登録日:2021/11/19 Fri 09:54:23
更新日:2024/06/06 Thu 13:58:11NEW!
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週刊少年ジャンプ 学園モノ ギャグ漫画 シュールギャグ 仲間りょう カオス 青春 漫画 集英社 高校生家族 家族モノ 家族全員同級生 スクールライフ
『高校生家族』とは、週刊少年ジャンプ2020年40号から連載されたギャグ漫画。
作者は『磯部磯兵衛物語~浮世はつらいよ~』と同じく仲間りょう。
●目次
【作風】
『磯部磯兵衛物語』が舞台となる江戸時代や歴史上の人物に対してぶっ飛んだ設定やキャラ付けを行っていた勢いのある作風なのに対し、今作は学園モノと家族モノをベースとし、登場人物一人一人の設定や人間関係を掘り下げたシュールなギャグを織り込んだ作風となっている。
また回を重ねるごとに青春漫画としての側面も強くなり、家族全員がそれぞれ個別の友人を得たり部活に入部してからは、キャラクターや部活に対するスタンスの違いからギャグやストーリーにも大きな幅が生まれ、それぞれの個別回で話の雰囲気が全く異なっている。
【ストーリー】
中学を卒業して高校への進学が決まり高校生活に胸を膨らませる主人公・家谷光太郎だったが、入学式の朝、中卒で高校生活に憧れを抱いていた父・一郎から、自分と同じ高校に通うことになったことを告げられる。
更に一郎と同じく中卒である母・静香、小学生の妹・春香、挙句の果てはペットのゴメスまで同じ高校に通うことを知らされる。
こうして家谷家の面々に巻き込まれる形で、光太郎の高校生活が幕を開ける。
【登場人物】
家谷家
今作のメインキャラクター達。
家族全員無駄にマルチな才能を持ち、全員が全力で青春を謳歌しようとしている不思議な一家。
また全員が学生なのため、一家の収入がどうなっているのかは一切不明。
- 家谷光太郎
家谷家の長男て本作の主人公。15歳。
中学を普通に卒業して目出鯛高校に入学した普通の高校生で、当初は高校生活に胸を膨らませていたが、個性的な家族の面々に振り回されることになる。
意中の相手である弓木亜梨沙がテニス部だと勘違いしてテニス部に入部した。
家谷家の中で唯一の常識人ということもあり、ツッコミ役としての面も見せる。でもキャラの濃すぎる家族と比べると地味。
だが洞察力は割と優れており、声だけで西くんがVチューバーだと勘付いており、静香へのバブみに目覚めてしまった信勝の赤ちゃんプレイにダメ出し込みの全面協力した上でその後彼と友人になるなど、意外と器の大きな人物。
またヤンキー高校に進学した友人がゴメスを人間のヤンキーと勘違いして情報を聞いてきた際には勘違いを知らずに普段の様子を話したため更に勘違いを重ねられ、「目出鯛高校を牛耳ってる存在」と認識されてしまった。
- 家谷一郎
光太郎の父。元トボタ自動車営業部課長のサラリーマン。45歳。
家庭の事情により高校進学を断念した過去を持ち、高校生活に強い憧れを持っていた。
光太郎の父らしく器も大きく、年齢を盾に威張ることもせず学内や家族が持ち込んだあらゆるイベントに全力で協力・参加して青春を謳歌するフットワークの軽さとノリの良さを持つ。
勉強は中学までしかしてこなかったため高校の授業に付いて行けないことがあるが、かなりマルチな人物。
以下一例
- 長年の会社務めで培ったパソコン関連作業が得意で、担任から生徒ではなく情報の非常勤講師に勧誘される。
- ほぼ30年ぶりのテレビゲームで当初は慣れない操作に苦戦していたが、キーボードタイプのコントローラーに変えた途端無双できる。
- バリスタとして本格派コーヒーも作れる。
- バンドでいきなりギターも弾ける。
etc…
中学時代はバレー部に所属しており、目出鯛高校バレー部の監督は中学時代の後輩でもある。
高校でもバレー部に所属しておりエース級の腕前を発揮しているが、30年近いブランクに加えて長年のデスクワークによる腰痛持ちの為、あまり加減ができていない。
最近は妻子持ちなのに年上好きの女生徒に告白された。
- 家谷静香
光太郎の母親。年齢は42歳。旧姓「山村」。
夫同様中卒*1であった為高校生への憧れを胸に秘めており、息子と同じ高校に通う決意をした。
おしとやかな性格の美人だが若干天然気味。
お菓子作りがプロ並に得意だったり(本人曰く「なんか天才だったの」)、主婦スキルの影響で気配り上手な上にマネージャー適正も非常に高いためか校内にファンも多い。
バンド回ではドラムを担当しており一郎に負けず劣らずマルチな人物だが運動全般は割と苦手で、当初は自転車に乗れず現在憧れているプールの飛び込みも苦手。
- 家谷春香
光太郎の妹。9歳。
本来は小学3年生でありながら飛び級*2で兄と同じ高校に通う事となった。
夢は文化祭で焼きそばを作る事。
入試をトップ合格したためか、新入生代表に選ばれており、その後も全教科100点を取り続け学年トップをキープしている。
その他ファミレスバイトでは兄を差し置いて正社員にスカウトされたり、ギターを巧みに弾き鳴らすなど多方面に渡り才能を発揮する麒麟児。
また追試をする羽目になった洲崎にあの手この手で勉強を教えるなど非常に面倒見のいい良い子だが、よく兄と張り合ってはマウントを取ろうとしてくる負けん気の強い性格。
スタートダッシュに出遅れて目ぼしいメジャーな部活には入れず、父や兄に影響されて紆余曲折を経て将棋部に入るが、アマチュア段位持ちの部長に楽々完勝し、高校生以上の棋士が集まる対局会でも勝ち続けるなど棋士としての才能を開花させつつある。
一方で自身はキラキラした青春を送ることを目標としているため、熾烈な勝負の世界とのギャップに悩んでいる。一応将棋自体は好き。
- 家谷ゴメス
家谷家の飼い猫。
猫なのにどういうわけか高校生になった。絶妙に可愛くないゆるキャラ風の猫。
また机ではなくトイレシートを机としているが、よく校長室をトイレ代わりにしている。猫なのに野良猫を拾って飼いだしたりと無駄に知性が高い。
野良猫を拾った際に警官に交番まで連れて行かれたところ、交番内で走り回った末に警官が机に置いていた拳銃をいたずらしようとしたため、他校のヤンキー達の間では「目出鯛高校に交番で暴れ回って奪った拳銃で警官を撃ち殺そうとしたゴメスという生徒がいる」と人間のヤンキーと勘違いされた状態で尾ひれの付いた噂が広まっている。
- 家谷八郎
光太郎の祖父。83歳。
一郎の父親で、一郎から渡された高校パンフレットを見て憧れ体験入学してきた猛者。
入院生活を送り点滴に繋がれた超高齢だが、一郎の父親らしく病院の廊下を車椅子で走り回って楽しむなど非常にアグレッシブ。
おかげで一郎も光太郎と同じ心境に陥ってしまい、恥ずかしさから「高校は親父が来ていい場所じゃないんだよ!!」と発言し壮絶なブーメランを飛ばす羽目になった。
現在自分を看護してくれる看護婦に惚れてアプローチ中だが全く芳しくない。
体験入学中は隙あらば一郎に構ってもらおうとしたり点滴に繋がれたままサッカーをエンジョイしたが、流石に体力がもたずそのまま即日病院に帰っていった。
目出鯛高校
1年3組
- 西進
光太郎の友人。
一見地味だが絵が得意で、自身の考えたキャラクター「バーチャルアマゾネス」をアバターとして人気Vチューバーをしている。
荒れるのを承知の上で仲良くなった縁でVチューバーの番組に光太郎と一郎を出演させて番組を使って遊ぶ、友達想いの性格。
- 屋敷理子
クラス委員長。
教頭の娘だが、校内では互いに一切口を聞いていない。
- 竹林信勝
野球部所属。
父子家庭育ちのため母性に飢えていたが、静香に母性を求めてしまい彼女絡みで突拍子もない行動に出ることがある3組のやべーやつ。
家谷一家全面協力の元全身全霊で赤ちゃんプレイに走っって感動の涙を流すなど、将来が若干不安視される。
- カナ、ユキ
春香の友人。
- 知念匠
1年3組担任の数学教師。
バレー部
推薦入学組がいるなど校内でも盛んな部活の一つ。
数年前の「黄金時代」には全国でも名を馳せていた。
- 洲崎透流
スポーツ推薦で入学したバレー部の1年生エース。1年2組。
不良めいた雰囲気こそあるがイケメンな顔立ちなのでファンは多い。
バレー部の中でも優れた才能を持つが、突出しているが故に孤高の存在となっており、自分と対等に渡り合えない他の部員達に失望していたが、自身と同等の能力を持つ一郎に密かに心を踊らせ、彼の前では子供じみた対抗心を見せる。
一方でスポーツ推薦のため勉強はかなり苦手で、一時は中間テストで赤点を取りすぎてエースなのに部活停止を言い渡され追試のため猛勉強する羽目になった。
- 成瀬清太郎
バレー部部長。3年生。
優れた才能を持つ一郎や洲崎に期待と信頼を寄せている。
- 赤井琴音
バレー部マネージャー。2年生。
洲崎と同じ中学出身。
- 渋谷類
2年生。推薦入学組。
洲崎に匹敵する才能を持ちながら素行が悪く、進級してからはまともに部活に参加せずに他校の不良とつるむようになる幽霊部員となっていた。
停学明け早々部活に顔を出すが一郎に完敗し、改心して練習に参加するようになる。
- 川藤強
バレー部監督。一郎の中学時代の後輩。
監督としては厳格だが一郎の前では完全に後輩キャラとなる。
男子テニス部
部員数は光太郎を含めて4人で一時は廃部の危機にも瀕していた弱小テニス部。
部室にはゲーム機や大量のテニス漫画が置かれている。
なお方針的に「雨の日は絶対練習をしない」「部活によくある走り込みなどの猛練習は寿命を縮める」という考えから否定的なのでスポーツ漫画的熱血感はない。
これまではテニスコートより部室でゲームしてゆるく遊んでた時間の方が長いらしい。
- 北山拓海
テニス部部長。3年生。
優しい後輩想いの性格で、廃部寸前のテニス部にやって来た唯一の新入部員である光太郎を逃すまいとエースとして祭り上げる。
特技はラケットの背面キャッチ。
なお部長の方針として小雨が降った時点で問答無用で部活は中止になる。
- 佐野隼、黒川歩夢
テニス部員。2年生。
将棋部
部員数は三人で部室も狭い小部屋で活動する小規模な部活だが、部員は全員がアマチュア段位持ち。
- 筧清司
将棋部部長。
アマ五段*3の実力者だが、初めて将棋を指した春香の前に完敗する。
その後春香の才能を「将棋の世界で活躍しなければならない人間」だと考え、勝負の道へと導く。
- 上野、倉本
将棋部員。
2人共筧と渡り合える実力を持ち、段位は上野がアマ三段、倉本がアマ初段。
その他の生徒
- 花沢誠
2年3組。ヤクザみたいに凄まじく顔が怖い。
春香との初対面時にゴミ運びを手伝ったことから「運び屋」のあだ名で呼ばれる。
何らかの事情で両親と離れて妹と2人暮らしであり、妹の生活費を稼ぐため複数のバイトを掛け持ちして生計を立てている好青年。
妹が春香と同年齢なため、春香に対して面倒見のいい態度を取る。
- 弓木亜梨沙
1年生。光太郎の意中の相手。
光太郎は彼女がテニス部と勘違いし、振り向いてもらうためにテニス部に入部したが、実際は吹奏楽部。
母・花江は静香と中学時代の同級生。
- ハドソン・昌志・ハドソン
留学生の1年生。
極度にシャイな性格で編入前の見学時には心を閉ざしていたが、日本の漫画好きで光太郎が咄嗟に披露したドラゴンボールのモノマネによって家谷家の面々と打ち解けた。
その後編入し、亜梨沙とは同じクラスかつ家が隣同士ということで親しくなるが、アメリカにガールフレンドがいる。
卒業生
- 奥野順平
バレー部OB。24歳。
バレー部の「黄金時代」のメンバーの一人で、卒業時に体育館のあちこちに仲間と寄せ書きを残したが、一郎が掃除の際に全て消してしまっていた。
- 矢守完徹
日々野市噴水公園前交番勤務の巡査。元ヤン。
ゴミ捨て場で子猫を守るために喧嘩をしていたゴメスを補導したが、事情を知ってすぐに解放し、学校まで送り届けた。
その他
- 花沢愛
誠の妹。顔が兄と同じく劇画調の風貌だがれっきとした小学生の女の子。
兄のハードなバイト生活にも理解の深い兄想いの性格。ちょくちょく春香とも遊ぶ親友関係になった。
- 青山達也
トボタ自動車人事部課長。一郎の元同僚。
一郎の話から彼が高校で辛い思いをしてると勘違いし、あの手この手で職場復帰させようとする。
但しやり方こそ強引だがあくまで一郎の能力を評価しているだけであり、本人に悪意はない。
- 看護師さん
八郎の介護を担当している女性看護師。
割とスタイルのいい女性で面倒見もいいためか八郎からアプローチされているが、全く意に介していない。
- 三ツ矢舞
春香が対戦会で戦った女子高生棋士。
初心者の春香にボコボコにされあまつさえ手加減されるという屈辱を味わって敗北するも、立ち直って友人となった。
- 桐生知洋
現在三冠を保持する将棋界現役最強の棋士。
対局前に糖分を摂るルーティーンを持ち毎回パンケーキ屋に足を運んでいる。
何故かパンケーキで自分の強さを表現するのが趣味で、過去にとった30のタイトルをパンケーキで表現するため、毎回30段重ねのパンケーキを注文しては完食している。
春香が将棋の世界に足を踏み込むのを決断するきっかけを生んだある意味で憧れの人。
- 久留米将暉
握怒居高校の生徒で光太郎の中学時代の友人。
中学時代は温厚で優しい性格だったが、唯一進学できた握怒居高校で過ごすうちにすっかりヤンキーとなってしまった。
高校の仲間から「目出鯛高校にゴメスという荒くれ者がいる」という話を聞いて偵察に行くも、花沢の強面にビビったり渋谷に逆に絡まれたりするなど散々な目に遭い、ゴメスが人間のヤンキーと勘違いされてることを知らない光太郎から普段の様子を聞き、彼がゴメスの飼い主と名乗ったことで「目出鯛高校は警察に捕まるような生徒を皆で可愛がるヤバい連中の集まりで光太郎が目出鯛高校を牛耳っている」と勘違いしてしまう。
追記・修正は家族全員高校生となってからお願いします。
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▷ コメント欄
- ギャグ漫画に突っ込んでもってのはあるけど、それでもゴメスは入試の時点で弾けよと思う -- 名無しさん (2021-11-19 11:55:40)
- シュールギャグ漫画から青春コメディ風に移行した感のある今、やはりゴメスが少々浮き始めている -- 名無しさん (2021-11-19 14:33:34)
- なんだかんだ最近のギャグで一番好き -- 名無しさん (2021-11-19 16:39:01)
- おじさんバレーはいい青春してる -- 名無しさん (2021-11-19 18:49:18)
- 最初は光太郎が不憫なだけだが不思議と光太郎とともになれていく漫画 -- 名無しさん (2021-11-19 18:56:50)
- どっちに行っても面白い、もはや伸びまくりのギャグ漫画 すごい -- 名無しさん (2021-11-19 21:31:49)
- 今時誰もやらないベタベタドラマをキチンとやってくれるの地味にありがたい -- 名無しさん (2021-11-19 22:26:45)
- 声を当てるなら一郎は若本規夫さんが合いそうだな。 -- 名無しさん (2021-11-19 23:53:27)
- アニメ化よりも実写化を望む声の方が多そうな珍しい漫画だと思う -- 名無しさん (2021-11-20 03:16:36)
- 磯部磯兵衛物語と違ってこっちの方が面白い -- 名無しさん (2021-11-20 17:13:36)
- ↑3 アニメ化するなら家谷家のCVは誰になるんだろうな。 -- 名無しさん (2021-11-20 21:06:12)
- ↑個人的に静香は三石琴乃さんがいいと思う。 -- 名無しさん (2021-11-21 02:45:21)
- ↑2 ↑5 一郎は大塚明夫さんでも合いそう。 -- 名無しさん (2021-11-21 09:30:18)
- ハイキューばりに真剣にバレーボール漫画している -- 名無しさん (2022-02-06 18:34:30)
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*2 日本には飛び級制度は存在しない。
*3 日本将棋連盟主催のアマ全国大会での準優勝者に与えられる段位。ちなみに優勝者に六段、各都道府県・地区の代表には四段が授与される。
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