[前口上は重要度が低いため割愛]
[再生]
「第一回のテーマははい、ドン!」
「生ける夢について教えて!です」
「ふむ。まあ、僕が呼ばれるわけだね」
「次があれば『奇書院について教えて!』でも呼ぶと思いますよ」
「さすがに職場のことは勘弁してほしいんだけど……。」
「まあ次の事は後で考えましょうよ。とりあえず早速始めて行きますよ!」
記念すべき一発目はラジオネーム:平安の大妖怪様より
Q「生ける夢ってなんなんだぞ……?」です
「ふむ……表現がいささか難しいが……。そうだな、強いて言うのなら」
A「自我のある夢界世界そのもの」だろうか。
「夢界へ討伐任務へ行くと大体人型にしろ、怪物にしろが居ると思うが……あれはあくまで生ける夢の端末に過ぎない」
「場合によっては何十匹の雑魚が同じ意思を共有しながら出てきたりしますもんねー。サーバーと子機みたいな?」
「でもでもじゃあじゃあ、あれを倒すことでなんで夢界が崩壊するんですか?」
「あれはね、本質的には陣取り合戦なんだ。戦闘を介して僕たちは夢界そのものを上書きするように侵食している」
「それに悪夢は対抗すべく端末を出してきて更に上書きを始める。鬩ぎ合いに負けた方が弾き出されるというわけだ。」
「でも弱った悪夢じゃ、現実世界の修正力なんかに勝てっこないからそのまま消えちゃう……ってことなんですね」
「改めて思いますが、ちょっとかわいそう。」
「そういうこと。そういう意味で現実世界そのものが現実世界という概念法則を成立させる同質の存在だとも言える。」
続いてのお頼りはラジオネーム:不運体質な山賊さんより
Q「クオリアってなんであんなに珍重されてやがんだ……?」です
A「その個体の種子であり、その個体の記録だから」だよ。
「表現として一番近いのはDNAかな。」
「さっきの話で言うと、鬩ぎ合いに負けた生ける夢はそのまま消滅する前に最後の抵抗をするんだよね。」
「端末の再構築はもう無理でも、いつか十分な想像力を得られたときに完全な自分に復元するための設計図」
「そしてそれを修正力から守るための殻で覆ったもの。それがクオリアだ」
「私も研究で取り扱いますねー。生体の状態でも情報は読み込めるんですけど、この方が持ち運びやすいんですよね」
「生ける夢の最も制御しやすい、加工済みの状態、と捉えればその手間分も価値にあるのかもしれないですね」
「基本的には誰かが契約を結ばない限りは無害だからねえ。」
「ところで、DNAの例えで言うなら遺伝子組み換えとかはどうなんです?便利な能力だけ他の生ける夢に移植したら便利じゃないですか?」
「いい着眼点だね、もちろん奇書院も過去に試したんだけど……結果は失敗、研究所が人造悪夢の領域になった。」
「理由としては遺伝子ほどに要素が単純じゃなかった。から、生まれるものも制御できなかったんだ。」
「罰が当たっちゃいましたね~」
「ね~。夢語りの成り損ないを見るに、証明者は今もこの研究を続けてるみたいだけどね。よくやるよ、と思う」
ドンドンいきましょ、次のお頼りはラジオネーム:ラタトスクさんより
「ラジオネームの意味ねえな」
Q「契約って、私達実際何をしてるんだろうね??」です
「得体のしれないまま数百年続けてたのか……」
A「宿主の夢界を一部自分自身へと上書きする行為」だね。
「まあざっくりいえば居候だよね。これが発展して全域を占領し始めたら所謂『ホルダー化』と言うよ」
「また、『想像力』とは宿主が宿主の夢界をどれだけ意識的にコントロールできるかとも言っていい。」
「ダイバーが能力を使えるのも自分の夢界から引っ張ってきてるからですよねー。こう……ブレーカーが落ちたりとかはしないんです?そうでなくとも、疲れたりだとか。」
「基本的にはないよ。僕らは想像力で無意識の夢界領域を夢に貸し与えているわけだけども……」
「有意識で操作できる無意識なんてそのほんの氷山の一角だからね、かなりの数契約しない限り影響はないよ」
「多くの場合は、それだけ契約する前にその受け皿を作れないはずだ」
「マンション持ってるけど、家主が住んでるのは一部屋だけ~みたいな。」
「例えが独特だけどまあ大体そういう感じ。ホルダー悪夢が強いのは、純粋に占領面積が比べ物にならないわけだ。」
コメント
最新を表示する
NG表示方式
NGID一覧