リュウの養父

真面目で実直で不器用な人。
村同士の付き合いから一回り以上も若い少女を嫁に貰ったものの、老いた自分では相手も不満だろうという遠慮もあり中々親しくなることができなかった。
妻が村を訪れた男と親しくなっていることにも薄っすら気付いていたものの、ある種当然のことであり仕方ないことだと目を瞑ってた。
母体を犠牲にして産まれた子供が人ではありえない程に白い髪を持っていたことには驚いたものの、母胎に呪が掛けられたために忌み子として産まれたことにしてしまえば、自分が妻に不貞を働かれたことも割れず、不貞を働いた亡き妻が誹られることも無い、息子は不義の子でも忌み子でも辛い思いをすることは容易に想像がつき、それならば隠して育てたほうが良いだろうと判断した。
リュウに剣の稽古をつけてたのは、絶対に将来苦労することになるから、せめて自分の身を守るすべを身に着けて欲しいという思い故。