会場は自力で飾れ１（あいりすミスティリア）

 

	さて、最初に集めるのはクリスマスリースの材料です。 ヒイラギに松ぼっくりにドングリ・・・・・・自然にあるものですから歩きながら 集めていきましょう
	ユーの号令で《アイリス》が森に散っていく
	ねえねえ、アシュリーちゃん。 さっき冥王さまにプレゼント渡そうとしてたでしょ。

	ち、　違います
	恥ずかしがることないじゃない、感謝の気持ちなんだし
	へっ？ （そう、　感謝の気持ちなら恥ずかしがる必要はないはず。 でも、　恥ずかしいということは・・・・・・ 私は感謝以上の気持ちをプレゼントに込めていたのですね）
	あげる人いないなら、クルちゃんがもらっちゃうよ？
	だ、　駄目ですっ、　これは主にっ ・・・・・・あ・・・・・・
	もー、やっぱプレゼントじゃん
	・・・・・・はい、クルチャの言う通りです。 ですが、タイミングを逸してしまいました。 こうなると、お渡しするのが妙に恥ずかしくなってしまって
	わかるー、勢いってあるよね でもさ、頑張って渡しなよ。 誰かにプレゼントするのって素敵なことだと思うよ？
	・・・・・・クルチャ、ありがとう しかし、なぜ私を応援してくれるのですか？
	友達だもん！ それに、クルちゃんはね、渡したいものは渡したいうちに渡した方がいいって思うの。 どんなに仲良くしてたって、人なんていつまで一緒にいられるか分からないじゃない？ ちょっと出かけてたら、故郷がなくなってるってことだってあるわけだし。
	確か、クルチャの故郷は海賊に襲われたのでしたね
	うん、前に話したことあったね
	人なんていつまで一緒にいられるか分からない・・・・・・ですか 確かに・・・・・・クルチャの言う通りかもしれません。 私も主を失った経験があります。 長い時間をかけて関係を築いてきましたが、失うのは一瞬でした。 あのときのことを思えば、渡せるときに渡すべきというのは納得できます。 人に命がある以上、ずっと傍にいてくれる人など本当はいないのですから。
	事情はよくわかんないけど、アシュリーちゃんも大変だったんだねえ。 前の主って、どんな人？
	エリーゼ様とおっしゃる方で、とてもお優しい方でした。 私は親の名前も生まれた場所も知りません。 そんな天涯孤独の私を拾ってくれたのがエリーゼ様なのです。 ですが、エリーゼ様も亡くなり、守っていた土地も帝国に飲み込まれました。 再び天涯孤独になりかけたところを、主、つまり冥王様に救って頂いたのです。

	意外、　クルちゃんとおんなじ境遇なんだね。　親近感湧いちゃうな。 ま、過去は過去ってことで、元気出して一緒に頑張ってこうよ。 アイドルにとっちゃシリアス設定はむしろご褒美！ 障害乗り越えた先にこそ本当の栄光があるのさ！
	前向きですね、　あなたは。
	軽くてごめんねー。　暗いのは事務所ＮＧでさ。
	いいえ、私は考え込んでしまう性格ですから、ちょうどバランスが取れると思います 良いコンビになるかもしれませんね
	おお！　まさかのユニット結成イベント発生！ いいよいいよー、　盛り上がってきた
	プレゼントは素材集めが終わり次第渡すことにします。 引き伸ばしてもいいことがありませんから。
	イエス！　頑張って んじゃ、仕事に戻りますか。　相方だからってＭＶＰは譲れないからね。
	はい、　私も手加減しません。

 

 

	おおっ！？　アシュリーちゃん、　もうカゴ一杯じゃん！
	クルチャはもう２つ目のカゴですね。 まだまだ勝負はついていませんよ。
	《アイリス》がせっせとクリスマスリースの材料を集めている。
	みんな、がんばれー♪
	あいりすー、がんばえー
	たまには戦いを忘れて森を歩くのもいいですね。 人間界に来るのは種子を回収するときだけでしたから、心が癒されます。
	甘いですね、つる植物。 このクリスマスミッションは課外活動の一環。無論、お遊びではありません。 少しでも《アイリス》の『ため』になるよう、綿密な事前調査を元に コースが設計されています。
	嫌な予感が・・・・・・
	きゃあっっ！？　モンスターに囲まれています！？

	いつの間にか彼らのテリトリーに入ってしまったようです！ 主、交戦します！
	フフフ、　始まったようですね。　せいぜい頑張りなさい、《アイリス》
	あの、ベアトリーチェさんも《アイリス》の一員ですからね？