金田一少年の事件簿_Wiki
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『金田一少年の事件簿』(きんだいちしょうねんのじけんぼ)は、原案→原作:天樹征丸、原作:金成陽三郎(case2巻まで担当)[1]、作画:さとうふみやによる日本の漫画作品、及びこれを原作とする一連の作品群の総称。ミステリーを題材としている。略称は「金田一」。
『週刊少年マガジン』(講談社)にて1992年(平成4年)から2001年(平成13年)まで連載され、2004年(平成16年)夏以降は新シリーズが不定期で連載されている。
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名探偵・金田一耕助を祖父に持つ高校生・金田一一(きんだいち はじめ)が、幼馴染・七瀬美雪(ななせ みゆき)や親友・剣持勇警部、ライバル・明智健悟警視らと共に、遭遇する難事件を、祖父譲りの抜群の推理力で次々と解決していく物語。
本格的なミステリーコミックの先駆け的な作品と評されている。特徴としては多くの事件が連続殺人であり、さらにクローズド・サークルと呼ばれる「絶海の孤島」や「吹雪の山荘」などでの隔絶された状況下での事件が多い。また、他作品の探偵達と違い、主人公である一(はじめ)は推理力こそ優れているものの、捜査における専門的な知識(死体を調べて死亡推定時刻が解ったり、使用された薬物の特徴などが答えられる、など)は一般人と変わらないため、警察関係者等から聞かされたりして初めて知ることになる。
ほぼ毎回、犯人には怪人名とされる代名詞的な二つ名がついており、その不気味な名前をした犯人が登場人物の誰なのかを当てる醍醐味がある。また、事件の登場人物に覆面やマスク、あからさまな偽名などによる怪しい人物がいることが多いことも特徴である。
1995年(平成7年)、第19回講談社漫画賞少年部門受賞。単行本の発行部数は8800万部を突破している(2009年時点)。通常の単行本の他に文庫版、愛蔵版なども発売されている。
1992年に連載を開始。その当初から、漫画内にすべての証拠が書かれているため、一(はじめ)の推理を聞く前に自ら推理することで犯人を予測する「真相当てクイズ」などの斬新な企画も並行して行われる。1995年の最初のドラマ化を皮切りに、その後も映画化・アニメ化などが精力的に行われ、原作者による小説版も出版されるなど、メディアミックス展開が何度もされている[2]。
作品初期は殺人事件を題材とした長編のみが展開された。連載途中からは長編を軸としつつも短編を織り交ぜたストーリーが扱われるようになり、傷害事件や誘拐事件、また犯罪の絡まぬパズルのような物語も扱われるようになった。
「速水玲香誘拐殺人事件」が終了したところで、それまでの19本の長編が"FILEシリーズ"としてまとめられた。それと同時に、中編や大長編を扱う"Caseシリーズ"が開始され、以後もそれまでと同様に、短編を織り交ぜる形での連載が進められた。この短編の中で、主人公のライバルである明智健悟警視を主人公とするシリーズも描かれた。
そして、2000年末、最後の"Case"作品「金田一少年の決死行」が描かれ、1992年から8年間続けられた連載が終了した。この終了は「第I期完結」とされており、再連載が当時から計画されていた事を窺わせる。
第I期連載終了後の2004年夏、同作者(天樹征丸&さとうふみや)による別連載作品『探偵学園Q』の連載を中断して第Ⅱ期・最新作「吸血鬼(ヴァンパイア)伝説殺人事件」の短期連載が行われた。『探偵学園Q』終了後も短期集中連載の形を取りながら不定期的に新作を発表している。
テンプレート:ネタバレ
詳細は金田一少年の事件簿の登場人物を参照
カッコ内の年月は『週刊少年マガジン』連載期間(発行日・合は合併号の略、休載含む)、コミックス収載巻。
1992年 - 1997年。正確には単行本時「ファイル○」とカタカナ表記であった。巻数の表記は第1巻がローマ数字、第2巻が初版のみローマ数字で重版から算用数字、第3巻以降は初版から算用数字。
1998年 - 2000年。FILEシリーズがコミック何冊にも分かれて途中から揃えにくいという事もあり、リニューアルされた。読者にとっては単行本を揃えやすい、読みやすいというメリットがあるが、一つの事件を単行本1冊分または2冊分にまとめなければならないため、ストーリーの長さが単行本1冊におさまる中編か、2冊分使い切る大長編かのどちらかに制限されてしまう事になった。
その結果、Case3やCase5はFILEシリーズを含めた全作品の中でも有数の長さを誇るスケールの大きい作品となり、これらに対する作者の自己評価も高い一方、描きたい内容が十分に描ききれなかったような作品も登場することになった。例えば、Case6についてのちに天樹征丸は『金田一少年の全事件簿』にて「もう少しページが欲しかった」と語っている(その影響か、アニメではラストで大幅な変更が行われている)。
1997年から長編のつなぎとなる形で開始。2回-3回ほどで終わる話のシリーズで、短編集に収録された。また、このシリーズは話数を「問題編」「解決編」という形で表現している。また、当初このシリーズの一部であった明智健吾を主人公としたエピソードはのちに「Akechi Fileシリーズ」として独立し、単独で単行本が発行されるまでになる。
短編集1巻 金田一少年の挑戦金田一のライバルである明智警視を主人公としたシリーズ。高校生時代の話は「明智少年の華麗なる事件簿」、刑事になってからの話は「明智警視の優雅なる事件簿」に収録されている。このシリーズの各事件にタイトルが付けられたのはこれらの単行本に収録される時で、それまではシリーズ名に連番を付ける形であった。また、このシリーズのタイトルには英語の副題が付けられている。
明智少年の華麗なる事件簿ほぼ年一の不定期短期集中連載版、第II期シリーズ。短編を入れることにより、長さを調節しているものもある。
長編2004年 - 2005年。内容は単行本版と同一だが、各巻一事件ずつにまとめ直されている(短編集を除く)。また、FILEシリーズとCaseシリーズが合わせた形で連番となり、上記Case1がFile20……Case7がFile26となっている。さらに各File毎に固有のロゴが使用されている。
File1 - File19とShort Fileシリーズから4作品と"明智警視の…"が販売される。限定のしおり付き。
著者は原作者でもある天樹征丸。講談社マガジンノベルスより刊行。
マガジンノベルス版、講談社文庫版共に長らく絶版が続いていたが、「オペラ座館殺人事件」「鬼火島殺人事件」は2005年にマガジンノベルスより、「幽霊客船殺人事件」「電脳山荘殺人事件」は2004年に講談社ノベルスよりそれぞれ復刊された。
原作漫画と同様に映像化もされ、「上海魚人伝説殺人事件」が実写映画化された他、アニメ版では「邪宗館殺人事件」と短編以外の作品は全てアニメ化されている。
ノベルスの2作品、「オペラ座館・新たなる殺人」と「幽霊客船殺人事件」では、それぞれ漫画の「オペラ座館殺人事件」と「悲恋湖伝説殺人事件」の後日談が描かれており、特に「幽霊客船殺人事件」では「悲恋湖伝説殺人事件」の豪華客船沈没の真実が語られた(「悲恋湖伝説殺人事件」については、漫画「黒死蝶殺人事件」にも繋がりがある)。
ノベルス版から漫画版にゲスト出演した登場人物もおり、その人物と一との会話でノベルス版作品中での事が話題に入っていた事もある。
また、新シリーズでは「オペラ座館・第三の殺人」が、ノベルス「オペラ座館・新たなる殺人」のさらに後日談である事がタイトルからも伺える。
このような事実から、少なくとも原作者である天樹征丸と金成陽三郎がプロットを担当したエピソード(漫画版長編&短編、明智シリーズ、小説版長編&短編)と2010年9月まで連載されていた最新作「高度1万メートルの殺人」を含めた、84エピソード(おまけ漫画を含む)は総て同一の世界観で展開する物語であると推測される。ただし、ゲーム、CDブック、アニメオリジナル作品等との関連は不明。
ちなみに「獄門塾殺人事件」で登場した溝岸刑事が『探偵学園Q』にも登場しており、「錬金術殺人事件」冒頭では三郎丸豊とQクラスの面々(キュウたちは後ろ姿のみで1カットだけ)が登場していることから、『探偵学園Q』とも同一の世界と設定されているのか、作者によるお遊びとしてのゲスト出演なのかは不明。
1 | 金田一少年の事件簿 オペラ座館・新たなる殺人 | 1994年9月22日 | ISBN 978-4-06-324301-7 |
2 | 金田一少年の事件簿 幽霊客船殺人事件 | 1995年4月17日 | ISBN 978-4-06-324304-8 |
3 | 金田一少年の事件簿 電脳山荘殺人事件 | 1996年4月15日 | ISBN 978-4-06-324311-6 |
4 | 金田一少年の事件簿 鬼火島殺人事件 | 1997年5月20日 | ISBN 978-4-06-324320-8 |
5 | 金田一少年の事件簿 上海魚人伝説殺人事件 | 1997年11月5日 | ISBN 978-4-06-324324-6 |
6 | 金田一少年の事件簿 雷祭殺人事件 | 1998年6月24日 | ISBN 978-4-06-324329-1 |
7 | 金田一少年の事件簿 殺戮のディープブルー上巻 | 1999年7月26日 | ISBN 978-4-06-324336-9 |
金田一少年の事件簿 殺戮のディープブルー下巻 | 1999年7月26日 | ISBN 978-4-06-324337-6 | |
8 | 金田一少年の事件簿 邪宗館殺人事件 | 2001年4月20日 | ISBN 978-4-06-324343-7 |
→短編集1「金田一少年の挑戦」に収録。のちに「迷い込んできた悪魔(デモン)」とともに、ノベルス6「雷祭殺人事件」に併録された。
→短編集2「金田一少年の推理」に収録。のちに「共犯者X」とともに、ノベルス6「雷祭殺人事件」に併録された。
→短編集3「金田一少年の冒険」に収録。
→探偵学園Q特設サイトにて限定公開され、後にガイドブック『金田一少年の全事件簿』に掲載された。
詳細は金田一少年の事件簿 (テレビドラマ)を参照
詳細は金田一少年の事件簿 (アニメ)を参照
7本のゲームが発売されている。プレイステーションの明智健悟を除き、声優はアニメ版とは異なる。
ウィンドウズ・プレイステーション[]悲報島 新たなる惨劇(1996年11月29日発売)キャスト / 金田一一 - 岩永哲哉 / 七瀬美雪 - 宮村優子 / 剣持勇 - 高橋功 / いつき陽介、遠藤信 - 二又一成 / クリス・アインシュタイン、葉月マサキ ならはしみき / 相田ヨネ 山田美穂 / 東堂小百合 - 手塚ちはる / 葉月マユラ - 天野由梨 / 木暮条一郎、葉月光定、三村翔子、栗原真奈美、竹内灯妙、ニセマサキセガサターン[]星見島 悲しみの復讐鬼(1998年1月15日発売)ハドソンキャスト / 桂木なお・直木桂一 - 緒方恵美 / 阿佐桐卓也 - 置鮎龍太郎 / 金田一一 - 草尾毅 / 七瀬美雪 - 飯塚雅弓 / 剣持勇 - 土師孝也 / いつき陽介 - 藤原啓治 / 明智健悟 - 子安武人 / 速水玲香 - 倉田雅世 / 立花麻衣 - 金月真美 / 渚ちはる - 鈴木史華 / 立花由布 - 豊嶋真千子 / 立花華江 - さとうあい / 高木ちえ - 片岡富枝 / 大山孝志 - 三木眞一郎 / 竹村正彦 - 高戸靖広 / 久堂明子 - 根谷美智子 / 大山良介 - 鈴木淳 / 沢沼研 - 関智一 / 矢追つとむ - 肥後誠 / 阿佐桐剛 - 立木文彦 / 岡田淳子 - 兵藤まこ / 辰巳哲 - 大友龍三郎 / 辰巳伸也・角野幸夫 - 上田祐司 / 久堂進 - 坂口哲夫 / 立花光一 - 清川元夢 / 大山征二・司会者 - 泉尚摯 / 支配人・船員 - 高木渉 / チーフ - 石井康嗣 / 船長 - 鈴木泰明プレイステーション[]地獄遊園殺人事件(1998年3月26日発売)キャスト / 金田一一 - 岩永哲哉 / 七瀬美雪 - 宮村優子 / 剣持勇 - 高橋功 / 明智健悟 - 森川智之 / 佐木竜二 - 結城比呂 / 大門房枝 - 潘恵子 / 進身昌子 - 松井菜桜子 / 佐藤ハル - 青木和代 / 山瀬実里 - 三石琴乃 / 湯森真輝 - 笠原弘子 / 菅野千尋 - かないみか / 藤原弓彦 - 子安武人 / 哀川笑美 - 浅田葉子 / 皆本火世 - 荒木香恵 / 薗部晴香 - 幸田磨衣子 / 役柄不明 - 安達成彦 / クレジット未掲載:久我潤子 - 蒼井美幸 / 白石幸子 - 草地章江青龍伝説殺人事件(1999年8月5日発売)キャスト / 金田一一 - 岩永哲哉 / 七瀬美雪 - 宮村優子 / 剣持勇 - 大塚明夫 / 明智健悟 - 森川智之 / 北条理恵 - 山崎和佳奈 / 北川マリ - 川上とも子 / 城山昇 - 遠藤純一 / 星山博 - 小島敏彦 / 田中博道 - 田中正彦 / 南川泰三 - 島香裕 / 真田孝一 - 緑川光 / 相原ふさ子 - 渡辺美佐 / 村井敏行 - 室園丈裕 / 篠原金造 - 小山武宏 / 市川政雄 - 村井厚之 / 森山雅子 - 川崎恵理子 / 野口隆司 - 福田信昭 / 野口京子 - 沢海陽子 / 野口隆一郎 - 柊美冬 / 武笠行男 - 松岡文雄 / 大森芳樹 - 木村雅史すべて講談社から発売。
ゲームボーイカラー[]10年目の招待状(2000年12月16日発売)バンプレストニンテンドーDS[]名探偵コナン&金田一少年の事件簿 めぐりあう2人の名探偵(2009年2月4日発売)バンダイナムコゲームス金田一少年の事件簿 悪魔の殺人航海(2009年9月17日発売)クリエイティヴ・コア※年齢指定は「B」(12歳以上)。キャスト / 金田一一 - 松野太紀 / 七瀬美雪 - 中川亜紀子 / 金田一二三 - 池澤春菜 / 剣持勇 / 明智健悟2本のCDブックが発売されている。声優はアニメ版とは異なる(悪魔組曲殺人事件の風倉百合恵役の折笠愛のみ、アニメでも同じ役を演じている)。
悪魔組曲殺人事件(1996年1月17日、講談社(後にワンダーエンターテイメントより復刊、現在絶版))ドラマ化とアニメ化がされた作品。extraCDとして、【ミセス金田一の事件簿】が同梱してある。キャスト / 金田一一 - 関俊彦 / 七瀬美雪 - 氷上恭子 / 剣持勇 - 梅津秀行 / 御堂周一郎 - 筈見純 / 御堂優歌 - 小西寛子 / 夏岡猛彦 - 塩沢兼人 / 風倉百合恵 - 折笠愛 / マイケル・ヘンリー - 二又一成 / 金田一の母 / 紅亜理沙 - 川村万梨阿 / 椿陽造 - 小村哲生 / 車掌 - 千葉一伸死神病院殺人事件(1997年4月21日、講談社(後にワンダーエンターテイメントより復刊、現在絶版))アニメ化された作品だが、トリックを含め、その内容は大きく変更されている。extraCDとして、【明智警視の華麗なる休日】が同梱してあり、こちらのストーリーもアニメ化されている。キャスト / 金田一一 - 関俊彦 / 七瀬美雪 - 氷上恭子 / 剣持勇 - 梅津秀行 / 明智健悟 - 置鮎龍太郎 / 醍醐真紀 - 吉田古奈美 / 聖正映子 - 日高のり子 / 雪室憂一 - 飛田展男 / 聖正景太郎 - 丸山詠二 / 聖正公子 - 篠原恵美 / 聖正智明 - 田中秀幸 / 高沢和子 - 神宮寺弥生 / 木根淳也 - 檜山修之 / 愛河翔子 - 高瀬あやの / 捜査員 - 岩永哲哉主人公・一(はじめ)の祖父とされている金田一耕助は、元々小説家横溝正史の創り出した日本屈指の推理小説の主人公である。主人公を金田一耕助の孫にするという設定は、講談社の編集者が、主人公をモーリス・ルブランの小説の主人公アルセーヌ・ルパンの孫という設定にしているアニメ『ルパン三世』を見て思いついたと言う。
金田一耕助には孫以前に子供がいるという事を示す文章すら書かれた事が無く(『金田一少年の全事件簿』では、一(はじめ)自身がこの点に触れ、自分自身の存在に疑問を呈するかのような発言をしている)、作品の認知度が上がると共に横溝正史の遺族側より抗議を受けた事が一部で報道された(この一件のためか、一(はじめ)の決め台詞は、連載初期は「金田一耕助(ジッチャン)の名にかけて」であったが、中期からは「ジッチャンの名にかけて」と表記されている)。
なお、金田一耕助の女性関係に関しては諸説あり、最も有力とされるのは生涯独身で愛した女性は数人という説である。しかし、一方で女癖が悪いととれる描写もあり、真偽の程は定かではないテンプレート:要出典。作中で、愛した事をはっきりと描写された女性は2人(『獄門島』の鬼頭早苗と『女怪』の持田虹子)である。この他にも、探偵業を引退し帰国した後に結婚、余生を日本で送った説なども存在する。漫画内の設定としては、金田一耕助は母方の祖父。
舞台設定が『八つ墓村』『犬神家の一族』を連想させる「飛騨からくり屋敷殺人事件」や、犯人が金田一耕助シリーズの一作のタイトルと同名の名前を名乗る「黒死蝶殺人事件」など、金田一耕助を意識していると思われる話もあるが、金田一耕助シリーズの続編として直接的に繋がる事件は全く存在しない。
ストーリー中、幽霊や妖怪、呪いといったオカルトものが何らかの形で事件にかかわってきたり、あるいは犯人がそれらになぞらえることがある。事件のトリックや謎解きに超自然的なガジェットが用いられることはないものの、中には実際にそれらが存在すること自体は否定されない場合もある。
各話の事件発生後から真相直前の回の冒頭に表示される事件関係者のリスト。FILE1からFILE4までは死亡者のパネルが消えるようになっていたがFILE5以降からは死亡者が黒く塗り潰されるようになっている。ミスかどうかは定かではないが、「悲報島殺人事件」、「タロット山荘殺人事件」、「剣持警部の殺人」は死亡者が発生しても何故か黒く塗りつぶされていない。FILE19とCaseシリーズ及び「黒魔術殺人事件」、「錬金術殺人事件」では容疑者リストは表示されなかった。また、『吸血鬼伝説殺人事件』では初めてカラーで表示された。一と美雪を除いて、警察官であってもリストアップされるが、再登場キャラクターはリストから除外される。
ただし、「獄門塾殺人事件」ではリストが初めて登場した時点で多数の犠牲者が出ており、これらは除外され、生存している人物のみがリストアップされていた。また、レギュラーキャラクターである村上草太がリストアップされるなど、先述した初期のパネルによく似たタイプとなっている。
File1の「オペラ座館殺人事件」から『週刊少年マガジン』誌上で行われている企画。FILEシリーズ及びCaseシリーズ(1 - 3)、新シリーズにおいて、読者が犯人・主要なトリックの推理を解決編の前の週に講談社に送り、当たった人の中から抽選で賞品が貰える。正答率は平均10 - 15%程度であったが、Case3「天草財宝伝説殺人事件」では、犯人を含む完全な真相を推理できた応募者が全応募者5324名の中でわずか3名だけだった。
『週刊文春』1997年8月7日第30号に初期の幾つかのエピソードに過去のミステリ作品からのトリック流用・模倣があるという指摘があり、この質問に対して、『週刊少年マガジン』編集部はトリック流用を認めた上で「ミステリー作品は昔からトリックの流用・応用が行われており問題はない」旨の回答を行った。
しかし、「異人館村殺人事件」のトリックは『占星術殺人事件』のトリックの完璧な模倣だとして、作者の島田荘司から同号上で「この問題は民事訴訟に発展する」というタイトルの寄稿文にて批判と抗議を受ける。内容は、「作家に使用の許可を取るべきが正当」、「無断で使用してしまおうというゲリラ的発想」という旨のもの(講談社文庫 「21世紀本格宣言」に再録)。
その後、抗議を受けた「異人館村殺人事件」については、1999年講談社インターナショナル刊行のバイリンガル版では、「『占星術殺人事件』のトリックを使用しており、『占星術殺人事件』を読む予定の読者はそのことを了承の上読むように」と注意書きが付け加えられている。また、2007年コンビニエンスストアで再版された異人館村殺人事件のコミック冒頭にて、「この作品のメイントリックは島田荘司氏の『占星術殺人事件』のトリックを使用していることを承知のうえお読みください」との案内と販売中の占星術殺人事件の表紙画像が掲載され、公式キャラクター本「金田一少年の全事件簿」の異人館村殺人事件の紹介ページにも「占星術殺人事件のトリックを用いています」と記載されていた。また、ドラマ版のソフトでは問題指摘の後に「異人館村殺人事件」の話が欠番となった[3]。また、アニメ版では映像化はされていない[4]。
「魔犬の森の殺人」に登場する「渡辺鐘」は「世界のナベアツ」こと渡辺鐘をモデルとしており、名前もそのままで顔も本人に似せて描かれている。これは、当時マガジンに掲載された企画が元となった一種のゲスト出演であった。
渡辺はジャリズムの無名時代にアニメ版に生徒役で声優として出演していた。
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