登録日:2011/07/06 Wed 22:13:23
更新日:2023/08/10 Thu 17:31:13NEW!
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mtg tcg tcg用語 禁止カード 所要時間30分以上の項目 シナジー 凶悪コンボ発見 これって、壊れてる。 悪党の展示場(環境的な意味で) 大会での使用不可
TCGにおいて、何らかの凶悪カードや極悪コンボが環境を支配した場合、運営側はそれらのエラッタや使用禁止で環境のバランスの適正化を図る。
これはTCGの元祖たる『Magic the Gathering』とて例外ではない。〇〇の冬とかついたらほぼ確実に規制される。
MtGの禁止カードは、おおよそ
- 黎明期ゆえのぶっ壊れカード
- テストプレイ・調整不足によるオーバーパワー
- カードプールの増大による凶悪コンボの発見&開発
- トーナメントの進行を阻害しかねない要因
マローが作った
あたりに大別できる。他のTCGもマロー以外は大体そうかもしれない。
MtGにおいては、昔は「禁止カードを出すことは、商品に欠陥があったことを認めるのと同じ」という思想が中心的であった。
そのためどれだけ環境を歪めるカードでも、後のセットで露骨な対策カードを出すことで禁止カードにしないようにしていた。
猛威を振るった《リシャーダの港》に対する《テフェリーの反応》《サーボの網》が分かりやすい。
それこそ20年以上前の話になるが、クレーム対応が厳しいアメリカではそのあたりは特に顕著であった。
「パックから禁止カードが出た時は、不良品なので別のパックと交換してくれる」というサービスまで行なっていたことがある。
しかし、この方針も時代と共に変わりつつある。
特に「タルキール龍紀伝(DKT)」~「イニストラードを覆う影(SOI)」期のスタンダード以降大きく変わることとなった。
この時代は《集合した中隊》を使用したデッキ(【カンパニー】デッキ)が猛威を振るい、環境の25%を占めるようになっていた。
この場合、禁止カードを出さないというスタンスがマイナスの方向に働いてしまった。
つまり「どうせ《集合した中隊》は禁止にならないんだから、しばらく距離を置こう」と一度離れたプレイヤーが二度と戻ってこなくなるというわけだ。
環境のマンネリ化を防ぐため、スタンダードのローテーション間隔が一時的に「半年に一度」に変更されていたという当時の事情も悪化させてしまう。
結果としてスタンダードからプレイヤーがどんどん離れていってしまった。
これ以降、スタンダードのローテーションは1年に1度に戻り、おかしくなった環境の調整手段として禁止カードが出されるスタンスへと変化した。
つまりこうでもしないと、環境のマンネリ化と壊れた環境への対処ができない時代になってしまったのだ*1。
現在はインターネットの発達や動画配信の一般化、MtGAのリリースやデッキリスト公開制などにより、環境が煮詰まる速度も非常に早くなってきている。
そのため開発陣が予想できなかった凶悪コンボが瞬く間に環境デッキとして世界中で猛威を振るうことも多い。
そのため、公式は現在では「環境を大きく歪める危険なカードは早めに禁止に指定する」というスタンスをとっている。
かつての、特にスタンダードの「禁止カードが出ないカードゲーム」という神話は崩れていると言ってもいい。
「禁止カードを出さない売り方」というもの自体がすでに限界が来ているのかもしれない。実のところ過去のスタンダードでも禁止はそこそこあったりしたのだが*2
ただ
と言われることもあり、近年の開発の調整能力が疑われているのも確かである。
とはいえ、下手にセット全体のパワーをデフレさせるのも危険であるとの公式コラムも出ている。
上手い塩梅で調整が行われ続けることを願っていきたい。
MtGでは禁止・制限指定が他のTCGに比べ、迅速に行われている。
その理由の一つは、トッププロ間で争われる高額の賞金トーナメントが開催されていることが大きい。環境の熟達の速度は他TCGの比ではない。
そのため下手に放置しておくと「環境が【○○】1強」という状況に陥りやすいのだ。
中古市場で当該デッキのパーツの値段がどんどん釣り上げられ、適応できなかったプレイヤーが離れていき、それがトーナメントごとに加速して……
と、対応が遅いと傷口がどんどん深くなっていく。
そのため、この禁止改訂の期日も時代によって変わってきている。
過去には「禁止改訂のたびに次の改訂の日時を指定する」という方式だったのが、その後「米国時間の毎週月曜に禁止を発表する」という方式に変更される。要は年に52回禁止タイミングがあるということ。また理論上「緊急禁止」が無くなることにもなった。
しかしながら、禁止がいつ出るか分からないというのはある日突然カード資産が暴落するリスクを抱えなければならないということでもあり、紙の高額カードを購入する事をためらわせることにもつながる。特にスタンダードでは使えるカードの数に対して禁止が多いということもあり、紙のスタンダード環境からのプレイヤー離れにつながった*6。
こうした状況を踏まえて各フォーマットの変更のほとんどを年に一回、秋に発売されるカードセットの公式プレビューが始まる前に行うこととなった。年一回の禁止とは別に環境の大きな崩壊に対処するための禁止もあり、これは各セットの発売後3度目の米国時間の月曜日に行われる。こちらはあくまで例外的な処置であり、《守護フェリダー》レベルの突出したカードにしか行わないとされている。
ちなみに、現時点で最速の禁止記録は第一位が統率者戦における《呪文追い、ルーツリー》のカード情報の公開と同時に禁止。*7
第二位が当該カードが一部フォーマットにおいてトーナメントリーガル(=公式大会で使える)になる当日に禁止。
第三位が発売から10日でモダンで禁止である。
なお二位の《精神の願望》については、タイプ1とタイプ1.5*8という、過去の強力カードとの相互作用による危険性が明白であったという理由もある。
そのためローテーションのあるフォーマットでは特に禁止指定はされなかった。
スタンダードにおいてはファンデッキのお供として穏やかに、エクステンデッドでは本来想定されていた力を【デザイア】としていかんなく発揮した。
たびたび問題があったように言われる「0日禁止」も、むしろ好意的に捉えられてさえいた。
当時のエターナルプレイヤーからすれば「こんな環境でプレイしなくてよかった」ということなのである*9。
禁止までの日数が短いというのは大問題のように思われるが、こういったものは単に数字として分かりやすいので騒ぎやすいというだけでもある。
前述したとおり、逆に本来禁止にして対処すべきカードを禁止せず放置した時間が長いと、その分傷もどんどん深まってしまうのである。
パイオニアのコンボカード4種類あたりはその好例で、一度安定した環境がコンボだらけということでプレイヤーの人口そのものが減ってしまった。
近年でも《創造の座、オムナス》が発売後17日で禁止となっており、これには多くの反発や残念だが当然という見解があった。
しかしこの迅速な禁止によって一強他弱から解放された形でやっとまともにメタゲームが回るようになったのも事実なのである。それにしたって17日でメタを停滞させるというのはそもそもの性能がやりすぎではあるが現場猫「何を見てヨシ!って言ったんですか?」
さて、下記で紹介するようにMtGの歴史上、禁止カードは非常に数が多い。
そうなる理由は欠陥が多いMtGの歴史の長さに加えて、フォーマットやレギュレーションの違いによるところが多い。
現在のウィザーズの方針は「スタンダードとリミテッドのバランスだけは考えてる、他のフォーマットは禁止でバランスをとる」となっている。
そのためパイオニアやモダン以下での頻発は仕方ないと考えている。
つまりはスタンダードでは何でもないorなかったカードが下の環境で大暴れ、なんてことがザラにあるのだ。
《宝船の巡航》や《時を越えた探索》はその分かり易い例である。
モダンやレガシーのことを考えてスタンダードをエキサイティングで面白くできるカードを刷らないのはもったいないというのもある。
それでもモダン以下で確実に間違いなく即座に規制されるようなカードは刷らない方針ではあるらしい。
ただ、複数の環境に跨って禁止となったカードも多々あり、単純に壊れてるだけなものも多い可能性は否定出来ない。
2019年頃では「下環境を狙って」刷ったカードがあると公言している。*10
どれがそれとは明確にはなっていないが、それらがスタンダードでは明らかなオーバーパワーとなっている可能性もある。
ちなみにエラッタに関しては、昔は一部のカードで「壊れた動きをするからエラッタでそうできないようにする」としていたことはある。
しかし2007年に「カードパワー調整のためだけのエラッタはしない」「そのようにエラッタされたカードはできる限り元に戻す」という方針に転換。
現在では「壊れてるからエラッタで封じます」という事例はなくなっている。(エラッタ(TCG)の項目も参照)
もっとも、そのせいで禁止カードが出る羽目にもなったのだが。《Time Vault》や《閃光》はこの例。
ただし2020年には、再び「カードパワー調整のためだけのエラッタ」の可能性が公式コラムでたびたび示唆されるようにもなった。
そして実際に「相棒」持ちの10枚がエラッタ*11の犠牲にされている。
これは
- デジタル化した(MOと)MtGAでは現在のテキストをすぐに確認できる
- 他のデジタルカードゲームの調整方法(いわゆるナーフ)がプレイヤーにある程度歓迎されている
などの世相の変化も大きい。
もしかしたら今後は、禁止カードがエラッタによって開放されるようになることもあるのかもしれない。
何度も言うが、時代の変化によってMtGの販売姿勢もかなり変わってきているのである。
MtGAでは禁止カードをエラッタした上で解禁するヒストリックの変則ルール「鏡よ、鏡」が開催されたこともある。
そしてそれを経て、カードの再調整と紙媒体で再現不可能なオリジナルカードを用いた新フォーマット「アルケミー」が新たに設立された。
○パイオニア編
パイオニアとは、2019年10月に新たに制定されたフォーマットである。
「ラヴニカへの回帰(RTR)」以降のエキスパンションと「基本セット2014(M14)」以降の基本セットを用いることができる。
モダンが制定から長い時が経ち、スタンダードとレガシーの中間というにはかなりレガシー側に寄るほどカードプールが増加。
そのためそのモダンとスタンダードの間として制定された。
初期段階で5枚のカードが禁止カードに指定されている。
この後も定期的にバランス調整が続けられ、制定年内は毎週月曜日(現地時間)に禁止改訂が行われる。改定適用は同週金曜日。
そして全7回の定期改定後に一旦お休みを挟み、2020年1月6日付の禁止改定をもって別告知での禁止改定は終了ということが発表された。
- 《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
- 《汚染された三角州/Polluted Delta》
- 《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
- 《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
- 《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
「タルキール覇王譚(KTK)」で再録された友好色フェッチランド5種。
制定と同時に禁止指定されている。
わざわざモダンから分離したのに、ショックランドやバトルランドも引っ張ってこれるこれらがあったらモダンとの差別化点とは?となるので禁止。
公式としては簡単に多色化できるからということらしい。
実際フェッチランドとバトルランドが共存していた「タルキール覇王譚(TKT)」~「戦乱のゼンディカー(BFZ)」期は多色化がすごいことになっていた。
3~4色のデッキが当たり前のように存在し、多色グッドスタッフが環境を席巻していた。
これを鑑みれば、事前の禁止は妥当だったのかもしれない。
この規制により、黎明期のパイオニアは
- ビートダウンは多色より単色が有利
- 多色はコンボ系や【5色ニヴ=ミゼット】*12のような尖った強みがあるデッキでなければ厳しい
- 友好色の土地が弱いので基本対抗色有利
という環境になっていた。
その後はカードプールが広がるにつれトライオーム、小道ランド、スローランドといった優秀な土地が追加され多色化のハードルも低下。
更には友好色ペインランドやファストランドも再録されパイオニアリーガルとなり、友好色と対抗色の差も殆ど無くなっている。
なお、現在パイオニアでは《死儀礼のシャーマン》や《宝船の巡航》は禁止カードに指定されていない。
これらのカードの禁止もフェッチランドの存在が多分に寄与しているからだろう。
- 《守護フェリダー/Felidar Guardian》
【コピーキャット】のキーカードである白の猫・クリーチャー。
即死無限コンボを高速で決めてくるのは許されない。第1回禁止改定にて禁止。
《暴れ回るフェロキドン》は再び本来の敵が禁止されてしまった。まあ最速3ターン目にコンボ決まっちゃうので……
- 《豊穣の力線/Leyline of Abundance》
「基本セット2020(M20)」で収録されたエンチャントで、力線サイクルの緑担当。
ゲーム開始時の初手に持っているとタダで出す事ができ、マナを引き出す目的でクリーチャーをタップするたびに追加で緑マナ1点を加える。
また緑マナ2点と不特定マナ6点で自軍の全クリーチャーに+1/+1カウンターをばらまく。
この環境には1マナのマナエルフが2種類存在する。で、こいつ自身がダブルシンボルなので信心2カウント。
そんでもって力線効果でタダで出せる。後から引いても4マナなのでそんな重くない。
【緑単信心】のパーツとして猛威を振るったため第1回禁止改定にて禁止。
《秋の帳》のリメイク/上位互換である緑の防御インスタント。
《対抗呪文》や《マナ漏出》も無い中で頑張っている青の打ち消しを実質確定打ち消し。
さらに黒除去やハンデスが飛んできても呪禁で防御。
こちらは打ち消しではなく「呪禁付与による対象不適正で立ち消え」なため、打ち消されない《突然の衰微》すら無効にできる。
あまつさえ1ドローまでする凶悪さはパイオニア環境では許されなかった。
第2回禁止改定にて禁止。その後スタンダードでも禁止になった。
ちなみに打ち消されなくなる効果は青と黒の呪文に限らないので、《赤霊破》による打ち消しも防げる。モダンとレガシーでも活躍中。
- 《むかしむかし/Once Upon a Time》
スタンダードでも禁止になった緑のインスタント。
緑系デッキの占有率が高すぎるのが原因でパイオニアでも禁止。
そうでなくとも緑だけ初手がド安定するようなワイルドカードを許していたらいつか環境が緑に染まってしまう。
第5回禁止改定にて禁止(第3・4回では変更がなかった)。
こちらもスタンダード禁止経験組な土地。
コントロールデッキが死ぬので禁止。
第5回禁止改定にて禁止。
- 《密輸人の回転翼機/Smuggler's Copter》
やはりスタンダード禁止経験組である機体・アーティファクト。
【黒単アグロ】をはじめとした各種アグロデッキがメタを占有していたので規制。
第5回禁止改定にて禁止。
これもスタンダード禁止経験組である青緑のプレインズウォーカー。
【シミック(緑青)フード】デッキが大暴れしていたので禁止。
第7回禁止改定にて禁止(第6回では変更なし)。
これで二冠*13となったが、他のフォーマットもこのまま制覇してしまうのか注目される。
後にモダンも入れて五冠となった。その後、レガシーも2021年2月に禁止されることとなり、六冠を達成。
レガシーでのプレインズウォーカーカード禁止は《レンと六番》に次いで2番目。
そしてヴィンテージを除く他フォーマットで軒並み禁止となった初のプレインズウォーカーとなった。
- 《運命のきずな/Nexus of Fate》
こちらはスタンダードでは天寿を全うしたが、MtGAのBO1スタンダード禁止経験組な青のインスタント。
パイオニアでは【シミックネクサス】が前述の【フード】デッキについで暴れていたので禁止。
第7回禁止改定にて禁止。
最終的にヒストリックでも禁止されている。
- 《真実を覆すもの/Inverter of Truth》
- 《隠された手、ケシス/Kethis, the Hidden Hand》
- 《歩行バリスタ/Walking Ballista》
- 《死の国からの脱出/Underworld Breach》
いずれも別々のコンボデッキのキーパーツである。8月3日の改定で禁止に。
これらを用いたコンボデッキは、それぞれ単体での使用率こそ問題視されるほどではなかった。
が、全てを合算した環境全体におけるにコンボデッキの割合の多さは無視できるレベルではなかった。
それらのデッキがパイオニアをプレイしたい、というプレイヤーを減らしていると判断されたため禁止に。
実際にMOではパイオニアのプレイ率が減少傾向にあり、特に大会の結果をまとめているサイトなどでは参加者数の減少が如実に表れていた。
しかし個々での使用率・勝率の問題により禁止を先延ばしにしていった結果、そもそものプレイヤー数が減ってしまう結果となっていた。
禁止後も少しの間はその影響が尾を引いていたりした。
以下2021年2月15日発効
スタンダードで禁止になり、レガシーでも活躍する青緑の伝説のエルダー・巨人・クリーチャー。
【スゥルタイ再生】【ティムール再生】【5色白日ニヴ=ミゼット】【オムナスランプ】など多くのデッキで活躍し、環境における支配的な地位を占めた。
そのパワーから他のデッキの選択肢を狭めているということで、選択肢を増やしてメタゲームに多様性をもたらすためにヒストリック、モダン共々禁止に。
- 《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》
- 《荒野の再生/Wilderness Reclamation》
スタンダードの土壇場禁止組の2枚。
《時を解す者、テフェリー》は使用率と勝率が高いデッキの1つであった【5C二ヴ=ミゼット再誕】の弱体化のために禁止。
《荒野の再生》はそちらの禁止に伴う弱体化でトップメタになることを防ぐために禁止。
強力すぎて定番カードの域を超えている、と判断されたのも一因。
- 《欄干のスパイ/Balustrade Spy》
- 《地底街の密告人/Undercity Informer》
【The Spy】のキーカードであるクリーチャー2種。
該当デッキは「ゼンディカーの夜明け(ZDR)」で裏面が土地の両面カードが登場したことで大幅強化された。
勝率、使用率ともに比較的高く、コンボデッキであるがゆえにメタゲームによる抑制も期待できない、ということで禁止に。
コンボデッキを放置してフォーマット人気が低下したことへの反省、再発の危惧もあるのだろう。
- 《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》
レガシーではすでに禁止になっていた白黒の相棒・クリーチャー。
【ラクドスブラッド】【ボロスヒロイック】【アゾリウスエンソウル】【オルゾフオーラ】などのデッキで相棒として使用された。
能力の性質上、ローテーションの無いフォーマットでは2マナ以下のパーマネントの種類が増えるにつれてカードパワーは上がり続ける一方でその逆はまず無い。
同時に禁止になったモダンとは異なり、パイオニアにおいてその時点ではルールスを相棒として使うデッキは支配的と呼べる段階ではなかった*14。
が、どうせいずれ禁止になるカードなんだから環境を悪くする前に排除してしまえというかなり乱暴な理由で禁止となった*15。
一見無慈悲な処遇に思えるが、パイオニアは当時バランス調整で人口回復を図っている途中だった。
そのため、見えている地雷に過敏にならざるを得なかったのだろう。
- 《軍団のまとめ役、ウィノータ/Winota, Joiner of Forces》
人間・クリーチャーを踏み倒す赤白の伝説のクリーチャー。
スタンダードでは《裏切りの工作員》の禁止後、有力な人間が登場せずローテーションまで完走できた。
が、パイオニアでは「イニストラード:真夜中の狩り(MID)」で人間でもある強力な狼男を多数獲得。
変身すると人間で無くなる狼男の特性を活用して高速で盤面を制圧する【ナヤ・ウィノータ】が成立。
先んじてエクスプローラーで禁止されていたが、展開力・制圧力はパイオニア基準でもやりすぎということで本家パイオニアでも禁止に。
- 《表現の反復/Expressive Iteration》
デッキの上3枚を見て1枚をドロー、1枚を衝動的ドロー、1枚をデッキの一番下に送る青赤のソーサリー。
2マナで実質2ドローの有用性から多くのフォーマットで活躍していたカードだが、青赤が消耗戦において他の色より優位になりすぎていたために禁止。
後に禁止解除されたもの
- 《ニッサの誓い/Oath of Nissa》
デッキトップからの手札補充やプレインズウォーカーを出しやすくできる便利な緑のエンチャント。
スタンダード当時は【コピーキャット】の補助パーツとして使われていたが、他にも色々と悪用方法はある。
【緑信心】でも信心1が残るキャントリップ感覚で使われていた。
3マナプレインズウォーカーへ簡単にアクセスできるのを嫌っての禁止と公式には書いてある。
第1回禁止改定にて禁止。
しかし、その後【緑信心】のキーパーツが次々と規制されたのと、カードプールの増加により他のアーキタイプが台頭。
これによって単品であれば問題なしと判断され、2020年7月13日の禁止改定で晴れて解除となった。
なお、この解除で《隠された手、ケシス》を使った【ケシスコンボ】が環境レベルになり、結果前述のように《ケシス》自身が禁止されることに。
○ヴィンテージ編
先述したように同じエターナルのレガシーが前身となったType1.5とは似て非なるフォーマットであるのに対し、ヴィンテージはType1ほぼそのまま。
というかほぼ名前が変わっただけである。
スタンダード(=Type2)のローテーション方式の何度かの変更を踏まえるなら、ヴィンテージこそ最も由緒あるフォーマットと呼べるかもしれない。
そのヴィンテージだが、ここには(極一部を除いて)禁止カードが存在しない。
そして、他のフォーマットでは廃止された制限カードが唯一残されているフォーマットでもある。
どんなカードでも、それこそ《トレイリアのアカデミー》でもパワー9でも、少なくとも一枚は使える。
そういった意味ではかなり特殊で、「MtGで最も使用できるカードが多いフォーマット」とも言える。
これこそがヴィンテージが(レガシー以上の)魔境と呼ばれる由縁でもある。
本来は1枚でさえ許されないから禁止になったのに、それが全部使えるので当然環境が高速化している。
ただしヴィンテージは他フォーマットで禁止になっているカードを使える印象が強すぎるせいで、間違った印象を持っている人も多い。
人によっては《ライオンの瞳のダイアモンド》や《渦まく知識》が4枚使えるレガシーのほうが凶悪な世界という見方もある。
これらのカードはヴィンテージではすべて制限だが、独特のメタゲームがあるという意味では他の環境と実は大して変わらないのだ。
使われているカードが1枚数万~数十万円するとんでもねぇ額のやつらばかりというだけであって。
そもそもコンボが強すぎれば当然公式が介入する。しかも「コンボが強い→それに有利なデッキで抑え込んで勝つ」という思考になるのも当然なのだ。
ただ「メイン最強」デッキが本当にメインでほとんど負けなかったりするだけである。
さて、ここでは項目名に則りそのごく一部の禁止カードについて触れるが、それらは極端なオーバーパワー故に選ばれているわけではない。
オーバーパワーなだけならば制限止まりなのだ。
その代わりというか、どのカードも今のカードゲームにはありえないインチキくさい挙動をするのが大半である。
すっごく簡単に言えば「おい、マジックしろよ」。
- 各種使用禁止カード
要は「現在は通常の環境で使うことを想定されていない」カードのこと。
詳細は後述。
- 《Chaos Orb》・《Falling Star》
MtGってなんだっけ?な超ネタカード達。
「1フィート高い所から」とか「水平に360度回転」とか、そもそもTCGの用語なのかどうかさえ怪しい。
そういうゲームじゃねぇからこれ!
実は大昔(1994~1995年)には制限カードであった時期がある。このカードが使える環境も確かにあったのだ。
さらには往時を懐かしむ非公式フォーマット「オールドスクール」では普通に使用できる。よくある質問にも独自の裁定を出している。
これで銀枠じゃないという辺りに、マジックの歴史がどれ程の手探りであったかを窺い知れる……のか?
詳細は項目参照。こっちも凄いネタカード。
サブゲームの中でサブゲームが始まり、さらにその中で新しいサブゲームが(ry
このカードも8年ほど使用可能な期間があった。しかもこちらは無制限。大会で使用可能なら時間切れが続出する。
禁止理由はその大会運営に支障が出るのに加えて、サブゲームを即座に投了すればいずれかのプレイヤーがライフを半分失うだけのカードになるため。
事実、白2マナで対戦相手のライフを半分に出来ればかなり強い。
ちなみにサブゲーム中に追放されたカードはサブゲームが終わってもそのままだった時期もある。
そのため、自身を追放しておける《大いなるガルガドン》とのコンボなんかがあったりした。
禁止解除されたもの
「オーバーパワーを理由に禁止されたカード」が累計4枚存在する。
このフォーマットはType1時台からあのパワー9でさえ使えたのである。
そんな環境ですら許されないカードだけあり、どれもたった一枚でゲームを終わらせるレベルの物ばかりである。
また特殊な理由で禁止されていたカードも1枚存在する。
- 《Time Vault》
最初のエラッタが出されるまでの間、本フォーマットで唯一パワーを理由に禁止にされていたカード。
なにしろ、アンタップする手段があるだけで追加ターンが貰える。しかも本体は2マナで出せるのだ。
無限ターンも容易である事を考えると、致し方のない事だろう。
逆にそんなカードが当時の効果のまま使える現在のヴィンテージって……
- 《チャネル/Channel》《精神錯乱/Mind Twist》
1ターン目から10マナ以上出せてしまうカードと、開始数ターン以内に相手を機能停止に追い込むカード。
「第4版(4ED)」まで生き残っていた存在でありながら、どのフォーマットでも使えない時代があったのだ。
禁止解除されたのはヴィンテージが未だType1だった、「プロフェシー(PCY)」発売前後の2000年10月頃。
- 《Divine Intervention》
なんと戦場に出て2ターン後にゲームを引き分けにしてしまうエンチャント。
特殊勝利カードは数多くあれど、引き分けだけ*16を誘発させるカードなんてマズ無い。
他のゲームを含めても『遊戯王OCG』に条件付きでお互いのライフを0にする《自爆スイッチ》というカードが存在するぐらいである。
当然、このカードが通ってしまうと一試合が無駄になり、トーナメントが長引いてしまう。
それが禁止理由の一因である。もう一つの理由はプレイヤーをがっかりさせるから。
フォーマット初期に禁止された後、その5年後に《Shahrazad》と一緒に解禁された。
しかし大会運営に再度支障をきたしかねないと結局、禁止に戻った《Shahrazad》と違い、こちらは再度禁止されないまま残っている。
なにしろマナコストは8マナなのだ。
こんなにマナが出せるのなら、もっと積極的な事に使った方が良い。ヴィンテージなら実際即死コンボのいくつかが成立する。
というかだいたいその前に勝負がついてるし、仮に通っても2ターンと経たずにゲームが終わるだろう。
要するに、実用的なカードになり得る《Shahrazad》と違ってこっちは使う理由がないから誰も使わないのである。
禁止にする理由がないというのが放置の理由。
- 《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》
20年ぶりに誕生したオーバーパワーが原因のヴィンテージ禁止カード。
各ターンに1度墓地から2マナ以下のパーマネント呪文を唱えられるという強力な効果を持つクリーチャー。
……なのだが、問題はその「相棒」能力。
メインデッキのパーマネントがすべて2マナ以下のデッキを組むことを条件に、ゲーム外*17から唱えることができるというものである。
だが、Moxをはじめ軽量パーマネントが多いヴィンテージにおいてその制約を守るのは非常に容易い。
2マナ以下に制限されるのがパーマネントのみというのもポイント。
《意志の力》をはじめとした定番のインスタントやソーサリーには一切制限がかからない。
当時の「相棒」のルールではゲーム外から3マナで唱えられた。実質初手+1でゲームを始められる。
《Black Lotus》から唱えてそれを唱え直せば実質0マナ、などをはじめとして様々な手段でアドバンテージを稼いでくる。
この動きがあまりにも強すぎて
- 9割以上のデッキがルールスを採用する環境になる。
- ルールスを採用しないデッキでない限りマナ総量が3以上のパーマネントは論ずるに値しない風潮を作り出す*18
など、ヴィンテージの存在意義をも揺るがしかねない状況を作っていた。
この時期のヴィンテージで異様だったのは、ルールスを使う特定のデッキが強かったという点ではない。
「様々なデッキがルールスに寄せた構築をして強化された」という点である。
しかも制限カードにしたところで能力の都合上サイドボードに1枚挿ししておけばいい、というかサイドボードに1枚だけ挿すのが本来の使い方。
そのため制限カードにしてもまったく意味がない*19。
そのため異例の禁止送りの措置が取られた。
前述の相棒のエラッタというかルール変更後もしばらくは禁止のままだった。
しかし3マナで手札に持ってきて、そこから3マナでキャスト可能というのは重いのでは?という風に採用率は低下。
ということで制限を経由せずいきなり禁止解除という処置となった。
まあ前述したとおりこのカードは制限にしたところでのように意味がないので妥当っちゃ妥当だが。
一応「保護観察処分」らしく、また暴れたら禁止に戻すとはアナウンスされている。
○ブロール編
ブロールは言わばスタンダードに絞った統率者戦。
禁止カードリストは最初はスタンダードと同じだったが、ほどなく別リストになった。
- 《密輸人の回転翼機/Smuggler's Copter》
スタンダードでも暴れた機体・アーティファクト。
別リスト化した際に唯一禁止に残されたカード。
軽いコストでクロックを刻みつつ手札を整えるのはブロールでも強すぎたか。
- 《魔術遠眼鏡/Sorcerous Spyglass》
1マナ重い代わりに手札を見れる《真髄の針》なアーティファクト。
カードプールが狭くアーティファクトの除去も簡単でないのに、統率者を1枚で封殺できるのはやりすぎなので禁止。
- 《遵法長、バラル/Baral, Chief of Compliance》
インスタントとソーサリーを1マナ軽くし、打ち消すたびにルーティングを行う青の伝説のクリーチャー。
2マナと軽く、早期に着地して軽くなった打ち消しでコントロールしながらフィニッシャーに繋げる流れが強すぎた。
特に1VS1でのブロールでこの動きは強く、このフォーマットに限ると使用率が35%、勝率が65%を記録していた。
詳細はスタンダードの項目に譲るが、こんなのブロールでも許されるわけない。
統率者を殺さず無力化できんなら尚更である。
- 《不屈の巡礼者、ゴロス/Golos, Tireless Pilgrim》
場に出た時に土地を1枚サーチして出し、5色7マナでライブラリーの上から3枚踏み倒せる5マナの伝説のアーティファクト・クリーチャー。
出てくる度に確実に土地が伸びる上に、持ってくる土地の制約は無いというハイランダーにおいてはこの上ない強みを持つ。
スタンでも猛威を奮った《死者の原野》の発動まで繋げるのが容易な上、統率者税も簡単に支払えてしまう。
おまけに5色統率者なので構築の幅も緩く、MtGAでは使用率が10%を超えたため禁止。
- 《呪文追い、ルーツリー/Lutri, the Spellchaser》
デッキ構築に制限をかける代わりにゲーム外から唱えられるメカニズム「相棒」を持つクリーチャー。
ルーツリーの相棒の条件は「土地でない各カードがそれぞれ異なる名前を持っていること」。
つまりハイランダーデッキであり、もともとハイランダーであるブロールでは色さえ合えば必ず入る61枚目のカードになってしまう。
そのため統率者戦に続き、ブロールでは発売前に禁止された。
- 《ドラニスの判事/Drannith Magistrate》
「対戦相手は自分の手札以外から呪文を唱えられない。」という能力を持つクリーチャー。
つまりは統率者戦なのに統率者殺し。許されるわけが無いので禁止。
- 《軍団のまとめ役、ウィノータ/Winota, Joiner of Forces》
人間以外が攻撃する時に、運が良ければ人間を攻撃状態、しかも破壊不能付加で出せるという伝説のクリーチャー。
こいつは「強いので使用率が高すぎてデッキ選択の幅が狭まっている」という珍しい理由で禁止されたパターン。
他は大体「統率者戦という前提が壊れる」or「どのデッキにも刺さない理由が無い」というのが理由。
- 《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》
スタンダードでの禁止に併せブロールでも禁止に。
人気だったり勝率が高かったりする統率者は他にもいるが、やはり行動への強力な制限が問題視されて禁止となった。
- 《ルーンの光輪/Runed Halo》
任意のカードを指定して、プレイヤーがそのカードに対するプロテクションを得る白のエンチャント。
《魔術遠眼鏡》と同じく相手の統率者を封殺できうるので禁止。
- 《創造の座、オムナス/Omnath, Locus of Creation》
使用率、勝率ともに突出していたため禁止に。
使えるカードが多い5色統率者は能力に追加のマナを要求したり大型のマナクリーチャーだったりでバランスを取っっている。
そんな中1色少ないだけで能力てんこ盛りが許されるわけもなかった。
ヒストリック・ブロールでは禁止指定こそされなかったが、独自のマッチング補正*20を適用するとのこと。
- 《真髄の針/Pithing Needle》
特に公式で発表されていないが、MtGAのブロールでは禁止されている*21。
《魔術遠眼鏡》の元祖なので禁止されて当然ではあるが。
○MtGA編
MtGのコンピューターゲームである『Magic: The Gathering Arena』では、スタンダードのBO3は紙と同じ禁止リストである。
だが、それ以外には専用や追加の禁止カードが存在する。
BO1禁止編
- 《運命のきずな/Nexus of Fate》
7マナで追加ターンを得る青のインスタント。
これが墓地へ落ちるとライブラリーに帰るため使い回せる。
何度も使い回せるため専用デッキを組めば非常に強力。地雷かと思われたがプロツアーにも持ち込まれた実績がある。
さて、このカードは1枚で無限ループを起こすことができる。
単純にライブラリーにこのカードのみを残せば毎ターンこれを唱えることが可能になり、無限ターンを得ることができるのである。
そうでなくてもライブラリーの枚数を大きく減らせば《水没遺跡、アズカンタ》などで確定サーチすることが可能。
この無限ターンの挙動が非常に問題。
紙の環境であれば互いの合意により「とりあえず20ターン貰いますね」といった省略が可能。
だがデジタルだといちいちこのカードを唱えて解決し、他のカードが有るならその処理も……としなければならない。
これを利用すると意図的かどうかに関わらず遅延が量産されてしまう。
ジャッジがいるならそちらの介入でなんとか出来なくはないが、紙でないアリーナにはジャッジもいない。
この問題は、あるプロプレイヤーのアリーナのプレイ配信によって顕在化。
勝ち目前でこのような意図的なループを食らって2時間も足止めされディレクターが介入する騒ぎになったのだ*22。
最終的にアリーナの1本先取スタンダード(BO1)において禁止されることとなった。
ちなみにアリーナの元になったMagic Onlineでは持ち時間制*23を取っているため、こんなプレイをすると時間を使い切って負けとなる。
ループコンボを練習すると腱鞘炎になるとまで言われるほどループを手動で行う必要があるのは変わらないので、
下手すると「永久コンボを決めたけどクリックしてる間に時間切れで負け」「【双子コンボ】を【双子コンボ】で返したけどブロック指定が間に合わなくて負け」という状況が起こる。
なお、後にアリーナ側にもMO同様の持ち時間制が導入されている。
- 《暴れ回るフェロキドン/Rampaging Ferocidon》
元スタンダード禁止カード。紙のフォーマットでは完全解禁だが、アリーナでは2本先取フォーマットでのみの解禁となっている。
理由は「1本先取ルール(BO1)での赤は既に十分強力だから」との事である。実際BO1ルールでは事故りにくい単色アグロデッキが強く、特に赤単はBO1での使用率が他フォーマットより圧倒的に大きかった。ランク上げに時間がかからないのも人気の理由。DCGではよくあることだが。
ヒストリック編
ヒストリックとはアリーナ限定のフォーマットで、アリーナ内でスタン落ちしたカード(+α)が使用可能。
(+α)にはパイオニアのカードだけではなく、様々な世代のセットから独自にラインナップされたカードが再録される。
アルケミー実装後はアルケミー用に再調整されたカードはそちらしか使えなくなった。
ランク戦を実装するなどフォーマットを整備していくにあたってスタンダードの禁止カードが「一時停止」として使用不可になったが、その後(1枚を除いて)正式に「禁止」に変更された。
- 《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》
- 《むかしむかし/Once Upon a Time》
- 《夏の帳/Veil of Summer》
ヒストリックでも許されなかった者たち。ちなみに許された1枚は《死者の原野》で、ヒストリック専用カードに《幽霊街》等の特殊地形対策が追加された事によって禁止解除された。
逆に言えばこいつらはちょっと継ぎ足したところでどうにかなるような連中ではないという事である。
- 《裏切りの工作員/Agent of Treachery》
- 《創案の火/Fires of Invention》
- 《軍団のまとめ役、ウィノータ/Winota, Joiner of Forces》
スタンダードでの禁止指定と同時に工作員と創案の火が一時停止指定。スタンダードと同じ理由と説明されており、事実【ルーカ・ファイアーズ】はこちらでの大会でも使用率が高かった。
だがそれ以上に大会で暴れていた【ナヤ・ウィノータ】では工作員の採用枚数は控えめでダメージは軽微だったため、日本時間6月9日早朝に緊急でウィノータが一時停止指定された。
《アングラスの匪賊》*24を今回の改定でウィノータが禁止されなかったことに安心して作ったプレイヤーは涙目という結果になってしまった。守護フェリダーの二の舞
その後2020年7月13日の禁止改定で仲良く禁止に。
創案の火は2022年2月24日に1マナ増えた再調整版が使用可能になり、ウィノータも2022年7月7日に誘発条件が「1体以上の攻撃」に変更されて使用可能になった。
- 《運命のきずな/Nexus of Fate》
もとからBO1では禁止だったが、7月13日の禁止改定で一時停止をスルーして禁止指定。
このカードを利用した【シミック・ネクサス】が安定して高い勝率と使用率を記録しており、かつカードプールが広まったとしてもこのカードが適正なパワーに落ち着く可能性は低いとして一時停止はされなかった。
- 《炎樹族の使者/Burning-Tree Emissary》
《生皮収集家》→《炎樹族の使者》→《ザル=ターのゴブリン》→《エンバレスの宝剣》→相手は死ぬ。
【シミック・ネクサス】に次いで使われていた【グルール・アグロ】からの規制。このカードによって生み出される爆発力が強力すぎてデッキの多様性を減らしている、ということで一時停止に。
その後Jumpstartやアモンケットリマスターの実装による相対的なインフレと【グルール・アグロ】の使用率の低下を考慮した結果問題ないと判断され、10月12日付で解禁された。
- 《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》
スタンダードでの禁止と同じタイミングである8月3日で一時停止に。理由はスタンとほぼ同じ。その後10月12日に禁止指定となった。
2022年1月27日に再調整版*25が使用可能になった。
- 《荒野の再生/Wilderness Reclamation》
上記のテフェリーと同様にスタンダードでの禁止と同じタイミングで一時停止に。その後10月12日に禁止指定となった。
せっかくいろいろ対策カードを入れて解禁した《死者の原野》と組んでトップメタへの道を突き進んでいたのでまあ妥当な結果である。原野も大概問題ありそうではある
- 《死者の原野/Field of the Dead》
などと言ってたら死者の原野も禁止となった。
基本セット2021で《耕作》、アモンケットリマスターで《約束の刻》を得たことで生半可な対策カードでは止められなくなり、ヒストリックのメタにより大きな多様性をもたらすために禁止。
- 《創造の座、オムナス/Omnath, Locus of Creation》
勝率こそスタンの1強状態には及ばないものの、メタ内における(特にBO3)での使用率の上昇を考慮して10月12日付で一時停止の処置となった。
ヒストリックではウーロに《成長のらせん》、《探検》*26と土地を複数回プレイするカードが過剰なレベルで豊富にあるため解禁は難しいだろう。その後、2021年2月15日に禁止となった。
アルケミー実装に伴い、再調整版*27が使用可能になった。
- 《自然の怒りのタイタン、ウーロ/Uro, Titan of Nature's Wrath》
ウーロを採用したスゥルタイカラーのデッキが長らくトップメタに位置し続けたことに加え、ヒストリックのカードプールにおいては明らかにオーバーパワーであったため、一時停止を挟まずに禁止となった。
- 《チャネル/Channel》
- 《対抗呪文/Counterspell》
- 《暗黒の儀式/Dark Ritual》
- 《悪魔の教示者/Demonic Tutor》
- 《稲妻/Lightning Bolt》
- 《自然の秩序/Natural Order》
- 《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
「ストリクスヘイヴン:魔法学院」での新規イラストの過去のインスタント・ソーサリー再録枠「ミスティカルアーカイブ」のカードはリミテッドだけでなくヒストリックでも使用可能なのだが、
その中でも特に黎明期からの再録ゆえのぶっ壊れ汎用性が高く色が合えばどのデッキにも入りそうなカードは事前に禁止とされた。
ピックしたカードがそのまま手に入るMTGAの仕様上、リミテッド環境をテーブルトップ同様にする(≈リミテッドでこれらのカードが出現するようにする)と、「MTGAの全てのカードが使えるフォーマット」であるヒストリックでもこれらのカードを使えるようになってしまう。
かといって封入しなければリミテッドの環境がテーブルトップで意図したものと異なるものとなってしまう。
これらのカードの禁止措置はこのジレンマを回避するための措置と思われ、実質的にはカードプールに元から存在しないものと同然であると考えてよい。
稲妻は以前にもJumpstartで別カードへの差し替えが行われたのでこれで2度目。
なお、ヒストリック・ブロールではチャネル、悪魔の教示者、自然の秩序以外は使用可能。
- 《タッサの神託者/Thassa's Oracle》
戦場に出た時青の信心の枚数だけライブラリーを見て、すべて見通せれば勝ちになる特殊勝利カード。
様々なフォーマットでライブラリーを空にするカードと組んで活躍していたカードだが、ミスティカルアーカイブで欲しいカードが出るか同じカードが2枚出るまでライブラリーを追放し続ける《汚れた契約/Tainted Pact》を得たことにより2枚4マナで勝てる【オラクルパクト】が成立。
リーグ・ウィークエンドにて参加者の半数がこのデッキを使用したことにより禁止となった。
パイオニアやヒストリック・ブロールではライブラリーを空にする手段の方が規制されたが、ヒストリックでは今後のカードプールの拡大に伴ってまた別の手段でライブラリーを空にしようとすると予想されたため神託者本体が禁止となった。
5マナで追加ターンを得るソーサリー。亜種の《アールンドの天啓》と違い解決時に追放されず、普通に墓地に落ちる。これにより墓地の呪文を使い回すカードと組み合わせることで更なる追加ターンを得られる。
《不屈の独創力》で《ヴェロマカス・ロアホールド》のマナコストを踏み倒して戦場に出し、ロアホールドの能力で《時間のねじれ》を踏み倒して唱え、追加ターンで《ミジックスの熟達》により時間のねじれを使い回して更なる追加ターンを得る【ジェスカイターン】が成立。
『ストリクスヘイヴン』チャンピオンシップでトップ4を独占したことにより禁止となった。
- 《渦まく知識/Brainstorm》
1マナで3枚引いた後2枚をデッキの上に戻すインスタント。そのままだと早めににドローするはずだったカードを使える程度でしかないが、デッキをシャッフルする手段と合わせて不要なカードを処理する、重要なカードを置くことでハンデスから逃れる、といった応用が利くのが特徴。
アリーナにはミスティカルアーカイブによる追加カードとして実装され、【イゼット・フェニックス】や【ジェスカイ・コントロール】で軽量ドローソースとして活躍した。使用率が依然高くデッキの多様性が妨げられているとして、これらの弱体化のために2021年7月22日付で一時制限カードに、10月13日付で正式に禁止された。
一時制限なのはそれらのデッキの勝率が過度に高いわけではないためだが、「イニストラード:真夜中の狩り」でデルバーこと《秘密を掘り下げる者》の再録が発表されたため、デッキトップを操作できるこれの解除は無理だろうという見方が大半。そして案の定禁止になった。
- 《ティボルトの計略/Tibalt's Trickery》
呪文を打ち消して別の呪文に変身させるインスタント。
元々マジックする気・安定して勝つ気のない博打デッキに使われる呪文であったが、ヒストリックにも続唱呪文である《混沌の辛苦》が登場したことによりティボルトの計略だけ確実に唱えられるデッキが成立。安定性まで手に入れたことで一線を超えたと判断され禁止となった。
2マナの確定打ち消しだが、打ち消した呪文は相手のライブラリーの一番上に置かれる。
デッキトップ送りは再び利用されることを意味しているが、一方で今引きという不確定な要素に左右されないメリットともいえる。大したデメリットではない文章と引き換えに普通の確定打ち消しより1マナ軽いため、事実上シングルシンボルの《対抗呪文》。そのため登場直後から青の打ち消しとして最優先で採用され続けてきた。
青を扱う上で必須パーツとなってしまっていること、および青赤デッキの多さを是正するために一時停止された。その後2022年1月27日に禁止となった。
- 《ミシュラのガラクタ/Mishra's Bauble》
ミスティカルアーカイブと同様、「兄弟戦争」のアーティファクト旧枠再録の「設計図」はヒストリックで使用可能だが、それが発表になると同時にこのカードのみ禁止されることも発表された。
ヒストリックは《夢の巣のルールス》が使用可能な数少ない構築フォーマットであり、0マナドローソースであるこのカードはルールスとの相性が良すぎることから事前禁止されたと考えられる。
- 《敏捷なこそ泥、ラガバン/Ragavan, Nimble Pilferer》
モダンホライゾン2初出の1マナの伝説のクリーチャー。モダンで大活躍。レガシーでは活躍しすぎて禁止。ヴィンテージですら採用圏内という稀代のパワーカード。
「機械兵団の進軍」に付属する多元宇宙の伝説にて収録。多元宇宙の伝説はヒストリックで使用可能だが、このカードだけは明らかに強すぎるので事前に禁止とされた。
ヒストリック・ブロール編
ヒストリックのカードプールでブロールをやる、かなりニッチなフォーマット。正式実装にあたり統率者戦と同じく100枚デッキになった。
ヒストリックまたはブロールでも禁止されているものは割愛。
その一方で1vs1統率者戦・当時のブロール双方で禁止されていた《遵法長、バラル》は使えたりする。
- 《ギデオンの介入/Gideon's Intervention》
- 《翻弄する魔道士/Meddling Mage》
- 《ファイレクシアの破棄者/Phyrexian Revoker》
指定したカードを唱えられなくしたり能力を封じたりするタイプのカードは統率者戦では強すぎるので禁止。
- 《汚れた契約/Tainted Pact》
統率者戦のタッサの神託者デッキでは1マナ軽い《Demonic Consultation》の2枚目くらいの扱いだが、60枚デッキのブロールならばほとんどデッキに手を加えることなく【オラクルパクト】が組める。それではわざわざブロールでやる意味がないので禁止。
- 《魂の仲介人、ダブリエル/Davriel, Soul Broker》
- 《ダブリエルの萎縮/Davriel's Withering》
MTGアリーナオリジナルカード。指定したカードにゲーム中永続する変化を与える「永久」を持つDTCGらしいカードなのだが、この2枚はタフネスにマイナス修正を永久に与える。統率者が二度と出られなくなるので100枚ヒストリックブロール実装前に禁止。
その後、統率者は永久効果を統率者領域に戻る際に解除できるようルール変更されたので解禁された。
ヒストリックブロールが100枚構築になったことにより、ゲームエンド級の入れ得無色呪文となっていたため、《死者の原野》と共に禁止となった。
同時に統率者をコントロール奪取で無力化できる《裏切りの工作員》も禁止になり、ランプデッキは打撃を受けた。
- 《破壊的終焉/Shattering Finale》
ダブリエルの萎縮等と同じく永久タフネスマイナスの呪文。上記ルール変更と同時に実装されたので全く問題ないカードのはずなのだが、なぜか実装と同時に禁止になっている。
- 《虚空の杯/Chalice of the Void》
正式な告知なく、アプデのどさくさで禁止になったカード。
アルケミー編
パワーレベルエラッタが解禁されオリカが追加されたMTGアリーナ独自のフォーマット。
強すぎるカードはエラッタによるナーフがなされるため、ヴィンテージと同様に禁止カードは本来生まれないはずなのだが…
- 《にやにや笑いのイグナス/Grinning Ignus》
アルケミーが匙を投げた問題児。(赤)を支払い手札に戻すことで(2)(赤)を生み出す、無限ループコンボのためだけに作られたようなクリーチャー。
前々からヒストリックでは《語りの神、ビルギ》や《ハゾレトの碑》と組み合わせてのストームデッキで使われていたが、『アルケミー:ニューカペナ』において手札のクリーチャーに「唱えた時宝物トークンを生成する」効果を永久に付与する《ゆすり屋のボス》が登場。無限ループが容易く成立するようになってしまった。
これを解決すべくエラッタも議論されたものの、禁止したのと変わらないほどのナーフを行わない限りどうにもならなかったため、それならばということでエラッタではなく禁止となった。
- 《鏡割りの寓話/Fable of the Mirror-Breaker》
スタンダード環境を圧倒的なパワーで蹂躙したエンチャント—英雄譚。スタンで禁止になった瞬間から「アルケミーでナーフしなくていいの?」という疑問の声が出ていたが、そんな声をよそに『アルケミー:兄弟戦争』の《波の巨人、クルシアス》と手を組んで大暴れし続けた。
更に『指輪物語:中つ国の伝承』で《オークの弓使い》が参入し、レガシー級ウルトラパワカ三銃士を結成。この3枚を主軸とした黒赤系デッキ*28が最早手の付けられない状態となる。
ただ、ローテーション落ちまで2ヶ月足らずという事もあり、わざわざナーフしてヒストリックに影響を与えるよりはいっそ禁止でいいだろうという判断により禁止となった。
エクスプローラー編
アルケミーの不評を受け、重い腰を上げて実装された準パイオニアのフォーマット。MTGアリーナ実装済みの『ラヴニカへの回帰』以降のカードが使用可能なフォーマットで、将来的にはパイオニアになる予定。
- 《死者の原野/Field of the Dead』
- 《隠された手、ケシス/Kethis, the Hidden Hand》
- 《豊穣の力線/Leyline of Abundance》
- 《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》
- 《運命のきずな/Nexus of Fate》
- 《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》
- 《むかしむかし/Once Upon a Time》
- 《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》
- 《死の国からの脱出/Underworld Breach》
- 《自然の怒りのタイタン、ウーロ/Uro, Titan of Nature's Wrath》
- 《夏の帳/Veil of Summer》
- 《荒野の再生/Wilderness Reclamation》
初期禁止組。実装済みかつパイオニア禁止のカードが禁止指定された。
キーカードが未実装のため【緑単信心】が組めない豊穣の力線はともかく、スタンダードやヒストリックでもやらかした実績を持つ面々である。
- 《軍団のまとめ役、ウィノータ/Winota, Joiner of Forces》
パイオニアで組まれる【ナヤ・ウィノータ】がほぼそのままのパワーで運用可能で、他のデッキと一線を画す強さを発揮していたため禁止に。
当初はこの禁止は一時的なもので、秋に「団結のドミナリア」が発売された際に解禁し様子を見ることも発表されていた。
(アリーナでパイオニアを遊ぶためのフォーマットなのに現時点でパイオニアリーガルのカードを禁止にすることは本意ではないためとのこと)
だがパイオニアでもウィノータは禁止となったために結局お流れとなった。
- 《ティボルトの計略/Tibalt's Trickery》
そもそも真面目にゲームする気がなく、一刻も早く勝つか負けるかして終わらせることしか考えていないデッキは混沌の辛苦無しでも許されなかった。
パイオニアを再現するために重要なカードではないので、ウィノータのような温情措置は無くカードプールがパイオニアと一致した段階で解禁すると断言された。
- 《表現の反復/Expressive Iteration》
パイオニアでの禁止に合わせてこちらでも禁止に。
特殊イベント編
また、一部期間限定イベントでは追加の禁止カードが指定される場合もある。イベントの趣旨を壊しかねないカードとか。
イベントが行われるたびになんらかの特別禁止カードが登場するので、ここに描かれていないものも存在する。
- 《しつこい請願者/Persistent Petitioners》
2マナ1/3のアドバイザー。こいつの能力は1マナとタップでプレイヤー1人のライブラリー1枚を墓地に落とし、アドバイザー4体タップでプレイヤー1人のライブラリー12枚を墓地に落とすというもの。
さらに、こいつは好きなだけライブラリーに入れられるという能力も持っている。紙のゲームでは当然必要な分だけ現物を集めなければならないが、アリーナでは「投入枚数に制限がないカードは4枚集めた時点で所持枚数が∞になる」という仕様により他のデッキより簡単に組むことが出来た。
結果としてラヴニカの献身時のスタンダードパウパーイベントではこいつを大量に投入したタワーデッキが大暴れ。手っ取り早い対策が「こっちも請願者バベルを組む」だったのも問題でこのせいで数は増す一方に。
灯争大戦時のスタンダードパウパーイベントでは投獄と相成った。
- 《燃え立つ門/Gates Ablaze》
あなたがコントロールしている門の数だけ各クリーチャーにダメージを与える3マナのソーサリー。ラヴニカ構築(ラヴニカのギルド、ラヴニカの献身、灯争大戦の3エキスパンションを使った構築)や職工イベントにおいて禁止指定された。ギルド門デッキが強くなりすぎるからであろう。
- 《高貴なる行いの書/The Book of Exalted Deeds》
ターン中3点以上回復していれば終了ステップに3/3飛行の天使を生成し、白白白とタップと自身追放で天使の上に悟りカウンターを置き、「あなたはこのゲームに敗北することができず、対戦相手はこのゲームに勝利することができない」を与える伝説のアーティファクト。
天使1体に悟りを開かせてプチ白金の天使にする能力なのだが、現スタンダード環境には多相を持つミシュラランドである《不詳の安息地》が存在し、それにカウンターを置くことで不敗能力を持つ土地が爆誕する。片方が土地の2枚コンボな上どちらも《栄光の探索》でサーチ可能なのでコンボ成功率がかなり高く、そのくせ成立後の対処手段が少なすぎるため『詰み』状態を簡単に作り出すことが出来る。
結果としてこのカード実装と同時に始まった特殊ルール「スタンダード2022」でアリーナ実装わずか8日で禁止となった。これは2021年ローテーション後の環境をいち早く再現したフォーマットで、「汎用性が高い対策カードの《廃墟の地》が使用不可」「B01ルールなのでサイドボードでの対策不可」のため大半のデッキを相性クソゲーに持ち込むことが出来たのが原因。
勝率・使用率ともに支配的ではなかったが、いずれ問題を起こすことは目に見えていたし、何よりもコンボが決まったら最後相手はデッキ切れ負けか投了を選択するしかなく、ミラーマッチに至ってはどちらかが根負けして投了ボタンを押すまでターンを渡し続ける我慢比べをする羽目になるという、不毛で不快極まりない状況を生み出すこのカードを野放しには出来なかった。
またしても公式発売前に禁止カードを出す事態となったが、あくまでアリーナ上の「スタンダード2022」のみの禁止措置でスタンダード、ヒストリックでは使用可能のままである。実はこのコンボは能力起動と安息地のクリーチャー化に計6マナ必要で、ヒストリックはおろかローテーション前のスタンダード目線でもコンボ始動が遅く、デッキによっては先に殴り勝ててしまうのである。そのため今の所「スタンダード2022」ほどの凶悪さを発揮できていない。そして《廃墟の地》が再録されたことで不敗土地コンボは急速に数を減らしていき、最終的には《不詳の安息地》が禁止されたことでスタンダード環境から退場した。
- 職工イベントでの禁止カード
職工イベント(スタンで使えるコモン及びアンコモンによる変形パウパー)における追加の禁止カード。場に出たとき1点ドレイン+食物トークンを生贄にして墓地から戦場に出る《大釜の使い魔》、自分のクリーチャーを生贄にして食物トークンを生み出す《魔女のかまど》を組み合わせ使い魔を戦場と墓地で行き来させるサクリファイスデッキのメインエンジン2枚、パワー1クリーチャーを大量に並べるスライデッキのキーカード《災厄の行進》、墓地のサイクリング付きカードの枚数だけドレインの《天頂の閃光》など、アンコモン以下だけでも当時のスタン環境にもちょくちょく顔を出すアーキタイプが組めるカードが禁止されている。
- 続唱イベントでの禁止カード
続唱イベント(各ターン最初に唱える呪文は続唱を持つというルールを追加した構築イベント)で追加で禁止指定されるカードは2種に分けられる。
一方は対戦相手のみ「対戦相手自身がコントロールする土地の総枚数より点数で見たマナコストが大きい、非クリーチャー呪文を唱えることを禁止」「呪文を唱えた際、マナが支払われていなければその呪文をカウンターする」クリーチャー《アゾリウスの造反者、ラヴィニア》や、
常在能力で、対戦相手が呪文を唱えられるタイミングをソーサリーが唱えられるタイミングのみ*29に制限するプレインズウォーカー《時を解す者、テフェリー》のように、
相手が呪文を唱えるタイミングを制約するカード。フォーマットの特性そのものを否定してしまうのだから当然である。
もう一方は「続唱でめくれた出来事付きクリーチャーは出来事側の呪文も唱えられる」という裁定が出ているため、出来事側のマナコストがクリーチャー側のそれを上回っている《亜麻色の侵入者》《願いのフェイ》と、場に出ているだけで出来事呪文を自動的に複製する《幸運のクローバー》。
なお、このフォーマットでは運命のきずなも禁止されている。
- 宝物イベントでの禁止カード
宝物イベント(生贄に捧げると好きな色1マナが出てくる宝物トークンが毎ターン最初に1つずつ生成される構築イベント)での追加の禁止カード。
生贄に反応してパンプアップする《フェイに呪われた王、コルヴォルド》や任意の対象にダメージを飛ばす《波乱の悪魔》、
トークンが出るたびにパンプアップする《森林の勇者》などの相性が良すぎるカードや、
相手のアーティファクトの起動型能力を封じる《大いなる創造者、カーン》、土地の枚数以上の呪文を唱えられなくする《アゾリウスの造反者、ラヴィニア》などフォーマットの特性を否定するカードが禁止されている。
なお、簡単に序盤から大量のマナを用意できるため、《裏切りの工作員》もスタンダード禁止以前より禁止されていた。
- 激変スタンダード、激変ヒストリックで対象となった一部のカード
どちらの場合も当時のトップメタで使用されていた、もしくは以前から引き続き強力なデッキの主要カードが禁止にされる。
最初の開催である基本セット2019~基本セット2020期のローテーション直前の際は、BO1で行われる関係上フェロキドンやきずなは当然禁止だが、それ以外にテフェリー2種や《世界を揺るがす者、ニッサ》、《ベナリア史》等の18種類を加えた全20種類が対象になった。
以降も何度か開催されているが、性質上毎回禁止リストが変化するため各開催時の詳細なリストは割愛する。
○使用禁止カード
一部を除いて禁止カードではなく、そもそもトーナメントで使用できるカードリスト外のカード。別の言い方をすれば存在しないかのように扱われているとも言える。
- 《Contract from Belows》他アンティ関連のカード計9種
今のトーナメント環境でアンティが採用されることはありえないし、フリーでも(こんな古い=高価なカードが使用される場で)アンティを採用したら日本でなら賭博罪を問われかねないし、そうでなくても倫理的に問題がありすぎる。
また、「アンティを使用しない場合、デッキから取り除かれる」の部分が擬似的なデッキ圧縮に悪用されかねないのも使用禁止となっている理由の一つだろう*30。
こんなカードたちであるがインビテーショナルの舞台で使用可能になったこともある。カイ・ブッディの取った鮮やかな戦略は語り草。
ちなみに、代表例として挙げた《Contract from Belows》は1マナディスカード後7枚ドローという狂ったドローカードであり、かの《Ancestral Recall》をも超える最強のドローカード。カジュアルで所有権は移動させない「フェイク・アンティ」ルールで遊ぶ場合でもこいつはスペックが狂い過ぎてるため禁止扱いを受けることがある。
このカード群は使用禁止ではなく、各フォーマットで禁止、もしくは禁止推奨となっている。
- 《好都合な宣言/Advantageous Proclamation》他コンスピラシーに収録されている策略カード計13種・同様にコンスピラシー:王位争奪に収録されている策略カード計12種
特殊セット「コンスピラシー」で登場したカードたち。策略カードの英語名はセット名と同じConspiracy。
これらのカードはブースター・ドラフトで使われるのを想定されて作られた。定形のカードではあるがそもそも構築で使うことは想定されていないのだ。
なのでコンスピラシー発売とともに全種が禁止カードに指定された。
続編としてコンスピラシー:王位争奪も発売され、新規策略カードが収録されたがこちらも全種禁止。
なお効果自体は強力なものが多く、《君主の領域》は自分だけ疑似デュエマになるし、《ブレイゴの好意》や《一石二鳥》、《好都合な宣言》は何でもありのルール下では1ターン目のアップキープに相手に優先権を渡すこと無く倒すことができる。*31
内訳としては
策略デッキ「《一石二鳥》*32×14以上(指定《突然のショック》×10以上、《クローサの掌握》×4以上)、《ブレイゴの好意》*33×3(指定《突然のショック》、《クローサの掌握》×2)、《好都合な宣言》*34×11。」
通常デッキ「《猿人の指導霊》×2、《エルフの指導霊》×2、《クローサの掌握》×2、《突然のショック》×2」が考案されている。
初手《猿人の指導霊》を手札から追放して《突然のショック》、《一石二鳥》で刹那付き火力を大量コピーして発射すれば終了。
ゲーム開始前に《神聖の力線》を置かれても《エルフの指導霊》→《クローサの掌握》でカウンターを許さず叩き壊せる。
- 《Unglued》《Unhinged》《Unstable》《Unsanctioned》《Holiday Gift Card》などに収録されている銀枠カード*35、および《Unfinity》などのどんぐりマーク付きカード
こんなもんを実際にトーナメント会場で許してしまうと、突然プレイヤーが机に頭をくっつけたり、ニワトリの鳴きまねをしたり、隣のゲームから突然謎の攻撃が飛んできたり、ジュースをツカイッパさせられたり、ジャッジが引っ張りだこになったりと、様々な意味で問題になってしまう。
実は《Unstable》の中の《蒸気打ちの親分》だけは、もともと「未来予知」で収録されたカードのため使用OK。こっちでもしっかり黒枠だし*36。
また、《Unfinity》のカードはジョークセットでありながら半数程度がレガシー等のフォーマットで使用可能。このセットからはトーナメント使用不可のカードは銀枠ではなく黒枠の印刷で、どんぐりマークを付ける方針に変更された*37。
あ、《Unglued》《Unhinged》《Unstable》の基本土地は基本土地なので普通に使えます。こっちも黒枠、もしくはフレームレスになっている。
特に《Unhinged》版のフルアート土地は好んで使う人も多く、レガシープレイヤーの間では一種のステータスになっている。
- 特殊セット収録の金枠カード
金枠は裏面も違うしマークドし放題なのがおそらく原因。おまけに「金枠カードが偽造カードの温床になっている」ということから発売されなくなった曰く付き。
元が普通のカードなのでちょっと加工すれば通常のカードのように見せかけることができる。プロの目にかかれば見破られやすいが、カードを見る人はプロやショップばかりではないのである。
古いカードの個人間売買をする際には気をつけよう。
- 《Mystery Booster》収録の《R&D Playtest card》群
カオスドラフト専用パックの《Mystery Booster》の新規カードだが、
その名の通りテストプレイ用に仮イラストとテキストを張り付けたカードという体裁をとっている。
中身も没カードだったり銀枠まがいのパロディカードだったりするが、一部はどこかで見たようなものだったり、実際に似たようなカードが収録されたりする。これが出たあとに、効果そのまんまなカードが実際に刷られたりもする。
全て「テストカード - 構築では使用できない。」と記されている。
- 《Shichifukujin Dragon》他黒枠特殊プロモーションカード
そもそも一般人はとうてい入手出来ないし書いてある事が銀枠レベルなこともある。
大会中に親のクローゼットに忍び込んでデッキを取ってくるとかどうしろと。
《Shichifukujin Dragon》は東京で開かれた「マジック展」で本物が展示されたが、写真を撮ることすら禁止されていた逸品。
プロモーションカードでも、書籍に封入されていたりして一般流通しているカードは使用できる。《魔力の墓所/Mana Crypt》はその代表例。
- 《Invoke Prejudice》
- 《Cleanse》
- 《Stone-Throwing Devils》
- 《プラデッシュの漂泊民/Pradesh Gypsies》
- 《Jihad》
- 《Imprison》
- 《十字軍/Crusade》
「人種差別的な描写やテキストを含む」とされたカードたち。
折から盛り上がっていた人種差別反対運動の過熱を受けたものであり、2020年6月10日(現地時間)付けで全フォーマットにおけるトーナメントで禁止となったばかりか、データベース上からカード画像も抹消された。
特に《Invoke Prejudice》はKKK構成員を彷彿とさせるカードイラスト、別の色のクリーチャーを唱えることを強く妨害する効果、
カードデータベース上の管理IDが偶然にも1488*38であること、そして「偏見/Prejudice」という名前などのせいで、前々から問題にされていた。
往年の白ウィニーを支えた名カード《十字軍/Crusade》がこのような形で退場することを惜しむ声は多かった。
他の「Crusade」「Crusader」を含むカードの今後の扱いを危惧する声も少なくないが、十字軍がこのリストに入ったのは明らかに史実の十字軍をモチーフにして、白や正義を強化するというフレイバー*39だから。
何度も再録されておりイラストも複数枚あるが、初版のイラストはひと目で史実の十字軍がモチーフだとわかる代物。
その後のカードは「あくまでもお話の中で邪悪な勢力と戦う軍団である」と説明がつけられるだろうし、さすがにトーナメント環境に与える影響が大きすぎるのでカード名のエラッタで済ませられる範疇だろう。
イメージとしては『ナチスをモチーフにした悪役のシンボルがハーケンクロイツそのものだと絶対アウトだが、それっぽい印象を与える程度の黒い十字ならセーフ』なんて考えると分かりやすいのではないだろうか*40。
海外プレイヤーは「白黒2人の魔女が描かれていて、善い魔女があなたの分の1ダメージ、悪い魔女が相手の分の1ダメージを撃っている」というフレイバーの《クォムバッジの魔女》や、
「白人が黒人に金を払っている」というイラストの《補償金》の方がまずそうだ、という意見を出している。
- 《Gleemox》
紙では印刷されておらず、Magic Onlineのプロモーションカードとしてだけ存在する。
効果はMoxらしく0マナアーティファクトで、(T):任意1マナを生む。というMoxシリーズ全ての上位互換。
が、カードテキストに「This card is banned(このカードは禁止カードです)」と明記されている。
4枚制限なし、禁止カードなし、デッキ下限40枚というヴィンテージ?なにそれという「フリーフォーム」でのみ使用可能。
- 《Library of Congress》
こちらもMagic Onlineにのみ存在するカード。
効果は多いが、ぶっちゃけるとチート。
その正体はデバッグ用に作られたカードであり、プレイヤーが使用することはできず開発側がこれとテスト対象カードだけを投入したデッキを使うときにのみお呼びがかかる。そのわりにはMOはしょっちゅうバグやら変な挙動やらをしているというのは内緒。
現在は使用できるもの
- 「ポータル」「ポータル・セカンドエイジ」「ポータル三国志」のカード
これらはマジックではなくポータルという別のカードゲームというように扱われていたため、長らくマジックのカードとしては扱われなかった。そのため他のセットにポータル出身のカードが登場しても再録ではなく実質的には初登場みたいな扱いであった。
2005年よりこれらのカードの使用が解禁されている。扱いとしては通常の特殊セットと同じであり、どこにも再録されていなければエターナルでのみ使用できる。
ポータル時代のカードは絶対数が少なく、入手が難しいのでたびたび再録を求められる。
特に「ポータル三国志」はアジア圏以外ではほとんど販売されなかったらしく*41、特に流通量が少ない。おかげでエターナルや統率者戦で有用なカードはものすごい値段がついたりする*42。
そしてたまにマスターズで再録されては、MTGの名だたるクリーチャーの中に「ポータル三国志」の孔明や曹操のような現実の中国人がしれっと紛れ込んでいる。
リミテッドでエルフやドラゴンとともに孔明が並んだりして、結構シュールだったりする。
追記・修正は《大会常連、スパイク/Spike, Tournament Grinder》の能力を起動してからお願いします。
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*2 特に初の日本語版が発売された「第4版(4ED)」には禁止カードがゴロゴロと入っていたため、ショップに設置された「ご自由にお取りください」箱に《チャネル》とか《露天鉱床》が山盛りになってたらしい。
*3 《成長のらせん》《裏切りの工作員》《自然の怒りのタイタン、ウーロ》《創造の座、オムナス》《僻境への脱出》はランプ系デッキ向けのカードだし、《荒野の再生》《創案の火》もマナに関係するカードである。
*4 同じデッキで使われた《むかしむかし》《王冠泥棒、オーコ》《夏の帳》が典型例。《暴れ回るフェロキドン》と《ラムナプの遺跡》、《ならず者の精製屋》と《霊気との調和》もそれぞれ同じデッキからの禁止である。
*5 「ラヴニカの献身(RNA)」~「ゼンディカーの夜明け(ZDR)」の期間は禁止の代わりにエラッタが出た「イコリア:巨獣の棲処(IKO)」と「基本セット2021(M21)」を除いて毎回禁止が出ている。
*6 日本では初心者はパイオニアから参入しベテランはモダンに流れる傾向があり、米国では統率者戦が圧倒的に人気である。
*7 条件を満たしたデッキだとゲーム外から唱えられる能力を持つカードの一つ。ルーツリーの条件=統率者戦の基礎ルールなので統率者戦では100%満たせる「入れ得」になってしまうため。
*8 タイプ1はヴィンテージの旧名称。タイプ1.5は今のレガシーに相当するフォーマットだが、こちらは禁止のシステムが大きく異なる。
*9 後の【ホガーク】や【氷雪】のようにバランスが著しく悪い壊れた環境でプレイせずに済んだのでむしろよかった、ということ。使わせてほしかったという意見も前述したエクステンデッドの【デザイア】が暴れているのを見て次第に収まっていったようである。
*10 特に「パイオニア環境にこのカードを参加させたい」という理由からの再録も多い。
*11 正しくはルール変更
*12 2色カードを最大10枚(は流石に理想過ぎて無理だがだいたい3~4枚以上)確保できる《ニヴ=ミゼット再誕》を軸に据えたコントロールデッキ。デッキのほどんどが多色カードな上《ニヴ=ミゼット再誕》が5色なのでマナ基盤はかなりタイト。
*13 ヒストリック、及びカジュアルフォーマットのブロールも入れれば四冠。
*14 MOのリーグで4勝以上のデッキで20%、ちなみにモダンだと31%だった。
*15 もっとも、成績上位のデッキの内の2割というのは《隠された手、ケシス》などの過去に禁止になったカードと比較しても決して低くはない数字であり、既に禁止になってもおかしくはない水準だったと見なすこともできる。
*16 一応、後に1枚だけ引き分けを発生させるカードが存在するが、それは「その時点でライフの一番多いプレイヤーが勝利」という効果の一環でしかなく、引き分けを目的にしたカードではない。
*17 MtGでの競技環境においてはサイドボードのこと。
*18 一応残りの1割には既存の【ドレッジ】などのデッキの他、制限カードが多いことを逆手にとった《呪文追い、ルーツリー》を採用したデッキなんてのもあった。
*19 当時あったジョークに「ルールスが制限になったら相棒にするしかなくなるから逆に強化される。メインデッキに必ず1枚以上入れろというルールになった方が弱体化する(=ルールスは相棒の条件上自身をメインデッキに入れれないため)」なんてものもあったほど
*20 強力な統率者同士でマッチングするようにするシステム。例には《二ヴ=ミゼット再誕》と《龍神、ニコル・ボーラス》が挙げられている。
*21 逆にとっくにスタン落ちしているはずなのになぜか使える《統率の塔》《秘儀の印鑑》なんてのもある。
*22 結果的にそのディレクターがループを引き起こしていたプレイヤーを2時間の利用停止(BAN)にすることで終わった。
*23 優先権を持っている間タイマーが減り続け、0になるとマッチ負け
*24 自身は7マナだが、自分のカードが与えるダメージを2倍にする人間。もとはイクサランのレア
*25 初期忠誠度が1上昇したかわりにマナ・コストが(1)増加し、常在型能力が「あなたのターン中、すべての対戦相手は呪文を唱えることができない」という《龍王ドロモカ》と同様のものになった。
*26 キャントリップと土地のプレイ権増加のソーサリー
*27 不特定1マナが加わり5マナに。
*28 【ラクドスミッドレンジ】とそれに青をタッチした【グリクシスミッドレンジ】
*29 自分のメインフェイズであり、かつスタックが空である状態
*30 これを逆手にとったType0の戦術に、アンティをかけて勝負しないことを前提に「この記述が書いてあるカードを53枚デッキに入れて初手を固定する」というものがある
*31 通称Type0。FoWなどのマトモな呪文は無意味。神聖の力線や白大長なども乗り越えてほぼ確定0~1キル可能となる
*32 指定したインスタントかソーサリーが唱えられた時にコピーする。
*33 指定したカードのコストを(1)減らす。
*34 デッキの下限値を5枚減らす。
*35 他にもいくつか銀枠セットは存在する。ほとんどが他社とのコラボカード
*36 美麗なフレームレス土地の代わりに入ってるので引いた人は悲しいが
*37 公式によると、あくまで「トーナメント使用不可」であり、カジュアルなプレイでは対戦相手の合意により使用可であることを強調するためと説明されている。また、同一セットに銀枠と黒枠が混ざるためカードの横から見分けられてしまうことも一因であると推測されている。
*38 白人至上主義者の標語「14 words」とハイルヒットラーを連想させる88(Hがアルファベットの8文字目であることから)の組み合わせ。14-88といった感じで使われる
*39 史実の十字軍は、聖地奪還の大義名分のもとに虐殺や略奪や侵略といった蛮行を繰り返した正義とは程遠い集団である。
*40 チャップリンが当時のナチスやヒトラーを風刺した「独裁者」という映画で、鉄十字の代わりに×を2つ書いた「ダブル・クロス」を使ったのがわかりやすい例
*41 三国志という話自体が日本や中国以外で知名度が低いので仕方がないが
*42 例えばポータル三国志初出の《三顧の礼》。効果自体は値段もつかないようなコモンカードの同型再販なのだが、同名カード1枚しか使えない統率者の需要で5000~1万円の値段がついていた。しかし統率者レジェンズで再録されると一気に100~1000円程度に大暴落したことから極端な供給不足だったとわかる
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