それより後にあったどんな愉快なことや悲惨なことよりも俺にとって一番特別な夜の話だ。 空港で泣いてる女の子を見つけて宥めたことがあった。そのままにするのも””夢見””がよくないと思ったんだろうな。 俺は、自分が間もなく追われる身になる筈にも関わらずに、のこのことその子の前へ姿を晒しにいったんだよ。 |
氏名:太中 豆作
フリガナ:タナカ トウサク
ダイバーネーム:ハングドマン
最終階級:一等深層潜夢士
前歴:殺人歴あり。指名手配を受ける前に国外逃亡を図ったところ、2007年に発生したグラスゴー空港テロ未遂事件にて織部重成を始めとした奇書院職員と遭遇し縁故雇用を受け同院に就職。
ダイブの補助機構を前提とするものの、ダイバー適性を保有していることが検査で明らかになったためエージェントとして就任。
ダイバー態:龍を模した樹木とそれに吊るされた男性の姿。
巡らされた根は接触対象への寄生作用が確認されている他、ある程度可動域を持つ。なお、自我は男性本体にのみ確認。
人物評:
彼女は言った「あなたは大量の水の中、眠るように溺死する」。 私が見たせいで、私が見たせいで、と彼女はわんわん泣き続ける。 馬鹿げた話だと当時は思ったよ。グラスゴーの女はあの年でドラッグでもやってんのか?とも思った。 けどなあ、同時に俺は思った。台の上で首をへし折られるよかぁよっぽどマシなくたばり方じゃないかと。 「そうか、それじゃあせめて、償いに看取ってくれよ」俺がそう言ってやっと、彼女は涙を引っ込めたんだ。 |
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