絵画詳細
『相馬の古内裏』
作者:歌川国芳 制作年:1830~1844年頃 所蔵:千葉市美術館など
読本「忠義伝」の一場面を描いた作品。 相馬の古内裏で、平将門の娘・滝夜叉(画面左)が弟と共に様々な妖術を使い謀反を企てている。 骸骨は解剖学的にも正確に描かれており、西洋の医学書の挿絵を参照したのではないかといわれている。 破れた暖簾に腰をかがめて、よろめくように登場する巨大な骸骨は不気味さと愛嬌を感じる。 |
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『大物浦平家の亡霊』
作者:歌川国芳 制作年:1849~1851年頃 所蔵:那珂川町馬頭広重美術館など
源頼朝と仲違いをした義経が摂津国から西国に逃れようとするが、壇ノ浦に沈んだ平家の亡霊が現れ、嵐の中の海に引きずり込まれそうになる戯曲『船弁慶』の一場面が描かれている。 亡霊は輪郭線はなくシルエットの濃淡で描き分け奥行きを出している。 船に小さな白波を描くことで荒波にのまれる臨場感を表現している。 |
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『猫のけいこ』
作者:歌川国芳 制作年:1841年 所蔵:不明
無類の猫好きであった歌川国芳が江戸時代後期に旦那衆、男性達の間で流行していたお稽古事である「浄瑠璃」を猫で描いた団扇絵である。 着物の柄が猫の大好物となっている粋な演出。 三味線を持った猫師匠の着物の柄は、鈴に小判、猫の足跡、目刺しになっている。 手前の猫弟子の着物の柄はフカヒレで、奥の猫弟子の柄はタコである。 |
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