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坂口博信(さかぐち ひろのぶ、1962年11月25日 - )は、茨城県日立市出身のゲームクリエイター、映画監督。人気RPGファイナルファンタジーシリーズの生みの親であり、日本を代表するゲームクリエイターの一人として知られている。ゲーム制作会社ミストウォーカー代表。
口ひげが印象的なことから、一部のファンから親しみを込めて「ヒゲ」と呼ばれることもある。本人が最も好きなゲームのジャンルはシミュレーションRPG。
スクウェアに入社。
その後PCソフトやファミコンソフトを制作していたが振るわず、市場からの撤退を考えていた時期に最後の望みを託して彼の総指揮の下制作されたのが、『ファイナルファンタジー』である。このソフトの大ヒットの結果、スクウェアは大手ゲーム開発会社として成長していく。
長年開発トップとしてファイナルファンタジーシリーズ、『クロノ・トリガー』などの制作を主導した。優秀な人材を集める事でも成果を発揮し、タイトルラインナップや作品クオリティが強化されたスクウェアは90年代にかけて黄金時代を築く事になる。その他のゲーム制作においても大きな影響力を持っていたが、任天堂陣営からPSへの移籍を端とする携帯ゲーム機への展開の頓挫や映像強化路線傾斜による慢性的な高コスト体質、他ジャンル展開の行き詰まりなど諸要因によりスクウェアの経営は徐々に悪化していく。2001年2月に業績悪化の責任を取って代表取締役副社長を辞任した。
また160億円というハリウッドの大作級の開発費をかけて制作された映画版『ファイナルファンタジー』(米:2001年7月公開 日:2001年9月公開)の監督を務めたが興行は振るわず、会社経営悪化の大きな要因となった。
これが後のスクウェア・エニックス誕生のきっかけと言われている(事実関係についてはスクウェア・エニックスを参照)。
その後は、スクウェア・エニックスの専属エグゼクティブプロデューサーとしてゲーム業界に携わるが、開発現場からは一線を退いていた。
2001年に新たにゲーム制作会社ミストウォーカーを設立。複数のRPGを製作中である。
同社はタイトル開発前の準備作業に時間をかける事が可能な少数規模体制であり、実開発作業は外部とのコラボレーションを基本として、フリーのクリエイターとも積極的に提携していく事を旨としているようである。坂口はミストウォーカーに関して「クリエイターが集まれる宿のようになれれば」と語っている。
ミストウォーカー始動後には、これからの自身のゲームクリエイターとしてのゲーム作品に対するスタンスの一部を明かしている。
その要旨は作品において、坂口がみずからシナリオ・ゲームデザインを手掛けるというもの。坂口はそれらシナリオ、システムに散りばめた要素を、ユーザーに伝えたい自身の「こだわり」であると位置づけている。また、システム面も含めた坂口のシナリオライティングでは、その連動性も図られる。
ゲームの制作スタイルとしては物語性を重視、または基幹に置いている形式を好み、本人もインタビュー等でそのスタイルで一環していく旨を公言している。加えて、近年においても映画の制作は機会があれば挑戦したい、といった発言も度々見られた。
既に開発され発売しているソフトにはXbox 360用ソフトでキャラクターデザインに鳥山明を起用した『ブルードラゴン』がある。
現在Xbox 360で3本、ニンテンドーDSで1本の他、3本のタイトル(対応ハードは未発表)を開発中。
既に発売されている『ブルードラゴン』とその続編、キャビアとの共同開発である。いずれの作品も植松伸夫が作曲を担当する。ニンテンドーDS用のゲームソフト『ASH -ARCHAIC SEALED HEAT-』は、こちらも坂口自身初となるSRPGで、皆葉英夫や崎元仁らがスタッフとして参加している。
ファミ通との共同でコンテストが開催され、そこから幾人かのクリエイターなどと契約などをしている模様。
スクウェア退社後もファイナルファンタジーシリーズにはエグゼクティブプロデューサーとして携わっていたが2004年発売の『ファイナルファンタジーX-2インターナショナル+ラストミッション』を最後に同シリーズのエグゼクティブプロデューサーからも退いた模様。
なお『ファイナルファンタジーXII』では、エグゼクティブプロデューサーとしてではなくスペシャルサンクスとして坂口の名前が掲載されている。これは初期の開発立ち上げの頃に協力したためだが、製品版は序盤しかプレイしていないと発言している。
これらミストウォーカーの各作品における坂口の役割に大きな差異はなく、上述のスタンス等にも基づいて、企画、制作総指揮、プロデューサー、シナリオ、ゲームデザイン等を兼任し、同スタジオ代表として全面的に作品を手がけている。また、『LO』等、作品におけるボーカル曲の作詞も手掛けている。
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