登録日:2020/11/05 Thu 01:25:37
更新日:2024/05/23 Thu 11:05:02NEW!
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mass effect mass effect登場人物項目 いい人 つぶらな瞳 アサシン スナイパー ドレル ノルマンディークルー バイオティック 寡黙 孤独 爬虫類 徒手空拳 暗殺者 狙撃手 父親 緑肌 部隊メンバー 超能力者 宇宙人 異星人 病人 腕利き マスエフェクト 最強候補 ケプラルシンドローム セイン・クリオス ドレルアサシン ハナー 蝶のように舞い、蜂のように刺す 敬虔な信徒 父の罪 イリウム カイレン
アモンキラ、狩人の神よ
精神の安定を、正確な狙いを、身体の敏捷性を。
もし最悪が訪れるならば許しを
●目次
【概要】
種族:ドレル
性別:男性
英語版CV:Keythe Farley
Mass Effectシリーズの登場人物。三部作の2及び3に登場し、2でのみ部隊メンバーとしてノルマンディーに乗船する。
絶滅危惧種族ドレルの暗殺者で、裏社会では名を知らぬ者はいないほどの腕利き。
そして不治の病に侵され、先が長くないことを知りつつも最期まで戦い続けるプロフェッショナルである。
また本編開始時点で子供がいる数少ない部隊メンバーでもある。
【人物】
寡黙な暗殺者で、あまり積極的に他者と関わろうとはしない。
シェパードと会話しているときに、友人と呼べる存在と会話をしたのが10年ぶりくらいだと語っているので、親しい友人もあまりいない(またはすでに他界している)ことが窺える。
その一方で礼儀正しく、AIのEDIに対しても、ノルマンディーの部屋を案内してもらったときには頭を下げて礼を述べている。
またドレル特有の宗教の敬虔な信徒であり、戦いに臨むときやターゲットを暗殺したときなどに祈りの言葉を口にしている。*1
そしてドレルに共通する特徴として記憶力が非常に発達しており、過去の出来事を鮮明に思い出すことが可能。
劇中では過去の暗殺の様子などをスラスラとシェパードに語るシーンが度々みられる。
不治の病であるケプラルシンドローム*2に侵されているが、その残り少ない人生を罪のない人々のために役立てるためにシェパードの勧誘を受けるなど、ただ冷徹なだけの殺し屋ではないことが劇中の言動から見て取れる。
【来歴】
- ドレルの暗殺者
かつてドレルは母星が環境汚染で崩壊しかけた際に、ハナーによって救出された過去がある。*3
それ以来ドレルはハナーに忠誠を誓い、幼い子供を定期的にハナーの軍の下へ送り、その子供は戦士として鍛えられてハナーに使われるという協定などを交わした。
セインも6歳の頃からハナーの下で戦士として鍛えられ、12歳にして暗殺を経験し、裏社会の住人として生きていくこととなった。*4
- 運命の出会い
それからしばらく経ったある日、スナイパーライフルで暗殺のターゲットを狙っていたところ、射線を何者かによって塞がれて妨害される。
セインにはその妨害をした女性のドレルは怒りの表情で「なぜ」と言っているのが見えた。
セインは見知らぬ他人の盾となることに一切の躊躇もしなかったその女性、イリカに興味を持ち、次第に惹かれていった。彼女と再会したセインは跪き、許しを請うた。
そして仕事以外の世界をイリカから教わった。イリカもセインのことを許し、愛するようになっていった。
後にセインはイリカと結婚し、息子のコルヤットを授かった。
- 悲劇
コルヤットが誕生してから数年後、かつて仕事でコロニーを牛耳る奴隷組織のボスを暗殺した報復として、バタリアンに妻のイリカを殺害されてしまう。
今まで暗殺対象には苦しみを感じさせることなく、迅速に死を与えるようにと教えられてきたが、その犯人たちだけは苦痛を与え続けて嬲り殺しにしたという。*5
この惨劇を目の当たりにしたセインは、息子コルヤットの身の安全のために彼を永遠に伯父夫婦に預け、ただ一人孤独に裏社会の闇の中へと再び消えていった。
【活躍】
■Mass Effect 2
- 最後の仕事
ある企業のトップであるナサーナという人物を暗殺するために惑星イリウムを訪れ、彼女がいるビルへ向かったセイン。
そんな彼を勧誘するために後を追ってビルへやってきたシェパード達であったが、ナサーナに雇われた大勢の傭兵たちの盛大な歓迎を受ける。*6
一方セインはシェパード達に傭兵の注意が向いているのを利用し、戦場と化したビルに取り残された従業員を救助しながらナサーナのいる最上階へ向かう。
シェパード達よりも早く最上階へ到達し、天井裏からナサーナを暗殺するタイミングを見計らっていたところで、シェパード達がナサーナの部屋に乗り込んでくる。
ナサーナの注意が完全にシェパードの方へ向いたその瞬間、瞬く間に3人の護衛を殺害し、ナサーナの胸をピストルで撃ちぬいた。
邪魔者がいなくなったところで、シェパードはコレクターに対抗するための戦力として仲間になってほしいとセインを勧誘する。
セインはこの仕事を最後に暗殺者を引退するつもりであったが、人命救助のためにとノーギャラで部隊に加わることを承諾した。
- 父の罪
コレクターの戦艦での戦いの後、暗殺の仕事をしていた頃の伝手で、息子のコルヤットが自分と同じ裏社会の道へ踏み込もうとしていることを知る。
息子は自分と同じ運命を辿るべきではないとの考えから、セインはシェパードに協力を要請し、コルヤットが最後に確認されたシタデルへと赴く。
セインとシェパードはコルヤットがトゥーリアンのとある政治家を暗殺しようとしていることを突き止め、その政治家を尾行することでコルヤットを待ち伏せするという作戦を実行する。
作戦は見事に成功し、政治家を暗殺しようと飛び出してきたコルヤットを逆にマンションの一室に追い込むことに成功。
思わぬ形で父と再会したコルヤットは、結果的に母イリカを死なせ家庭を崩壊させた父セインに対して長年持ち続けていた怒りをぶつける。
それに対してセインは息子コルヤットのことを大切に思っていたことや、息子の傍にいることより妻を殺した者たちへの復讐を選んだことを後悔していることを語る。
その後はC-secのベイリーの計らいで、二人だけで取調室の一室で様々なことを語り合い、親子の仲を少しずつ修復していった。
この一件以来、コルヤットは悪友や裏社会の住人と縁を切って更生していき、セインは息子と一旦別れてノルマンディーに戻ってきた後も彼と連絡を取り合って家族の空白の時間を埋めていった。
- 特攻任務
戦闘員として参戦するが、他のメンバーと同様にノルマンディーの強化が不十分だと上陸前に死亡する可能性がある。
セインは別動隊のリーダー、潜入工作員、バイオティックのバリア担当の全てにおいて候補者として名前が挙がるが、残念ながらそれぞれの分野における専門家には劣るのでセインを選択すると死亡者が出てしまう。
息子コルヤットと和解し、メンバーの選定にミスが無ければ最後まで生き残り、無事に生還する。
またイルーシブマンによるコレクター基地の保存に対しては、敵と同調することは一番あってはならないことだ、と反対の意思を示す。
■Mass Effect 3
- 解放された日々
セインは暗殺者を引退し、偽名を使ってシタデルの病院に入院していた。
2から3までの約半年間の間にケプラルシンドロームの病状がかなり進行しており、少し走り込んだだけで手足が痙攣して息ができなくなるほどに弱ってしまった。
病院を訪れたシェパードに、戦闘員にはなれなくともノルマンディーに乗船しないかと勧誘される。
しかし、全ての責任から解放された今の生活に満足しており、退屈しのぎに軽い運動をするのが精一杯でクルーとしても役に立てそうにない、と誘いを断る。
その代わりに、火星の戦いで重傷を負い、同じ病院に入院したアシュリー(またはケイダン)を敵の刺客から守ることを約束し、シェパードと別れた。
- 最後の戦い
トゥチャンカでの激戦の後にシタデルを訪れたノルマンディーに、サーベラスによってシタデルが襲撃されていることを通信で警告し、自身も病院から避難していた*7。
シェパードは敵の攻撃を切り抜けてサラリアンの評議員を発見するが、サーベラスのアサシン・カイレンの襲撃によって評議員は絶体絶命の状況に追い込まれてしまう。
評議員が殺害されそうになったその時、カイレンの後頭部にピストルの銃口が向けられる。
カイレンが間一髪で銃弾をかわすと、そこにはセインの姿があった。
彼は病に侵されているにも関わらず駆け付け、サラリアン評議員の暗殺を防いだのである。
セインはカイレンに挑み、互角の戦いを繰り広げるも一歩及ばず、刀で胸を貫かれるという致命的な一撃を受けてしまう。
だがセインの命懸けの妨害によって暗殺は未遂に終わり、カイレンは退却していった。
また、セインがカイレンの注意を引いている間にシェパード達によってサラリアンの評議員は無事に脱出することができた。
- 遠い海へ
サーベラスがシタデルから撤退した後、シェパードはセインがシタデルの病院に運び込まれたことを知る。
セインは元々ケプラルシンドロームによって血中の酸素を運ぶタンパク質*8が正常に形成されておらず、加えて刀で貫かれたことによる失血で限界を迎え、もはや助かる術はなかった。
駆け付けたシェパードは先に来ていたコルヤットと共に祈禱書を読み、セインの最期を見届けた。
「今のは父さんのための祈りじゃない。自分が奪った命について、父さんは既に許しを請うている」
「…あなたのための祈りだ」
セインは死の間際も自分のためでなく、多くの者を殺してきたシェパードの罪に対しての祈りを捧げた。
そして長きに亘り闇の中で孤独に生きてきた暗殺者は最期には1人の父親として、仲間として、愛する息子と友人に看取られながら静かに眠りについた。
【戦闘能力】
幼少期からの訓練と暗殺者としての長年の経験によって各種族の急所やウィークポイントを熟知しており、その知識を最大限に活かすことで、どんな種族が相手でも容易く死に至らしめることができる。
射撃と格闘術に長けており、射撃の腕は腕利きの狙撃手であるギャレスからも高く評価されている。
そして格闘術に関しても極めて高い技量を持ち、強化人間のアサシンであるカイレンと戦った際には重い病によって満足に身体が動かせない状態にもかかわらずバイオティックや銃撃を織り交ぜた体術で対等に渡り合い、顔面に重い一撃を食らわせてのけた。*9全盛期なら一方的にボコボコにしてたかもしれない
初登場時や後述のトレイラーでは徒手空拳での暗殺を披露していたが、部隊メンバーとしてはスナイパーライフルとサブマシンガンを使用し、狙撃手となって敵を狙い撃つ。
高火力のスナイパーライフルを使用でき、攻撃アビリティとして便利なワープを持っていることから、仲間キャラとしても歴代の部隊メンバーの中でトップレベルに優秀。
アビリティは以下の通り。
- スロウ
バイオティックで敵を弾き飛ばす。ハスクを即死させることができ、ハスクがうじゃうじゃ湧いてくるミッション「リーパーIFF」などでは役立つが、それ以外ではワープがあるので若干空気。
- ワープ
着弾時に爆発するバイオティックのエネルギー弾を放つ。対バリアにはもちろん、多くの敵に対して有効なダメージを与えることができる優秀な攻撃アビリティ。
- ドレルアサシン
セイン自身のHP/バリアや武器ダメージを強化する。彼はスナイパーライフルを使用できるので、積極的に武器ダメージを強化しておくと良いだろう。
- シュレッダーバレット
セインの隠しアビリティ。有機生命体の肉体を引き裂く炸裂弾を装填する。
有機生命体のHPに対して効果特大だが、「有機生命体の敵」かつ「HPのみ」と効果の有効範囲が非常に狭く、隠しアビリティの中では微妙な部類。
【主な台詞】
- 「この仕事が最後のつもりだった。私は死が近い」
- 「宇宙は暗い場所だ。死ぬまでに少しでも明るくしてやりたい」
- 「今日も罪のない者が数多く死んだ。私が遅かったせいだ。その償いをしなければならない」
- 「ハナーに鍛えられた私の肉体は、命を奪う能力には恵まれているが、他の能力は欠如している」
- 「コルヤット、私は多くの悪人をこの世から排除してきた。お前は私にとって唯一の価値あるものだ」
- 「あのアサシンは自分の無能さを恥じたほうがいい。たった一人の病人に任務を妨害されるとはな」
- 「私にも恐れるものはある。ただこの世に無いだけだ」
- 「何も要求されないこの状態は、解放感に満ちている。責任も恐怖もない、幸せな結末だ」
【関連人物】
- ◎コルヤット・クリオス
「冗談だろ?なんで今頃?」
セインの実の息子。母イリカが殺害された後コルヤットは親戚に預けられ、セインとはそれ以降10年間会っていなかった。
この間にセインが腕利きの暗殺者であったことを知り、殺しの道を歩むことを決めた模様*10。
ほぼ家を空けていたセインのことは恨めしく思っていたようだが、真実を知って憧れを抱いたのかもしれない。
あるいは父親への復讐のつもりだったのだろうか。
シタデルに移り住み、犯罪組織のリーダーであるエライアス・ケラムに雇われてトゥーリアンの政治家を暗殺しようとしたがセインに阻止され、C-secに逮捕される。
その後シェパードの働きかけによって釈放されたコルヤットは故郷のカジェへ帰り、ドレルの僧侶たちの元で修行を積んでいたとのこと。
【余談】
- Mass Effect 2ではゲームソフトのパッケージに写っている。
その他にも、発売時のトレイラーで台詞を喋っていたり、*11後述のシネマティックトレイラーで主役並みに活躍シーンが描かれるなど、何かと目立つ扱いを受けている。
- ME2の公式シネマティックトレイラーでは暗殺の任務をこなす姿と、シェパード達と共にコレクターと戦っている姿が描かれる。
暗殺のシーンではピストルと徒手空拳を交えて5人の敵兵士を瞬殺し、コレクター戦ではアクロバティックな動きでバイオティックの技(プル?)をカッコよくキメている。
ゲーム内でモブのサラリアンが語っていた、踊っているかのような華麗な体捌きをよく見ることができるのでセインファンは必見。
前述したように、このトレイラーではシェパードとグラントの2人と共に惑星ホライゾンでコレクターと戦っているシーンが描かれているが、実際のゲームではセインはホライゾンクリア後にメンバーに加わるので、ゲーム内では見ることのできない光景である。
- DLC「シタデル」ではシェパードのマンションで簡易的な葬儀が行われる。
息子のコルヤットの他にノルマンディークルーや2で共闘した部隊メンバー、セインに命を救われたサラリアンの評議員が参列し、セインとの思い出を語り、功績を称える。
その後コルヤットからビデオレターを受け取り、セインがMass Effect2と3の間の期間にどのように過ごしていたのかを聞くことができる。
このビデオレターには女性シェパードでセインとロマンスをしていた場合のみ聞くことができる隠しメッセージもある。
ディスプレイの光が視界を照らす。
指を動かすと文字が入力されていく。
春風に乗った追記・修正の香りがする。
アニヲタWiki内の良項目がこちらを睨んでいる
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▷ コメント欄
- 100億のドレルの末路って、やっぱり今の「続けられない(Unsustainable)社会」に陥っている人類の揶揄なんだろうな。 -- 名無しさん (2021-07-03 21:52:21)
#comment(striction)
*2 湿気によって肺の機能が急速に衰弱していくドレル特有の病。ドレルの母星は乾燥した環境の星だったが、移住先のハナーの母星は地表の9割以上が海に覆われた非常に湿度の高い星であり、この環境に上手く適応できなかったことから発症した。セイン以外にもこの病に罹ったドレルが大勢おり、この病で命を落としたドレルも少なくない。
*3 救助されたのはほんの数十万人だけであり、それ以外の百億人以上のドレルたちは残された僅かな資源を奪い合いながら母星と共に滅びていった。
*4 ドレルにとって、自分たちの子供がハナーの戦士となるのは名誉なことであり、セインの両親も彼が暗殺者となることに一切反対しなかったとのこと。
*5 それはセインの人生の中で、仕事ではなく自分の意志・判断で行った唯一の殺しだったとのこと
*6 ナサーナは自分のビジネスに邪魔な者は大物政治家はおろか実の妹でさえ秘密裏に殺害するような人物で、部下の従業員からも嫌われている冷酷な女であった。そして常に自分の命が狙われているという被害妄想によって、日ごろから大勢の傭兵を雇って厳重な警備を敷いていた。
*7 アシュリー/ケイダンは襲撃の前に退院しており、大使館などで雑務をこなしていた
*8 人間でいうヘモグロビン
*9 このときのカイレンは、目の前にいる重要ターゲットの評議員を手早く殺害しなければならないという切羽詰まった状況であったことや、撤退後のイルーシブマンとの通信で苛立った表情を浮かべながら「次はやり返してやる」と発言する等の点から、気を抜いて舐めプをしていたとは考えにくい。
*10 コルヤットがセインの仕事について知ったのは、セインが銀行に預けていた「遺言状」が手違いによって発送されてしまったため。この遺言にはセイン自身が歩んできた生涯について詳細に記していたらしい
*11 このトレイラーでは部隊メンバーがほぼ全員映っているが、その内台詞を喋っている部隊メンバーはミランダ、ジェイコブ、セインの三人だけ。
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