わー、立派な樅の木です。 | |
こんな大木をどのようにして持って帰るのですか? |
心配ご無用。 あたしが運べるようにしてあげる。 | |
ラディスが何やら唱えると、樅の木は持っていた宝石の中に収納された。 |
これなら余裕で持って行けるっしょ。 | |
なるほど、魔術師もたまには役に立ちますね。 | |
たまにっつったか、コラ。 | |
【??】 スラ? |
スラじゃなくてコラ | |
って、いたーーーーっ! サンタ帽のスライムさん。 しかも3匹に増えてます! | |
【サンタスライム】 スラッ! |
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今度は逃がしませんっ | |
アシュリーが、疾風の名に恥じぬ速度でスライムに急迫―― 一瞬で切り刻んだ。 |
目にも留まらぬ一閃、さっすがアシュリーさんです。 | |
申し訳ございません。 逃げ足が速いようでしたので、勝手な判断で動いてしまいました。 | |
お手柄だよ。 | |
ありがとうございます、主。 | |
では、スライムの身体は私が回収しますわ。 未知の素材が手に入るなんて、錬金術師にとっては最高のクリスマスプレゼント。 |
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ポリン師匠、これで胸に効く秘薬も完成間違いなしですね! | |
それは内緒! | |
というやりとりをよく大声でやっている気がするが、あえて触れないのが 紳士というもの。 |
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冥王さま、サンタ帽のスライムさんは、この3匹だけなんでしょうか? | |
うーん、実は人間界に溢れてたりして。 | |
あはは、まさか。 | |
クリスマス限定の異変だけに、俺もさっぱり分からない。 大事にならないよう祈るのみだ。 |
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ねえ、アシュリーちゃん、素材集めは終わったけどプレゼントは? | |
冥界に戻ったらお渡しするつもりです。 | |
楽しみだね。冥王さま、きっと喜ぶよ。 | |
期待半分、不安半分というところです。 | |
あーもー、乙女の顔してるー、うらやましー。 | |
ちょ、ちょっと、山道で抱きつかないでください、危ないですよ。 | |
ねえねえ、プレゼントって何? | |
好きな人にあげる宝物 | |
リリィ、ちょうど良かった。 手を出して? | |
んん? | |
私からのクリスマスプレゼント。 お人形です。 | |
クマさん? これクマさん!? | |
モンスターに見えるかもしれませんが、クマさんです。 すみません、針仕事には慣れていなくて。 |
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ううん、かわいい! クマさんかわいいよ! ありがとう、アシュリーありがとう! |
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名前を覚えてくれたのですね。 嬉しいです。 リリィ、あなたのクリスマスが素晴らしい思い出になるよう祈っています。 |
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・・・・・・うう、でも、リリィお返しできない。 | |
お返しなどいいのです。 あなたが喜んでくれたのなら、それが一番のお返しです。 | |
う、うん・・・・・・わかった・・・・・・ | |
リリィちゃんにもプレゼント用意してたんだ。 アシュリーちゃん、すごいっ! | |
リリィは私たちと同じで、寄る辺のない身です。 ですから、少しでも早く冥界に馴染んでもらいたいのです。 欲を言えば、日々をもっと楽しく過ごしてほしい。 |
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そっか・・・・・・そうだよね。 リリィちゃんも一人なのか | |
リリィ、一人じゃないよ。 みんないるもん。 アシュリーも、ええと・・・・・・クル・・・・・・クルチャも! |
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クルちゃんの名前も覚えてくれてるの!? うおおぉぉっ!! リリィちゃん、ラブ! |
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わぷっ、くるしい、くるしいよ。 | |
ふふふ、そんなに強く抱きしめたら、リリィが折れてしまいます。 | |
だってー、可愛すぎるんだもん♪ よーし、山の麓までみんなで手を繋いで行こう! |
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うん! 手、つなぐっ! |
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