すごく痛い思いを我慢してもらいたいだけさ。それ以上は望まない。』

『僕は解けない問題を作りたいんだよ。終わりがないゲームを作れば、永遠に続けることができるだろう?』

▼話が見えてこない。もっと具体的に話せ。

『風情がないな。……僕が指定したタイミングで自殺してほしい。死人に口なし、誰も真相には気付けないだろう』

『ましてやその動機なんて言い当てられっこない。それで、君は永遠に生きられる。』

▼……。

『別に今返事しなくてもいいよ。何週目の君にでもこの話をすることにしてるからね』

 

 

ラストイベント

「犯人は宗室市。」「手段は自殺。」「動機は……ループを終わらせないため。」

「ん~~~~~……正解だよ。おめでとう、エンディングの時間だ。これで君達は晴れて自由に……」

銃声と共にパペットが風穴だらけになる。

「まだだ。まだ、終わりじゃない。」

「ここで全滅させれば次の周回に押し込むことができる。後は……それを永遠に繰り返すだけだ。」

「それじゃあ頑張る君に応援してあげよう。」

クライマックス戦闘を開始する。

 

エンディング

「終わるのか……やだなぁ……。」

「ゲームはいつか終わってしまうものだから。でも、記憶にはきっと残るさ」

「でも、それだけだ。僕に残せるものはそれだけでしかないんだよ」

「……。」

 

現実に帰還する。

 

数日後、車椅子探偵が訪れる。

「初めまして。……いや、『久しぶり』だね。助手くん。」

「」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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