第10章 ブラック・ホワイト編(ポケットモンスターSPECIAL)

ページ名:第10章 ブラック_ホワイト編_ポケットモンスターSPECIAL_

登録日:2018/08/04 Sat 00:08:44
更新日:2024/03/21 Thu 13:12:29NEW!
所要時間:約 5 分で読めます



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ポケットモンスター ポケモン ポケットモンスターspecial ポケスペ ポケスペ章項目 第10章 第五世代 ブラック ホワイト bw 日下秀憲 山本サトシ 小学四年生 コロコロイチバン! ポケモンファン 縦断連載 イッシュ地方 プラズマ団 レシラム ゼクロム ビクティニ ボルトロス トルネロス ランドロス コバルオン テラキオン ビリジオン 原点回帰←そうでもない 真実 理想 解放 鬱展開←主に中盤と終盤 衝撃のラスト 終盤は鬱展開の嵐



漫画ポケットモンスターSPECIALの第10章。ゲームのブラック・ホワイト版の世界をベースにしている。
単行本は43~51巻。連載期間は2010年9月~2013年9月迄。*1


なお、49巻に収録されたエピソード以降、原稿制作がデジタルに移行しているとのこと(主にスクリーントーンが廃盤になる例が多くなってきたためらしい)。



あらすじ

都市化された地方、イッシュ
そこに暮らす少年ブラックは、「ポケモンリーグ優勝」という夢に向けて準備し、アララギ博士から図鑑とポカブをもらったことで旅立つ。
その途上で「一流ポケモンタレントの育成」を夢見る少女ホワイトと出会い同行することになるが、目指す世界は違えども夢への真摯さで互いに理解を深めていく。
だが、イッシュの影では「ポケモン解放」を掲げるプラズマ団が台頭し、その荒波は二人を巻き込むことになる。



主な登場人物

その他脇役は「ポケットモンスターSPECIALの脇役」の項目を参照。


◆図鑑所有者たち

他の章の図鑑所有者たちと比べ、初登場時の年齢が高い。*2


ブラック
本章の主人公。原作の男主人公と容姿はほぼ同じ。
「ポケモンリーグ優勝」を夢見る電波な熱血漢。夢に対して一直線すぎるあまり、周囲をひたすらに振り回す。
その頭の中は常に「夢」で満たされており、他のことをじっくり考えることができない。
そのため、物事を考察する時は手持ちのムシャ(ムンナ)に「夢」を食べてもらう必要がある。一度夢を食べられると、常人を超えた洞察力を発揮し道を切り開いてきた。
リーグ優勝を夢見て訓練してきただけあり、バトルの腕前はとても高い。
そして事前準備も怠らず、論理と情熱を併せ持つ強さを誇るが、バトルのルールはきっちり守る。
ポケモンリーグ出場要件である8つのジムバッジを手にするべく、アララギ博士から図鑑を受け取るや否や夢への突撃を開始した。
だが、「ポケモン解放」という理想を掲げるプラズマ団の活動で、彼の夢は陰っていく。夢の果てにある真実を求めるブラックの行く末とは……。


ホワイト
本章のヒロイン。原作の女主人公と容姿はほぼ同じ。
「一流のポケモンタレントの育成」を夢見る若き女実業家。「BWエージェンシー」なる芸能プロダクションを経営し、複数のタレントポケモンを有する。
ブラックとは♂のポカブが仕事で必要な時に出会い、更に同時に起きた事故を解決する時に彼が起こした物損を賠償するため、社員として雇用した。
夢への情熱はブラックに負けじと激しく、経営者としての企画実行力は高い。一方、ポケモンを多く雇用していながら、当初は全くバトルができなかった。
しかし、プラズマ団の台頭で彼女の夢にも陰りが生じ、戦いを知るために中盤からバトルサブウェイへと挑む。
また、当初は図鑑所有者ではないまましばらく旅をしていたが、あることをきっかけに図鑑を手に入れる。



◆味方勢力

チェレン
ブラックの幼馴染の一人。原作と違って目標はないものの大人びた性格をしており、暴走しがちなブラックをフォローする役回りが多い。
彼も本来なら図鑑をもらえるはずだったが、ブラックの暴走によりチェレンの図鑑は故障してしまう。このことを伝えるためにブラックを追って旅に出る。
そしてサンヨウシティでブラックに追いつき、彼をたしなめて変則ジムバトルへと同行することになり、何とか勝利する。
だが、プラズマ団相手のブラックとの共闘を経て再び彼が登場した時、その言動には不穏なものが漂っていた…。


ベル
ブラックの幼馴染の一人。原作以上にマイペースで、チェレンを振り回すのはしょっちゅう。
彼女の図鑑もブラックの暴走に巻き込まれて故障してしまい、チェレンと共にサンヨウシティでブラックと合流しジムバトルに巻き込まれる。
その後は過保護な父親に追いかけられつつも一人でイッシュを旅するが、徐々に自分の目標なき旅路に自信を失っていく。
明確な夢がないこと、戦闘能力に欠けること…自分が図鑑を持つにふさわしいか迷う彼女が出した結論とは。


●イッシュのジムリーダーたち
ブラックが主人公なので、メンバーはブラック版準拠。各地のジムで彼と対決し、その実力を認める。
原作通り全員が副業持ちで、正義漢ぞろい。結束してプラズマ団との戦いに挑むのも原作通り…だが、敵の強さは想像を超えるものだった。


アイリス
ジムリーダーではないが、シャガの下で修業するドラゴン使いの少女。性格はアニメ寄りになっており、ブラックをも振り回すパワフルさ。
楽天的で物事を包み隠さず指摘し、その言動は時として周囲の人間を苛つかせるが、本心は情熱を秘めてチャンピオンを目指している。


アデク
イッシュのポケモンリーグチャンピオン。
性格は豪胆の一言。細かいことは一切気にせず、暇さえあれば手持ちのポケモンたちとのぶつかりげいこに励む。
チャンピオンという立場ある社会人として、あまりにいい加減な態度はホワイトを呆れさせたが、その実力は本物。
しかし、Nからは真っ先に敵意を向けられる対象であり…。



◆敵勢力

プラズマ団
本章の敵組織。これまでの敵組織と違い、幹部である七賢人の配下にそれぞれ個性的な顔立ちをした下っ端がついている。
このため2020年2月現在、歴代で最も構成員の描き分けが多い組織となっている。


N
プラズマ団の王である青年。理想を追求し、そのための一切のしがらみを否定する。
ポケモンと話すことができるのは原作通りだが、ハイライトのない目を見開いたまま泣き出すなど、言動の異常さが原作に比べて強調されている。
また、ポケモンリーグとポケモン研究者を強く憎んでおり、その両方に深く関わる夢を抱くブラックとは、激しく対立することになる。
その行動はホワイトにも影響を与えており、ライモンシティの観覧車で彼女と対面した時は、ポケモンの声に耳を傾けていないと糾弾し……。


ゲーチス
本章のラスボス。
表向きはプラズマ団のスポークスマンとして演説を行い、それを聞いた人々の一部がポケモンを手放すほどの説得力を以て教義を広めていった。
また、各地で下っ端を率いて活動する幹部、「七賢人」の事実上のトップとしてNに冠を授ける大役を担うなど、組織における支配力は強い。
だが、その本性は……。



作風について

アニメとの被りを防ぐため、第1章以降極力「主人公がポケモンリーグ優勝を目指す」という展開を避けてきたポケスペであるが、
ゲーム自体が作風のリセットを意識した作り故か、本章は割とストレートにゲームをなぞる展開となっている。
ただし、図鑑所有者たちのキャラ付けの濃さは明確にゲームと異なる点であり、そしてそれにまつわる周囲の人々の変化が見どころ。
また、途中で女子読者の多かった学年誌がなくなったためか、男主人公であるブラックの活躍が増加していった。



連載についての補足

当初は「小学四年生」・「コロコロイチバン!」*3・「ポケモンファン」の三誌縦断連載でスタートした。
だが、2012年度の途中を以て「小学四年生」が休刊。スタート以来学年誌に掲載し続けてきたポケスペは、遂に学年誌そのものを失ってしまった。
以降は残りの2誌で縦断連載を続けるが、「ポケモンファン」は不定期刊行ゆえペースが低下する。*4
それでもなんとか縦断連載を維持し第11章へとバトンをつないだものの、
そのペース低下は「新作発売スパンの短縮」というゲーム側の事情に影響を受けることになる。


ゲームの原点回帰が図られた第五世代はメディアミックスも様々な変化があり、ポケスペについては「海外での先行単行本発刊」という初の事例が起こる。
日本では未だ第8章が完結していなかった2011年に、フランス語版が先行して単行本化されたのである。
それ以降、以前の章を刊行していない言語でも第10章が先に翻訳される、というケースが多発し海外展開が本格化した。


なお、最終話は単行本描き下ろしとなった。
40巻を除き最終話を補足する描き下ろしは今まであったが、最終話の展開そのものを描き下ろしにした意図は…ぜひ読んで確かめてほしい。



Before…ハートゴールド・ソウルシルバー


 Next…ブラック2・ホワイト2


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  • BWはゲームの方がポケスペ意識してんの?みたいな展開だったからな。逆に描くの大変だったんじゃないか -- 名無しさん (2018-08-04 05:22:23)
  • BW2編に続く、みたいな終わり方で、そのBW2編は今までの歪みが遂に臨界点に達し『第六世代やRSリメイクが終わって第7世代もある程度進んでいる』のに未だに連載中で、その連載も6ヶ月ほど音沙汰無し。実質この章も未完に近いよねえ -- 名無しさん (2018-08-04 14:58:23)

#comment

*1 ただし、最終話が書き下ろされた51巻の発売は2014年7月
*2 後の章も含めて図鑑所有者が初めてメイン担当したときの年齢は、章の終わりでも11歳か12歳のみ。だが第10章に関しては、二人とも開始時は13歳でかつ劇中で春から冬になったことから、章の終わりには14歳に達している。
*3 当初は隔月刊行だったが、2011年3月から毎月刊行に変更
*4 学年誌時代に比べて一話のページ数が1.5倍程度になり、連載ペースは下がったものの単行本の巻数としては歴代最長の章である

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コメント

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