登録日:2012/07/06 Fri 00:26:30
更新日:2023/08/12 Sat 19:41:47NEW!
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どこまでも
どこまでも
一緒に行こう
『銀河鉄道の夜』は、宮沢賢治の小説。
【概要】
1924年に初稿が執筆された後、晩年の1931年まで推敲が繰り返され、賢治の死後1933年に草稿が完成。
その後何度も校訂が行われ、研究者がその解釈で悩み続けたことで有名。
特に完成稿では多くの追加されたエピソードがあり、一方で初稿時いた人物がカットされているためバージョンによって大きな違いが存在する。
少年ジョバンニと友人カムパネルラの、星祭りの夜に現れた列車に乗って不思議な旅をする、
ファンタジー小説の元祖ともいうべき作品。
現在『あおぞら文庫』でネット上でも原文が読めるので、気になる人はそちらで試してみてはどうだろうか。
アニメ映画版をはじめ舞台やミュージカルなど数多くのメディア展開が行われたので、「注文の多い料理店」「風の又三郎」と並ぶ宮沢賢治の代表作として高い知名度を誇る。
2006年にはKAGAYA sutido制作のプラネタリウム番組「銀河鉄道の夜 -Fantasy Railroad in the Stars-」が公開され、以後各地で上映されている。
【ストーリー】
長い間家に帰らない父と病気で寝たきりの母を持つ少年・ジョバンニはクラスメイトからからかわれ、孤独な日々を送っていた。
その日、町はケンタウル祭で盛り上がっていたにもかかわらず、ジョバンニは母のために祭りに参加せずに牛乳をもらいに町外れの牛乳屋へ出かけた。
その寄り道で、外れの丘に天の川が輝く夜空に寝そべっていると突然強い光が彼を包み込んだ。
気が付くとジョバンニは列車の中にいて、そこには普段から交流していた友人・カムパネルラが同乗していた。
その鉄道・銀河鉄道は北十字を越えて白鳥ステーション、プリオシン海岸、蠍の火といった不思議な地を過ぎていく。
二人は列車の中で様々な人間との邂逅を果たす。
やがて鉄道が行く所まで行った時、彼らが辿り着いたのは…。
【登場人物】
声はアニメ映画版のもの。
○ジョバンニ
CV:田中真弓
主人公。同級生の中で浮いている孤独な少年。
父は遠洋漁業で長い間家に帰らず、母も病気で寝たきりなため活版所でバイトして生活費を稼いでいる。
いつの間にか父がラッコの密売をしていると噂を立てられ、同級生からはからかいの対象となった。
突然現れた銀河鉄道に搭乗し、カムパネルラと不思議な旅に出ることに。
○カムパネルラ
CV:坂本千夏
ジョバンニの親友。二人の父親も親友同士。
同級生の中でも人気者の優等生で、誰とも分け隔てなく付き合える。
父親は博士で、母親については諸説あるが、亡くなっているという説がある。
いつの間にか銀河鉄道に乗っていたが…。
○先生
CV:金田龍之介
ジョバンニ、カムパネルラの通う学校の先生。
ジョバンニの父が標本を学校に提供してくれて喜んでいた。
アニメ版では他のキャラは服を着ているのに対し、彼だけが裸ネクタイである。
○ザネリ
CV:堀絢子
ジョバンニ達のクラスメイト。
ジョバンニの境遇をからかって楽しむ生徒の筆頭格。
終盤の彼の行動がとんでもない事態に…。
○学者
CV:金田龍之介
プリオシン海岸で発掘活動を指揮していた。
掘り方については口やかましい。
○鳥捕り
CV:大塚周夫
銀河鉄道の乗客。鷺や雁を捕まえて食用の押し葉にしている。
○青年、かおる、タダシ
CV:菊池英博、中原香織、渕崎ゆり子
同じく銀河鉄道の乗客。
氷山に激突して沈没した客船の乗客で、青年は姉弟の家庭教師。
姉のかおるがカムパネルラと談笑するのを見てジョバンニは彼女に嫉妬していた。
○灯台看守
CV:常田富士男
同じく(ry
ジョバンニやカムパネルラ、姉弟に立派な林檎を分け与える。
以下、最終稿でカットされた人物
○ブルカニロ博士
カムパネルラが消え独りぼっちになったジョバンニの前に現れた、「やさしいセロのような声」の男。
どうやらジョバンニとカムパネルラの銀河鉄道の旅を研究のため観察していたらしく、所々で彼らに話しかけていた。
【アニメ映画版】
1985年7月に公開。制作は朝日新聞社およびテレビ朝日。
劇中の台詞を含めて原作に忠実に映像化されているが、漫画版を手掛けたますむらひろし氏が原案担当として名を連ねている関係から、登場人物は全て猫になっている。
そのため、この変更については公開当時から賛否両論が沸き上がった。
音楽は細野晴臣氏が担当したが、氏の祖父は日本人唯一のタイタニック号乗船客であり、本作ではタイタニック号沈没をモチーフとした描写があるため、公開当時奇縁として紹介された。
【余談】
銀河鉄道のモデルとなった路線は当時、花巻から仙人峠を結んでいた岩手軽便鉄道(現在の釜石線)といわれている。
そのため、同線は銀河ドリームラインという愛称がつけられている。
作中でもジョバンニがこの汽車のことを「石炭をたいていない」と言い、カムパネルラが「アルコールか電気だろう」と推測している。
1969年7月20日発行の角川文庫版では、その推測に対し、電気でもないとの回答があったが、
1989年6月15日発行の新潮文庫版ではカットされている。
実際「軽便鉄道」と表現されるシーンもあるが、「汽車」と表記されるシーンもあって外観は不明。
僕はあの蠍のようにほんとうにみんなの幸のためならば僕のからだなんか百ぺん焼いてもかまわない。
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- 版によってラストが違って、作品全体に及ぶ位の差異がある。是非両方とも読むのをお勧めする -- 名無しさん (2015-07-16 16:11:40)
- これの -- 名無しさん (2017-01-24 08:19:47)
- アニメ映画版は劇伴が素晴らしいと思う -- 名無しさん (2018-12-15 23:13:21)
- アニメ映画版、個人的には原作にない要素の入れ方のせいでやたら難解になってるという印象があるなあ…無線技師の下りとか急に老人になる灯台看守とか -- 名無しさん (2018-12-15 23:26:40)
- この作品に限ったことではないけど様々や出版社がこの本出してるけど表紙が全然違うから印象が変わる 比較するとまた面白い -- 名無しさん (2020-02-13 20:32:51)
- アニメ映画の無線技師の下りは、後の展開のための繋ぎの役割だと解釈した -- 名無しさん (2021-09-04 19:00:18)
- FF6の魔列車の元ネタ? -- 名無しさん (2023-08-07 19:35:13)
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