ブルトン(ウルトラ怪獣)

ページ名:ブルトン(ウルトラ怪獣)


ブルトンは、ウルトラシリーズに登場する怪獣。

別名は「四次元怪獣」。

●目次

目次

【概要】

身長:60m

体重:6万t

フジツボ、ホヤ、イソギンチャク、心臓など様々なものに例えられる、体中に火山のような突起が生えた隕石のような奇妙な外見の怪獣。

大怪獣バトルシリーズでは「意志があるかも分からない」と称されるほどの不気味さだが、一応悪意は持っている模様。

手も足も生えていないために自らの体をゴロゴロ転がしながら移動したりそのまま宙に浮かび上がる他、まるで心臓の鼓動のような音を発する。

最大の特徴にして最強の武器は、別名の由来ともなっている「四次元現象」。

火山のような突起から「四次元繊毛」と呼ばれる繊毛を覗かせ、鐘のような奇妙な音と共に次元エネルギーを放出し、辺り一面を四次元の世界に巻き込んでしまう。

三次元では自由に操る事の出来ない「空間」も自由自在に変わってしまう四次元空間では、三次元の世界ではありえない現象が次々に起こる。

例を挙げると……

  • 壁をすり抜ける事が出来る
  • 全く別の世界からこの世界にはいない存在を召還する
  • 部屋の中に入ったはずなのに外にいる
  • 上下が逆さまになる
  • そこにいないはずの存在が消えたり現れる
  • 戦車が空を飛び戦闘機が地面を這う
  • 同じ時間や空間を何度もループする
  • 過去や未来へタイムスリップする
  • 暗闇の世界に迷い込む

…などなど。

訳が分からないが、このほとんどは実際に映像として描写された能力である。

さらに自らの周りに空間湾曲を起こし、あらゆる攻撃を防いでしまう事も可能。

また自らの体をそのままぶつける事で格闘戦も自在にこなす事が出来る器用さも持つ。

この途轍もない能力はゲーム作品でも遺憾なく発揮されており、初登場から半世紀近くたった今でもウルトラシリーズ屈指の強豪怪獣と称されている。

一方、この四次元繊毛こそがブルトンの弱点でもあり、様々な手段でこれが焼き切られたり引きちぎられててしまうと四次元現象を起こせなくなってしまう。

そうなるとどんな攻撃も防ぎきれなくなり、スペシウム光線が致命傷になる「普通の怪獣」程度の強さになってしまう。

またゲームを中心に肉弾戦、特に「投げ技」で大きなダメージを食らう事が多く、衝撃で空間湾曲や四次元現象を解いてしまう場合もある。

名前の由来は、現実を敢えて無視する芸術手法「シュールレアリズム」の生みの親である芸術家のアンドレ・ブルトンである。

【主な登場作品】

  • ウルトラマン
  • 大怪獣バトルシリーズ(ウルトラギャラクシー、ウルトラアドベンチャーなど)
  • ウルトラマンZ
  • ウルトラファイト(※再編集版)
  • ウルトラゾーン(※アイキャッチ)
  • 大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE(※ベリュドラのパーツ)
  • ウルトラ忍法帖シリーズ
  • ウルトラマンSTORY 0
  • ウルトラマン THE FIRST
  • ウルトラ怪獣擬人化計画(※KADOKAWA版)
  • ウルトラマンF
  • ウルトラ怪獣かっとび!ランド
  • 疾風ウルトラ忍法帖
  • ウルトラマン(SFC版)
  • ウルトラマンFighting Evolution Rebirth
  • グレイトバトル フルブラスト
  • エイプリルフール企画
  • スーパーヒーロー作戦

【主な活躍】

◆ウルトラマン

登場:第17話「無限へのパスポート」

バローン砂漠に2つの奇妙な隕石が落下。

そのうち青い隕石を調査していた探検家・イエスタディ氏がハンマーで叩いていたところ、突如青い隕石がY字型に開き空中に浮きあがった。

その直後天地がひっくり返る奇妙な事態が発生し、そのまま姿を消したのである。

緊急事態を受けて科学特捜隊(科特隊)日本支部もパリ本部と連携して調査を開始。

イデ隊員とアラシ隊員がイエスタディ氏の秘書・藤井陽子のもとを訪れた所、突如として地震が発生。

それが収まった直後、行方不明になったはずのイエスタディ氏が突如現れたのである。

そして、同時に現れた青い隕石は、そのまま空へと飛び去った……。

一方、もう1つの赤い隕石はイエスタディ氏と交流が深い日本の科学者・福井博士が調査していた。

彼にも危険が及ぶ、と言う警告を受け、急いでアラシ隊員が回収に駆けつけた。

そして、隕石を科特隊本部に保管すると聞いた福井博士も、一緒に「保管」してもらう事となった。

その頃、青い隕石は道の真ん中に転がっていたところを科学者・川口博士によって発見され、そのまま調査される事となった。

だが熱線を浴びせようとした直前、再び隕石がぱっくりと開いた。

その途端、謎の音と共に空間が歪みに歪み、訳の分からない「四次元空間」に変貌してしまった。

そして調査に向かった科特隊のムラマツキャップもハヤタ隊員も、この異常な世界に閉じ込められてしまったのである。

幸い、ハヤタ隊員の機転で隕石を「壁」に向けて投げ、外に追い出したことで無事彼らは脱出に成功したものの、隕石は近くを通りがかったイデ隊員やアラシ隊員によって回収。

これで科特隊の本部に2個の隕石が揃う事となった。

別々にあったから騒ぎを起こしたと判断した科特隊は、この2つの隕石を一緒に保管する事を決定。

だが、科特隊に出入りしていたホシノ少年はそのような事をしてはいけない、と止めに入った。

隕石の被害に遭ったイエスタディ氏が、良からぬ事態になると警告したのである。

ところが、隕石を監視していたフジ隊員は彼の言う事を信じず、外に追い出してしまった。

一方科特隊の他の隊員たちも、川口博士から良からぬ事態になると警告を受けた。

この隕石が「核融合」を起こし、巨大な生物になる可能性がある、と言うのだ。

急いでフジ隊員に隕石の様子を見るように連絡しようとしたが、時既に遅し。

既に科特隊の本部は、合体し巨大化した隕石=ブルトンの支配下に置かれてしまったのである。

無線も通じない建物の中に閉じ込められてしまった福井博士、藤井秘書、そして科特隊のムラマツキャップ、アラシ隊員、イデ隊員。

天地が逆になったり、奇妙な野原に出たり、聳え立つ崖が現れたり、壁をすり抜けたりと訳の分からない事態に巻き込まれてしまう。

挙句の果てにイデ隊員が…。

畜生、今度は暗闇の世界かー!

…とゴミ箱に頭を突っ込んで騒ぐ始末。

どちらにしろ、彼らが脱出する術は無に等しかった。

そして、奇妙な事態は建物の外でも起きていた。

事態を受けて出撃した防衛隊の攻撃を受けたブルトンが鐘のような音と共に四次元繊毛を覗かせた途端、突如戦車部隊が大爆発。

空間を捻じ曲げ、自分が自分の攻撃を受けるようにしてしまったのである。

さらにその後もブルトンはやりたい放題。

地割れを起こして戦車を埋め、戦闘機に地面を這わせ、戦車を空に浮かばせたり、常識が次々と狂わされていったのである。

この事態を見たハヤタ隊員はベーターカプセルを取り出し、ウルトラマンに変身。

果敢にブルトンに立ち向かおうとするも、四次元繊毛によって空間を捻じ曲げられて大苦戦。

体の自由を完全に奪われ、ブルトンの思いのままに操られた挙句、巨大な地割れの中に呑み込まれてしまったのである。

しかし、何とか脱出したウルトラマンは突如体を高速回転。

その直後、ブルトンの攻撃の要であった四次元繊毛が破壊された。

回転技「ハイスピン」でブルトンのエネルギーを逆転させ、攻撃を跳ね返したのである。ウルトラシリーズ名物「回ればなんとかなる」誕生の瞬間であった

そしてウルトラマンの必殺技・スぺシウム光線が命中。

何とか耐え抜いて逃げ出したブルトンだがもう一発浴びせられ、とうとう小さな隕石の姿に戻ってしまった。

そしてウルトラマンはその隕石を握り潰し、ようやく四次元現象は終焉を迎えたのであった。

その後、ブルトンの危険性を事前に警告するなど大活躍を見せたホシノ少年は科学特捜隊の正式隊員に任命。

6人目の隊員「ホシノ隊員」として、共に地球の脅威に立ち向かう事になるのだった……。

◆ウルトラファイト

登場:第16話「ブルトンが不気味だ」

上記の『ウルトラマン』の話の再編集版。実にまんまなタイトルである。

こちらではオーバーヒートしてしまい四次元繊毛が燃えてしまったのが敗北の要因とされている。

◆大怪獣バトルシリーズ

『ウルトラマン』より遥か未来の世界が舞台となっている大怪獣バトルシリーズでは、M78シリーズ以外の別の宇宙に登場した怪獣や宇宙人が多数登場している。

実はその大きな要因となったのがブルトンなのである。

恐るべき力を持つ宇宙人レイブラッド星人がブルトンの持つ力を悪用してこの宇宙と他の宇宙を無理やり繋げ、そこにいた怪獣や宇宙人を大量に召喚したのだ。

その結果、「ギャラクシークライシス」と呼ばれる大混乱が起きたのだが、防衛隊「ZAP SPACY」は勿論各地の宇宙から駆け付けたウルトラ戦士もこの脅威に立ち向かった事で無事事態は収まった。

ところが、その後もレイブラッド星人やブルトンの暗躍は続き……。

●ウルトラギャラクシー 大怪獣バトル登場:第7話「怪獣を呼ぶ石」

ある日突然怪獣無法地帯と化した惑星ボリス。

その原因となったのは、ある日突然隕石となって衝突したブルトンであった。

四次元現象を引き起こした挙句時空間に穴を開け、過去の世界や別の宇宙から次々に怪獣を呼び集めたのである。

そして、赤ん坊だった地球人の主人公レイをこの惑星に迷い込ませたのも、成長した彼と出会う事となる仲間たちが乗っていたZAP SPACYの宇宙船・スペースペンドラゴンを墜落させたのも、ブルトンの仕業であった。

その後は地下に潜伏していたブルトンだが、第9話でついにZAP SPACYの前に出現。

時空エネルギーでスペースペンドラゴンの全てのシステムを封じたが、そこにレイと共に戦う古代怪獣ゴモラが登場。

だがブルトンはその攻撃を退け、代わりにネロンガ、テレスドン、レッドキングを召喚させゴモラと戦わせたのである。

ウルトラマン登場怪獣による同窓会状態

四大怪獣による大乱戦の中、ブルトンを先に片づける必要があると判断したレイは、四大怪獣の大先輩古代怪鳥リトラを呼び出す。

テレスドンを昏倒させリトラであったが、口から放つ火炎攻撃はブルトンに一切通用していなかった。

だがその直後、何とか起き上がったテレスドンが火炎放射でゴモラを攻撃しようとした所、ゴモラが避けたせいでネロンガが焼き尽くされてしまう。

それを見たレイは作戦を変更し、リトラにテレスドンを挑発させた。

そしてちょこまか動き回るリトラに攻撃しようとしたテレスドンの火炎が、ブルトンの四次元繊毛を直撃。

時空エネルギーの放出が止まり、スペースペンドラゴンの機能が回復したのである。

かつて地球から怪獣を全滅したほどの能力がある元宇宙戦艦の攻撃には流石のブルトンも敵わず爆散。

テレスドンはゴモラの超振動波を受けて倒れ、最後まで奥で控え続けていたレッドキングもゴモラやリトラとの大バトルの中、ファイヤーリトラに変身したリトラがレッドキングの体内に潜り込み体内から燃やし、そこを超振動波で破るというエグい戦法の前に敗れたのだった。

●大怪獣バトル ウルトラアドベンチャー

『ウルトラギャラクシー』から数十年後の未来を舞台とした、アーケード版のストーリーを基にした漫画作品。

こちらでも、地球に突如現れ始めた怪獣たちの元凶として暗躍。

主人公・御蔵イオやピグモンと共に戦うゴモラによって次々に怪獣が倒されると四次元空間に逃亡したが、その際にイオたちも地球から遠く離れた謎の惑星へ送ってしまった。

その後、ペダン星が絡む事件に巻き込まれた後、惑星アヴェルに降り立ったイオたちの前に再度出現。

恐竜戦車やネロンガを呼び出し有利に立つも、イオが助けたカネゴンが操るレッドキングの援護で逆転。

二体の怪獣が倒された後、至近距離から放つゴモラの超振動波(ゼロシュート)によって敗れ去った。

◆ウルトラゾーン

第10話のアイキャッチに登場。

公園のシンボルとして飾られているが、早速周りに四次元現象を引き起こしているようで、待ち合わせにやって来た男性の体を天地逆転させている。

◆ウルトラマンZ

登場:第1話『ご唱和ください、我の名を!』、第14話『四次元狂想曲』●第1話『ご唱和ください、我の名を!』

冒頭に登場。

「凶暴宇宙鮫ゲネガーグ」に隕石やウルトラメダルなどと共に飲み込まれており、宇宙での戦闘で吐き出され、ウルトラマンゼロを巻き込んで四次元空間に消え去った。

さすがのゼロもこれにはかなり苦労し、最終的にシャイニングウルトラマンゼロの力を使って脱出することになった。そして独力で四次元空間から脱出できたマン兄さんの株が更に上がる結果となった

劇中ではCG加工されているので若干分かり辛いが、公式サイトの画像を見る限り、前述の『ウルトラギャラクシー 大怪獣バトル』の時と異なり実写の造形物が用意されている模様。

そして…。

●第14話『四次元狂騒曲』

なんと54年ぶりにテレビシリーズ本編のメイン怪獣として登場!

しかも『大怪獣バトル』とは異なり、後述の通り54年ぶりとなる着ぐるみ怪獣としての登場である。

映像技術の進歩に伴い、空間操作能力のみならず直接戦闘力も強化され…。

  • 発射されたミサイルを消滅させて相手の背後に移す形で跳ね返す
  • リング状の光線を繊毛から無数に飛ばし拘束とダメージを同時に与える*1
  • 連続テレポーテーションで攻撃回避
  • 光のバリア形成
  • 地面に落とし穴を形成して落とす
  • 転がりながら敵を轢き潰す
  • 飛び跳ねて体当たりを加えると同時に圧し潰す

といった奇妙奇天烈な技を披露。

テレポーテーションが使える為見かけ以上に俊敏に動き回れる怪獣となった。

また、防御力も非常に高く、ペダニウム粒子砲を耐え切り、バリアを張っていたとはいえライトニングジェネレードでも大したダメージが無く、ベータスマッシュの打撃もあまり効いていなかった。

理不尽な能力は昔と変わらないが、技術が進歩したおかげで初代ウルトラマンの頃よりも分かりやすい表現になっている。

セレブロが所有していた赤と青の石を利用してPPAPの動きで具現化されると、四次元繊毛によりストレイジ基地の時間と空間をゆがめて次元の牢獄を構築し大混乱に陥れる。

その後はストレイジ基地を離れてブヨブヨと跳ねるように都心部に侵攻を果たす。

この移動の過程で周囲に重力異常を引き起こして高層ビルを天高く浮かべては墜落させる大惨事を引き起こす中、四次元空間の仕組みを理解して次元の牢獄を脱出したヨウコの乗るキングジョーSCと戦闘を開始。

四次元繊毛を駆使した摩訶不思議な技でキングジョー ストレイジカスタムを手玉に取り、同じく多種多様な超能力を駆使するガンマフューチャー相手でも真正面から互角以上に渡り合う戦闘力を見せつけた。

しかし自身の攻撃を真正面から受けてもびくともしないベータスマッシュ相手には分が悪く、

ベータスマッシュの強靭な肉体耐久力と剛力の前に苦戦した挙句、四次元繊毛を引っこ抜かれてしまう事態に。取ったどー!!

最後はレッドアローゼットランスアローで体を串刺しにされて地面に固定されたことでテレポート能力を封じられ、逃げられなくなったところをハンマー投げの要領で空中に放り投げられ、

アルファエッジのM78流・竜巻閃光斬で体を真っ二つにされて爆散した。

しかしブルトンの爆発に伴い時空の歪みが発生してしまい、

ブルトンの爆発した空中から謎の空間の歪みと奇妙な甲高い笑い声が響き渡り…。

◆ウルトラマン THE FIRST

第3巻収録分に登場。

バルタン星人の支配下にあり、無数の怪獣が漂う「怪獣墓場」を形成し、バルタンによる「黒い恐怖」の製作を手伝っていた。

その過程で宇宙ステーションも巻き込んだことで、調査に訪れた科学特捜隊の宇宙船に怪獣墓場を発見されてしまう。

そこでブルトンは宇宙船を強襲して、乗組員であったジャミラ隊員を拉致。

バルタン星人がジャミラ隊員を怪獣に改造すると、彼を鉄砲玉代わりに東京にワープさせた。

後追いでジャミラが凶悪怪獣ではなく味方だったことを知った科特隊は、ハヤタを始めとする選抜隊を宇宙ステーション救出に向かわせる。

それを知ったバルタンは宇宙ステーションにブルトンを送り込み、ハヤタ達を亜空間に追放しようと目論む。

レーザー攻撃も曲げてしまい、全く攻撃が通用しないブルトンに焦るハヤタはウルトラマンに変身。

時間すら手玉に取りブルトンはウルトラマンを追い詰めたが、最後はいつもの「回ればなんとかなるの法則」により歪んだ時空を元通りにされてしまい、その余波を受けて形成した亜空間諸共粉々に吹き飛んだ。

しかし亜空間を脱出したウルトラマンの前に現れたのは、バルタン星人とフジ隊員であった……

◆ウルトラマンSTORY 0

イカルス星人の仲間として登場。時空間を操る能力を使い、怪獣や宇宙人をカードに変えて捕獲していた。

宇宙を警邏していたウルトラマンエースを捕え、彼の能力を利用して救援に来たゴライアンとフレアも潰してしまおうと画策したが、フレアの持つ次元操作能力により歪んだ空間を元に戻されてしまう。

白日の下にさらされたブルトンはイカルスと協力し、全怪獣を解き放ち、更には流星群や巨大惑星と空間を入れ替えることで3戦士を全滅させようとする。

しかしフレアの超能力とゴライアンの比類なき怪力をウルトラホールの力で我が物としたエースにより叩き割られ、絶命した。

◆ウルトラマン(SFC版)

登場:STAGE 4

『ウルトラマン』を題材にした2D格闘ゲーム。

良質な原作再現度やBGMなど今もなお評価が高い作品だが、ゼットンを始め数多くの強敵が揃っている事も有名。

その中でも特に語られる事が多いのは「STAGE 4」に登場したブルトンである。

前半に登場する怪獣だが、HPをじわじわと奪う麻痺光線、空から次々に落とす赤い隕石、ハイジャンプからの押し潰しなど多彩な攻撃能力を持っている。

さらに瞬間移動でウルトラマンの目の前から一瞬で姿を消す、バリヤーで光線を防ぐなど防御力もかなり高く、多くのプレイヤーを幾度となく苦しめてきた。

BGMもブルトンを象徴するかの如くかなり不気味。

「STAGE 3」のジャミラの火炎攻撃に苦戦した挙句、このブルトンで攻略を諦めた人も多いだろう。

このゲームで相手のHPを削る有効な攻撃となるキックもなかなか当てづらいが、その一方で投げ技で挑むとかなり攻撃しやすい。

ブルトンのHPを最大に削り、攻撃ゲージが全て溜まったところでスペシウム光線を当て、これまでの鬱憤を晴らして頂きたい。

ただしバリヤーにはご注意を。

サブタイトル画面に出る顔写真には触角が使われている。

◆ウルトラマン Fighting Evolution Rebirth

登場:Episode1「新たなる侵略」、Episode 7「最強の幻影」

ウルトラシリーズの3D格闘ゲーム。

ストーリーモード『ウルトラモード』は、昭和ウルトラシリーズに加えてティガ、ガイア、コスモス世界での出来事も起きている世界観の元、次々に現れる怪獣・宇宙人に立ち向かう物語となっている。

今作に登場するウルトラ戦士や怪獣・宇宙人にはド派手な演出の必殺技があり、ブルトンも自らの体を幻覚で超巨大に見せかけ、圧倒される相手をそのまま転がって踏み潰す「低次元転移現象」と言う技を持つ。

●Episode 1「新たなる侵略」

物語は、ウルトラマンに倒されたはずのブルトンが大都市に出没した事から始まった。

急いで駆けつけたウルトラマンに一時圧倒されるブルトン。

だが突如空に浮き上がた途端、周りの空間を湾曲させ、光線も打撃も聞かない無敵の障壁を作り出してしまった。

しかし今回はウルトラマンが一枚上手。空間湾曲そのものをぶん投げる事で、ブルトンに大ダメージを与えたのである。

そしてたまらず空間湾曲をひっこめた所にスぺシウム光線が炸裂。

ようやくブルトンは倒された…はずだった。

●Episode 7「最強の幻影」

実は、ブルトンを始め次々に蘇る怪獣の裏で動いていたのはメフィラス星人の配下となったジェロニモン。

怪獣を復活させるジェロニモンの能力で、ブルトンも再び復活したのである。

再度現れたブルトンは空港に出現。ウルトラマンガイア(V2)と戦いになるも、そこにガイアの頼もしい仲間、ウルトラマンアグル(V2)が登場。

共闘するかと思いきや、なんとアグルが攻撃したのはガイアだった。

このアグルの正体は、ガイアの記憶を基にブルトンが創り出した偽者「幻影ウルトラマンアグル」。

攻撃を防ぎガイアを追い詰めた幻影アグルだったが、そこに駆けつけた危機を救ったのは本物のアグルであった。

アグル対アグルの戦いの一方、ガイアは改めてブルトンに立ち向かうも、空間湾曲によって体内に閉じ込められてしまう。

体内にも自らを作り出しガイアを追い詰めようとするブルトンだったが、気力が蘇り、投げの鬼スプリームバージョンに変身したガイアの前には手も足も出ずに敗北。

アグルの方も無事偽者を倒す事に成功し、脅威を蹴散らした二大ウルトラマンは夜空へと飛び去っていった……。

◆ウルトラ怪獣擬人化計画

いっぱいブルってね♪

KADOKAWA版の企画にて登場。デザインを担当したのは娘太丸氏。

スマートなスタイルが多い擬人化勢の中で、ブルトンは小柄のぽっちゃり系とかなり個性的なデザインになっている。

体中の突起は頭や背中の飾りや萌え袖にアレンジされている他、下半身は赤色の衣装となっている。

服装はブルマー姿の体操服だが、「ブルトン」からのダジャレが由来らしい。

漫画版『ウルトラ怪獣擬人化計画 ギャラクシー☆デイズ』にも登場している。

◆エイプリルフール企画

2008年から2010年まで展開されていたカネゴンのアフィブログで度々登場。

次元を歪ませて無理やり割り込み1ゲットをする「四次元1ゲット」なる技を披露したり、読めないどころか三次元から見れないという本末転倒なブログを開設している事をティガから紹介されていた。

なお書き込みは全て文字化けのようになっており、三次元に住む地球人の皆様から読むことは不可能となっている。

【商品展開】

ウルトラ怪獣の中でも強烈な存在感を持つブルトンであったが、バンダイから発売されているウルトラ怪獣シリーズでは長らくラインナップされておらず、

ソフビはマニア向けの高額商品やガチャポン向けの商品のみに限られていた。

だが、『ウルトラマンZ』での本格登場に合わせ、ついに2020年9月にソフビが発売された。

『Z』自体の人気に加え、待ちに待った商品化もあってか、各地の玩具売り場で品切れが続出したという。

ただし見た目が見た目なので可動域は全くない。

【余談】

  • ブルトンの名前の由来となった芸術家のアンドレ・ブルトンは、それ以前に「ダダイズム」と呼ばれるこれまでの秩序や常識をぶっ壊すという芸術思想に参加していた事がある。 皆様お察しの通りこの芸術運動「ダダイズム」こそが、ウルトラシリーズに登場する宇宙人「ダダ」の名前の由来である。 なおその後ブルトンはダダイズムに対して反発心を強く持つ事となり、それが「シュールレアリズム」と言う新たな芸術を作り出すきっかけとなった。
  • 外見モチーフはイソギンチャクらしいが、心臓やホヤなど様々な説がありはっきりしない。
  • 『ウルトラマン』に登場したブルトンは中にスーツアクターがいる着ぐるみで造形されており、 入っていたキャストはクレジットでは1人のみだが震えるシーンでは他にもう1人スタッフが入っていたという*2。 『ウルトラマンZ』第14話に登場したブルトンも同様に着ぐるみが造形され、ウルトラマンゼットとの肉弾戦を披露している。 一方『大怪獣バトルシリーズ』に登場したブルトンはフルCGで描写されており、アグレッシブな動きを見せている。
  • 『ウルトラマン』で披露された四次元繊毛からの光線は、光学スタッフの皆様がフィルム1枚1枚に丸いハンコを大量に押す事で製作されたと言う。


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