ピッツァは独特の生地、チーズ、ソース、そして具を用いて焼き上げた、イタリアの食べ物である。統計によるとイタリアには2万軒以上のピッツァ店があり、そのうちナポリ地域には1200軒ある。どのピッツァもほぼ同じ見た目をしており、生地は薄く、中心部はもっちりと粘り気があり、端は香ばしくてカリッと食感が良い。上にはトマトソース、モッツァレラチーズが敷き詰められる――これぞイタリアのピッツァで最もオーソドックスなナポリピッツァである。 ナポリピッツァの生地には必ず強力粉が使用され、少量の塩と酵母を混ぜ合わせて作られる。生地を作る際は手だけを使って伸ばし、機械や麺棒を使うことは許されない。また、生地の厚さは3ミリ以下で、最後に端の部分を厚めに仕上げる。これが正統なレシピである。 ナポリピッツァにはマルゲリータ(Margherita)とマリナーラ(Marinara)の2種類がある。前者の材料はサンマルツァーノトマトに、初搾りのオリーブオイル、水牛のモッツァレラチーズ、粉チーズとバジル。後者はさらにシンプルでサンマルツァーノトマト、初搾りのオリーブオイル、オレガノ、ニンニクがあれば作れる。 ナポリピッツァは今ではイタリアの国民的ピッツァであり、ピッツァの代名詞とも言える。ヨーロッパで伝統保護の対象になっており、作り方とレシピには厳格な基準がある。また、ナポリピッツァ職人協会(Associazione Verace Pizza Napoletana)という独自の同業者団体までもがある。イタリアに行くことがあれば、ぜひともピッツァの故郷でピッツァを食べるべきだ。長い歴史を経て受け継がれてきた伝統の味は、決して裏切らないだろう。 |
アバター:地中海の花嫁
イラスト:賀崽Load様 ボイス:矢野亜沙美様
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