モンスターを倒し一息つく。 | |
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のうティセ。 さっきははぐらかされてしまったが落とし穴では冥王と何を 話したのじゃ? |
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べ、別に何も・・・・・・ |
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いや、色恋の話ではなくてな、お前が少し変わった気がするのじゃ。 主に父御のことでな。 |
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・・・・・・どこでわかりました? |
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なんとなく、父御のことを話すときの表情が優しくなった気がした。 |
ティセが自分の表情を確認するように頬を撫で、静かに微笑んだ。 | |
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冥王様から、お言葉をいただいたのです。 大人は皺が増えただけの子供、だって。 |
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んん? どういうことじゃ? |
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大人も子供も中身は大差ないのだから、大人に過剰な期待をしてはいけない―― 自分の数年先の姿だと思えば、大人の中身なんて想像はつくだろう―― 俺なんか数万年生きてるけど、いまだにこんなものだよ―― 冥王様はそう仰いました―― お言葉をいただいて、私は父に求めすぎていたのではと考えたんです。 親は子に愛情を与えるべきとか、甘えさせてくれるべきとか・・・・・・ きっと、そういう風に願望を押し付けること自体が甘えなんだと思うんです。 |
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甘えていなかったと思っていたが、実はもう甘えていたと。 |
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そういうことです。 父は私に多くのことを教えてくれました。 ただ、教え方が少し厳しかっただけで。 私が自分の子供に同じようにできるかって考えたら、できない気がするんです。 |
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なるほどな・・・・・・大人は皺が増えただけの子供、か。 そうかもしれぬな。 我もわかっているのだ。 どうにもならぬことを悔い続けるのは甘えに過ぎぬと。 |
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どういうことです? |
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我が父様との戦いを望むのはな、本当は実力を証明したいからではない。 振り向いてほしいからじゃ。 |
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子供の頃、父様と戦い、ぼこぼこにされたと言ったな そのとき、我は無様に命乞いをして逃げたのじゃ 父様はそれ以降、口を利いてくれなくなった。 父様の中では弱者に価値はない。我は見放されてしまったのだ。 だから、もう一度我を見てもらおうと思って自分を鍛えた。 しかし、再戦する前に父様はどこへともなく消えてしまったのだ。 |
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そんな事があったのですか |
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・・・・・・ま、最強を目指すなどと言いながら、我の戦う理由などこんなものじゃ。 いい歳をこいて、まだ父様が振り向いてくれると期待しているあたり、我も甘えて いたのかもしれん。 だが、それも今この瞬間まで。 いらぬ期待は捨て、あるがままを受け入れよう。 我はドラゴニアとして己の最強を証明するだけだ。 |
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シャロン・・・・・・ |
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すまん、 湿っぽい話をしてしまったの。 |
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いえ、聞かせてくれて嬉しいです。 私たちは似ているのかもしれませんね。 2人とも甘えん坊ということで。 |
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ならば共に成長しようではないか。 さあ、最深部を目指そう。 父御譲りのテクニックでどんどん罠を解除してくれ、隊長殿。 |
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