森のレストラン1(あいりすミスティリア)

ページ名:森のレストラン1(あいりすミスティリア)

 

 

次の日の昼――

村じゅうにカルダモの甘く香ばしい香りが広がっている。

広場の真ん中に据え付けられた大釜で、カルダモ料理が煮込まれているのだ。

うう、たまりません・・・・・・。ちょっとだけ、ちょっとだけ味見を。
まだですよ、ユーさん。 煮込めば煮込むほどおいしくなるのがこのカルダモ料理なんです。
前にソフィが作ってくれたカリルに似てるね。
カリルにもカルダモはつかうみたいですから、きほんは同じだと思います。

この香りは、なんと表現すればよいのでしょう?

『おかーさん、今日の晩ご飯なにー?』 『ふふふ、今日はカリルよ』 『やったーー!』みたいな香りでしょうか?

訳のわからない説明はよしなさい、つる植物。
  完全に徹夜の目をしたベアトリーチェは、すでに抜刀している。

風向きは良いようですね。

これだけ盛大に煮込めば、モンスターも猫まっしぐらな勢いで飛び出してくるはずです。

雑魚は昨晩あらかた片付けたでしょうし、可及的速やかにボスにお出まし願いたいところです。

主、ご指示いただきましたとおり、村人は安全な場所に避難させました。
これで種子を宿したボスモンスターが出てきてくれればバッチリですね。

  待つこと1時間――
冥王さまっ! 来ました! あのモンスターです!

我慢できずに森を飛び出してきたようですね。

手こずらせてくれましたがこれで終わりです。《アイリス》がお相手しましょう。

【カルダもん】

かるだーーーーーーーもん!

でっ、でましたーーーーっ!
主、一気に片を付けてしまいましょう!                     

 

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