雪と氷の魔女1(あいりすミスティリア)

ページ名:雪と氷の魔女1(あいりすミスティリア)

 

冥界と違って、やっぱり人間界は寒いね。 冬まっただ中だ。             
くちゅんっ。 確かに冷えますわね。

クレアの聖装はかなり肌を出しているけれど、大丈夫ですの?         

心配ないさ。 むしろ、肌を刺すような寒さがたまらないね。

それにもし・・・・・・さらけ出した素肌に、雪まで降ってきたらと思うと・・・・・・

ああっ、 想像しただけで冷たい! 肌が霜焼けてしまう! きっと痛いに違いないよ!

はぁっ、はぁ・・・・・・くうっ、冷える身体とは裏腹に昂る心。

冬は罪深い季節だね!

昂る心・・・・・・なるほど! 冬の寒さを凌駕するくらい、クレアは情熱的ですのね!

私も見習いたいですわ!

 

微妙に噛み合っていない2人だが、楽しそうなので気にしないでおく。

とはいえ、クレアの聖装は確かに寒そうだ。

俺は上着を脱いで、クレアの肩にかけてやった。

あ、 ありがとう・・・・・・冥王くん

実のところ、 聖装の力で寒さは全然平気なんだけどね・・・・・・あはは

だけど、 冥王くんの上着を手放すのは惜しい。

こ、 このままにしておいていいかい? ああいや、それだと冥王くんが冷えてしまうか。

やっぱり、 この上着は返しておくとしよう。

その代わり、 冥王くんの身体にぴったりくっつかせてもらうよ。

こうすれば、 身体だけでなく心も温まるからね・・・・・・ふふ

あ、 ずるいですわよクレア。 私だって、 冥王の体温で身も心も温まりたいですわ!
 

俺の身体に密着してくるクレアとルージェニア。

そのまま、3人で温めあったのだった。

 

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