次の日の昼―― 村じゅうにカルダモの甘く香ばしい香りが広がっている。 広場の真ん中に据え付けられた大釜で、カルダモ料理が煮込まれているのだ。 |
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うう、たまりません・・・・・・。ちょっとだけ、ちょっとだけ味見を。 | |
まだですよ、ユーさん。 煮込めば煮込むほどおいしくなるのがこのカルダモ料理なんです。 | |
前にソフィが作ってくれたカリルに似てるね。 | |
カリルにもカルダモはつかうみたいですから、きほんは同じだと思います。 | |
この香りは、なんと表現すればよいのでしょう? 『おかーさん、今日の晩ご飯なにー?』 『ふふふ、今日はカリルよ』 『やったーー!』みたいな香りでしょうか? |
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訳のわからない説明はよしなさい、つる植物。 | |
完全に徹夜の目をしたベアトリーチェは、すでに抜刀している。 | |
風向きは良いようですね。 これだけ盛大に煮込めば、モンスターも猫まっしぐらな勢いで飛び出してくるはずです。 雑魚は昨晩あらかた片付けたでしょうし、可及的速やかにボスにお出まし願いたいところです。 |
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主、ご指示いただきましたとおり、村人は安全な場所に避難させました。 | |
これで種子を宿したボスモンスターが出てきてくれればバッチリですね。 |
待つこと1時間―― | |
冥王さまっ! 来ました! あのモンスターです! | |
我慢できずに森を飛び出してきたようですね。 手こずらせてくれましたがこれで終わりです。《アイリス》がお相手しましょう。 |
【カルダもん】 かるだーーーーーーーもん! |
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でっ、でましたーーーーっ! | |
主、一気に片を付けてしまいましょう! |
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