Linguna

ページ名:Linguna

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概要

Lingunaはドイツ人のHans Dieter Wilhelm Goeresによって1992年に発表されたエスペラント諸語 の一つである。エスペラントをより自然な言語に見えるように改良することを目指しており、例えば接尾辞mal-で作られた対義語を排除したり、-aを語尾に持つ女性名詞を導入するなどしている。

アクセントは通常最後から2番目の音節に置かれるが固定されておらず、最終音節にアクセントがある単語(theá, villá, villaò ktp.)や後ろから3番目の音節にアクセントがある単語(fémina, última, óptima, fácila ktp.)も存在する。

動詞は不完全に人称変化をし、その他に法、時制、態、相による変化を持つ。法には直説法/接続法/条件法/命令法/意思法の区別があり、時制には現在/過去/未来/近未来の区別が、態には受動態/能動態、相には完了/未完了/将然の区別がある。コピュラは不規則変化をする。

文字と発音

母音と半母音

文字発音
a[a]
e[e]
i[i]
j[j]
o[o]
u[u]
w[w]
y[y]
aa[a:]
ae[æ:]
ai[aj]
ao[ɔː]
au[aw]
eh[e:]
ej[ej]
eu[ø:]
ij[i:]
oi[oj]
oo[o:]
ou[ow]
uh[u:]
uj[uj]
yi[yj]

子音

文字発音
b[b]
c[ts]e, i, yの前で
c[k]a, o, u, euの前で
d[d]
f[f]
g[g]
h[h]
l[l]
m[m]
n[n]
p[p]
q[k]ae, e, i, yの前で使われる
r[r]巻き舌のr
s[z]
s[s]または[z]語頭や語根の頭で
t[t]
v[v]
x[ks]
x[gz]母音の間で
z[θ]
ch[x]
cs[ts]
cz[tʃ]
dj[dʒ]
dz[ð]
gj[dʒ]
jh[ç]
qv[kv]場合によって[kw]
qh[ç]
rr[r]巻き舌のr
sh[ʃ]
sht[ʃt]
shp[ʃp]
ss[s]
sz[s]

アクセント

アクセントは最後から二番目の音節に置かれる。

母音にアキュートアクセントが付いている場合はそこがアクセントとなる。

なお、グレイヴアクセント記号は母音が並んでいるときに分けて発音することを表す。

例:villaò [vil'ao], villáom [vil'ɔ:m]

代名詞

代名詞は下記のように格変化をする。

意味主格属格与格対格具格形容詞
単数一人称mimiesmeminmeommia
二人称あなたdzituestudzintuomtua
三人称(男)lilieslujlinlujomlia
三人称(女)彼女shishiesshershinsheromshia
三人称(中性)それidéeseidjineomea
三人称(通性)彼/彼女totoestojtontojomtoa
複数一人称私たちninostresnuninnostromnostra
二人称あなたたちvivestresvuvinvestromvestra
三人称彼/彼女たちilliloresillur/leurillinilluromlora
一般人称onióniesonuoninonuomónia
再帰代名詞自身susuessusinsuomsua

動詞

動詞の活用は直説法現在/過去/未来/近接未来/アオリスト、完了法現在/過去/未来、未完了法現在/過去/未来、意図的接続法現在/過去/未来、非意図的接続法、条件法、命令法、不定法不定詞/現在/過去/未来、能動分詞現在/過去/未来、受動分詞現在/過去/未来などと多岐にわたる。しかしその多くは接辞によって分析的に派生する。以下にまず基本となる活用を示す。

例:agi"行う"

現在過去未来近接未来条件法命令
一人称単数(mi) agymmi agismi agos(mi) Faciebrmi agus
二人称単数dzi/vi agasdzi/vi agisdzi/vi agosdzi/vi faciebrdzi/vi agus(dzi/vi) agu!
三人称単数li/shi/id agas li/shi/id agisli/shi/id agosli/shi/id faciebrli/shi/id agus
一人称複数ni agamsni agimsni agomsni faciebremni agums(ni) agudem!
二人称複数vi agazvi agizvi agozvi faciebrezvi aguz(vi) agud!
三人称複数illi agazilli agizilli agozilli faciebrezilli aguz


括弧でくくられた人称代名詞は省略が許される。

完了法は直説法の語幹後に接辞-uv-を入れて作る。ただし-uで語幹が終わる動詞の場合、完了相接辞との間に干渉音-j-が入る
例:construi"建築する" - li construjuvas."彼は建築している"
contínui"継続する" - li continujuvaz."彼は継続している"

未完了法は直説法の語幹後に接辞-ad-を入れて作る。

アオリストは直説法過去の語頭に接辞ec/eq-をつけて作る。

意図的接続法は直説法の語尾に接辞-uをつけて作る。ただし語尾が-sならsを重ねて-ssuとなる。

非意図的接続法は条件法の語幹後に接辞-y-を入れて作る。

外部リンク

https://eo.m.wikipedia.org/wiki/Linguna エスペラント版ウィキペディアによる解説

https://web.archive.org/web/20041205215150/http://www.linguna.de/html/teil_1_von_3.html Lingunaで書かれたLingunaの文法書

https://web.archive.org/web/20050116002647/http://www.linguna.de/html/teil_2_von_3.html Lingunaで書かれたLingunaの文法書(2)

https://web.archive.org/web/20050116002647/http://www.linguna.de/html/teil_3_von_3.html Lingunaで書かれたLingunaの文法書(3)



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