こちら葛飾区亀有公園前派出所_Wiki
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テンプレート:Infobox 漫画家テンプレート:漫画秋本 治(あきもと おさむ、1952年12月11日 - )は日本の漫画家。東京都葛飾区亀有出身[1]。本郷高校デザイン科卒業。血液型はA型。代表作は『こちら葛飾区亀有公園前派出所』。旧ペンネームは「山止 たつひこ」(やまどめ たつひこ)。
有限会社アトリエびーだまの社長でもある。
9歳の時に父親と死別して以降、母親の手だけで育てられる[1]。小学校3年生頃より、漫画らしきものを描き始めたという。5年生の時にペンを買い、初めて使ってみると全然描けなかった。その後、母親に買ってもらった石森章太郎の『マンガ家入門』を、擦り切れるまで読み、ペンの種類や描き方などを知り、初めて漫画家になりたいと思うようになる[2]。
高校卒業後、アニメーターを志し、旧虫プロダクションのアニメーター採用試験を受けるも不合格であった。しかし、旧虫プロダクションの紹介でタツノコプロに入社。同社作品『カバトット』『かいけつタマゴン』『科学忍者隊ガッチャマン[3]』などで2年間動画などを勤めた[4]後、退社。理由は仕事が忙しくて、病気で入院していた母の看病が週1度の頻度しか出来なくなったことにある[1]。その後、母の看病をしながら、しばらく投稿漫画家生活を送る。
母の死をきっかけに、1976年、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(以下『こち亀』)を新人賞に応募する[1]。月例ヤングジャンプ賞入選作品(4月期)に選ばれ、山上たつひこの名前をもじった「山止たつひこ」名義で、『週刊少年ジャンプ』26号(6月22日発売)に読切として掲載される。賞へ応募した際のペンネームは、さらに石ノ森章太郎のもじりも加えた「岩森章太郎改め山止たつひこ」であった。長いタイトルとペンネームは自分の投稿が編集者の目に止まるようにという理由からであった。
『週刊少年ジャンプ』1976年42号(9月21日発売)より『こち亀』の連載を開始。編集部からは「この漫画ではこの名前で、終わったら本名にしてもいいよ」と言われており、本人も短期で連載終了するとばかり思っていたものの、予想以上に人気が出て連載が続き、さらには“本家”の山上たつひこからクレームが出た[5]こともあり、100話目を機に現在のペンネーム(本名)に改めることになった。それまで山止名義で刊行されていた単行本は増刷の際に秋本治に改められた[6]。秋本は後年に「山上たつひこ先生に本当に申し訳ないことをした」「若気の至りとはこのためにあるような言葉です」「なんて大それたことをしたんだ!と思う」など反省の弁を述べている[7]。
『こち亀』は1977年12月24日にせんだみつお主演で映画化され、1985年のジャンプフェスティバル向け短編アニメを経て、1996年から2004年までフジテレビ系列でテレビアニメ化された(前者と後者とではスタッフ・キャスト共に異なる)。また過去4回(1999年、2001年、2003年、2006年)、舞台化もされている。
2000年の誕生日以降、『こち亀』の連載期間が秋本の人生の半分以上を占めるようになった。
『こち亀』で、2001年に第30回日本漫画家協会賞を、2005年には第50回小学館漫画賞審査委員特別賞を受賞。
2005年8月6日、『こち亀』の発行部数1億3000万部突破し、東京・浅草神社に石碑が建立された。
2006年、『こち亀』が連載30周年・150巻発売・1450話記念となる。2月11日、主人公両津勘吉の銅像が2体完成し、亀有駅の北口と南口に1体ずつ設置され、秋本とラサール石井が出席して除幕式が行われた。また、『あっぱれ!!さんま大教授』(フジテレビ)、『マンガノゲンバ』(NHK)など多数のテレビ番組に出演。『あっぱれ』では、アニメで両津勘吉を演じたラサール石井との共演を果たした。
2008年11月8日、亀有銀座商店会ゆうろーど、中央ポケットパーク内に「少年両さん像」が設置され、秋本、ラサール石井の他、当時内閣総理大臣であった麻生太郎も参加し除幕式が行われた。
2009年2月22日、ドキュメンタリー番組『情熱大陸』(毎日放送)で人物像などが紹介された[1]。
同年7月28日、『バラエティーニュース キミハ・ブレイク』(TBSテレビ)に出演し、テレビドラマ版『こち亀』の両津役・香取慎吾ら出演者達と対談。9月26日にはドラマ最終回冒頭に生出演した。
2010年11月26日には、東京都青少年の健全な育成に関する条例に反対する記者会見に出席している。
『こち亀』の長期連載の間にも、多くの短編・読み切り作品を発表している。
亀有の生家跡地付近に建立された「ワハハ両さん像」(2010年)
尊敬する漫画家は星野之宣、大島やすいち、望月三起也[8]と、アクション物を得意とする作家が多い。秋本自身、『フレンチ・コネクション』や『ブリット』などのアクション映画が好きでアメリカを舞台にしたポリスアクション漫画を真剣に描く為に試行錯誤を繰り返したところ、『こち亀』が生まれたと『カメダス』の描き下ろし漫画で語っている。
『ゴルゴ13』のファンでもあり、『こち亀』で様々なパロディをしていた[9]。近年、作者のさいとう・たかをと対談を行い、2006年には『超こち亀』にて『ゴルゴ13』とのコラボ漫画も実現した。本人は、さいとう・たかをに憧れて漫画家になったとも述べている。
小林よしのりとは、『週刊少年ジャンプ』で同年にデビューしたことから旧知の仲であり、『こち亀』第1巻の巻末文には小林がコメントを寄せていたり、何度か合作をしたりしている(作品情報は『東大一直線』を参照。作品自体は現在『こち亀』のみに収録権がある)。また、小林の主宰する雑誌『わしズム』創刊号では対談をした。
素顔でメディアに登場することは比較的少なく、長らく『ジャンプ』巻末目次に掲載されていた似顔絵がイメージとして定着していた事もあり、テレビ番組での大友克洋との対談時は、秋本が部屋に入ってきても大友が秋本本人だと最初は気付かなかった様子が放送されている。また、『こち亀』初期の単行本では作者コメント欄に自身の写真を掲載していたが、現在発売されている重版では落書き状態の簡単な顔[10]に差し替えられている。2009年2月22日にはドキュメンタリー番組『情熱大陸』にて特集された。妻と娘2人と義父の5人暮らし[1]。
大の軍事(兵器)ファンであり、その中でも特に戦車が好きなようである。昔は軍事をテーマにした読み切り漫画を描いていた。『こち亀』では軍事兵器をよく登場させており、それらをテーマにした話(近年は戦車の話が多い)をよく描いている。定期的に軍事関係の描写が登場するが、秋本本人は初期の読み切り作品や『こち亀』の作中などで反戦を訴える台詞を入れるなど、基本的には反戦のスタンスである。鉄道ファンとしても知られ、漫画作品中にも現在は存在しない過去の人気鉄道車両や、欧州などの人気車両が登場することも多々ある。また、スポーツカー・バイクにも興味があってフェラーリの歴代スポーツカーなどを何回も登場させている。本人は過去にマツダ・コスモスポーツに乗っていた時期があり、今はダイハツ・コペンやスズキ・カタナを愛用している。ちなみにカタナシリーズはGSX1100S・GSX750S・GSX400S・GSX250Sとほぼコンプリートしている。
『こち亀』で大の巨人ファンの登場人物、飛鷹二徹などを登場させているが『超こち亀』(集英社)のインタビューで、秋本自身は阪神ファンである事を語っている。一方で、単行本の巻頭コメントにおいて「野球中継のせいで通常の番組がつぶれることは、野球嫌いにとってはたまらないのです」とも語っている。
煙草は吸わない。むしろ嫌煙主義で、『こち亀』34巻『煙はEなもの!?の巻』を最後に喫煙シーンは出ていない[11]。また、『こち亀』34巻には妊婦の喫煙に関するアイロニカルな台詞がある。一方で酒と甘い物はかなり好きとのことである[7]。
ラジオ番組のヘビーリスナーとして知られる。1981年には『オールナイトニッポン』生放送中の所ジョージをモデルガンで襲撃した[12]。かつては『ビートたけしのオールナイトニッポン』を録音し、スタジオで流しながら仕事をしていたと言う。また、漫画のあちこちに中島みゆき関連や『ビートたけしのオールナイトニッポン』の関連人物が出てくる時期もあった。伊集院光の名もかなり初期(AGOHAZUSHIの表記あり)の段階で作中のモブに登場している。なお、伊集院光、所ジョージ、中島みゆき、ビートたけし(たけしは「ツービート」名義)をはじめ、『こち亀』の巻末文を依頼されたラジオ出演者は少なくない。2006年9月および10月には『コサキンDEワァオ!』にゲスト出演。番組25周年を記念したポスターを、同じくコサキンのヘビーリスナーである臼井儀人、さくらももこと共同制作・監修している。
一時期弓道にのめりこんでいたことがあり、弓道をテーマとした読み切り漫画を描くという企画があったが、スケジュールの調整がつかなかったため『こち亀』内で磯鷲早矢や飛鷹右京・左京姉妹をメインキャラとした弓道エピソードを描いた。
原稿を締切前に必ず仕上げ、編集者からすれば大変ありがたい存在である。しかも常時数週間分のストックを用意し、旅行に出かけるなど漫画家では珍しいタイプ。特技は「締め切りに遅れないこと」と自信を持って言うほどである[1]。
アシスタントは全員、背景や人物、仕上げまでこなせるプロ集団で、駆け出しはいない。1990年代より漫画製作のために「有限会社アトリエびーだま」を設立し、アシスタントを社員として雇い、彼らに対して安定した生活を保障している。勤務時間は9 - 20時(途中12 - 13時、17 - 18時に食事のための休憩時間を挟む)[1]で、タイムカードによる時間給制を行っている。基本的に日曜日は休みにする上、昼休みもキチンと取り、徹夜はさせないというスタンスを取っている[13]。秋本自身も始業5分前に出勤し、定時に帰るなど、自己管理をしっかりとしている[1]。
流行ものなどへの反応も敏感であり、しばしばその物やモデルにした物も『こち亀』に登場させることが多い。気になる新聞記事を切り抜いては、それをまとめており、秋本によればで「テレビでやっているものは一気に全国的に広がるが、新聞の小さな記事は見てる人が少ないので、結構そこから発展するものもある」とのこと[1]。かつて、仕事中も複数台のテレビを付けっぱなしにして最新情報の収集にも余念がなかったが、近年改築して以降の仕事場には、テレビや玩具などは無くなっており、純粋にアシスタントと共に原作・作画に専念している。
漫画のネタのための取材も欠かさず、漫画の舞台になる場所があれば、現地に赴いてビデオカメラで資料収集を行う。動いているものは音なども含めムービーで収め、動いていてわからない細かい部分はデジカメで撮ったりと、状況に応じて区別する。絶叫マシンは苦手だが、取材の為に乗っている。取材場所に変化があれば、いつ起きたのかを、取材元へ詳細に尋ねている[1]。
『こち亀』のネームは、ファミリーレストランで週1回の頻度で作成している。最初はページ数を気にせずどんどん描いていき、その後、雑誌掲載数の19ページにまとめるために、ページの削除やコマを小さくしたりして調整する。この一連の作業に半日近くを費やす。話作りについて秋本は「最初の4ページが勝負。4、5ページでつまんないと読者は飽きちゃうんですよ。7ページまで読んでくれれば、一気にいく感じになる」と語っている[1]。
『こち亀』の両津勘吉を描く際には、必ず眉毛から先に描いている。理由は、眉毛が顔の丁度中心にあり、目や鼻の位置が収まりやすく、バランスが取りやすいからである[1]。
ca:Osamu Akimotofr:Osamu Akimotoms:Osamu Akimoto
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