サイクロン号

ページ名:サイクロン号
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サイクロン号(さいくろんごう)とは、仮面ライダー1号仮面ライダー2号が使用する高性能の専用オートバイ。

目次

サイクロン号[]

Saikuron_2.jpg
  • ベースモデル:スズキT20
  • 最高時速:400km/h
  • ジャンプ力:30m
  • 登坂力:45度(垂直の壁を登ることも可能)

仮面ライダー1号が最初に使用したオンロード型の超高性能バイク。同型のバイクを2号も使用。

動力源は原子力エンジン。ハンドルのスイッチを入れることにより、本郷猛の常用バイクが変形。常用バイク形態の方がモトクロス戦には有利なため、2つの形態を瞬時に使い分けている。ライダーベルトから遠隔操作を行うことも可能。テレビ作品中では製作者は語られていないが、原作の漫画版では緑川博士が用意したとの記述がある。誘導ミサイルと対超音波砲を装備しているが、劇中未使用。

当時流行のカフェレーサー風のフルカウリングが特徴で、後方に6本出された排気管はジェット噴射口。

劇用車のデザインは美術スタッフの三上陸男によるもので、複眼のようなヘッドライトや6本足のマフラーは昆虫をイメージしている。

なお、カウリングは前面にスリットの入ったもの、そのスリットが切り広げられているもの、スリットのないものの3種が写真で確認されている。作品中ではスリットなしのみが使用されている(変身シーン用のバンクフィルムではスリット入りが確認できる。初期エンディングで3本マフラーから火を噴きながら走り出すカットもこのタイプ)。これは当初作ったスリット入りカウリングが大きすぎて、走行時に前輪に干渉したため切り欠きが入れられ、それでもサスペンションに当たるために、最終的に大きく削られたのだという。6本のマフラーは水道管を加工して取り付けたもので、上部の一対のみが本物の排気管である。

アクションに不向きであるため、前述の通りジャンプやオフロードのシーンでは、常用オートバイスタイルに戻っているシーンが多々見られた。そのため2号編では出番が少なくなったが、改造サイクロンと併用でほぼ1年近く使用され、桜島ロケで1号が乗ったのが最後の登場となった。カウルには美術スタッフ高橋章によって“オートバイに重なったR”のエンブレムが貼り付けられている。これは仮面ライダーのマークとしての印象が強いが、実際は「立花レーシング」のもので第1話で仮面ライダーに改造される前の本郷も使っている。ただし改造後緑川博士とショッカーのアジトより脱走した際にもエンブレムはある。

外装のためベース車の判断が難しく、1998年にKAZeが仮面ライダーのゲームを製作した際のレプリカ製作イベントではコレダT125が使用された。石森章太郎の原作漫画で、冒頭に本郷がのっているのはウルフT125で、型番は同じだが別のオートバイである。

改造サイクロン号[]

Saikuron_1.jpg
  • ベースモデル:ホンダSL350K1[1]
  • 最高時速:400km/h
  • ジャンプ力:40m
  • 登坂力:90度

仮面ライダー2号および新1号が使用したバイク。初披露目は14話のOPからだが(旧)サイクロンに乗った2号のカットも使われている。

本郷が欧州へ旅立つにあたり、日本を守る一文字に託したマシン。セミカウルのデュアルパーパスマシン(オンロードとオフロードの兼用マシン)で、旧サイクロンと比べ出力増強と車体の大幅軽量化が行われているため、旧サイクロンよりも小回りが利き、機動性が高い。ジャンプ力も40mにアップし、垂直の壁面を登る能力と救助用ロープの射出能力が追加されている。劇中では旧サイクロンと別車両であるという描写はなく、2種類の車両で同一のマシンを表現していただけであり、書籍などでも区別はされていなかった。しかし、形状が明らかに異なるため後年の書籍類でオフロードタイプを“改造サイクロン”と記述するようになった。書籍によっては旧サイクロン号と同一の車両が変形しているという解釈もある。2号はもちろん、1号自身も日本への帰国後はこの改造サイクロンを愛用。

元々はサイクロン号の常用タイプ劇用車にカウリングを付けたものである。撮影時期によっていくつかのバージョンが存在するが、新1号編に入ってからは旧サイクロンのカウルの流用によって旧サイクロンっぽさを多分に残す最終バージョンが一貫して使われている(画面の上でもダミーライトの形状から容易に判別可)。

撮影用車両のSL350はオフロード(当時はスクランブラーと呼ばれた)車。正面から見たときにV字型の集合マフラーが特徴。「CB400(または350)DTがベース」と誤記されることが多いが、これはSL350がオンロードのCB350と同じエンジンを使用していることから誤解されたこと、またその表記がいくつかの商業誌に使用されたことから広まったものと推測される(なお、DTはヤマハのトレール(デュアルパーパス)バイクの名称であり、ホンダCBとは関連がない)。

劇場版の第1作ではダブルライダーが並走するため、1号用に2台目が用意された。エンジンのシリンダーヘッドの形が同一であるが、K1の特徴であるV字型の集合マフラーが見られないことからSL350K0が使用されたと推測される。急造のため、サイクロンの円筒形マフラーが流用されている(この時2号が乗るサイクロンのカウリングは新造されているが、幅が狭く「ライダーマーク」の位置が異なるなど若干の相違がある)。新サイクロン登場まで活躍する。第72話で新2号が乗ったのが最後の登場。

新サイクロン号(ニューサイクロン号)[]

Saikuron.jpg
  • ベースモデル:スズキハスラーTS-250III
  • 最高時速:500km
  • ジャンプ力:50m

新1号ライダーがシリーズ後半で使用し、後に新2号も搭乗した新型バイク。

本郷猛、滝和也、立花藤兵衛による設計・開発。本郷が常用するセミカウルのオートバイが、仮面ライダーへの変身に合わせて自動変形する。かつてのサイクロンをあらゆる面で凌駕する。カウルの両側のウィングを展開させることでグライディング飛行が可能である。急制動用にパラシュートを装備している。必殺技はフロントカウルを細かく振動させた状態で体当たりを決めるサイクロンアタック(対イノカブトン戦で使用)。初登場は第68話だが、第74話から再塗装され、よりスタイリッシュになった。

オンロードの性格の強い前2車に比べ、専用のデュアルパーパスバイクとして設計された車両であったため設定上だけでなく実際の撮影車両の操縦性能のほうも格段に高くなった。なお、変身前の常用車両はGT380Bにビキニカウリングを付けたもの。

撮影用車両は1台のみの製作だったが、ショッカーライダー用に2台目が製作され、そのまま2号用に流用された。この2台の車両は、『仮面ライダーストロンガー』第39話の撮影まで使われている。

その後のゲスト出演時に使われたバイク[]

  • 仮面ライダー (スカイライダー)』時には、ポピーのCM撮影用に歴代ライダーマシンが新調され、1号は改造サイクロン、2号は新サイクロンを愛車とした。ベース車が125ccとスケールダウンし、小型ゆえバイクスタントには向いているが、造形的にはオリジナルとの差異が目立つ。シンプルなデザインのサイクロンはそれが顕著である。
  • 1993年にバンダイの企画主導でオリジナルビデオ「ウルトラマンVS仮面ライダー」が制作され、その撮影用に新サイクロンが製作された。大型のラジエーターやチャンバーがカウル内に確認できるため、当時の水冷2サイクルのオフロードバイクが使われたものと判断される。
  • 2000年にオートレースのCMに仮面ライダーが登場し、新サイクロン号に搭乗する。上記車両が使用されている。なお、このころ展示イベント「仮面ライダーワールド」が開催され、上記車両が展示されている。
  • 2009年の『CRぱちんこ仮面ライダー MAX Edition』CM・サラリーマン編で伊藤慎扮するサラリーマンが新サイクロン号に搭乗する。上記車両が使用されている。
  • 2009年の映画『劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』で新1号と新2号が搭乗する2台の新サイクロン号が登場。1台は形状から新1号用は上記「ウルトラマンVS」と同じバイクであることが確認できる。なお、この映画のメイキングでクランクケースに「SUZUKI」の刻印が確認できることから、元の車両はスズキのモトクロッサーRM250であると推測される。また、新2号用の車両はフレームや足回りの形状からホンダのXR230を使用して新規製作されたものであることが確認される。

脚注[]

テンプレート:脚注

関連項目[]

  1. 本田技研ニュース 本田技研工業ホームページのニュースアーカイブ


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