第一編「初めの言葉」

ページ名:第一編初めの言葉

私を導いたのは、昏い底から伸びる一条の光だった。

憶する事無かれ。大海へと繰り出せたのなら、きっと。

 

光に飛び込んだ私。

光の中は暖かく、まるで母の胎の中の様に。

迸る光の奔流は、まるで夜の空の星たちの様に。

そして気付けば闇へと投げ出された。

 

もがき 喘ぎ 暗い、暗い水底。そこに見えた陽の光。

必死に上へ、上へと。

そして

水面に顔を上げた時。

私は意識を失った。

 

と同時に。

私は『異界』へと、辿り着いた。

シェアボタン: このページをSNSに投稿するのに便利です。

コメント

返信元返信をやめる

※ 悪質なユーザーの書き込みは制限します。

最新を表示する

NG表示方式

NGID一覧