素数

ページ名:素数

登録日:2022/12/27 Tue 13:51:41
更新日:2024/06/28 Fri 13:35:06NEW!
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素数 プッチ神父 ウルトラビースト ub n bgm 2 3 5 7 11 セブンイレブン エンリコ・プッチ 数学 数字 素数を数えろ 孤独な数字 割れない エラトステネスの篩




落ち着け…………


心を平静にして考えるんだ…こんな時どうするか……



2…3 5…7…11…13…17…19



落ち着くんだ…『素数』を数えて落ち着くんだ…


『素数』は1と自分の数でしか割ることのできない孤独な数字……
わたしに勇気を与えてくれる


23…28…いや…ちがう29だ




素数とは、2以上の整数で1と自身の数字以外で割ることができない(=約数が2つしかない)整数である。




■概要

英語では「prime number」と言い、1881年に「素数」と訳された。
最小の素数は2である。
1は約数が1つしかないため、素数には含まれない。


素数は理論上は無限に存在する。
このことは紀元前3世紀頃にユークリッドの著書『原論』で既に証明されていた。
2018年12月7日には十進法で表記した際の桁数が24862048桁にも及ぶ素数*1が発見され、現在までに発見された最大の素数となっている。


素数でない2以上の整数(=約数が3つ以上ある整数)は「合成数(Composite number)」と呼ばれる。



■割り出し方

次のような手順を取ることで、割と簡単に割り出すことができる。
この方法は古代ギリシャの学者・エラトステネスが考案したため、「エラトステネスのふるいと呼ばれている。

  1. 1を消す
  2. 2を残して、2より大きい2の倍数を消す
  3. 3を残して、3より大きい3の倍数を消す
  4. 5を残して、5より大きい5の倍数を消す
  5. 残りの数がなくなるまで続ける(n以下の素数の一覧を作りたい場合は√nまで調べれば素数一覧を作れる)

1-100までの素数を表にすると以下の通り。


百までの素数の一覧表
23 5 7  
11 13 1719
2329
3137
414347
5359
6167
717379
8389
97

なお、NHKのテレビ番組『2355』にはこの「エラトステネスの篩」を解説する、同タイトルの歌がある(歌:中尾エミ)。


数式での表現について

上記のエラトステネスの篩は言ってしまえば総当たりに近い出し方で、大きな数になるほど効率は悪くなる。
篩に残った数字が素数か判別する方法がなく、既存の素数で割ってみるしかない。


素数を求める数式については、歴史上いくつも考えられてきた。
フェルマー、オイラー、メルセンヌの数式あたりが調べれば出てくるが、いずれも数が増えると素数ではない数が出てくる。
例えばオイラーの数式n2+n+41も、n=40の時に1681=412となり、素数ではない数が出てきてしまう。


n番目の素数を求める式は存在している。
ウィルソンの定理やミルズの定理を用いることで作成することはでき、既に知られている。
が、その式では実効的に計算可能ではなく、コンピュータのアルゴリズムで総当たりで調べた方がより早く求められる。




■素数の性質等

  • 2以外の素数は全て奇数だが、5以外の下一桁5の数字は素数にはならない

当然といえば当然。
一の位が5であれば何桁であろうと必ず5で割り切れるからである。
だがこれによって、11以上の下一桁は全て1,3,7,9であり、今後どれだけ大きい素数が発見されても2と3を除き隣り合うことはないことになる。


またこれにより、素数の割合は必ず全体の4割以下になることも分かる。
例えば1から100までの素数の数は25個で、1000までの場合168個、10000までの場合は1229個になる。
このように数が大きくなるごとに割合が下がっていく(ちなみに「素数定理」と呼ばれる定理により、「x以下の素数の個数」はxが大きくなるとx/logxの値に近づくことが分かっている)。


ちなみに隣り合う素数は2と3しかないが、1つ飛ばしの素数の組(5と7、29と31、101と103など)は数多く存在し、「双子素数」と呼ぶ。
これが3つ飛ばし(3と7、19と23、97と101など)なら「いとこ素数」と呼ぶ。
しかし、何故か次の5つ飛ばし(7と13、67と73、103と109など)は「セクシー素数」と呼ばれる。素数のような大きな問題は楽しくかっこよくセクシーであるべきだ
他にも素数の並びで「三つ子素数」「四つ子素数」なども定義される。
素数自体は無限に存在することが証明されているが、実は双子素数、いとこ素数、セクシー素数が無限に存在するかはいずれも未解決問題になっている。


  • 2以上の整数は素数の積に分解(「素因数分解」という)でき、かつ積の順序の違いを除いて一意的である

「算術の基本定理」、または「素因数分解の一意性」という。
例えば2や3は素数なので既に素因数分解されているし、6は2×3(あるいは3×2)でこれ以外に表す方法はない。


これをもっと専門的な言い方で表すと、「零元及び単元を除く整数環の元は素元の積に分解でき、かつ単元と積の順序の違いを除いて一意的である」となる。
詳しくは検索するか「可換環論」の本を読んでみよう。


これ自体は小学生でも理解できる概念だが、「与えられた数nを素因数分解する」という作業はnが大きくなるほど難易度がどんどん跳ね上がっていく。
例えば「127281を素因数分解しろ」と言われたとする。この問題の答えは3×7×11×19×29で、バラバラの素数の積である。
地道に素数を1つずつ割れるかどうか調べていけばいつかは終わるが、時間がかかる作業なのは想像できるだろう。
逆に「素数をいくつか準備してかけあわせる」作業は素因数分解よりもずっと簡単である。
これを利用すると、以下のようにして素数の積をデータのやり取り時の暗号として運用することができる。

データを送る側が

  • 桁数の大きい素数p,qを「第三者からはわからない情報」
  • pとqを掛け合わせた数xを「第三者からも見られる情報」
  • xを素因数分解する処理を「データを正常に使用できる手順」

としてしてデータと共に送る。


この状態だとデータを受け取った側は

  • p,qの情報を知っている(=正式な受取手):そのままx=p×qと入力すればデータを使える。
  • p,qの情報を知らない(=無関係の第三者):xを素因数分解してp,qを求めなければデータを使えない。
    しかし桁数の大きい素数p,qを素因数分解で求めるのは困難を極める。

となるため、ハッキングなどでデータを不正に入手しても使わせないようにできる。


素因数分解は身近な生活の中でも役に立っているのだ。


  • 素数のみからなる任意の長さの等差数列が存在する

ここで言う「長さ」とは「数列に含まれる数の個数」を意味する。
例えば長さ5、つまり5個の数で出来た素数のみからなる数列として「5→11→17→23→29」がある。
これは5から始まり、5つ飛ばし(初項5・公差6)の等差数列である。
この長さをどんな自然数にしても成り立つということが「グリーン・タオの定理」によって保証されている。
ちなみに「任意の長さ」とあるが、素数のみからなる無限の長さの等差数列は「2→2→2→2→…」という同じ素数がずっと続く交差0の数列になる。
そのため、異なる素数で等差数列を作る場合「任意の有限の長さ」という条件に置き換わる。


また、この定理の主張はある決まった数列を決定できるものではない。
「(どんな等差数列かは不明だし、もしかしたら2つ以上あるかも知れないが)条件を満たす数列が少なくとも1つ存在する*2ということのみである。
該当する数列がどんな形なのかは、長さから分かる条件を頼りに自力で調べる必要がある。


実際、現在見つかっている相異なる素数のみからなる等差数列は長さ26のものが最大であり、その答えの1つは初項43142746595714191・交差5283234035979900と言うとんでもない数値になる。


  • 素数でない整数が連続している区間を、「素数砂漠」と呼ぶ

例えば23-29までの整数は長さ5、113から127までの整数は長さ13の素数砂漠となる。
100-1000までの最長は887-907までの19、10000までの最長は9551-9587の35、10000-100000000までの最長は47326693-47326913の219……
といった具合に上記の割合の減少に伴い、素数砂漠も拡大していく。


さらに素数砂漠の長さに上限はなく、有限の値の範囲でどこまでも大きくできることが以下のようにして説明できる。

n!+2からn!+nまでの連続するn-1個の自然数を考える。もちろんnは自然数。
階乗の定義より明らかに、n!はn以下のすべての自然数で割り切れる。これを用いると、

  • n!+2は2で割り切れるため素数でない
  • n!+3は3で割り切れるため素数でない
  • n!+4は4で割り切れるため素数でない
  • ...
  • n!+nはnで割り切れるため素数でない

すなわち、n!+2からn!+nまでの連続するn-1個の自然数は、すべて素数でないことが分かる。
自然数nをいくらでも大きくすれば、この「連続するn-1個の素数でない数たち」の列もいくらでも長くなる。 Q.E.D.


  • ある自然数とその2倍の数の間には必ず素数が存在する。

これは「ベルトランの仮説」と呼ばれるもの。
因みに「仮説」と名がついてはいるが、現在では正しいことが証明されているため紛う事なき「定理」である。
不等式を使って厳密に書くと、「任意の自然数nに対して、n2nの方の不等号が「≦」となっているが、2以上の素数は全て奇数なので、この等号が成立するのはn=1・p=2の時だけである。


「グリーン・タオの定理」同様、こちらも存在を保証しているだけで具体的な素数の特定まではできないのだが、素数探しにおいては、探す範囲を絞ることができる為、重要な手掛かりになる。


また、上記の素数砂漠の長さが「有限の範囲」になる事の裏付けにも利用可能で、nを素数pとすると、次の素数qはp素数は無限にあるので上限値の増加に歯止めはかからないが、pは有限の数値なので「有限の範囲でどこまで大きくできる」と言う結果になる。


  • 無限に存在する素数全てを掛け合わせると4π2になる。

ここで言うπはご存じ、円周率(=3.141592…)を指す。つまり、4π2=39.478417…になり、2×3×5×7×…と言う素数を無限にかけた積は40にも満たない数になる。


もちろんこれは一般的な計算の観点から言えば正しくない。
1より大きい数を無限にかけ続けてるのに有限の値になる訳がないし、実際上記の素数の掛け算も2×3×5×7と言うたった4つの素数の積で4π2よりもはるかに大きい値になる。


ところが「複素解析」と呼ばれる数学の分野では話が変わる。
難解な話になるため詳細は省くが、「解析接続」という「ある関数の定義された範囲を適切に広げる」特殊な処理を用いる事で2×3×5×7×…に対して4π2と言う値を当てがうことができ、2×3×5×7×…=4π2と言う奇妙すぎる数式が出来上がるというわけである。


  • 素数ゼミという、13年・17年周期で大量発生するセミがいる

周期ゼミとも呼ばれる。
アメリカに生息し、毎世代正確に17年または13年で成虫になり大量発生するセミである。
そして周期間の年にはその地方では全く発生しなくなる。
ほぼ毎年どこかでは発生しているものの、全米のどこでも周期ゼミが発生しない年もある。
もっとも、セミと聞くと普通のでも有名な7年も素数だけど。


ちなみになぜ大量発生するセミが素数周期なのかというと、恐らく生存競争に生き残ったのがこの種なだけなためと考えられている。
大昔は12年ゼミや15年ゼミなどの他の周期の種も存在していたのだろうが、そのような非素数周期のセミは他の周期の種と交雑が発生し淘汰されやすい。
素数周期だと自分の種以外とはまず交雑が発生しないので、13年と17年のグループだけが生き残ったのだ。


■特別な素数

  • フェルマー素数

22n + 1の形をした素数。
ちなみに指数が2つ以上ある場合、右側から計算するのがルール。
今回の場合、仮にn=3とすると、223 + 1= 2(23) + 1= 28 + 1 = 257と計算する。
もし左側から計算すると(22) 3 + 1= 43 + 1 = 65となり、答えが変わってしまうので注意。
幾何学的な性質として、「nが3以上の素数である時、正n角形が定規とコンパスだけで作図出来る必要十分条件はnがフェルマー素数である事。」が知られている。
現在分かっているのはn=0,1,2,3.4の場合の3,5,17,257,65537の5つだが、無限に存在するかは未解決。


  • メルセンヌ素数

2n - 1の形をした素数。小さい順に3, 7, 31, 127, 8191,...と続き、2023年8月時点で51個のメルセンヌ素数が見つかっている。
2n - 1がメルセンヌ素数の場合、nは必ず素数になる。
現在見つかっている最大のメルセンヌ素数がn=82589933、冒頭で紹介した282589933 - 1である。
無限に存在するかは未解決。


  • カレン素数

n × 2n + 1の形をした素数。
2023年8月時点で16個見つかっている。
そのうち最大のものはn=6679881。
最小のカレン素数は3(n=1のとき)だが、この次のカレン素数はn=141、かなり離れている。
無限に存在するかは未解決。


  • レピュニット素数

全ての桁の値が1の素数。
名前の由来はrep(=repeated/繰り返される)+unit(=単位。ここでは自然数の基本単位である1を指す。)でrepunitである。
2023年8月時点で僅か6個しか見つかっていない。
最小のレピュニット素数は11(2桁)だが、次は1111111111111111111(19桁)と数値が跳ね上がる。
レピュニット素数の桁数は必ず素数になることが知られている。
無限に存在するかは未解決。


  • ソフィ・ジェルマン素数
  • 安全素数

自然数nと2n+1が共に素数である時、nの方を「ソフィ・ジェルマン素数」、2n+1の方を「安全素数」と呼ぶ。
5や11のようにソファ・ジェルマン素数/安全素数の両方に当てはまる素数も存在する。
前者の名前の由来となったフランスの女性数学者ソフィ・ジェルマンは指数がソフィ・ジェルマン素数の場合のフェルマーの最終定理について、(条件付きで)証明に成功している*3
後者の安全素数の語源は暗号解読時の安全性に由来し、上で述べている素因数分解が絡む暗号において「p-1が小さな素因数を多く持つような素数p」を見つけるのに有効な解読法があるのだが、十分大きな安全素数は2と元になる(大きな)ソフィ・ジェルマン素数しか素因数を持たないため解読が難しく、安全性を保ちやすいという特徴を持っている。
2つで1組の素数のペアになるので、自動的に「両方とも無限に存在する」「両方とも有限個しかない」かのどちらかになるのだが、どちらになるのかは未解決。


  • グロタンディーク素数

「57」の俗称。
57=3×19と素因数分解できるので素数ではないのだが、こう呼ばれる様になったのは数学者アレクサンドル・グロタンディークが行っていた素数の一般論についての講義で生徒から「内容が抽象的だからもっと具体的に素数を例示して説明してください。」という旨の話が出た際に彼が具体例として「57」を選んだ為。
要は勘違いから生まれたある種のジョークである。



■フィクションにおける素数

ポケモンシリーズの『ポケットモンスター ブラック・ホワイト』に登場するキャラクター。
彼には数学の天才という設定があり、素数をテーマに作られている。
素数と音楽を組み合わせるという非常にハイレベルな作りとなっている。


作曲者の増田順一氏によると、

「鍵盤の真ん中のドの音を基準の0として白鍵を1と見立て素数23,19,17,13,11,7,5,3と音が下降します」
「ややこしいのですが時間軸でも8分音符単位で素数になっていて8分音符を1として、2、3、5、7、11最後に13で9音が縦並びで同時に鳴ります」


……うん、さっぱり分からん。
ピアノのアプリや実際のピアノで確認する方が早い。
鍵盤のドの白鍵を1と見立て、時間軸でも同様に素数の軸で鳴るようにし、素数になっている盤を鳴らせばNのBGMだということがわかる。
彼のBGMを取り扱ったピアノの鍵盤動画でも、その天才ぶりは理解できるだろう。


同じくポケモンシリーズの『ポケットモンスター サン・ムーン』及び『ポケットモンスター ウルトラサン・ウルトラムーン』に登場するポケモンの括り。
異次元からウルトラホールを開き現世に現れる超獣であるポケモン達である。


彼らの種族値や技を覚えるレベルはそのほとんどが素数となっており、他のポケモンと比べると非常に歪な数値となっている。
これによって、彼らが既存のポケモンとは異なる存在であることを表現している。


FFシリーズでは『FF5』以降、特定のレベル倍数の敵のみをターゲットとする技が登場する。
レベルが3の倍数の敵にのみ大ダメージを与える「レベル3フレア」、レベルが5の倍数の敵を即死させる「レベル5デス」などが該当する。


そして本作ではこれらに加え、「算術」という数学に関連した技が登場する。
上記「レベル*4 n」のnに代入する値を、3,4,5,素数のいずれかに設定することができる。
これが登場したことで、他のソフトでは安全帯だった「レベル53」とか「59」とか「97」とかにレベル系攻撃がいきなり直撃するようになった。
SRPGというジャンル上、「どのレベルが素数なのか」を覚えてレベル調整をしないと忘れた頃にやってきて大変な目に遭わされる。


  • ファイナルファンタジーXIV

上記『タクティクス』の世界観を引き継ぐ一連のクロニクルクエスト「リターン・トゥ・イヴァリース」のダンジョンにて、上記同様「算術」の技を使用するボスが出てくる。
こちらは強制的に全メンバーのHPを一桁にし、特定のパネルに移動することで指定された数値に調整して攻撃を回避するというもの。
その中に「素数」を指定するパターンが存在する。
タクティクスのようにレベル調整は必要ないが、激しく動き回る戦闘中に咄嗟の計算が必要なため事故率はそれなりに高い。
また、道中に調べることのできる資料に素数に関するヒントがあるが、その文面には「素数が孤独な数字と言ったのは誰だったか…」と、後述のプッチ神父に対する反論のようなモノが読める。
なお、本作はクエスト名などにおいてジョジョネタやガンダムネタが非常に多い。興味があれば探してみるのも一興だろう。


本作の主人公である燈馬想はMIT帰りの天才少年。
そのMIT時代の研究テーマが、素数に纏わるミレニアム懸賞問題「リーマン予想*5」だった事が23巻収録の「アナザー・ワールド」で明かされている。
また『iff』7巻収録の「虹の彼方のラマヌジャン」では、暗号を解くキーワードとして双子素数が使われている。


一般社会においては未発見の非常に巨大な素数であるアノマリー。
現在6つ確認されている。
素数として認識すると全桁が脳の短期記憶領域に強制的に記憶され、結果として認識者の脳に重篤なダメージを与える性質を持つ。
しかも該当する素数は未解決問題の証明に用いられるもの、100年以内に素数判定がなされ得るものなど本来なら有用なものばかり。
財団的に見てもあるオブジェクトの収容プロトコルに関与するものが含まれてしまっている。
そのため数学の探究が進めば進むほど存在の隠匿が難しくなるうえ、対処法を確立しなければ数学の発展が頭打ちになる。
さながら数学界という平野に埋められた地雷ともいえる非常に厄介なアノマリーである。


  • ZETA 〜素数の世界と超越者〜(BEMANIシリーズ)

Zektbach氏作曲の楽曲。
初出は『pop'n music 15 ADVENTURE』で、後にシリーズの他作品にも移植されている。
本家のpop'n musicと『ポップンリズミン』版以外では全ての譜面におけるノーツ数が素数になっている。


クイズRPGである同作で出題された問題。問題自体は以下の通り。


「全ての素数をかけた時にできる数は、偶数、奇数のうちどちらか?」
1.奇数
2.偶数
3.どちらの場合もある
4.どちらでもない


ゲーム内での解答は「2」の偶数である。
これは、「全ての素数の積ならば、必ず2が含まれているため、その積は偶数となる」……という根拠。
しかし、これに関して異論が噴出。1、2、3、4のいずれであっても実はもっともらしい数学的な立証が可能であり、「そもそも問題自体が悪い」など議論が白熱した。
一応現在のところ最も有力な説は「偶数でも奇数でもない」とされる。
上でも述べているが、「2×3×5×7×…=4π2」は、あくまで解析接続によって本来発散するはずの計算結果に形式的に有限の数値を当てはめているものなので、この問題の解答が4になることの根拠としては適切ではないので注意。


冒頭のセリフを述べた『ジョジョ』第6部のボス。
シリーズ内でも知名度はトップクラスで、本作を読んでいない者でもこのセリフはなんとなく知っているという方もいるのでは?


この冒頭のセリフは作中においてウェザー・リポートに追い詰められた彼が、「こんな状況だからこそ、心を落ち着かせて考えるんだ」と始めた行為で、スティーヴン・キングの小説にオマージュを捧げたものと思われる。
これはいわば「スイッチング・ウィンバック*6で、これ以降も何度か素数を数える場面がある。
一方、同じく冒頭のように焦っているためか素数じゃない数字を言ってしまったり、順番通りに数えず数字を飛ばしてしまっている場面も見られた。
これを読んだWiki篭りのみんなも、もしピンチに陥るような事態に遭ったら一度素数を数えてみよう!



落ちつけ…………


心を平静にして追記・修正するんだ…こんな時どうするか……



2…3 5…7…11…13…17…19



落ち着くんだ…『素数』を数えて落ち着くんだ…


『素数』は1と自分の数でしか割ることのできない孤独な数字……
わたしに勇気を与えてくれる



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  • 割り出し方の欄の素数一覧のところ書き途中? -- 名無しさん (2022-12-27 13:59:03)
  • ↑すみません表の中で素数でない数字を白文字とし、プレビューではちゃんと表になるのに投稿したら先程の表のようになりました。詳しい方は説明してもらえますか? -- 名無しさん (2022-12-27 14:01:32)
  • 57にも触れてさしあげろ -- 名無しさん (2022-12-27 15:10:31)
  • ネギまの魔法の射手は素数縛りだったけど作者が面倒臭くなってその設定がうやむやになった -- 名無しさん (2022-12-27 18:40:38)
  • ある一定の基準によって素数がはじき出されるように見えるだけなのか、旋律があるのか知りたいがその法則を知るまでに追いつくことが出来るのだろうか -- 名無しさん (2022-12-27 20:13:44)
  • ↑2作者が面倒臭くなったんじゃなくて、ゲームが素数縛りじゃなくなったからそれに合わせただけだよ。 -- 名無しさん (2022-12-28 02:50:08)
  • 素数が出現するパターンは未だに解明されてないんだっけ? -- 名無しさん (2022-12-28 14:04:09)
  • ↑パターンらしきもの(エラトステネスの篩)がみつかってもどこかで限界にぶつかる、しかも物理のとあるパターンとにているから何か共通性があるかも疑われてるけれど、数は∞のため一部を見てパターンがあるように見えているのか、数の世界に共通する旋律があるのかは謎 -- 名無しさん (2022-12-28 15:18:07)
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  • クッソツマらん学会の暇つぶしから生まれた「ウラムの素数螺旋」は視覚的に素数の並びが見られるので中々面白い -- 名無しさん (2022-12-28 21:58:46)
  • 無限から証明を導いてみせようとするのがなんかロマンチック -- 名無しさん (2022-12-28 21:59:06)
  • セクシー素数の下りは6のラテン語がsexであることによる(但し差が6の2素数と考えている) -- 名無しさん (2022-12-28 22:56:13)
  • 主人公がなかなか表紙に来ない漫画で有名なギャンブルフィッシュでも素数のゲームあったな -- 名無しさん (2022-12-29 13:37:39)
  • 実際数えてみると三桁あたりから本当に素数か怪しくなり落ち着けなくなる -- 名無しさん (2023-08-07 15:07:02)

#comment

*1 「2の8258万9933乗」から1を引いた数。
*2 このような「具体的な形は分からないが存在は保証する」と主張する定理の事を「存在定理」と言う。
*3 完全に解決された今となっては「それがどうした」と思うかもしれないが、彼女以前のフェルマーの最終定理の研究は指数を個別に調べていく形で証明が進んでいたため、条件付きではあるが包括的に指数を取り扱った証明が行われたのは彼女が初めてで非常に大きな成果だった。
*4 余談だが、レベル以外にも経験値の値やキャラが居る標高なども代入できる。
*5 平たく言うと、素数の出現パターンを予測する公式のこと。
*6 精神回復法の一種。主にスポーツ選手が危機的状況に追い込まれた際、自分なりの儀式を行って試合時の失敗や恐怖を一旦心の片隅に追いやり、スイッチを切り替えて闘志だけを引き出すというもの。『ジョジョ』第2部『戦闘潮流』エシディシも思いっ切り泣き喚く、同じくワムウも目を潰すというやり方で同様の事を行っている。ラグビー元日本代表の五郎丸歩選手が用いた事で有名になった精神集中の「ルーティーン」辺りも同じ原理のテクニックである。

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