ジェリーと子猫

ジェリーと子猫（ジェリーとこねこ、原題：The Unshrinkable Jerry Mouse）は、トムとジェリーの作品の一つ。1964年製作。製作はチャック・ジョーンズ（Chuck Jones）。

あらすじ[編集]

ジェリーを糸で縛りつけ召使いのようにこき使いながら、ミルクを美味そうに飲むトム。そこへ宅配便が届けられた。ロースハム、魚、ロブスター、七面鳥などの美味そうな食べ物が届けられたのだと予想して喜ぶトムだったが、中身は一匹の可愛い子猫だった。

かわいい子猫に、ジェリーは一目惚れしてしまう。だが、トムは憂鬱だった。こんな可愛らしい子猫がこの家に来たら、自身の居場所は無い。下手をすれば、邪魔者として追い出されてしまうかもしれない。そこでトムは先手を打とうと、主人が外出した直後にその子猫を家から追い出そうとしたが、ジェリーに糸で足を引っ張られ、失敗してしまう。子猫はその弾みで放り出されてしまうが、ジェリーがクッションを使って子猫を受け止める。めげずに再度追い出そうとしたが、ジェリーが投げた皿がトムの足場となり、トムは回転しながら外に落ち、ドリルのごとく地面に穴を掘りながら着地する。

一方ジェリーは、トムが家に入らないように窓の鍵を閉める。トムはジェリーに「開けないとひどい目にあうぞ！」と脅したがジェリーは無視して子猫にミルクを与える。これを見たトムはカンカンに怒り、ドアから侵入したが、前方にバナナの皮が置いてあった。それは避けたものの、ローラースケートを踏みつけて滑り、地下室に転げ落ちてしまう。それでもトムはジェリーや子猫を追うが、さっきのバナナの皮で勢いよく滑り、門の板にめり込んでしまう。この格好でトムは2階に侵入するが、窓がギロチンのように落ちてくる。ジェリーは窓の鍵を閉め、板でトムの尻を打ち据える。それに耐えられなくなったトムはついに降参。

結局、トムは2匹の召使いにされてしまうのだった。

登場キャラクター[編集]

子猫トムの家に宅配便で届けられ、その愛らしい容姿でジェリーに一目惚れされた。トムから追い出されそうになるもクッションで受け止め救ってくれたジェリーに感謝し、トムのミルクをジェリーより飲ませてもらった。その後は「トムがローラースケートとバナナの皮に滑らされる」場面をジェリーと一緒に玄関前で見ている。飼い主トムの飼い主である女性。宅配便受取伝票に署名し、箱を開封して子猫を抱いている。子猫を受け取ったその後、どこかへ外出している。トムジェリーを糸で縛り付けて（ミルク運びと指圧をさせるなど）召し使いとして酷使。やがて新たにやって来た子猫に居場所を乗っ取られ自身が追い出されることを危惧し・子猫を追い出そうとするも、ジェリーに力づくで阻止された。その後ジェリーが窓に鍵をかけたため自身は閉め出され、ジェリーへの「窓を開けろ」要求も無視される。のちに「ジェリーが自分のミルクを子猫に与えている」のを窓越しに見て驚き・玄関ドアから強行突入を試みるも、ジェリーが床に置いたローラースケートに滑らされ地下室へ突っ込む。外へ出る時もバナナの皮に滑らされ、ついに門扉へ突っ込み板が体にはまってしまう。今度は飛び上がって2階の窓からの強行突入を試みるが・門扉の板に阻まれて中へ入れず、衝撃で上段の窓が落ちて体を挟まれ万事休す。やがて体を挟んだ窓に鍵をかけられたのち、尻尾を（召し使いとしてトムがジェリーを縛りつけていた）糸で吊るされ尻をむち（板）で叩かれる形でジェリーに懲らしめられ、降参の白旗を上げる。最後は子猫とジェリーの召し使いにさせられ、ジェリーに指圧を施した。ジェリートムから糸で縛りつけられ、ミルク運びと指圧をさせられる。やがてやって来た可愛い子猫に一目惚れし、ミルクを与えるなどして世話をしたり、身を挺してトムから守ろうとする。トムが子猫を追い出そうとしているのを見ると、縛りつけられていた糸の投げ縄をトムの足指に引っ掛けたり・皿のフリスビーにトムを乗せ高速回転させて追い出すなど、力づくで阻止して子猫をクッションで受け止め救う。やがて（子猫がトムに襲われないよう）窓に鍵をかけてトムを閉め出し、トムからの「窓を開けてほしい」要求も無視して子猫にミルクを与える。のちに玄関ドアから強行突入して子猫を追い出そうとしたトムをローラースケートとバナナの皮で滑らせ、トムが飛び上がって2階の窓へ挟まったのを見ると、その窓に鍵をかけて自身の勝利を確信。最後はトムの尻尾を（召し使いとして縛りつけられていた）糸で吊るして尻をむちで叩く仕返しでとどめを刺し、子猫をいじめたトムを懲らしめた。

スタッフ[編集]

• 製作・監督 : チャック・ジョーンズ
• 作画 : ケン・ハリストム・レイディック・トンプソンベン・ワーシャムドン・トウスリー
• 脚本 : チャック・ジョーンズマイケル・マルティーズ
• 背景 : フィリップ・デガード
• 音楽 : ユージン・ポッダニー

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