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Q-Xは航空自衛隊の飛行開発実験団が開発中の無人航空機である。名前は「クオックス」と読む[1]。
Q-Xは、ローコストな無人機として開発が進められている機体である。プロジェクト管理を担当しているのは防衛省の官僚であるサギ、制御システムなどの開発を行っている主要人物は戸倉ネツオである。
2012年頃、陸上自衛隊の遠隔操縦観測システムの改善型である新無人偵察機システム(FFRS)の成功を受けて、航空自衛隊ではFFRSとの差別化のために次期無人偵察機を航続力の大きい遠距離型にするとともに汎用性の高い高性能機とする方針が固められ、それに基づいてQ-Xの開発が立案された[2]。
詳細な時期は不明ながら、一次試作機が3機製造された。これらの機体は未熟な制御システムと極端な運動能力のために扱いにくく、最終的に全機が事故で失われた[3]。
その後、一次試作機の経験をもとに改良され、安定した自律飛行技術を盛り込まれた二次試作機が3機製造された[3]。
2015年頃、Q-Xへの空対空ミサイル搭載の有効性を確認するため、二次試作機とF-2支援戦闘機による異機種間戦闘訓練(DACT)が実施された。結果はQ-Xの惨敗で、F-2を1機も撃墜することができなかった。[4]。
その後、戸倉ネツオが自分で考案した新しい航空機操縦システムをQ-Xプロジェクトに売り込んだ。DACTで完敗したことを受けて制御システムの見直しを迫られていた飛行開発実験団はこの提案を受け入れた。開発に参加した戸倉はいくつもの改善点を指摘し、試作機の生産性や機体性能は劇的に向上した[5]。
詳細な時期は不明ながら、二次試作機の設計を踏襲しつつ改良された三次試作機が製造された[5]。
2016年前後、三次試作機とF-2支援戦闘機によるDACTが実施された。結果はQ-Xの圧勝で、スコアは14対2だった[6]。
2016年頃、追加分の機体が完成し、三次試作機は4機になった[7]。
その約1か月後、三次試作機とASF-X 震電IIによるDACTが実施された。結果は0対2でQ-Xの敗北だったが、従来の無人機とは一線を画す高性能ぶりが国内外から高く評価され、ステイツから開発計画の直接参加の打診が来たとされている[8]。
固定武装として12.7ミリ機銃を装備しており[9]、空対空ミサイルも搭載可能である[1]。
機体が小型なのもあり、高いステルス性を持つ[10]。
ターボファンエンジン1基を搭載しており、超音速飛行が可能であるが[1]、超音速巡行(スーパークルーズ)能力は持たない[9]。
可動式補助翼を備えたCCVであり[10]、高い運動性能を付与するために主翼の中ほどから先が可動する外翼形式となっている[3]。
亜音速域ではASF-Xにやや勝るほどの運動性能を持つ一方で、超音速域では劣っている。そのため、特殊な失速機動によって超音速域での運動性能を補っている[11]。
デザインこそ過激・革新的なものであるが、機体の構成は既存の製品を手堅く組み合わせたものであり、短期間にローコストで生産が可能となっている[12]。
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