華仁海賊版ドラえもん

華仁小叮噹（訳例：華仁海賊版ドラえもん）は華仁出版社が海賊版全盛期に刊行した単行本。

華仁海賊版ドラえもん表紙

華仁海賊版ドラえもん表紙

華仁海賊版ドラえもん背表紙

正式な書名は『機器貓小叮噹』だが、当時は海賊版出版社がこぞって『ドラえもん』を『機器貓小叮噹』という書名で刊行していたため、一般的な通称である「華仁小叮噹」（華仁海賊版ドラえもん）を区別のため使用する。

日本版に似せた表紙デザインや、独特なオリジナルエピソードが特徴。

概要[]

奥付に日付の明記がないため出版時期は不明。

華仁出版社は以前より海賊版ドラえもんを刊行しており、小冊子を刊行したのちに『快樂小叮噹』（訳例：ハッピードラえもん）というタイトルで刊行。その『快樂小叮噹』の巻数を引き継ぐように、本書の巻数は50巻台からとなっている。

他社版との差異

• 表紙デザインやタイトルロゴが、日本の『ドラえもん』の単行本（てんとう虫コミックス）を模している。
• 完全な内輪作業。同業他社の海賊版ドラえもんから一部またはすべての収録作品を無断複写収録する同業他社が多いなか、このシリーズは自社で翻訳原稿を作成している。
• ほとんどの巻には原作のみ（に加えて水増しのため他作品を）収録しているが、まれに描き下ろしオリジナルエピソードのみを収録した巻を混ぜて刊行している。表紙からは区別がつかない。

オリジナルエピソード[]

1. 原作度同様にのび太の町内での話を中心にした短編（第856巻）
2. 中国内外の故事や童話の世界で冒険する短編（第802巻、第803巻、第852巻）。作者は二鄭。
3. 『西遊記』の世界で冒険する長編『小叮噹西遊記』（ドラえもんの西遊記。第411巻ほか）。作者は二鄭。

華仁海賊版ドラえもんにはオリジナルエピソードが以上3種類存在する。

華仁海賊版ドラえもんの西遊記

華仁海賊版ドラえもんの西遊記

小叮噹西遊記（ドラえもんの西遊記）は別途に全4巻で単行本化された。中身は手塚治虫の漫画『ぼくの孫悟空』の世界にドラえもんとのび太が迷い込んだような内容となっている。

第411巻[]

• 小叮噹西遊記 第2集（華仁オリジナル。和訳例「ドラえもんの西遊記 第2巻」）

なお、確認可能な第413巻の中身は原作巻となっている。

第802巻[]

• 孫叔敖和雙頭蛇（華仁オリジナル。和訳例「孫叔敖と双頭のヘビ」）
• 雷公發威（華仁オリジナル。和訳例「カミナリさまのおいかり」）
• 笨漢娶公主（華仁オリジナル。和訳例「クズの嫁取り」）
• 包公外傳（華仁オリジナル。和訳例「包拯さまのこぼれ話」）

なお、確認可能な第801巻の中身は原作巻となっている。

第803巻[]

• 大雄與豌豆（華仁オリジナル。和訳例「のび太と豆の木」）
• 叮噹大寶藏（華仁オリジナル。和訳例「ドラえもんの大宝蔵」）
• 嫦娥本月外傳（華仁オリジナル。和訳例「月逃げ嫦娥のこぼれ話」）
• 王國的新衣（華仁オリジナル。和訳例「はだかの王さま」）
• 姜太公釣魚（華仁オリジナル。和訳例「太公望の魚つり」）

なお、確認可能な第805巻の中身は原作巻となっている。

第852巻[]

• 濟公活佛（華仁オリジナル。和訳例「道済さま」）
• 木偶奇遇記（華仁オリジナル。和訳例「ピノキオ」）
• 無敵飛龍（華仁オリジナル）
• 楚留香外傳（華仁オリジナル。和訳例「怪盗・楚留香のこぼれ話」）

なお、確認可能な第851巻および第853巻の中身は原作巻となっている。

第856巻[]

• 快樂小叮噹（華仁オリジナル。和訳例「快楽催促電波」）
• 胯下之辱（華仁オリジナル。和訳例「股くぐり」）
• 不良讀物之禍（華仁オリジナル。和訳例「悪書追放」）
• 古堡之謎（華仁オリジナル。和訳例「古城の謎」）
• 野餐記（華仁オリジナル。和訳例「ハイキング」）
• 樂極生悲（華仁オリジナル。和訳例「かなしいよろこび」）
• 神燈（華仁オリジナル。和訳例「魔法のランプ」）

なお、確認可能な第855巻および第857巻の中身は原作巻となっている。

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