【もーっと怖いお兄さん】 す・・・・・・すみませんでした・・・・・・がくっ |
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男には目もくれずアシュリーが走る。 珍しく熱くなっているようだ。 何があのときと同じなの? アシュリーと並走しつつ尋ねる。 |
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私が白銀騎士団の正騎士に任命される前のことです。 狩りに出ていらっしゃったエリーゼ様が、夜盗に誘拐される事件がありました。 幸運にもこの手でお救いすることができまして、私はその功績で正騎士に 叙任されたのです。 《白銀の疾風》という名も、叙任の際にエリーゼ様にいただきました。 朝日を受けて走る私の姿が、白く輝く風のようであったとのことで。 もう過ちは繰り返すまいと誓ったのに、またこうして大切な人を さらわれてしまうなんて。 |
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唇を噛むアシュリーに伝える。 アシュリーは、出会った頃より確実に強くなっている―― エリーゼも救出できたのだから、今の君がリリィを助け出せないわけがない―― |
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・・・・・・できるでしょうか、この私に? | |
冥王が言うんだから間違いない。 | |
はいっ! | |
力強く頷き、アシュリーが走る速度を上げる。 | |
ちぇー、せっかくクルちゃんの出番だと思ってたのに、冥王さまに アシュリーちゃん取られちゃいました。 まー、そりゃクルちゃんなんかより、主の言葉の方が効きますよね。 |
ヒーラーの治癒より主からの一言かぁ・・・・・・はあ | |
でも、俺はアシュリーと一緒に戦えない。 | |
そうですね。 クルちゃんにはクルちゃんのできることを。 よーし、頑張るぞーっ |
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