アンリマユ

ページ名:アンリマユ

アンリマユとは、Fateシリーズに登場するアヴェンジャーのクラスのサーヴァントである。


さあ、聖杯戦争を続けよう

―――今度こそ、君の望みを見つける為に

目次

プロフィール

真名アンリマユ
クラスアヴェンジャー
性別男性※
身長167cm※
体重58kg※
出典ゾロアスター教
地域古代ペルシア
属性混沌・悪
Illustネコタワワ(FGO)
CV寺島拓篤※

※被る殻により変化すると思われる

概要

アンリマユとは、『Fateシリーズ』に登場する英霊。「この世全ての悪」なるものを肯定する反英雄の極地、人類最古の善悪二元論といわれる拝火教に伝わる、悪魔の王。

もっとも彼は拝火教における悪神ではなく、とある集落で世界中の人間の善意を証明するためにその名を押し付けられ、「この世の全ての悪の原因である悪魔」として周囲から扱われたダレカである。

一般的には『Fate/hollow ataraxia』における「彼」を指す。

よって、この記事では同作に登場するサーヴァントとしてのアンリマユについて解説する。

真名

とある村において、何の罪も犯さず、さりとて大きな功績も持たなかった平凡な青年。

彼は村におきた一つの教え、何処にでもあるような取り決めから人身御供に選ばれ、結果として英霊の座に登録された。

教えとは、悪を定める教えである。

その村では、日々の苦しさ、貧しさに耐えるために教えを必要とした。

『私たちの生活がいっこうに楽にならないのは、原因となる悪がいるからだ』

青年は「村人たちの善を脅かす悪」「物事がうまくいかない元凶」「無条件で貶めてよい何か」―――必要悪として選ばれ、山の頂に幽閉され、この世の地獄に落とされた。

人体を用いて悪魔を再現するような行い――客観的に見れば拷問そのもの――を受けた青年は当然のように死亡したが、理不尽に対する憎しみは岩牢に焼きつき、彼は名もない亡霊になった。

時が流れ、山頂に住まう魔が伝承となっても、彼は呪い続ける。

憎み続けた村人、かつて愛していた世界、村そのものが消え去った後でさえも。

人間の営み、人間の醜さ、人間の喜び。

温かな光―――自分には与えられなかった「当たり前の日常」を思う、賢者のように。

「この世全ての悪」――――ヒトの生の輝きに眼球を焼かれながら。

略歴

第三次聖杯戦争

アインツベルン家がルール違反によって召喚したサーヴァント。

本来、英霊はセイバーやアーチャーなど7種のクラスの中から選ばなければならないのだが、ユーブスタクハイト・フォン・アインツベルンおよび同家は魔術戦を不得手としていたため、それを補う切り札としてルール外のクラスである「アヴェンジャー」の彼を呼び出した。

伝承には「殺すことに特化した悪魔」と記されているのだが、実態は宝具も特異な能力も持たず、魔術も神秘も知らない一般人であったため、僅か四日で敗北する。

最初に敗北し魂が聖杯に入ったため、願望機である大聖杯と彼は高度に癒合。彼の持つ呪いの力、そのあり方が周囲の人々の願いそのものであったため、聖杯は悪しき方向に汚染され、本当の「この世全ての悪(アンリマユ)」を生み出す母胎へと変貌する。

繰り返される四日間

バゼット・フラガ・マクレミッツと契約した第八のサーヴァント。Fateシリーズ初となる規格外のクラス・アヴェンジャー(復讐者)。

平野耕太だったらもみじおろしされそうな模様の、全身くまなく刺青の施された少年めいた姿の英霊。バゼットや反英霊から見れば輪郭もハッキリした全身に怪しげな刺青を彫った青年だが、他の人物からは人っぽい"形をした丸い何かにしか見えない。

瀕死のバゼットが願った「死にたくない」という願いを叶えるため、彼女と契約。身体を仮死状態にして生かし続け、繰り返しの四日間の聖杯戦争を行うことで彼女の精神を保護していた。

夜の聖杯戦争がバゼットの願いなら、昼間の平穏は"彼"が夢見たものだった。

人物

虚無。

ヒトとしての名前は呪術的に剥離され世界のどこにも残っておらず、人格は生前受けた拷問によって消滅している。

契約相手や被る殻によって善人にも悪人にもなる。ただ、本来の好奇心や夢などの根底的な衝動などは有しているため、完全に殻と同一人物にはなりきれない。

『hollow ataraxia』での彼は、己の欲望には忠実に、他人の欲望には徹底抗戦という、自己快楽を最優先に考える性格。そして、ひたすら受動的で面倒くさがり。

口調はおどけたりおちゃらけたりしており、おかしいことは笑い、悲しいことも笑う破綻者。

人の悪性を高らかに謳い上げながら、しかして人の善性を認め、これを賛美する。人間にダメ出しを続けながらも、尻を叩いて良き方向への道を示すヘンな悪魔。怨天大聖アンリマユ。

奈須きのこからは「暗黒の聖者」と評されている。

基本的に全ての人間を殺害対象として捉えるが、本人には人に対する復讐心はカケラも無い。

彼にとっての殺人はもはや本能であり、生態そのもの。人を殺しはしたいが、別に殺しを楽しいとも思わない。

なお、女性に対する人並の欲情はある模様。それも「殻」ゆえかもしれないが。

能力

以下の、能力及び宝具は『hollow ataraxia』によるもの。

本人曰く、「この世界すべてを探してみても俺より弱い英霊は存在しない」最弱の英霊。しかし「英霊クラスの超人であろうと、人間である限り俺には勝てない」とも豪語する(とはいえ、速さで「犬」と「蜘蛛」には敵わないとも述べている)。

これは明言されていないが霊長の絶対殺害権を有するため。「犬」と「蜘蛛」は死徒二十七祖の一位プライミッツ・マーダー、五位ORTの暗喩であると推測される。もっとも片や霊長の絶対殺害権を持つガイアの怪物、片や水星?のアルテミット・ワンと言う、最強の怪物たちではあるが。

武装は「右歯噛咬(ザリチェ)」と「左歯噛咬(タルウィ)」という奇形の短剣。現界する際の元となった人物の特徴が色濃く出たもの。この剣にはソードブレイカーとしての側面もあり、相手の剣を絡め取ることが出来る。

ただ、流石に由緒正しき星の聖剣には対抗出来なかった。

ステータス

マスター筋力耐久敏捷魔力幸運宝具
バゼット??????
藤丸立香EEADE+C

保有スキル

復讐者(A)被ダメージによるNP上昇率が高くなる。恨み・怨念が貯まりやすい。
忘却補正(A)クリティカル攻撃ダメージ値が他サーヴァントより高い(相手が忘れきった時に襲いかかるものとして)。
自己回復(魔力)(E)復讐が果たされるまでその魔力は延々と湧き続ける。魔力を微量ながら毎ターン回復する。
右歯噛咬(C)ザリチェ。悪神の名を冠した武器。相手の攻撃を受け止め、絡め取る。
左歯噛咬(C)タルウィ。悪神の名を冠した武器。受け止めた相手の武器を破壊する。
死滅願望(A)死をいとわない生存活動。戦闘時、肉体の限界を無視して稼働し、際限なく速度を増していく。無論、その果てにあるものは自滅だが、最期の数秒のみ、アンリマユは一流のサーヴァントに肉薄できる。
四夜の終末(EX)終わりを告げる『円環世界の壁』。相手全員に強力なデバフをしかけ、自パーティも状態をデフォルトに戻す(バフ、NP量を0にする)。『Grand Order』では存在しないと説明されたが…?

宝具

偽り写し記す万象(ヴェルグ・アヴェスター)

  • ランク:D
  • 種別:対人宝具
  • レンジ:無制限
  • 最大補足:1人

自分が生きている限り、どんな相手に対しても自分に与えられた傷を共有させる事が可能な呪い。

詳細は個別記事参照。

無限の残骸(アンリミテッド・レイズ・デッド)

繰り返される四日間の中で、四日目の夜を経過またはそれまでにアヴェンジャーかバゼットのいずれかが死亡した場合に現れる知性を持たない怪物。

アヴェンジャーの変異体であり、彼を妨害し、彼の根底的な望みである「繰り返される四日間」を延々と続けさせようとする無意識の分身。

「無限の剣製」と似た名称であるが、宝具ではなく上記のようにアヴェンジャーの形態の一種である。

他作品での活躍

トラぶる花札道中記EX

バゼットとコンビの「封印執行・鉄腕ブリーカー」に登場。

またしてもバイト先をクビになったマスターを聖杯温泉に誘う。終盤、温泉で待ち構えていた人物に対し(ふざけた口調で)「娘さんをボクにください」と発言するなど衝撃の展開も。

Fate/GrandOrder

期間限定イベント『Fate/Accel_Zero_Order』開催と同時にサイレント実装。実装だけでなく、後の絆レベルの上限解放やスキル解放も無告知でひっそりと行われており、徹底して隠しキャラ扱いされている。

レアリティはなんと☆0。フレンドポイントガチャで極稀に召喚可能な超レアサーヴァントとなっている。その排出率の厳しさから「フレポ界の☆5」と一部のユーザーから呼ばれている。

そしてコラボイベントのストーリー部分では、“聖杯の泥”とは別に存在した元凶にして真の黒幕。

人理修復達成後に、霊長の抑止力のアサシンに存在を勘付かれ、その正体を現す。そもそも抑止力のアサシンの方の本命はアンリの方で、紆余曲折あったが最終的に両者による死闘が実現する。

しかし、後日実装された追加シナリオでまだ消滅していないことが発覚。

主人公の勘で、大空洞に潜んでいることを見抜かれ、敵対することになる。その後、天の衣の登場により、汚染された聖杯の欠片から四体の分身体(アイリ四天王)が誕生したこと、彼女らが特異点である1995年の冬木市を蹂躙しようとする目論みが明かされる。

暴走を制止せんとしたアンリマユは彼女たちにボコられたらしく、不承ながら、アイリ四天王の排除を主人公に依頼してくるのだった。

それから一年以上たった2017年のクリスマスに、冥界の第二の門番として七章で登場したはずのアヴェンジャーを差し置いてまさかの出演。

いきなり見覚えのあるノリの軽いマックロクロスケの登場に、多くのマスターが「お前かよ!」と叫びたくなったのは言うまでもない。

自ら「サンタ」を名乗ってマスターとアルテラサンタの前に立ちはだかった。

全然サンタっぽくないと指摘された際には、第三霊基状態へと変身している。……クリスマスのイルミネーションっぽいといえばぽいのだが。

敗北後は勝手にアルテラの騎乗獣である羊のツェルコの毛の中から、概念礼装「瓦礫の聖堂」と「天の逆月」を失敬して退却した。

この二つが意味する者、それは古参Fateファンならばおのずと察することが出来るはず……。竹箒日記でもその辺りについて言及がなされた。(→リンク先)

カード性能

コスト4、最大レベル65、性能面では☆2相当で、原作通りの「超レアなのに低性能なサーヴァント」となっている。カードバランスは≪Quick×2、Arts×2、Buster×1≫のライダー・アーチャー型。

スキルも、3ターンの間敵単体のクリティカル発生率をダウンさせる「右歯噛咬(C)」、敵単体のチャージを減らしつつ攻撃力を3ターンの間ダウンさせる「左歯噛咬(C)」そして自身に5ターンの間徐々にクイック性能がアップする効果を付与する代わりに5ターン後に戦闘不能になってしまう「死滅願望(A)」、と曲者だらけで活用には一苦労する。

クラススキル「復讐者(A)」のデメリットで、味方全体の弱体耐性が下がってしまい、相手からの状態異常に掛かりやすくなってしまう点も痛い。

宝具は偽り写し記す万象。詳細は該当記事に譲るが、こちらも有効活用には骨の折れる曲者である。

お世辞にも強いとは言えず、基本的に活用に苦労する割りに発揮する性能はイマイチである。

しかし、ユーザー達はその原作の弱さを忠実に再現した性能をむしろ大絶賛しており、例え戦闘に使えずとも、彼を召喚しようと多くの人がフレポガチャを回している。

ちなみに、聖杯転臨を行うと枠上部にレアリティに準じた色の聖杯が表示されるのだが、黒いカード枠を持つ彼は汚染された黒い聖杯のような表示になる仕様。

彼の子供達と言える黒化英霊達には無い(ほとんど★4以上の金色レアなので)ので流石オリジナルと言った所だろうか。

そんな最弱英霊と自称する彼だが、3月20日にてまさかのスキル解放クエストが実装した。当然サイレントで。そしてその挑戦条件はまさかの霊基再臨3段階目、且つ絆レベル10である事。

強化内容は「死滅願望(A)」が「四夜の終末(EX)」へ変化。追加効果は「6ターン持続する1回分のガッツ(回復量50%)」と「スキルの再使用時間-1」という物だが、このガッツ、他のガッツと共存できる。耐久力が大幅に上昇し、更にスキル自体も強力な強化スキルとなり、即死デメリットは余程狙われてる状況じゃない限り無視できるようになった。

ただし、『FGO』では存在しないとマテリアルが明記された四夜の終末を実装するあたり、果たして何の思惑があるのだろうか?また、四夜の終末の効果自体もマテリアルの記述とは違う物になっている。

人間関係

hollow ataraxia

バゼット・フラガ・マクレミッツ

繰り返される四日間でのマスター。

カレン・オルテンシア

相性の悪い相手。そのためか、昼で素が出るのは彼女と教会にいる時ぐらい。

衛宮士郎

殻となった元の人物。

曰く「化け物」。アンリマユが「我慢できる者」に対し、士郎は「我慢できない者」。

Grand Order

天草四郎時貞

平行世界の第三次聖杯戦争で呼び出されたルーラーのサーヴァント。

彼が自身によって汚染された聖杯を使おうとした時に、藤丸立香に協力をする。

巌窟王

同じ復讐者としてジェラシーを禁じ得ない。

手から黒い炎とか、マントとか、基本マッパである先輩に申し訳ないと思わないのだろうか。

それはそれとして空飛びすぎ。

ちなみに巌窟王からは敬意を抱かれている。

ゴルゴーン

知ってたよ、あのお姉さんにこっちの素質があるって。具体的に言うと2005年から知ってた。

ジャンヌ・オルタ

「やだ……私の先輩、弱すぎ……!?」

ハイド

「悪」の先達として、少年がロックスターに向けるかのような憧憬を持たれている。



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