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ガッシュ・ベルと高嶺清麿(たかみね きよまろ)は、雷句誠の漫画『金色のガッシュ!!』及び同作を原作としたテレビアニメ『金色のガッシュベル!!』の登場人物。
声 - 大谷育江(140話まで)/吉田小南美(141話以降)/摩味(サンデーCM劇場))
主人公。「魔界の王を決める戦い」の100人の王候補の中の一人。金髪で、紺色(初期では緑)のマントを身にまとった魔物の少年。実は、このマントは高級な魔法の布で作られており、胸のブローチがある限り半永久的に再生し続け、魔力を通せば自由自在に伸縮して頑丈な盾にもなる(しかし、これは後述のゼオンに手紙で教えられるまで使い方を全く知らず、ただのマントとブローチとして身に着けていた)。
髪に隠れているが、二本の小さな角が頭にある(これはバオウを受け継いだ証であり、ゼオンにこれは無い)。嗅覚が一般的な魔物よりも優れている。電撃系の術を使う。一人称は「私」で、「ウヌ」や「~なのだ」等の貴族言葉が口癖[1]。好奇心旺盛で、正義感が人一倍強い性格。また、踊りを見ると全般的に共に踊ってしまう性格のようである。
さらに、ティオや恵(=女の子)のいる前で堂々と全裸になり水浴びをするなど、恥知らずで無神経な部分もある。
ブリを異常なほど好み、丸ごと一匹抱えてバクバクと丸かじりして頭と骨を残して平らげてしまったり、海で泳いでいるブリを見つければ、全裸になって海に飛び込み、泳いで捕まえようとする。他、アニメ版では寿司屋で解体前のブリを勝手に食べてしまったり、劇場版ではパラシュートと間違えてブリを背負ってスカイダイビングしてしまう程だった。
前向きで情に篤い真っ直ぐな心は、かつて心を閉ざしていた清麿やティオ、魔界時代でもレイン、ウマゴンなどや千年前の魔物のアルムやパムーンにも良い方向で大きな影響を及ぼしている。因みに、彼の思う結婚とはお父さんとお母さんになる事らしい。雷句誠のブログによると恋心をまだ理解できておらず、ガッシュにとってはティオもコルルもただの友達であるとのこと。魔界にいた時から作中で確認できる魔物の中で唯一殆どの術を使うと、術の発動中は何故か気絶してしまう。そのため基本的に呪文での攻撃中は本人の意志で向きを変えることが出来ないので清麿が抱えて向きを変えさせる事で広範囲を攻撃したりする描写もある。ただし、ラウザルクやバオウ・クロウ・ディスグルグなどの意識が無ければ使えない呪文では気絶しない。
人間界に送り出された後、ゼオンに攻撃された挙句、魔界にいた頃の記憶を奪われ、瀕死状態だった所を高嶺清太郎に助けられる。その恩返しとして日本にいる清太郎の息子・清麿を鍛え直すために日本へ大鷲に乗って向かった。魔界では落ちこぼれだったので戦い始めた頃は多くの魔物から初めに狙われたが、コルルの為に何もしてやれなかった悔しさとその時の彼女の言葉で「優しい王様」を目指すことを決意し、清麿と共にいくつもの戦いを経て、魔界に居た頃とは比べものになら無いほど成長した。その為、魔物との戦いでは殆ど敗北がない。
実は現魔界王の息子であり、ゼオン・ベルの双子の弟。生まれて間も無い頃に父から「バオウ」を受け継いだが、バオウの力を悪用されることを防ぐため、王族の身分を隠し庶民のユノへ托されたが、物心ついた時にユノから冷酷な仕打ちを受け続ける事になってしまう。3歳の時、非情なユノから本当の家族(=親)が居ないと聞かせられ、自身の孤独と絶望から一時は塞ぎ込んでしまったが、夜中に王家の使いとユノの会話を偶然聞き、王族である両親と兄が居る事実を知った事で希望を見出し、どんな時でも明るく過ごそうとし、家族に気付いて貰える様にと、見様見真似で貴族言葉を使うようになった(それ以前は少年の口調であり、一人称も「僕」だった)。表面上(特に学校生活)では天真爛漫であるが、兄のゼオンと同様、厳しい現実の中で生きて来た。然し、そうした事情を知らないゼオンからは彼が貰う筈の「バオウ」を与えられ、苦しい努力をする事も無く「魔界の王を決める戦い」の候補者に選ばれたものだと誤解され、恨まれていた。ただし、自由を与えられる事無く虐待同然の英才教育で育ったゼオンに比べると、ユノにこき使われながらも友人関係に恵まれていたガッシュの環境はまだマシな方であったのも確かである為、ゼオンがガッシュを酷く憎んでしまったのは仕方が無いとも取れる。
ファウード内でリオウ戦に敗れ、清麿が瀕死状態になった時、一時的に体の色が変化・尋常で無い力を発揮し、また本が異常な光を発し、術が増え元々あった術の力がゼオンにやや近いほどに格段にパワーアップした。これは、清麿の「死」とそれをリオウに罵られた事からガッシュの心に強い憎しみが生まれ、ガッシュの中に眠っていたバオウの雷の力が目覚めた時のもの。真の姿になったバオウに一度は心と身体を食われてしまうが、二度目にはそのバオウを使いこなしてゼオンを倒し、彼と和解(その際、誤解が晴れた)し、奪われていた魔界での記憶を完全に取り戻した。最後には暴走したファウードを止めるためゼオンから貰った力で強化されたバオウ・ザケルガでファウードを止めた。しかし、その後の記憶の内容に関する詳細はあまり公開されておらず、シュナイダー(ウマゴン)の事も完全には思い出せず、今でもウマゴンと呼んでいる。
フランスでの対クリア戦後は、デュフォーが身体能力の強化、マントの使用方法(マントを回転させて周りのものを破壊したり、破壊した物を掴んで集めたり、木の上まで飛行したり出来る)、バオウ・ザケルガの強化などの指導を行い、7ヶ月目の段階で確実な成果を出した。ブラゴと共に再びクリアと交戦するも完全体となったクリアには歯が立たず、力尽きる寸前まで追い詰められるが、そんな状況でも今まで出会ってきた仲間たちのことを思い、生き返らせてみせると言い切った。そのことをクリアは哄笑し、それを跳ね除けるように清麿が叫んだその時、2人に応えるように凄まじい光と共にガッシュの本が金色(こんじき)に変わる[2]。魂になった仲間の魔物たちがガッシュの声や戦っている姿を感じた際、自分達もガッシュのために闘いたいと思った時に金色の本の中へ現れる事が出来るらしく、その結果としてガッシュと清麿がその魔物の術を使う事を可能としている(この時に使われる心の力は「術を持っていた者」が肩代わりするらしく、心の力の尽きている清麿が多種多様な『シン』級の術を連発するという状況までも作り出している)。仲間達の思いによって生まれた「シン・ベルワン・バオウ・ザケルガ」でクリアを倒す。その後、清麿の卒業式の三日後ブラゴとの王を決める最終決戦を行い、死闘の末彼に勝利する。その直後魔本により王座獲得を告げられた後、魔界へ帰って行った。「やさしい王様」らしく、魂になった魔物全てに肉体を与えて魔界を元通りにし(このとき、ファウードには人間サイズの新しい肉体を与えた)、最後の敵クリアにも新たな名前と肉体を与えた。戴冠式や法律の勉強で多忙を極める中、以前と同じように学校にも通っている。かつて自身を虐げていたユノには極刑を与えず、召使として雇っている。そして清麿に近況を伝えるとともに「互いに立派になって再び会おう」という約束を手紙に記し送った。その最中、この「魔界の王を決める戦い」を正しいものと痛感したのだった。
アニメ版ではバオウによるパワーアップもせずにゼオンと対峙するが彼に圧倒され、再び記憶を奪われそうになるが、ガッシュの力が覚醒して本が金色に変わりパワーアップしたバオウ・ザケルガでゼオンを倒す。ゼオンと和解しようとするが、ゼオンはその言葉に全く応えず魔界へ帰っていった(この時、記憶も返して貰えなかった)。しかし、ゼオンの最後の悪あがきとしてファウードを暴走させるが金色に輝いてパワーアップしたバオウでファウードを破壊する。その後、ブラゴとの一騎打ちで出番を終える。
番外編では、学校が終わった後、王様の仕事をしている。教師や生徒から特別扱いにされたり、ティオやウマゴン達と遊ぶ時間がなくなった事で悩んでいる。
人間換算年齢:6~7歳。身長:推定100~110cm。趣味:友達作り、バルカン遊び。好きな食べ物:ブリと清麿の母・高嶺華が作る手料理。
ガッシュの赤い本が強い心の力などの影響で強化された状態。最初はブラゴと初めて戦った際に一時的に変化しておりその時、ザケル(質量が多い)一発でブラゴのギガノ・レイスを相殺する程であった。
アニメ149話ではゼオンとの戦いの中でガッシュがゼオンに人間界でみんなと出会った記憶を失いたくないという際に完全に変化し、ガッシュ自身の体力と呪文がゼオンのパワーに近い程に強化された。
原作ではクリア完全体との戦いでガッシュが傷ついた際に変化し、ガッシュの「自分達を助けたい」という思いを感じ取った、ガッシュがそれまでに知り合った魔物の子たちの魂が魔本の中に現れると同時に発動。彼らの術が極限まで強化した状態で魔本に現れた。それらは全て「唱えるのにオレ(清麿)の心の力は必要ない、『持ち主だった者』の力が溢れている」術であり、そのため、清麿の心の力が空でも単に唱えるだけで使える(術を発動させる際にその術の本来の持主である魔物の姿が現れ、ガッシュや清麿との会話や戦闘での指示なども行っている。魂が幻のような形で現れたものらしくクリア完全体はその存在を認識できていない)。またその全てが『シン』の術かそれに匹敵する強さの術であり、それ以前にはクリア完全体に全く歯が立たなかったガッシュと清麿を勝利に導いた。この変化も一時的でありクリアとの戦いが終わった後は元の赤色に戻っている。ブラゴに勝利し、ガッシュが王となる事を告げた本の色も金色であり、この時は本自身が意思を持った様な状態で清麿に激励を送ると共にこれまでの戦いにおける破壊箇所の修復や犠牲者の回復などを行い、最後の選択を与えた後にガッシュと共に魔界へ消えた。
金色の魔本による呪文(たかみね きよまろ)
声 - 櫻井孝宏/福山潤(サンデーCM劇場)
もう一人の主人公。ガッシュの赤色の本の持ち主。中学2年生の1学期の時点で既にマサチューセッツ工科大学の首席卒業生の論文を難なく読みこなす事が出来る程の天才児。しかし頭が良すぎる為に、周囲の生徒達からの妬み、更にはいじめまで受ける羽目に陥り、自堕落になって不登校気味の毎日を過ごしていた。ガッシュと出会い、その奔放さに振り回される内に前向きな行動を示すようになり、本来の明るさを取り戻した。現在ではいじめを行っていたクラスメイト達ともすっかり打ち解け、実りある学園生活を送るまでとなっている。テストでは100点は当たり前、90点台ですら珍しいが、ギャグ回における二度の意地悪な設問によって70点と、赤点である20点をそれぞれ取ったことがある。素手の喧嘩はあまり強くなく、芸能界のアイドルなどにもあまり興味がない。人気投票では第一回が2位、第二回と第三回が3位だった(魔物のパートナーの中では、不動の1位)。一部の女子に大人気がある。ガッシュとは、部屋でくつろいでいた時に出会った。
魔物達との戦いにおいてはIQ190(アニメ版ではIQ180)の頭脳をフル回転させ、ガッシュを勝利へと導く知将。ただし、パピプリオの麻痺効果のある術・ポレイドを、すぐに効果が出なかったことから効果がない術と判断してしまうなど、不測の事態に弱い一面もある。魔物との戦いを通じて、身体能力もクラス内で上位になるほど高まった。料理だけは絶望的に下手で、自分でさえその場で吐き出してしまうほどの殺人的に不味い料理を作る。ガッシュを王にするための道を探ることに日々余念がない生活を送るが、その頭の良さ故か、パムーンの石盤を発見した際には、その謎を解こうと自分でも意味不明な行動を取ったこともある。この事は後にパムーンの怒りを買ってしまう一因ともなった。コルルたちとの一件から、『戦いたくない者の心を操り無理矢理戦わせる』行為をガッシュ共々心底から嫌悪しており、それを行ったゾフィスに対しては「その顔思いっきりブン殴ってやる!!!」と激しい怒りを露わにした。原作では実際に殴る状況へと至らなかったが、アニメ版においては、シェリーへの助太刀の際にその機会を得た。
基本的には真面目な性格だが、同時にかなり短気な面があり、キレた時には阿修羅のごとき禍々しい顔になって普段の冷静な清麿からは考えられない行動に出る。その怒り顔は回を重ねるごとに、魔人、大魔王、鬼神といった異形の者へと表現がエスカレートしていった(その恐ろしさは、ゼオンやデュフォーが冷や汗をかく程である)。当初は日常編のギャグ描写として見られるだけだったが、リオウ戦直後の昏睡状態から覚醒した際には、仲間達への非道な仕打ちを指示したゼオンに対してかつてない程の人間離れした形相を露わにし、その場にいる仲間達を含めた全員をも驚愕させた。更に、戦いに破れて柱に閉じ込められているティオ達を馬鹿にしたロデュウに対しては、もはや到底人間とは思えない程の凄まじい姿で拷問同然の電撃呪文の猛攻(ザケル、ザケルガ、テオザケルの連続攻撃。その段階でロデュウは虫の息となったにもかかわらず、次なる術行使への息継ぎを挟み、心の力が消耗した際にはファウードの回復液を飲んでわざわざ回復し、更に連発している徹底ぶり)を加え、完膚なきまでに叩きのめした。このこともあってかどうかは不明だが、ガッシュに「人の皮を被った鬼」と言われたことがある。
ファウード編においては、リオウとの激闘の末にサイフォジオでさえ回復不能なほどの損傷を受け、心臓が停止してしまう。生死の境を彷徨ったが、仲間達の思いを受け復活。覚醒した後、相手の攻撃に対し瞬時に次の動作に対する判断を下すことのできる「答えを出す者(アンサートーカー)」と呼ばれる能力を身につけ、持ち前の冷静な戦闘理論と共にその能力を生かした戦術をこなした。ただし熟練者にあたるデュフォーによれば、この力は未熟かつ不安定なものであった上、常に使用していると脳が持たないほどの負担があるものであった。ファウードでの戦いが終わった数日後には更に能力が不安定になり、意味不明でアホな内容の夢を見た挙句、無意識な形で一時封印されてしまい、日常生活では使用できなくなってしまう。対クリア戦後はデュフォーの特訓により、この能力を自由に引き出せるようになり、バオウを3発ほど連続使用できるほどに心の力も高まった。
残す戦いがブラゴとの決着のみとなった中で迎えた卒業式では、「仰げば尊し」斉唱中にガッシュとの別れを思うあまり号泣。全てが終わり、高校へ進学してほどなく経った頃に魔界から送られてきたガッシュからの手紙を読んだ彼は、地球を救えるほど大きく立派な人間となって再び再会する事を心に誓った。
異性としての恵へ対する感情は不明のままだったが、彼女から受ける行為に頬を赤く染めたり、照れたりする事から、それなりの好意を持っている様子は伺えた。
アニメ版では昏睡状態に陥ることもなくファウードの体内で戦っていたが、力の温存のためにほとんど戦闘には参加しなかった。また、ゼオンの出した式神が日本を破壊すると発言した時にその式神に対して、術者であるゼオンが驚くほどの形相を露わにした。
作者のブログより、照れくさくて隠してはいるが水野スズメの清麿に対する想いに気づいているという事が明らかになった。
誕生日:9月18日[3]。年齢15歳。血液型:B型。身長:172cm[4]。趣味:読書、ツッコミ。好きな食べ物:鰻、コロッケ。好きなタイプ:素直な子。
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