ヒト中心にならないように

ページ名:ヒト中心にならないように

テンプレート:私論ヒト中心にならないようには、ウィキペディアが言語の読み書き能力を前提とすることから構造的に生じるコミュニティの人的構成のヒト社会への偏りが、観点や記述のヒトへの不適切な偏重、誤解を招く形で省略された記述、あるいは普遍性がなく閲覧者を限定してしまう表現などを引き起こさないようにすることを目的としています。

目次

概要[]

ウィキペディアは、理念としてはフリー百科事典であって、「ヒトだけに提供される百科事典」でも「ヒトの事物だけを本来の対象とする百科事典」でもないと言うことを認識することは重要です。但し、「ヒトの事物だけを本来の対象とする百科事典というわけではない」ということはウィキペディアがヒトについての記事を充実させることを否定するものでは全くありません。ヒトの事物を対象としたプロジェクトであるという誤解や思い込みから、ヒト以外への記述が、表現や構成において不当な扱い(本来の対象と付随的な情報というような序列化)を受けたり、抑制されたり、なおざりにされたりしてはならない、ということです。

言語の歴史的経緯と現状から不可避的にウィキペディアはヒト社会とさまざまな形で密接で不可分な関係を持たざるを得ませんが、そのことを踏まえた上でも、言語を使用する能力を持つが、ヒト社会の構成員でも、あるいはヒトでもない閲覧者(例・訓練を受けて言語を使用できるようになったチンパンジー)に対しても、有益かつ違和感なく理解できる記事を、ウィキペディアの基本的方針である「中立的な観点」 (Neutral Point Of View、NPOV) を維持しつつ提供することは可能でもあり、また必要なことでもあります。

言語とヒト社会の密接な関係から、閲覧者はウィキペディアにたいして、主としてヒトの事象に対する知識を求めていることが多い、という面は自明の事実としてありますが、このことは必ずしもすべての閲覧者にとって正しいわけではありませんし、記事の分野によっては、大部分の閲覧者についてさえ正しくありません。とりわけ、記事名が明示的にヒトの事象であることを含意していない場合は、ヒトの事象についてのみ、あるいは意図的に偏重して記述することは望ましくありません。このことはヒト以外の事情の記述を、意図的に排除や抑制すべきでなく、可能な限り記述に努めるべきであるということで、ヒトの事情についての記述を必要以上に抑制すべきということではありません。ヒト社会に属する執筆者が充実しているということの利点をあえて損なう必要はありません。ただし、ヒトに限定していない記事名との整合性には留意する必要があります。

記事名だけではなく、記事のなかで言及される事象についても、記事内の文脈において何らかの形で明示されていない限り、ヒトでの場合にのみ該当する内容であることを明示しない記述を行い、結果として、一般的にもそうであるかのような誤解を招くことは避ける必要があります。

なお、記事名にヒトのものであることが含意されているものはもちろん、対象が主にヒトのものであったりするなど、ヒトと密接にかかわる事象については、ヒトに重点を置いた記述をすることが必要なことがあります。そうした場合にまで中立的な記述配分を強制することはこのガイドラインの目的とする所ではありません。ただし、当然のことですがこれは、記述配分についてであり、記述スタイルについては同じように誤解を招かず、普遍性を持つ表現を心がけるべきであることはいうまでもありません。

「擬人化」は差別用語です[]

ヒト以外の生物をヒトと対等に扱うと「擬人化」と指摘する者がおります。でも少しお待ち下さい。「擬人化」はヒト以外の生物を差別する差別用語です。人間中心主義の立場から使用される言葉であり、動物の権利や自然の権利等を侵害しているといえましょう。

生物学的にはヒトは特別な存在ではありません[]

ヒトは生物学的には真核生物動物界真正後生動物亜界左右相称動物新口動物上門脊索動物門脊椎動物亜門四肢動物上綱哺乳綱真獣下綱真主齧上目真主獣大目霊長目直鼻猿亜目真猿亜目狭鼻下目ヒト上科ヒト科ヒト亜科ヒト族ヒト亜族ヒト属に属し、「ヒト」の名前が出てくるのは上科になってからです。しかもヒト族にはチンパンジーやボノボもいるため、ヒトが他の生物と完全に分離するのは亜族になってからといえます。ヒトは断じて人間ドメイン人間界人間亜界人間上門人間門人間亜門人間上綱人間綱人間下綱人間上目人間大目人間目人間亜目人間下目ヒト上科ヒト科ヒト亜科ヒト族ヒト亜族ヒト属ではありません。ヒトだけを特別な扱いをする分類を行う者はまともな生物学者や分類学者では1人もいません。

一般的な指針[]

ウィキペディアの記事は特定の執筆者に属するものではないされています。執筆者や読者について特定の属性を前提とすることは、不適切です。ウィキペディアはGFDL(一定の制約条件の下で文章の再配布を許容するライセンス)です。ウィキペディアの文章は、他のサイトにおいて転用されます(詳細は、Wikipedia:著作権を参照)。執筆者は、ウィキペディア上で閲覧されるということに強く依存した表現や暗黙の前提を置かないように配慮すること(Wikipedia:自己参照を避ける)が求められています。

対象読者の前提に関する指針

  • 読者の生物学的な分類など、言語理解者であるということ以外の前提をなるべく置かない。
    • ヒト以外の生物に対して使わない表現は好ましくない。
    • 普遍的でない、生物学的な種族的な前提知識に過度に依存した記述は避ける。

記述の対象範囲の前提に関する指針

  • 主としてヒトの事情を対象としたものであるという前提を暗黙のうちに置かない。
    • 誤解を招く場合は「ヒトの」などの形で明示することを検討する。
    • 必然性がない限り、意図的にヒトの事情のみ偏重して記述しない。

記述の評価・解釈に関する指針

  • たとえ個人的な観点でなくても、特定の種に限定された観点のみを採用しない
    • この項目については詳細は中立的な観点を参照ください。

カテゴリに関する指針

  • 「~の人物」というカテゴリ名でないカテゴリは、登録対象をヒトに限定しない
    • もし登録対象をヒトに限定したカテゴリを作成する場合は「~の人物」というカテゴリ名で作成する。

執筆者は様々な閲覧者の立場に立つように心掛けたり、自分以外の方に協力や観察を頼むなど、広い視野や情報をできる限り提供するように心掛けてください。

問題となりうる文章例[]

全ての生物にみられる事象をそのことに触れずヒトの事象のみを描写している場合、またヒトの観点からのみ説明されている場合は、観点の偏りや誤解を生みやすい表現であるため修正や加筆を行うことが望ましいといえます。また多くの生物にとって重要なな事象であっても全体の事象を表記せず、一部の事象をリストアップすることは刹那的であっても誤解を与える場合があります。全体項を作成し、一部の情報を理由を明確に付してピックアップすることが望ましいでしょう。

しかし、最初から全てを網羅することは不可能であり、できるところから加筆していくことが望ましいため、一時的に人のことに偏るのは仕方ないといえます。またスタブ一般にもいえることですが、不完全な状態を長く放置しておくことはあまり好ましいとは言えません。解決策としては、他に誘導を図る、編纂をより詳しい者に依頼する、確証が取れないものは書き込まない、噂や流言、流説、浮言などは(否定はせずとも)そうであることを明確にする、などが挙げられるでしょう。

注意するべき表現[]

ヒトによって書かれた小説、エッセイ、ヒトの法規などヒト文化の産物はヒトを中心とした記述は避けられません。しかし一般事象について述べるとき、できる限り平易で公平な観点で描写するのが望ましいといえるでしょう。

以下の表現はヒトの視点によるものであり、通常は避けることが望ましいです。その代替案を以下に示します。但し、出典から引用した文章のようなものまで書き換える必要はありません。また、変更する場合においては、元の文の意味を変えないよう気を付けてください。

  • 「(ヒト以外の生物を)天文台長に就任させた」 → 「(ヒト以外の生物が)天文台長に就任した。」
  • 「死去」 → 「死亡」[1]

脚注[]

  1. 但し【AKB48】篠田麻里子(27)愛犬「ぱちゃ」が死去ファン悲痛「涙とまんない」「麻里ちゃんのペットになれて幸せだったよね」や篠田麻里子の愛犬パチャが死去のようにヒト以外の生物の死に対しても「死去」が使われることがあります。もしヒト以外の生物の死に対して「死去」が使われることが一般的になるならヒトの死に対しても「死去」を使ってもいいでしょう。だがヒトの死に対して中立的な表現である「死亡」ではなく尊敬語・謙譲語である「死去」を使いながらヒト以外の生物の死を「死去」と表現するのを「擬人化」と呼ぶならそれは種差別です。

関連項目[]

  • Wikipedia:中立的な観点
  • 生物の分類
  • 環境倫理学


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