発見場所 加茂丘高校(テニスコート周辺)
春に日当たりの良い草原でよく見られる小さな赤褐色のチョウである。成虫の前翅長は1.5 cmほど。前翅の表は黒褐色の縁取りがあり、赤橙色の地に黒い斑点がある。後翅の表は黒褐色だが、翅の縁に赤橙色の帯模様がある。翅の裏は表の黒褐色部分が灰色に置き換わっている。時に白化する場合もある。
鹿児島県でレッドリストの「分布特性上重要」の指定を受けている。
1997年(平成9年)11月28日発売の30円普通切手の意匠になった。
ユーラシア大陸と北アメリカ大陸に広く分布する。多くの亜種に分かれていて、そのうち日本に生息するのは亜種 L. p. daimio Seitz である。北米東部に分布する亜種 L. p. americana Harris は、人間の活動で荒れた土地でよく繁殖し、主な食草がヨーロッパからの移入種ヒメスイバであるために現在では植民地時代にヨーロッパから帰化したと考えられている。なお、北米西部の寒冷地に分布する亜種は固有種である。
成虫は年に3-5回ほど、春から秋にかけて発生するが、特に春から初夏、4月から6月にかけて多く見られる。春に発生する成虫(春型)は赤橙色の部分が鮮やかだが、夏に発生する成虫(夏型)は黒褐色部分が太く、黒い斑点も大粒になる。
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