S.T.A.L.K.E.R.(ゲームシリーズ)

ページ名:S.T.A.L.K.E.R._ゲームシリーズ_

登録日:2011/10/14(金) 12:21:16
更新日:2023/11/20 Mon 13:13:45NEW!
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ゲーム pcゲーム gsc fps シリーズ項目 ウクライナ サバイバルホラー グラナータ! まーくん イーディーカムニェー…… シャムイー(´・ω・) アセコミン!ドンスタンゼア!アセコミン! マシェ-… パマギーチェ スパシーバ 犬>人間 s.t.a.l.k.e.r.



『S.T.A.L.K.E.R.』シリーズとは、ウクライナのGSC Game Worldが開発したPC用FPSゲームのシリーズである。
2007年に1作目『SHADOW OF CHERNOBYL』が発売されて以降、2作目『Clear Sky』(2008年)、
3作目『Call of Pripyat』(2009年)が発売された。



●概要

2012年、ウクライナのチェルノブイリ原発事故後、封鎖されていた地域で発生した謎の爆発事故を背景としている。
原案はストルガツキー兄弟のSF小説『ストーカー』およびその映画版(タルコフスキー監督作品)。作品の設定はあくまでフレーバー程度に留めており、実際はオリジナル作品である。


プレイヤーは事故後原発周辺に現れた「ZONE」と呼ばれる地域を探索し生計を立てている人々"STALKER"(変質者のことではなくZONE内で生計を立てている者の通称)として様々なクエストをこなしZONEの核心へ迫るというのが本シリーズの目的(一部主人公に例外有り)。


1作目はマルチエンディング形式であり作中で主人公がとった行動によっては非常に後味の悪いエンディングを見るはめになる。3作目ではプレイヤーの行動如何で、登場キャラクターの末路が決まるという内容になっている。


その独特な世界観や豊富な銃器(使い物にならないものも多いが)やゾンビや凶暴なミュータント、高度なAIにたくさんのMODなど、プレイヤーを魅せる要素が数多くあり、発売からしばらく経ってはいるものの未だに多数のユーザー達に愛されている。
特に廃虚の出来は素晴らしいもので、そういった物に興味がある廃虚フリークには是非ともプレイしてみてもらいたい。


発売が当初の発表時から大幅に遅れ(約2年)、度重なる延期に次ぐ延期で一部ユーザーからは"S.T.A.L.K.E.R.Forever!"と言われ(賞賛ではなくいつまで経っても発売されないことへの皮肉)、発売前からある意味伝説のゲームだった。


発表当初は世界中を驚かせた素晴らしいグラフィックも、数年後の発売時には常識の範囲内になってしまっていた(それでも未だに十分ハイレベルではある)ため、ノートPCでも設定さえ落とせばプレイ出来るレベルである(限度はあるが)。


しかし、Steamでは3作全て配信されており、プレイ自体は容易に可能。実は開発は同じでも3作全てパブリッシャーが違うというゲームではあるが、3作纏めてセール対象になる事もあるので機会があれば是非とも手に取ってみる事をオススメする。
日本版はかつてZooから日本語マニュアル付き英語版と、日本語版翻訳版が発売されていたが、ソフトは現在生産終了している。中古のみでしか手に入らない。
ただし、日本語化MODが有志の手で作られているため、全作日本語でプレイする事が可能なのでご安心を。


●ゲームシステム

他のFPS作品と比べてRPG要素が強いゲームであり、個性的なゲームシステムが売りとなっている。作品によって細かなシステムの変更はあるが、大まかなシステムは全作共通であり、どれから遊んでも基本的に混乱はしない作りになっている。


  • A-Life

ゲームシステムの売りとなる独自システムの一つ。主人公以外のNPCが能動的に行動し、様々な場所で自分が考えた行動をするという、ゲームの進行に彩りを与える内容のシステムである。
あるNPCが全く違うMAPに進出したり、あるいは争いを繰り広げたりと、型にとらわれないリアルなゲーム展開を見せてくれる……筈であったが、1作目では大幅に制限されており、MOD等でフルに機能を解放すると「クエスト持ってくれるNPCがどっかほっつき歩いて、そのへんで死んでる」と言った結果になったりと、上手く機能しなかった模様。
とはいえ、こうしたランダム性は評価されており、ゲーム内の没入感に一役買っている。


  • 放射能

舞台がチェルノブイリ原発というだけあり、随所に放射線源が存在しており、特定の場所に不用意に近づくと被爆するようになっている。
近付くとガイガーカウンターのガリガリとした音が響き渡り、装備が不十分な時に聞くとプレイヤーは冷や汗が出るだろう。
被爆するとスリップダメージが入り、長期の被爆は死に直結してしまう。対抗策としては全作共通として抗放射能薬の投与、放射能防護能力の高いアーマーを着る、アーティファクトによる中和、ウォッカを飲んで酔っ払うなどの方法がある。


  • 重量制限

プレイヤーは道中で武器弾薬などのアイテムを拾う事が出来るが、すべてのアイテムには重量が設定されており、全てのアイテムを拾う事は出来ない。
そのため、プレイヤーは様々なアイテムを取捨選択したり、重量の範囲内で装備を整えたりする必要がある。
一部の装備はそうした重量制限を緩和したりできる他、MODやゲームデータの改造などで制限を取っ払う事も可能。


  • 武器、装備関係

武器に関しては基本的に命中率が低く、他のFPSのような「エイムしたら照準通りに弾が飛んでいく」事は殆どない、特に序盤で拾える武器は精度もダメージも最悪な場合が多い。銃弾も飛距離や弾速などが細かに設定されており、高度な射撃スキルが常に求められる。
また、武器や装備にはコンディションが設定されている。アーマーはダメージを受ければ劣化するし、武器は撃っていく毎に状態が悪くなる。当然、コンディションが悪化すると性能を発揮できないばかりか、銃撃戦の最中に銃がジャム(弾詰まり)を起こしたりもする。特に突撃銃のL85はよく弾詰まりを起こす。誰がそこまで再現しろと言った
2作目以降からカスタマイズと修理要素が追加されており、武器を強化したり戦闘でくたびれたアーマーや壊れた銃火器を修理させる事が可能になり、より幅が広くなった。


  • アーティファクト

ZONEの内部ではアノマリーと呼ばれる異常空間がそこかしこに点在しており、衝撃・火炎・電撃と言ったダメージを与えてくる。一方で、そうしたアノマリーからはアーティファクトと呼ばれる生成物が産出されており、そうしたアーティファクトを装着する事でプレイヤーに有益なバフを得ることが可能。
走っても疲れない身体や、銃弾ダメージの軽減、体力の回復、放射線の除去など、様々な恩恵を受ける事が出来る。
が、すべて有用な機能ではなく、装着すると特定のダメージに弱くなるもの、それ自体が放射能を発する物などデバフを持つ物も少なくない上に、装備できるアーティファクトの数も限りがある。そうしたバフ・デバフの兼ね合い等を計算しながら組み合わせを考えるのも醍醐味の一つ。
1作目はそのへんの野原に転がっていたり、夜0時を過ぎるとごろごろ湧いて出たりと入手は簡単だったが、2作目以降からは検知器がないと入手が出来なくなり、数も限られるようになり、装着できる数も着ているスーツに依存するようになった。その分、効能が強化されている。


  • トレード、お使い要素

拾ったアイテムはトレーダーと呼ばれるアイテム売買を専門に行うNPCに売る事も可能で、敵を蹴散らして分捕った武器弾薬を纏めて売って金にして、さらに強い武器を買うというRPG的な強化も可能。
メインのクエスト以外にも、サイドクエストと呼ばれる「お使い要素」があり、クエストを受けて金やアイテムの入手が可能。トレーダーや、重要なNPCから受注可能。
1作目では本当にお使い要素だったが、3作目からはサイドクエストが多くのNPCのエンディング分岐に関わる事になり、種類・量や演出もかなり強化されている。


  • ミュータント

ZONEには放射能や異常空間の影響で、様々な生き物が凶暴化、あるいはミュータント化して跋扈しており、これらモンスターとの戦いもゲームを構成する大きな要素の一つとなっている。
ミュータントたちはMonolithやZomebie以外のすべての人間に対して敵意を持っており、プレイヤーに襲い掛かってくる。
多くの場合、近接攻撃での戦いとなるため、散弾銃が対ミュータント用として心強い装備となってくれる。銃弾に耐性のあるミュータントも多いため、意外かも知れないがナイフを振り回して戦うのも場面によって非常に有効だったりする。3作目にはミュータントの狩りを専門とするStalkerが登場し、ミュータント討伐のサブクエストを進めていく事が出来る。

  • Blind dog

名前の通り目が存在しない盲目の犬。とは言え、きっちりとプレイヤーを認識しており、近付くと一斉に襲い掛かってくる。
群れで襲い掛かってくるために、装備が整っていない序盤では極めて厄介な相手である。


  • Pseudodog

人面犬とも称される異様な顔つきの狼。犬よりも強い上に、中にはプレイヤーに幻覚を見せてきて分身を伴って襲ってくる個体もいる。
3作目では風変わりなStalkerに飼育されている、プレイヤーを襲ってこない個体が登場する。


  • Flesh

放置されていた豚がミュータント化したクリーチャー。恐ろしく醜い風貌で、丸い肉塊に不気味な手足が生えたような外観をしている。
あまり好戦的ではないが、それでも迂闊に攻撃を貰うと中々のダメージを受けることも。
元の動物が動物なので、養豚場の廃墟近くに現れることもある。


  • Boar

野生のイノシシのミュータント。ただし、他の動物に比べて外観の変化がなく、大きなイノシシ程度の外見をしている。
突進による体当たりが脅威だが、図体のデカさと動きの単純さから対処は容易。派閥のベースキャンプでBoarらしき動物の丸焼きが作られている光景もたまに目にする。食えるのかコレ……


  • Rodent

ミュータント化した鼠。その長い歯で噛みつき攻撃をしてくる上に、基本的に群れで一斉に襲い掛かってくる。
ただし、所詮は鼠なので個々の体力はそれほど高くはない。


  • Bloodsucker

身体を透明化する事が出来る人型のミュータント。クトゥルフ神話の世界から来たような外見をしている。
名前の通りに吸血行為が大好きで、数多くのStalkerがBloodsuckerの犠牲になった。
透明化している上に、素早く動き回り、攻撃もかなり激しくミュータントとしてはかなり手強い相手、シリーズを重ねる事に強化が進んでおり、遭遇イベントもかなり凝ったものになっていく。
さっちゃんの名称でプレイヤーに親しまれており、ZONEのアイドル的存在。3作目には地下に存在するBloodsuckerの巣を探索する潜入イベントもあったりする。


  • Snork

四つん這いになった元人間のミュータント。明確にStalkerの格好をしており、元は軍属のStalkerであった事が推察できる。
背骨が異様な形に変形しており、人間であった頃の記憶も理性も失い、ただ獣のように人間を襲う事しか出来なくなっている。
尋常ならざる脚力で飛び掛かり、ダメージを与えてくる。攻撃前の動作では立ち上がって万歳のポーズを取る。


  • Controller

ジーパン一丁で上半身裸の格好をしたミュータント。近接攻撃も出来るが、主な攻撃手段は精神攻撃で、遠距離から一方的に攻撃してくる厄介なクリーチャー。精神攻撃は壁や柱に隠れる事でかわせるが、その間に同時に視界が歪むエフェクトがかかり、エイムを難しくしている。耐久力も高いため、銃撃を叩きこんでも中々倒れてくれない。接近してナイフで刺しまくる方が早かったりする。
3作目では、Stalkerたちに精神攻撃を与えて自殺するように仕向ける芸も披露しており、かなり強くなっている。


  • Poltergeist

浮遊しながらバチバチと光る幽霊のような姿をしたミュータント。ポルターガイストと言われるだけあり、周りの物を浮遊させ、プレイヤーに投げつけてくるという地味に嫌な攻撃をしてくる。一見すると無敵かと思われるが、物理攻撃が有効で銃撃や爆発で倒す事が出来る。
1作目では倒すとと人間の上半身だけのような本体が現れたが、後発の作品では血煙が上がるだけで死体は出てこない。


  • Pseudogiant

巨大な顔に退化した足と極太の腕が生えている形容しがたい容姿をしたミュータント。
硬い外皮のため何発撃っても倒れない上に、両腕を地面に叩きつける衝撃波で広範囲にダメージを与えてくる。足音もすさまじく、ドシドシと音を立て、画面を揺さぶる程の振動を放っている。
あまりの気持ち悪さから「グロ肉」とも呼ばれたりする。


  • Chimera

3作目に登場する、双頭のミュータント。四足歩行で徘徊し、驚異的な跳躍力と素早さ、そして威力の高い近接攻撃を仕掛けてくる。
あまりの強さからStalkerたちに恐れられており、ミュータントを狩るStalkerから討伐の依頼を持ちかけられる事になる。
Burerと共に、実は1作目からデータ自体は存在していた没クリーチャーで、MOD等で登場させる事が出来ていたが、3作目にして本実装され公式クリーチャーになったという経緯がある。


  • Burer

3作目に登場する、黒いフード付きコートを着たドワーフ似のミュータント。念力で物を飛ばして来たり、銃を叩き落として来たり、銃弾をはじき返すバリアを展開したりと超能力を駆使した攻撃方法でプレイヤーを襲ってくる。
暗い屋内を好むようで、多くの場合、プレイヤーは室内でこいつと戦わざるを得ない場面に陥る。


  • 派閥

ZONE内部では様々な派閥が群雄割拠しており、それぞれに敵対・友好関係がある。ZONEを破壊・収容させるべく活動する民兵組織のDuty、ZONEは解放されるべきだと主張する無政府組織Freedomなど、それぞれに事情を抱えた派閥がZONE内部でシノギを削っている。1作目では、限定的にではあるがDutyとFreedomのどちらかに加担する事が可能で、場合によっては加入も出来た。
2作目では様々な派閥にフリーの傭兵として参加し、派閥同士で抗争が出来るシステムが追加され、より対人メインのバトルや加熱する陣地争いが楽しめるようになっている。

  • Stalker

無所属のStalker、独立Stalkerとも。出稼ぎなど様々な理由でZoneに来ている集団であり、他の派閥から離脱して無所属になったStalkerもいる。プレイヤーは基本的にこの無所属StalkerとしてZONEを生き抜く事になる。様々な派閥と概ね中立の関係にあるが、傭兵やモノリスなど一部の派閥と敵対している。特に強盗や誘拐などを行うBanditとは犬猿の仲であり、序盤ではそこら中で小競り合いをしている様子が見れる。
特定のリーダーは存在しないが、数人程度のグループを作っている者もいる。中にはBanditとどっこいどっこいの悪事に手を染めて敵対する者もおり、多種多様な奴らで構成されている。


  • Bandit

強盗や盗賊と言ったならず者の集まりで、ギャングの集団。無所属のStalkerたちを襲っては金品を奪っている。
しかし所詮はギャングであり、個々の戦闘能力や装備も強くなく、ZONEでも比較的安全な外周部で活動しているほか、雑多な火器と、防御力皆無なジャージやコートなど過酷なZONEにおいて舐め腐った装備をしている連中が多い。その一方でDutyの兵士を誘拐したりする事もある。
2作目では派閥に加盟する事が可能になったため、代理としてRenegadesと呼ばれる姿形だけ似ているBanditのそっくりさん派閥が出て来る。


  • Monolith

ZONEの中枢で活動する、モノリスと呼ばれる「願望機」を信奉するカルト集団。完全に洗脳されているため対話は不可能であり、様々な派閥と敵対している上に、スパイを各所に潜り込ませて信者を増やそうとしている。その信仰心はまさに狂信的な域に達しており、焚火やガラクタを囲って頭をぐるんぐるん回したり、見かける他派閥の人間に片っ端から攻撃を仕掛ける異常な姿をあちこちで目撃できる。
3作目では洗脳が解けて途方に暮れている元MonolithのNPCも登場する。


  • Merc

傭兵。その活動が謎に包まれており、ZONEで暗躍している。金で雇う事が出来るが、ゲーム内に出て来るMercは基本的に敵対関係にあり、対話は不可能な相手となっている。様々な派閥と敵対しており、会うたびにプレイヤーへ銃弾を浴びせてくる。
3作目には中立状態の傭兵も登場するが、それでも選択や展開次第では敵に回ってくるため、何らかの思惑や命令の下で活動しているようだ。装備は基本的に西側の物で固められており、特殊部隊めいた雰囲気を醸し出している。質の良い装備目当てでプレイヤーに狩られる事が多い。


  • Military

正規軍。チェルノブイリ(チョルノービリ)が舞台という事でゲーム内に登場するのはウクライナ軍である。
ZONEを封鎖しており、大半の派閥とは敵対関係にある。特に封鎖線を破り、好き勝手に動き回るStalkerには手を焼いているようで、封鎖線の近くでは接近する者に容赦なく銃撃を浴びせてきたりする。
しかし、彼らも所詮は命令で来ているだけに過ぎず、ZONEの過酷な環境の犠牲になったり、嫌気がさして脱走する者もいたりするし、封鎖線ではスピーカー越しに愚痴を漏らしていたりする。
1作目の終盤からはZONEの本格的な調査に乗り出し、偵察部隊を大々的にZONE中心部に送り出すが壊滅。3作目では主人公が軍人のStalkerとなり1作目の作戦失敗を調査する設定になり、味方として登場する。


  • Duty

ZONEは脅威であり、世界への拡散を防ぐために閉じて居なければならないと主張する民兵集団の派閥。軍人崩れが多く、規律を重んじる堅物の集団だが、自警団的な役割も持っている。ZONEは開けたものであるとするFreedomは天敵であり、長らく抗争関係にある。
Barを本拠地としており、毎日のようにプロバガンダ放送を流している。Join Duty!
とは言え問題を起こして除隊された奴や、チンピラのBanditに捕まえられてる奴がいたり、上層部の意向無視で独断で動いている部隊もあったりと、規律ある精鋭の民兵というイメージとは程遠い場面もあったりするが。
出自が正規軍である者が多いため、装備は東側寄り。


  • Freedom

ZONEは素晴らしいものであり、常に開かれているべきという思想で行動する無政府主義者の派閥。その理念からDutyとは敵対関係にあり、両派閥の抗争は長い事続いている。規律こそあれど気さくで陽気な集団であり、Dutyのような堅物の集まりではない。
西側のパトロンが存在するらしく、彼らの装備は基本的に西側の武器で固められている。


  • Scientists

科学者の集団。研究職が殆どであり、もっぱら強固な要塞となっているラボに籠って研究を行い、ZONEという特異な環境がもたらす事象を研究し、科学の発展に尽くしている。理系の研究者の集まりだが、拳銃一挺で敵陣に突入する武闘派教授がいたりと意外とマッシブな一面もある。
政府から支援されているため、正規軍とは協力関係にあるが、時として無所属のStalkerに支援や依頼を行う事もある。


  • Clear Sky

2作目に登場する派閥。ZONEの謎を解き明かすために活動している集団であり、空をイメージしたような迷彩柄の服や装備を身にまとっている。ただし、時系列上2作目が一番古く、前後の作品では派閥が解散し、かつて所属していたキャラクターが登場するだけに留まっている。彼らの軌跡については2作目のエンディングで明らかになる。


  • Zombie

動く死体ではなく、ZONEの最深部に近づきすぎて脳味噌を焼かれて廃人になってしまったStalkerの集まり。派閥ではなくミュータント扱いされている。知能は失っているが手に持った武器の使い方だけは覚えていて、誰彼構わず発砲してくる。なぜかMonolithとは敵対しておらず、彼らを見かけても攻撃はしない。
徘徊を続けうわごとを繰り返すが、「家に帰りたい」「ZONEのくそったれめ」と独り言を吐いたり、家族の幻覚を見ていたりと悲惨なものが多い。


  • ロケーション

実在の地域をモデルにした広大なMAPが存在しており、探索や冒険を進めていく事になる。
前述の通り、原発事故でゴーストタウンとなった世界有数の廃墟スポットだけあり、MAP内の建物は殆ど廃墟で構成されており、廃墟フリークにはたまらない出来となっている。
2作目では1作目と同じMAPが存在するが、地味にオブジェクトや地形等が大幅に作り直されており、一部ではかなり様変わりしている元々、2作目が1作目の後日談として作られていた頃の名残であり、比較するとその差は歴然である。
3作目からはMAP間の移動はガイドと呼ばれる道案内専門のNPCに話かける事でしか行えないようになり、MAP数も激減したが、反面広さはかなり増えており、過去作のMAPを3~4個ほど纏めた広大なMAPに変更され、より探索のやりがいが増えている。反面、移動に関しては手間が増えたため、NPCに話しかけて金を支払う事で特定の場所に瞬時に連れて行ってもらえるファストトラベル要素が追加されている。

  • Swamps

ClearSkyの基地が存在する沼地。生い茂る草木と、幾つかの集落の廃墟、合間を縫うように立った監視塔が存在している。
草むらからミュータントが飛び出して来たり、視界が悪く敵との突発的な銃撃戦になったりと割と危険な立地。
2作目のスタート地点であり、ここで派閥争いのイロハを教わる事になる。


  • Cordon

1作目のスタート地点である封鎖線近くのMAP。ZONEの外縁部にあたり、脅威こそ少ないがミュータントとBanditがうろついている上に、封鎖線の突破を目論むStalkerを射殺するため、軍隊のパトロールがうろついており安全な区域という訳ではない。
MAPを横切る線路と、中央を通る道路、そして幾つかの廃墟があるだけの土地である。
2作目の軍隊の機銃掃射は序盤の鬼門となっている。


  • Garbage

操車場の廃墟とゴミ置き場、廃車場が点在するMAP。あまりにゴミだらけなので文字通り「ゴミ置き場」の名称で呼ばれる。
それでも、アノマリーから産出されるアーティファクトが幾らか取れるため、ゴミ漁りと言わんばかりにStalkerがうろつき、それをBanditが狙っている。実際のチェルノブイリ近郊と同じく、原発事故の収束に使用された後に放棄されたヘリや車両の残骸が多く残されており、放射性廃棄物がホイホイ捨てられているせいで、強力な放射線源も点在していたりと危険な土地である。
かつてはBanditが制圧していたが、その後手放した模様。


  • Agroprom

廃工場や基地の廃墟があるMAP。広大な地下通路が存在しており、Strelokの隠れ家を探索するためプレイヤーは足を運ぶ事になる。
基地はDutyの本拠地として利用されていたが、その後は軍隊が掌握し前線基地として利用されている。


  • Bar

工業地帯の廃墟群を利用した、Stalkerたちの憩いの場所。周辺はDutyが厳重に警備しており、飲食を楽しめるBarと、Dutyの司令部が設置されている。また、アリーナも存在しており、賞金と命をかけたバトルも楽しむ事が出来る。各所に設置されたスピーカーからは四六時中Dutyのプロパガンダ放送が流れており、非常にうるさい。
NPCから様々なタスクを受ける事が可能で、各MAPにアクセスしやすい中心地のため、ここを拠点に活動していたプレイヤーも多かったはず。


  • Wild Territory

Barと隣接する工業地帯の廃墟。鉄道の引き込み線や、崩落した半地下道などがひしめき合い、墜落した軍用ヘリの残骸が燻る。
基本的に敵対派閥しかおらず、強力なミュータントの巣やアノマリーが密接している危険地帯である。
なお、地下道にはバールと物理学の使い手で有名なとあるキャラがゲスト出演している。


  • Yantar

干上がった湖と、X16と呼ばれる地下研究施設が存在するMAP。ゾンビやクリーチャーがあたりを徘徊している上に、X16周辺は有害な精神波を発しており、防護なしで近寄るとダメージを受け、最終的には死に至る。
科学者の研究施設が存在し、1作目ではZONE中心部に達する為の必要装備の開発と、X16の調査を行うことになる。


  • Dark Valley

廃工場と沼地、牧場跡の存在するMAP。X18地下秘密研究所が存在しており、プレイヤーはそこでZONEの謎を探る必要がある。
廃工場にはFreedomの拠点が存在したが、その後はBanditたちの拠点になっている。


  • Army Warehouses

放棄された軍の倉庫と、廃集落、そしてZONE深部へと続く道が存在するMAP。
かつて軍の倉庫があった場所にはFreedomの本拠地が置かれている。
Bloodsuckerがウヨウヨしていたり、Monolithの兵士たちがピクニックにやってくるなど危険地帯である。


  • Red Forest

赤い森と呼ばれる所以は、チェルノブイリ原発事故の放射能によって木々が枯れ、枯れ葉で一面赤く染まってしまった事から。
森と道路、そして奥地には「脳焼き機」とも呼ばれる有害な精神波を発する装置と、それを制御するX10地下研究所が存在する。
Monolithの支配地域であり、道中では激しい銃撃戦が展開される。ここを突破するとPrypiatへの道が開かれる。
2作目にも同様の名称のMAPが存在するが、1作目とは別物のMAPとなっている。


  • Prypiat

原発事故によって放棄されたゴーストタウン。あたり一面に集合住宅や商業施設の廃墟が立ち並んでいる。
Monolithの支配地域であり、随所でスナイパーが睨みを利かし、建物の影から分隊が飛び出してくる危険地帯。
Call of Duty4でマクミランとプライスが狙撃をしたあのホテルの廃墟や、有名な廃プールも再現されている。
3作目ではデザインが一新され、実際の地形を忠実に再現した街並みになっている。こちらでは孤立した正規軍がコインランドリーに籠城しており、プレイヤーが脱出と軍の作戦失敗の謎を解き明かすため奔走する。また、通常のビルに偽装したX8地下研究所も存在し、そこでZONEに関する秘密を調査する事になる。


  • チェルノブイリ原発

かの有名な事故を起こした原子力発電所。Monolithの制圧下にあり、ありとあらゆる願いを叶えると言われるモノリスと呼ばれる願望機が石棺内部に存在している。発電所内部も外も放射能でひどく汚染されており、まともな防護服やアーティファクトが無いと死んでしまう。
プレイヤーがとある選択をすると、今度は外周部で戦う事もあるが、地面に落ちたら放射線源で有無を言わさず死亡する中で、ポータルを通ってあちこち通路や屋上を行き来しながら戦う高難易度のステージとなる。


  • Limansk、廃病院

2作目に登場するゴーストタウンと廃墟。謎の巨大アンテナが存在し、Monolithが跋扈する危険地帯である。
通常のMAPと違い、ここに立ち入ってからは一本道であり、引き返す事が出来なくなっている。
廃病院ではMonolithと戦闘ヘリを同時に相手しなくてはならず、難易度の高いステージになっている。


  • Zaton

3作目のみに登場するMAP。同作のスタート地点となるMAP。
幾つかの森林と広大な湿地、廃船といくらかの廃墟が存在する閑散とした地域。
StalkerとBanditたちが主に活動しており、廃船を改造して作られた拠点では、互いに攻撃しない事を条件に両派閥が屯している。
ZONEの中では比較的安全な区域ではあるものの、やはりミュータントやアノマリーの脅威は大きい。


  • Jupiter

3作目のみに登場するMAP。廃線となった鉄道、工業施設、採掘場などの跡地が存在する地域。
科学者のラボも存在し、様々な派閥が入り乱れている。廃駅はStalkerの拠点となっており、FreedomとDutyが睨みを利かせている。
工業地帯には広大な地下通路が存在しており、そこを通る事でPripyatへ到達する事が出来る。


●主な登場人物

Marked one:シリーズ一作目「SoC」の主人公、重度の記憶喪失であり一切の記憶が無い、PDAに残された「Strelokを殺せ」というメッセージを元にStrelokを探す内に記憶を取り戻していくが…
通称:まーくん


Strelok:ZONEの最深部へ行き、帰ってきたという数少ないストーカー


Ghost:Strelokの仲間で潜入の達人、ありとあらゆる場所へ気付かれずに潜入出来ると噂される、まーくんは手がかりを得る為にまず彼に接触しようとするが…


Fang:Strelokの仲間だが既に故人


Doctor:Strelokの仲間、「SoC」終盤で主人公は彼と接触する


Guide:最初にZONEへ足を踏み入れたという伝説のSTALKER、金さえ払えばどこへでも案内してくれるという噂がある


Sidorovich:主人公の恩人、有益な情報を主人公に提供してくれる、なかなかの人格者


Nimble:苦労人の新米STALKER、実は数少ない全作皆勤キャラ
Scar:二作目「CS」の主人公、他二人のインパクトが強すぎて若干影が薄い


Degtyarev:フェアウェイ作戦中に墜落したヘリの調査の為に訪れたウクライナ大統領直属機関「国家安全保障国防会議」の命でZONEを訪れた保安庁のエージェント、元は優秀なSTALKERであった
立場上Militaryとは協力関係にある、階級は少佐
かなりのイケメン


Vano:ZONEでは生きているのが不思議なくらいの善人、優秀なSTALKER


Zulu:酒好きの世捨て人、オーダーメイドの機関銃で戦う猛者、軍人を毛嫌いしているが…


Strider:元Monolith兵、行くあてもなく途方に暮れていたところ主人公と遭遇する


Sokorov:墜落したヘリの内の一機"スティングレイ4"の副操縦士、同乗していた隊員を墜落時に全員失い科学者の保護を受ける、恐るべき悪運の持ち主


Kovalsky:フェアウェイ作戦のスティングレイ部隊指揮官、数少ない隊員達をまとめてPripyat市内のコインランドリーに陣取る、壊滅的に運の無い孤独の中間管理職



●MOD

プラットフォームがPCのゲームとして恒例のMOD(改造)は今シリーズでは盛んであり、特に1作目と3作目は非常に数多くのMODが制作されリリースされ、盛んに公開されている。元々、ゲームデータの多くが公開されておりMOD制作者に優しいゲームであった事も要因の一つにあるだろう。
アイテムや武器を追加したり、機能を変えたりするミニMODから、MAPやストーリーを大幅に改変・追加する大型MODまで様々なMODがリリースされているので、興味がある人は手を出して見てもいいだろう。ただし、英語やシステムの理解力はある程度必要である。
また、一部のMODはゲームがなくても起動するスタンドアロン方式だったりするので「ゲーム本編のデモ版は無いし、気になるけど手が伸び辛い」という人はそちらでゲームの雰囲気を掴むのもいいかもしれない。



●続編について

ちなみに最近『S.T.A.L.K.E.R.2』の制作が開始されたようだが(コンシューマにも対応予定)、主力スタッフの何人かがメトロ2033等を開発した4A Gamesに流れた上に制作開始からしばらく経ったのにも関わらず公式サイト上にスクリーンショットの一枚すらないという状態なのでファン達の間では純粋に続編を喜ぶ声もあるが、それ以上に続編の「出来」を心配する声が大きい。
しかし、2021年、長きの沈黙を破りトレーラーが公開。ついに続編発売の具体的な予定が明らかになり、プレイヤーは大いに沸き立った。2023年のリリース予定という情報を待ったが、なんと2022年2月、ロシアによるウクライナ侵攻が発生。
ウクライナのキーウに開発本拠地を置くGSC Game Worldは一時開発中断を報告するも、戦局の変化に伴い、開発再開がアナウンスされている。



追記、修正は難易度ベテラン以上でキメラをナイフで倒してからお願いします


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  • いや続編はもう凍結みたいだ -- 名無しさん (2013-12-19 22:26:27)
  • ストーカーのスペルといい、「ゾーン」といい、まんまタルコフスキーのストーカーだな。原作小説があったはずだが、何も書かれていないところをみるとこのゲームはパクリなのか? -- 名無しさん (2013-12-20 01:38:30)
  • おまそう -- 名無しさん (2016-06-02 12:34:17)
  • よく間違われるけど、このゲームは、ストルガツキ兄弟の小説「路傍のピクニック」および、タルコフスキーの映画版「ストーカー」の影響を強く受けただけであって、両者との直接関係はない。あと、ストーカーという言葉は、旧ソ連圏では外来語。元は英語。 -- 名無しさん (2021-07-23 17:46:17)

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