登録日:2011/07/10(日) 21:47:01
更新日:2023/11/09 Thu 13:43:42NEW!
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岩手県 宮沢賢治 童話 文学 森 小岩井農場 狼森と笊森、盗森
狼森と笊森、盗森とは、宮沢賢治の童話である。
読み方は
(おいのもり)と(ざるもり)、(ぬすともり)
位置は小岩井農場の北。
位置関係は一番南が狼森、その次が笊森、次は黒坂森、北のはずれは盗森。
~あらすじ~
四つの森に囲まれた野原に、東の山を越えてやってきた百姓達。
「この土地マジよくね?」
「んだ。住むべ」
そして、彼等は森に向かって叫んだ。
百姓「ここで畑起こしていいかぁー」
四つの森は一斉に応えた。
四森「いいぞーぅ」
百姓「家建ててもいいかぁー」
四森「いいぞーぅ」
百姓「火焚いてもいいかぁー」
四森「いいぞーぅ」
百姓「木ちょっともらってもいいかー」
四森「おっけー」
百姓「イヤッホゥ!」
そして村ができた。
その年の冬。
村の子供達が帰ってこないため心配し、森と冒頭のコール&レスポンスをする。
百姓「誰が子ども達知らねぇか?」
四森「知らねぇ」
百姓「なら探しに行くぞぉ」
四森「来ーい」
そこで各々が農具を持ち、まず一番近い狼森へ行った。
森の奥で見たのは、歌いながら焚火の周りを走る狼と、焚火で焼いた栗や茸を食べる村の子どもたち。
百姓「お……狼(オイノ)殿、村の子どもたち、帰してくれねぇか」
狼「(゚д゚)」
※原典※
狼はみんなびっくりして、一ぺんに歌をやめてくちをまげて、みんなの方をふり向きました。
驚き、逃げ出す狼。
いきなり火が消えて泣き出す子ども達。
少々パニックになったが、子ども達が見つかったのでとりあえず帰ろうとした。
すると森の奥から、
「悪く思うなよー。栗とか茸とか、うんとご馳走したぞー」
と狼が叫んだ。
百姓達は村に帰ると、粟餅を作ってお礼に狼森へ置いた。
当然ながら、他の森も登場する。
- 粟を作りたくて村から農具をごっそり盗んだ笊森の山男。
「ぼ、ぼぼぼ僕にも粟餅を、つ、つくってほしいんだな」
- 粟餅を作りたくて村から粟を一粒残らず盗んだ盗森
- ↑が盗んだと証言してくれたので、お礼を渡そうとしたら断った黒坂森
- 岩手山「わっはっは」
村人は毎年、冬のはじめに四つの森に粟餅を置いた。
盗森にはちょっと多めに。
このエピソードが元となり、人々は『狼森』『笊森』『盗森』と呼ぶようになった。(※あくまで作品内での話)
ちなみにこの話は、宮沢賢治が『黒坂森のまん中のまっくろな巨(おお)きな巌(いわ)』から聞いたとのこと。
なお、原典の『黒坂森は形を出さないで、声だけでこたえました。』から考えると、狼や山男は各森と同一の存在だと思われる。
余談だが宮沢賢治は小岩井農場がすんごい好きだった。
小岩井について長い詩を書いちゃうくらい、小岩井農場の景観が好きだった。
「アニヲタwikiのまんなかで、
追はどろどろぱちぱち
記はどろどろぱちぱち、
修はころころぱちぱち、
正はころころぱちぱち。」
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▷ コメント欄
- 宮沢賢治の短編ほんとすき -- 名無しさん (2014-04-05 15:59:17)
- いいねえ。大人になると文章や台詞の素晴らしさがもっとよく分かる -- 名無しさん (2016-04-05 00:19:11)
- 獣とか盗賊とか異界の住人と相互に死人が出るようなトラブルを起こさず収めるってあたりがもう優しいな。 -- 名無しさん (2016-04-05 05:34:31)
- ハッピーエンドで良かった…宮沢賢治の短編ってセロ引きのゴーシュとかよだかの星とか良い話も多いけど、洞熊学校読んでトラウマになったんだよな… -- 名無しさん (2017-02-21 01:04:54)
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