万華鏡

ページ名:万華鏡

 

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<tbody>

<tr>

<td>

<p>私はプロジェクターを起動させて、彼女に一本の映画を見せた。</p>

 

<p>私達の解釈する世界とは「井戸」とその水を汲み上げて延びる無数の枝分かれした管の宇宙でできている。</p>

 

<p>枝の一つ一つは選択によって生まれていく。可能性はもう一つの宇宙そのものだ。もしもこの広い世界のどこかで誰かが何かを選んだのなら、その瞬間、選択されなかったIFが誕生する。</p>

 

<p>それらは多様性と世界の寿命の担保だ。ある一つの宇宙が破滅的な結末を迎えても、既に分岐した宇宙は同じ顛末を迎えるとは限らない。例え幾ら死に絶えようとも、それと同じだけ生まれ続ければいい。</p>

 

<p>それら全てが尽きぬ限り、世界はそれを繰り返し続けていくのだから。</p>

 

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<p>けれど、「井戸」の水は有限だ。ただ無作為に増やし続けるだけではいずれ枯れ果て共倒れだ。</p>

 

<p>可能性を生み出し続ける枝を残し、そうでない枝を伐採して「井戸」に還元する必要がある。</p>

 

<p>&nbsp;</p>

 

<p>けれど世界樹は理解を示さなかった。ゆえに、袂を分かった。</p>

</td>

</tr>

</tbody>

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