劉備らと曹操

張飛とは、男系で魏の流れであり、剛勇で知られていた。

しかし、後漢の時代であり、張飛の父親は、張飛が(統治に関し良好でない)漢の武人となることを望んでいなかった様である。

 

張飛は周辺でおそれられる存在ではあったが、曲がったことを嫌うところがあった様である。

関羽は、近隣のエリアで剛勇でも知られていたが、漢の側と見なされていた様でもある。

関羽は張飛を配下に加えようとして張飛と対面し、張飛の前で、通常は見過ごす類のよろしくない行為を咎めてみせている。

張飛は関羽を、噂と異なり、良い存在であるのではないかと感覚したかもしれない。

その対面の後、関羽は、張飛が関羽の配下に加わったと噂を撒いている。

魏の流れをくむ関羽は、張飛のような者が漢として良い行為を行うことを推奨し、また張飛にとっても安全だと考えたふしもある。　

 

関羽は劉備に関して探ろうと、張飛とともに劉備を訪れる。

劉備を善良な存在であるととらえた関羽だが、劉備が妙薬を用いていることを把握している。

関羽は劉備の漢に対する態度を試そうと、「起つ時は我々が味方に」といった内容を告げている。

劉備はそれを上層からの命令と解釈し、「黄巾の乱」を討つために兵を挙げることを意味していると受け取っている。

劉備は「わかりました」と返し、兵を挙げる流れとなり、張飛は劉備の決定を喜んでいる。

関羽は、試したつもりが、自分が命じたとされることをおそれ、劉備が主導したという形態にしようとした様である。

関羽はじめ漢サイドはそれまで、黄巾の乱に対し「それほどでない」かのような態度をとっていた様である。

 

 

曹操は、漢の中枢の一族であり、「黄巾の乱」もまた漢の中枢の思惑によって動き、世を乱している存在であるととらえていた。　

しかし、黄巾の乱が破られる動きも見られることを不審に感覚した曹操は、自ら漢の正規軍を率い、該当エリアに向かっている。

そして、黄巾の乱の一部勢力をたやすく破り、また劉備らが黄巾の乱を破っていることを曹操は認識している。

曹操は劉備を筋がよく、好ましい存在ととらえるが、劉備の勢力を黄巾の乱の主力に向けて、劉備の動きを探っている。

漢の正規軍が黄巾の勢力を容易に破れることを認識している劉備は不審に感覚しながらも、黄巾勢力の主力に向かっている。

張角(妙薬を使用)は、漢中枢の意思を測ろうとするが、曹操(漢の正規軍)の意思を把握しきれず、別方面に逃れる動きを取る。

張角が逃れようとしていると認識し、あるエリアに達するとリスクが生じると判断した曹操は、張角の殺害を決意している。

側近から飲料を差し出された張角は、曹操の意思を悟り、飲料を摂ったものである。

 

劉備らは、黄巾勢力のくずれを把握していたが、要因までは把握していなかった様である。

曹操は、黄巾勢力の消滅が漢の中枢の意思に反すると考え、劉備が黄巾勢力を破ったことにしようと、戦勝の祝を劉備に贈る。　

劉備は、曹操からの祝により、張角が消えたことを把握している。

曹操は劉備に、共に首都に凱旋することを提案するが、劉備は郊外に野営することを決定している。

 

関羽はこの頃、劉備をすてて曹操に取り入ったほうが良いとすら考えていたふしがある。

張飛は情報を集め、曹操が都で、婦女子関連等でよろしくない行為があることを知り、良く感覚しなかった様である。

曹操は、劉備を訪れて探るが、なんでもない暮らしをしている様であり、また加害する行動をとってみせても無害の様であった。

曹操は、加害するかの様な行動を冗談の様にして中止して去り、次には劉備を宮殿で皇帝に面会させている。

宮殿では、劉備は漢の中枢の全員を同じ一族であるかの様に感覚し、漢の皇帝のみが別の存在であると捉える。

劉備は皇帝に対し、いたわしくとらえ、皇帝は劉備を「我が一族とおもえ」と発言している。

曹操は劉備を遇する内容を提案するが、皇帝は劉備が都を離れることを望まず、劉備が都で一定の役職に就くことに落ち着く。

漢の中枢の宦官らは、曹操を自らの側と認識しながら、曹操の意図をあやしく捉える感情をもいだいている。