GANGSTA.

ページ名:GANGSTA.

登録日:2015/08/03 (月) 01:16:16
更新日:2024/01/16 Tue 11:10:19NEW!
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漫画 15年夏アニメ 便利屋 アニメ化 ギャング マフィア バイオレンス マングローブ アニメ 新潮社 gangsta. ギャングスタ コースケ 黄昏種 コミック@バンチ




GANGSTA.ギャングスタ』とは月刊コミック@バンチで連載中の漫画
作者はコースケ。既刊8巻。


ドラマCDは全5巻で発売中。
アニメ化も果たしており、2015年7月より放送。製作はマングローブ、キャストはドラマCDと共通。
しかしアニメ終了前後にマングローブがまさかの倒産。あまりに唐突すぎる倒産だったためキャスト陣も大混乱に陥った。
権利関係や制作上の都合によりDVDは最初の1・2巻が発売しただけで続巻は発売延期となり、レンタルショップにも3巻以降が並ばないという事態に。なんてこったい。
しかしその後調整が済んだためか続巻も販売・レンタルが行われた。


なお、作者のTwitterはネタ画やアニメに突っ込みを入れたりと中々にカオス。


一時は作者Twitterアカウント等が削除され、ほぼ同時期に長期間の休載に入ったためファンは騒然としたが後にアカウントが復活、無事に連載も再開。
その際に休載理由は「好酸球増多症あらため自己免疫疾患」という急病に見舞われ入院と療養を要した事と、今後休載を挟みつつの連載になるという旨が説明された。
そして2018年5月9日、2年10ヶ月振りに待望の8巻が発売されファンは歓喜した。



また、スピンオフ漫画として『GANGSTA:CURSED.EP_MARCO ADRIANO』がGoGoバンチで連載。こちらのコースケが原作を、作画を鴨修平がそれぞれ担当している。
全5巻。上述の8巻と最終巻は同時発売され、原作8巻の表紙は……




【あらすじ】

様々な犯罪が横行しマフィアが支配する街・エルガストルム。
そこで「便利屋」を営む二人の男ニックとウォリック。そしてそこへ転がり込んだ女アレックス。


街に住む人々、黄昏種と呼ばれる異能者たち、複雑な過去と様々な思惑が交錯する街を舞台に便利屋たちの戦いが繰り広げられる。





【登場人物】


◇便利屋

街の中では中立という立場をとっており、モンロー組を始めとして様々な人々からの依頼を受けている。
依頼内容は様々で配達、店の修理、抗争の助っ人、猫探しとなんでも御座れ。



ウォリック・アルカンジェロ
CV:諏訪部順一/村瀬歩(幼少期)
便利屋を営む男。35歳。武器は拳銃1挺(ガバメント系、必要であればサイレンサーも使用)とナイフ
銀髪に無精髭が特徴で、左目が潰れており普段から眼帯をつけている。便利屋稼業の合間にジゴロをしている(本人曰くこっちが本業)。
整った顔立ちだが年相応な言動も多くアレックスを引き取ってからはよくセクハラみたいなことをしている。
銃を使えるがあまり強くはない。二人がかりで不意打ちを使って漸く黄昏種を相手取って痛み分けに持ち込める程度であり、本作で数少ない一般人枠。
とはいえ健常者3人程度ならワンサイドゲームであり、正面を切った撃ち合いより不意打ちを得意とする。7巻裏表紙にてマイルズから銃の手解きを受けていた事が示唆されている。
その為相手が黄昏種と分かっている仕事ではニコラスに荒事をぶん投げて後方支援に徹する事が多いが、飄々としながらも爪を全部剥ぐ拷問をサラッとしていたりする。
幼い頃から男娼として日銭を稼いでおり、ニコラスを守るために精神的に自身を追い込んでいた時期があったらしい。
黄昏種ではないが、幼少から超記憶症候群(ハイパータイメジア)によりあらゆる情報を記憶しておく能力を持つことから「ストレイジ」というあだ名を持っている。
だが、その能力故に「誰かの元についてどこかへ寝返った時の損失がニコラスよりも巨大である」為、ダニーを除いた誰もが手元に置きたがらない。ダニー曰く「優秀だが少々噛み癖がある」。
本名はウォレスで、元々富裕層の出身だった。だが安娼婦との間に出来た妾の子である事から親族はおろか使用人達からも冷たく扱われていた。幼い頃に半年間自宅警護を任されたウエストゲート傭兵部隊がニコを警護に付けたことで彼と知り合う。
彼とぶつかる事も多々あったが、父親からの理不尽な虐待に晒されながらもニコの事を大事に想い始めたが、ウエストゲート傭兵部隊がニコのセレブレ中毒を顧みて彼をアルカンジェロ邸に置いて行ってしまう。
それは"ウォレス"が金とニコを「交換した」ということもあり、セレブレも医者から買えると彼に喜びながら彼に告げたが、ニコは微笑むだけだった。
ノースゲート部隊にニコは改めて配属されたが、互いに何も変わらない日々の中でニコが"ウォレス"を除いた家族と使用人全員を虐殺してしまう。
自決しようとしたニコを引き止め「もっと苦しい思いをしてから死ね」と命令を下すが、その時に左目を抉られてしまった。
その後、ニコの凶行で身寄りを喪った彼はエルガストルムへ流れ着き、ビッグママ・ジョージアナの元で商品(娼夫)として一時過ごしていたらしい。


ダニーが狩猟者適性のある健常者である事に早期から勘付いており、彼らしからぬ笑みを湛えたままコルシュカに繋がっているビッグママに対して「ストレイジ」を自称しながらマイルズの首を差し出し、コルシュカへ繋ぐ事を要求するという凶行に出た。
曰く、均衡が崩れた事により中立ごっこを切り上げ、かつ黄昏種と心中するつもりはないらしいが…?
一方で事務所を去る間際、アレックスに対してメモ書きで「この街から逃げろ」「元気でな」と書き残すなど、アレックスに対して一線を越えた感情が残っている模様。



ニコラス・ブラウン
CV:津田健次郎花江夏樹(幼少期)
ウォリックと共に便利屋を営む男。34歳。愛称はニック、ニコ。
ウエストゲート傭兵部隊隊長の息子だが、母親が黄昏種であり父親によって殺されている。
アジア系の男性でかなり無愛想。笑うと悪人面が余計に強調されて只管不気味。
黄昏種であり、代償として聴覚を失っているため普段は読唇術と手話でコミュニケーションをとる(少しは喋れるが面倒臭がり、発音が壊滅的である為聞き取り難い)。
寡黙なうえぶっきら棒な態度をとっているためビビられているが、根は優しく子供には好かれる。ロリコンではないらしいが貧乳派。
一方好戦的な部分も多く相手をいたぶって楽しむウォリック以上のドS。
武器は一振りの日本刀のみであるがランクは「A/0級」。ただしこれは薬物過剰投摂取(オーバードーズ)によるドーピング時のものであり本来なら「B/5級」止まり。度重なるオーバードーズを咎められているものの、止める気配はない
ウエストゲート傭兵部隊時代に"ウォレス"の警護役を任され、彼と出会ったことで読み書きと手話を覚え始める。当時は30歳まで生きられないと言われていた。
幼い頃から重度のセレブレ中毒であり、それが原因でアルカンジェロ邸に置いていかれた。その後に"ウォレス"を除いたアルカンジェロ邸にいた全員を虐殺し、彼の左目も抉り取った。
狩猟者・駆逐隊との戦いではテオに手配させたアッパーを摂取しており、文字通り身体が軋む程の反動を受けていた。その反動を押してダニーに挑もうとしたが既に身体は限界を叫んでおり、為す術無く倒され刀も折られてしまう。
テオ医院に担ぎ込まれるがアッパーの反動は凄まじく、常に手の震えが止まらないなど中毒症状の悪化とも取れる描写がなされるが、そんな身体を押してでも「戦争」が始まり黄昏種全員が死ぬまで封鎖は免れないエルガストルムからアレックスを脱出させようとする。
かつて共に居た片腕のない女性ベロニカの面影をアレックスに度々重ねているが…?



アレックス・ベネデット
CV:能登麻美子
黒髪褐色巨乳な女性。24歳。
第一話でニックたちが潰した新興マフィアの娼婦として客を取らされていたがウォリックの計らいで「戦利品」として便利屋の電話番になる。
非常識な二人の生活に驚きながらも徐々に彼らと街のことを知っていく。
美しい歌声の持ち主で後にクリスチアーノ組の娼館宿で歌姫を務める。
コースケ氏のTwitter曰く
「アレックスの歌唱力について読者さんに聞かれてからずっと考えてるんです…
アギレラやビヨンセまで行ってしまうと迫力のあまりBASTARDが爆発四散し反黄昏種勢力が消し飛び唐突にビルボードの洋楽チャートの上位に食い込んでしまうのでマリリンやノラくらいの優しい感じにしておきたい」
とのこと。
客を取らされていた頃に渡されていた避妊薬に幻覚作用があり、過度のストレスによって幻覚症状や強迫症状がぶり返すようになっていた。
度々自分が射殺した新興マフィアの男の幻を見るが、ウォリックとの対話を経て克服している。




◇中央警察署捜査一課

街の治安を守る中立存在のはずだが不正や賄賂が横行している。


チャド・アトキンス
CV:金尾哲夫
一課の警部。56歳。
便利屋とは長い付き合いであり彼らに依頼を出したりしている。非合法な手段を用いることもあるが彼なりの正義を持っている。
なお、嫁に逃げられたらしい。
便利屋が幼い頃から2人の面倒をしばしば見ており、幼くして寄る辺を失った彼らを気に留めていた。



コーディ・バルフォア
CV:石川界人
チャド警部の部下。26歳。
上司の無茶やぶっ飛んだ便利屋の行動に振り回されている。




◇テオ医院

街の一角にある小さな診療所。


テオ
CV:三上哲
男性医師。31歳。
黄昏種の治療や薬品の支給を行っている。過去に何かあったのか、左手の薬指と小指が欠損している。
ニナに手を出すとテオによるきつくて痛いお仕置きが待っており、実際作中でも被害者が出た。
自分の医院を壊すなと度々便利屋に注意しているが、ちょくちょく壊されておりその度に脅している。
一見腹の底が読めない性格だが、セレブレを貧困層や孤児に配布するなど面倒見はよく慕う者も多い。



ニナ
CV:悠木碧
テオの助手を務めるロリ看護婦。12歳。
幼いが腕は確か。テオ不在時であっても、1人で切開・縫合・簡単な摘出手術程度ならこなせる小さなお医者さん。
住んでいる街が街であるため荒事には慣れている。
便利屋とも顔馴染みでニックによく懐いている……オマワリサーン!




◇モンローファミリー

街を支配する古参マフィアグループの一つ。商業と組合に属さない黄昏種の援助を行っている。


ダニエル・モンロー
CV:宝亀克寿
モンロー組の総代。61歳。
街を取り仕切る四大父の一人。若い頃は「ガンスリンガ・ダニー」の名で恐れられた銃の名手。
気前のいい性格で黄昏種を擁護する姿勢を見せていることから黄昏種の父とまで呼ばれている。
実際はマルコ同様セレブレを服薬しても毒性を示さない特異体質の持ち主であり、狩猟者適性のある通常種。反応速度等の違いからウォリックには看破されていたが、腹心であるマイルズも違和感こそ感じるがその事実には至っていなかった。
アッパーの反動から弱体化していたニコを一瞬で叩き伏せ、更にデリコが自分に柔順である事を利用して自分に銃口を向けたヤンを背後から撃たせるという悪辣さを見せ付け、自分を親同然に慕っていたデリコを最悪の形で裏切る。
コルシュカ同様黄昏種を嫌悪している事を伺わせており、イヴァン・エリカと共にモンロー組を去りコルシュカと共にどこかで潜伏しているが、ウォリックがマイルズを殺害しその首を持ってくるということを見越していた。



マイルズ・マイヤー
CV:小山剛志
モンロー組幹部で次期総代。54歳。
組の中でも古参でモンローの補佐役だがお茶らけた態度のボスに手を焼いている。モンロー曰く「小姑」。
7巻でウォリックがテオ医院から去った後を追いかけたが、その後コルシュカへの手土産に殺害され、首を切断された。8巻での描写の限りではウォリックを追跡した先である便利屋の事務所で殺害された模様。



デリコ
CV:橋詰知久
モンロー組所属の銀髪の青年。26歳。
組で唯一の黄昏種であるがランクは「D/0級」で能力は黄昏種としては低く、そこにコンプレックスを抱えている。
モンローを主人としその側近を務める。



ヤン
CV:前野智昭
モンロー組所属。26歳。
デリコの幼馴染であり兄貴分。そのため健常者でありながら黄昏種に対する差別意識も無い。
但し幼女のスカートを捲ってノーパンを確認するぐらいにはデリカシーが無い。



イヴァン・グラジエフ
CV:桐本琢也
モンロー組所属。32歳。
デリコと反りが合わないようで普段からどこか含みのある言動を見せているが……?



◇クリスチアーノファミリー

街を支配する古参マフィアの一つ。モンロー組の傘下としてセレブレの流通を担っている。


ロレッタ・クリスチアーノ・アモーディオ
CV:植田佳奈
先代クリスチアーノ組総代の娘。14歳。ウェーブのかかった金髪が特徴の少女。
まだ若いが父の後を継いで当主の座に就き、周りに支えもあって四大父として組織をまとめている。



マルコ・アドリアーノ
CV:櫻井孝宏
クリスチアーノ組幹部。29歳。黒髪の青年で右耳から鼻筋にかけて大きな傷跡がある。
ワイヤーを使った特殊な格闘術の使い手。セレブレを摂取しても毒性や依存性を表さない特異体質で、元駆逐隊。通称スパス。
「大規模検体採取作戦」にも参加しており、その際にコンスタンスの両親を殺害してしまった過去がある。クリスチアーノ組に所属している理由は黄昏種殺しの死刑囚として処刑されるため。
スピンオフ漫画では主人公を務めている。



ガラハッド・ウーフー
CV:稲田徹
クリスチアーノ組構成員。39歳。ドレッドヘアーで大柄な黒人系男性。
黄昏種傭兵組合からクリスチアーノ組に出向しており、同じ傭兵組合のダグとは懇意で「ガルさん」と呼ばれている。
豪快で明るい性格の持ち主でロレッタには甘い。黄昏種でありランクは「A/0級」。
黄昏種としては長命であり、駆逐隊の攻撃で重傷を負ったダグに彼自身の認識票を託されており、彼の死も「じきにいくから」と看取った。




黄昏種傭兵組合パウルクレイ・ギルド

黄昏種の派遣を行っている組合。多数の黄昏種を擁する。


ジーナ・パウルクレイ
CV:榊原良子
組合を束ねる長。身長は180cm超えでその度量と気迫によって多数の黄昏種をまとめ上げている。
黄昏種傭兵組合を立ち上げた第一世代黄昏種アドルフ・パウルクレイの親族の可能性が高く、アドルフは「S/0級」であった。



ジンジャー
CV:小松未可子
長く伸びた赤毛に眼鏡、巨乳が特徴の黄昏種の少女。17歳。
普段はオドオドした性格だが戦闘では冷静。ランクは「S/5級」。
ジーナとはベッドを共にする仲であり、あるシーンの彼女の背中をよく見ると…?



ダグ
CV:吉野裕行
組合所属の黄昏種。21歳。
「A/0級」であり好戦的な性格の持ち主。獲物は2振りのククリナイフ。
代償として肉体の成長が12歳前後のまま止まっている。ガラハッドとは長い付き合い。
テオには「中身の成長に身体の成長が伴っていない」事から、寿命は25歳であると余命宣告されていた。その後ニコの立ち会いでガラハッドへの遺言テープを遺している。
エルガストルムを襲撃した駆逐隊の攻撃を受けて内臓が出る程の重傷を負うが、瀕死の重傷を引き摺ってガラハッドの元に辿り着き、自身の認識票を託して死亡。他の黄昏種と共に埋葬された。



◇コルシュカファミリー

古参マフィアグループの一つ。武器取引と風俗業を生業としている。


ウラノス・コルシュカ
CV:梅津秀行
コルシュカ組の首領にして四大父の一人。61歳。黄昏種を深く嫌悪している。



ビッグママ・ジョージアナ
コルシュカ組が経営する風俗店のママであり、コルシュカ組幹部。
コルシュカ組幹部でありながら、黄昏種を「薬害被害者」と捉えているなど同情的な女傑。
かつてニコと親交のあった黄昏種の女性・ベロニカをコルシュカには内密で店のバックヤードで匿っている。
ウォリックともベロニカを抜きにした関係があり、全てを失いながら重度のセレブレ中毒を抱えた黄昏種のニコを連れたまま日銭を稼がざるを得なかった幼い彼を商品として匿っていた時期があり、時が経った今なおウォリックにとっては「母親」のような存在でもある。



◇その他


ヨエル・ラヴォー
CV:磯辺万沙子
街で唯一のタバコ屋を経営する老婆。便利屋とは顔馴染み。



コンスタンス・ラヴォー
CV:小清水亜美
武器屋を経営している女性。ヨエルの孫。
真っ平であり、初対面のアレックスの胸を鷲掴みにして揉みしだいた。
マルコと深い仲。



ベロニカ
ニコの回想の端々に登場する無表情な黒髪の女性。
黄昏種であるが片腕が無くなっている事を示唆されており、同時に重度のセレブレ中毒に陥っている事も伺える描写が多々ある。
現在はビッグママの店のバックヤードに匿われる形で養生しているが、アッパーの倍の量のダウナーが必要であるなど容態は芳しくなく、
自力で起き上がれず1日1食取れれば行幸と言われる程衰弱してしまっており、先は長くないと言われている。



エリカ
CV:嶋村侑
街に現れた黄昏種の女。24歳。
デリコの生き別れた妹であり彼に顔つきは瓜二つだが常に無表情。実力は「A/0級」にも匹敵する。
何故か黄昏種を無差別に殺害しそのタグを収集しているが…?
15年前ダニーらによって画策された「大規模検体採集作戦」による孤児院の襲撃で連れ去られた黄昏種の子供たちの最後の生き残りであり即成狩猟者(インスタント)。
長い時間の投薬や戦闘訓練によって精神は幼いまま破壊しつくされており、かつての家族との習慣などにつけ込むことによってイヴァンに従順になっており、額へのキスが極上の「ご褒美」。



ミハイル
CV:種﨑敦美
エリカとともに行動する黄昏種の子供。10歳。
小柄で精神的にも幼いがガラハッドと同等の身体能力を誇り黄昏種を次々に惨殺する。
モンロー組及び便利屋との激戦において、特殊なアッパーを摂取したニコと激闘を繰り広げるが、一瞬の隙を突かれ両足の腱を切断されて身動きがとれなくなってしまい、モンローとイヴァンはおろかエリカにも置いて行かれてしまう。
置いて行かないでと泣き叫び、瀕死の重傷を負ったヤン達共々テオ医院へ担ぎ込まれたが精神崩壊を起こしていた…




【用語】

エルガストルム
本作の舞台となる不正や犯罪が横行しているマフィアの街。
元々は黄昏種の隔離用監獄都市であり、街の周囲では政府の駐留部隊が黄昏種の逃亡が無いかを監視している。


黄昏種トワイライツ
かつての東西統一戦争中に身体強化薬「セレブレ」を投与された人々の末裔。
素手で鉄棒を曲げたり数m以上の跳躍を行ったりと常人以上の身体能力を持ち、その能力の高さに応じて上から「S~Dの級」と「0~5の数」のカテゴリに別けられている。
一方、セレブレによる遺伝異常で多くの者は心身に何かしら欠損を負っている。これを「代償」と呼び、「代償」は遺伝性であり母親が黄昏種である方が「代償」が重くなる傾向にある。
また、セレブレを定期的に摂取しないと身体機能を維持出来ず、例え摂取し続けたとしてもセレブレ自体の毒性により寿命は短い。このことから黄昏種と呼ばれる。
生まれた瞬間から管理されており、死亡が確認されると自動的に戸籍を始めとしたあらゆるデータが抹消される。他の黄昏種の立ち会いがあれば遺言テープを残すことも許可されている。
現在は「三原則」と呼ばれる掟の下、健常者(あるいは組合)を主人とし従者となることで一応の保障を受けられる。
しかし長年「人間以下のけだもの」という認識を受けており現在も根強い差別に曝されている。
なお、彼らと区別し黄昏種では無い人間を「健常者ノーマル」と呼ぶ。


セレブレ
身体強化薬。アッパーとダウナーの二つで一つの薬。基本的にピルケースに入った錠剤だが銃で射出するタイプのものもある。
人によってアッパーとダウナーに対する耐性に個人差があり、例としてニコはダウナー1つでダウンしてしまうほど耐性がないが、ダグはダウナー耐性が高く、通常の3倍の濃度のものを数発打ち込まれなければ効果が出ない。
この耐性は先天性の他、過剰投与等により後天的な耐性が付く場合もある模様(作中ではベロニカが該当)。
副作用として高い毒性と依存性を持つ劇薬であり、黄昏種も摂取の際には能力ごとの適量を摂らねばならない。
摂取を怠った場合禁断症状が襲い、目眩・吐き気・動悸等を始めとした症状が出て最悪の場合死に至ってしまう。また、過剰摂取した場合も体調不良を招きやすい。
黄昏種以外には流通しておらず街の外でも手に入らない。
だが、正規品は高価で孤児や貧困層には到底手が出せるものではなく、テオは裏ルートで原料を横流しして貰い精製したものを提供している。


黄昏種認識票
黄昏種が所持を義務付けられている認識票。管理用のICを内蔵したものとカテゴリを表記したものの二枚から成る。
単に「タグ」とも呼ばれ、これに因んで黄昏種は「タグ付き」と呼ばれる。
上級黄昏種同士の戦闘ではこれを掲げ自身の級を示すのが通例であり、自分より高位の相手を殺した場合には相手のタグを奪い昇級することも許される。





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