遠藤典子(1968年5月6日-)は、エネルギー政策・安全保障を専門とする研究者・実業家。
京都大学大学院エネルギー科学研究科博士課程修了。
ダイヤモンド社で記者・副編集長として多分野を取材後は、東京大学政策ビジョン研究センターで研究。
2024年4月からは早稲田大学研究院教授として着任。
NTTをはじめとする複数企業の社外取締役を務めるだけでなく、政府委員会ではエネルギー安全保障領域から政策形成に参画するなど、メディア・学術・政策・経営を横断して活躍している。
著書である『原子力損害賠償制度の研究ー東京電力福島原発事故からの考察』は第14回大佛次郎論壇賞を受賞。
人物
エネルギー政策、セキュリティ・リスクガバナンス、エネルギー安全保障を専門とする研究者・実業家であり、日本のジャーナリズム界と学術界、さらに企業経営の現場をまたいで活躍してきた人物である。京都大学大学院エネルギー科学研究科博士課程を修了し、博士学位を取得。原子力政策やエネルギー安全保障を中心に、公共政策全般にわたる幅広い研究と政策提言を行っている。
キャリアの出発点は1994年に入社した株式会社ダイヤモンド社で、週刊ダイヤモンド編集部にて記者・編集者として活躍した。小売・流通業、電機・IT産業、エネルギー・環境政策、国際金融、財政政策、産業政策など、多領域にわたって取材・執筆を担当し、後に副編集長を務めた。2004〜2006年には国立大学法人九州大学の東京事務所長も兼務し、産学連携プロジェクトに携わるなど、大学運営・社会連携にも貢献。
その後東京大学政策ビジョン研究センターで研究活動に専念し、2015年から慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任教授に就任。2017年には安倍フェローシッププログラムのフェローとして米国に拠点を置き、日米双方でエネルギー政策と安全保障分野の研究を深化させた。
研究面ではエネルギー・環境問題に関する女性有識者会議を創設・運営するなど、専門知を社会に橋渡しする活動にも積極的に取り組んでいる。著書『原子力損害賠償制度の研究―東京電力福島原発事故からの考察』(岩波書店)は高く評価され、第14回大佛次郎論壇賞を受賞した。
さらに政府関連委員会への参画も多く、財務省財政制度等審議会、産業構造審議会産業技術環境分科会、通商・貿易分科会、総合資源エネルギー調査会電力・ガス事業分科会原子力小委員会、原子力委員会原子力損害賠償専門部会、原子力損害賠償・廃炉等支援機構運営委員会、カジノ管理委員会委員など、政策形成に関わる幅広い領域で重要な役割を担っている。
また企業経営でも影響力を持ち、2016年のNTTドコモ取締役就任を皮切りに、アインホールディングス、阪急阪神ホールディングス、ジャパンエレベーターサービスホールディングス、NTT株式会社など多数の企業で社外取締役を務めている。
2024年4月からは早稲田大学研究院教授として着任し、原子力、通商・貿易、航空・宇宙、安全保障、財政、防衛など広範な政策領域における研究と教育を進めている。メディア、学術、政策、企業経営の四つの領域を横断する稀有なキャリアを持ち、日本のエネルギー政策・安全保障政策形成における重要な知的リーダーの一人である。
専門分野
- エネルギー政策
- エネルギー安全保障
- セキュリティ・リスクガバナンス
- 原子力政策
- 通商・貿易政策
- 航空・宇宙政策
- 防衛政策
- 公共政策全般
略歴
- 1968年 5月6日生まれ。
- 1994年 株式会社ダイヤモンド社に入社。週刊ダイヤモンド編集部で小売・流通、電機・IT、エネルギー・環境政策、国際金融、財政政策、産業政策などを取材・執筆。
- 2004年 国立大学法人九州大学 東京事務所長(ディレクター)を兼務。産学連携プロジェクトを推進。
- 2006年 株式会社ダイヤモンド社 『週刊ダイヤモンド』副編集長に就任。
- 2011年 株式会社フォルマでワシントン、ニューヨークを拠点にクロスボーダー取引コンサルティング業務に従事。
- 2012年 京都大学大学院エネルギー科学研究科 博士課程修了。
- 2013年 東京大学 政策ビジョン研究センター 客員研究員。
- 2014年 京都大学より博士(エネルギー科学)取得。
- 2015年 慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 特任教授に就任。早稲田大学 環境総合研究センター 招聘研究員。原子力損害賠償制度専門部会 運営委員会委員に就任。
- 2016年 株式会社NTTドコモ 社外取締役に就任。
- 2017年 安倍フェローシッププログラムのフェローとして日米の研究を開始。
- 2018年 株式会社アインホールディングス 社外取締役(現職)。
- 2019年 阪急阪神ホールディングス株式会社 社外取締役(現職)。株式会社バルクホールディングス 社外取締役。
- 2020年 カジノ管理委員会 委員に就任。
- 2020年 慶應義塾大学 グローバルリサーチインスティチュート 特任教授。
- 2021年 ジャパンエレベーターサービスホールディングス株式会社 取締役(現職)
- 2022年 NTT株式会社 社外取締役(現職)。
- 2024年 早稲田大学 研究院 教授に就任(現職)。
受賞・書籍
- 2013年 『原子力損害賠償制度の研究―東京電力福島原発事故からの考察』で第14回大佛次郎論壇賞受賞。
関連サイト
- 公式X(Twitter)アカウント https://x.com/ennori
- NTT株式会社 https://group.ntt/jp/ir/mgt/management/endo.html

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