ディーの日記 1583年6月2日

ページ名:ディーの日記 1583年6月2日

1583年6月2日 月曜日 午後4時半


 余らは部屋へと集まり、教授を受け取る準備をして、良き天使らを呼ぶのではなく、神を喜ばせるための謙遜な祈りをしていた。


ケリー「水晶玉の前の全てを覆っている黄金の幕はそのままですが、私は3回ほど繰り返す声を聴きました」
声「聖なる印はこの時に」
 この言葉は様々に解釈でき、余の理解を超えているが、余らの教授によればよく知る事が出来よう。
声「主の望みによる聖と、特別な時のための印」
ケリー「言葉は聞こえますが、この声はそれらの区別を付けられずにいるようです」
声「苦行がなされる時に、(真に)時に。
 万物はその御手に。
 御座は準備された。
 義は定められた。
 裁きはまだ望まれない。
 神との間に恵みが進む。だが、それは述べられた。
 時は縮められるであろう」


 エドワード ケリーは生き物は見なかったが、声が彼の頭の後ろから聴こえていた。そして今、水晶玉が置かれたシルクの布とテーブルの上に、ある者が立っているのを見た。この者は成人男子のようで、衣服は全て赤く、その足には赤いタイツを着て、赤い上着を身に着け、その頭には赤い帽子をかぶっていて、そして無論、赤い靴を履いていた。この者はケリーにどのように行ったかを尋ね、ケリーは答えた。余は神に感謝をした。
ディー「汝の見た目からして、汝は高次の学問や知識というより、この世の世俗の問題に関して言いたい事があるように思える。余が知りたいと望むのは、汝は誰から送られたのか? 汝のメッセージは何か? そして汝の名前は何か? その名前とは、他の全ての生き物のような特有のものである」
 彼はしばらく沈黙して、余は我が言葉を考えているのかと尋ねた。
天使「我は汝の言葉を考えている。我は全てを答えるであろう」
ケリー「彼は跪いて、何かを言っているようです。その発言は素早く、朗々としています。彼は奇妙な言語で祈っているように見え、私は『Ob Gabire Rudna gepbna ob Gabire…』といった言葉を、他の多くのものとともに聴きました。
 彼の顔は今は水晶玉へと向けられています」
天使「我では無く汝のために行おう」
ケリー「今、彼は立ちあがりました」
天使「汝は、誰が汝を送ったか? 何が汝のメッセージか?(彼は余を見た) そして、我が名は何か? と尋ねたな。そして万物には名前がある*1と言い、それは事実だ。それによってそれらは存在するからだ。汝は他に我が言わなかった事はあるか?」
ディー「汝は余の言葉を全体のみならず特定の部分まで繰り返している。
 神の意志は(その栄光のために)残りの者らのためになされる」
天使「我がメッセージは、汝が望む我が名が来た方から送られた。その方は、汝の目を上げ、(真に見よ)我が命令の全てを見よと述べた。1. 我は何であるか。 2. 汝は何の御使いか、そして(前に述べたように)3. その目的は何か。
 それから、何時裁きが行われるかを弁論するのは止めよ。万物は既に定められているからだ。7つの扉は開かれ、7つの支配者らは、その統治をほとんど終えている。
 地は病んで、真に死へ向かって病んで苦闘している。
 水は泣き続けて、自らの苦しみを冷やすだけの充分な湿気を持っていない。
 風は弱まる。その熱病に感染しているからである。
 火は費やされ、自らの熱で火傷する。
 天の星々は我らはその軌道を進むのに疲れたと言おうとしている。
 自然はその慈悲深い支配者の胸へと再び泣き付こうとするだろう。
 闇は今や重く、共に沈んでいる。彼女は自らで建て、(真に)彼女は大きな建物に進んでいる。彼女はなされた、我は自らの重荷を背負う準備が出来たと述べた。
 冥府そのものも、地の疲れにある。何故か? 闇の子が今や、神の権利に挑戦しに来て*2、万物は準備し与えられ、述べられた王国を自らで確立するのを望むからである。我らは今や充分に強くなり、地に王国を建てて、天より認められないものを今や確立しようと。
 それゆえ、この終わりを見よ。
 時が来たならば、……(判読不能)、汝の苦しみは喜びよりも大きくなる。(我が意味するのは)汝が感じる苦しみである。我が意味するのは、汝の知識の喜びの事である。そして汝は義人と考えていた者のために嘆き泣くであろう。
 汝が熱心に祈る時、汝の労苦と言うであろう。汝が恵みを受ける時、義はそうあるべしと言うであろう。
 ゆえに、(真に)渇きは多くは無い。神への畏れにより、汝が困惑する事は最も少なくなるからだ。
 目的のために既に万物を動かした方へ、汝は動くなかれ。
 その代わりに、汝は命ぜられた事をなせ。
 神にその建てられたものの形について汝が定めるなかれ。
 万物は均等な秩序へともたらされなくてはならないからだ。
 汝がまだ確信させていない者*3に、良き助言とともに確信させよ。我は彼を認めていると言える。
 これらの知らせでは、充分ではないか?
 彼は我により人々を統治するであろうと言える。だが彼自身によっては行えない。そのため、彼に信じるようにさせ、第2に神の天使が彼を支配するのを喜ぶようにさせよ。この高みへ引き上げる事により、彼は人々を統治するのだ。
 より大きな祝福を彼は望むか?
 彼はそう言われるならば、また王よと言われる。
 結果として、彼がそう呼ばれ、王の権能を持つ。主に油注がれた者は誰であれ、その王国は永遠だからである。
 彼は破滅の子となるのか? それならば、彼の父祖らのようにプライドの衣を着せよ。
 彼は誓いを望むか? 彼に告げよ、汝は悪魔に祈り続けた。悪魔は神とその領地を妬む。
 我がそう述べたと彼に伝えよ。
 王の子が盗みをするのは恥ずべき事だと言え。そして不義の働きをなした彼はそう呼ばれる。彼を喜ばせるべく汝は学んだか? 彼への鋭く健全な助言を与えよ。彼の中に(真に)国と世界全体の変化が始まるだろうからだ。
 いつそれが始まるか汝は知るか? 汝は知るであろう。
 だが、謙遜して行え。それ以上干渉する事は我が権能には無い。
 だが汝の前に述べたように、それは来るであろう。
 モーセはそれにより知られるようになる杖を持ち、神の御手が認めた。
 それゆえ、彼についての義人の杖を運ぶようにさせよ。
 我らは7人であり、我らの中にモーセが用いた杖が含まれるからだ。始まりのように我は終わらせる。汝がここで見たものは聖なるものである(……を指さした)。そして神によりその時が来るまで封印されている。それゆえ汝に述べた時が来るまで、忍耐とともにあるのだ。
 (真に)我が裁きに来たりて見よ。
 これを語るのは(我は自らとこのメッセージについて述べている)、偉大な天使らと同等の者で、その名前はムリフリ(Murifri)である。
 汝は我が名を(この日記に)書いたが、我は汝のカレンダーである。なぜなら、汝のカレンダーは神に属するからである。
 全ての汝の諸図の基盤に、我が名を汝は見つけるであろう」
ディー「余はそのような名前を書いた覚えは無いが、新しく組み合わせたり集めたりしたものにはあるのであろう」
ムリフリ「それは真実である。汝が書いた全ての事柄を覚えていたとしたら、我がメッセージは必要無かっただろうからだ」
ディー「これが汝の気に障らないならば、2つの懇願をしたい。1つは魂に関するもので、もう1つは肉体についてである。魂に関するのは、イザベル リスナーという女の事で、悪しき敵(サタン)が長きにわたり彼女を危険な誘惑で影響させてきて、彼女に自殺するようにナイフを渡したのだ。これまで彼女は抵抗し続け、我が助言を望んでおり、神はよく知るだろう。もう片方は別の女の事で、自らと夫、3人の子らを養って働いているが、ある夢の中である地下室に宝が隠されていると伝えられた。ここはかつて彼女が雇われていた場所だが、今は次の夏至までそうではない。だが夢の中では、彼女と夢に出た乙女がそこの場所を掘って、特定のトークンを彼女は見つけているが、そのままにしている。余は神が喜ばれるならば、これらについての汝の助けを喜んで得たい」
ムリフリ「我は汝に答えよう。我はすぐにまた来るが、その時には第1の問題の助けとなる働きを教える薬を汝に与えよう。第2の問題は空しきものである。これはこの世界が弱き心の者に影響させる大きな望みの意図以外の何物でもないからだ。自暴自棄はより広く準備された入り口を持つであろう。だが、汝のために、彼女は慰められるであろう」
ディー「神は称えられよ」
ムリフリ「我は帰るとしよう。最後に1つだけ言おう。全てにおいて信仰深くあれ。
 我はかく語りき」


 余は祈り、神にその憐れみと恵みについて心から感謝を述べた。それから立ちあがった。
 そしてムリフリはV.43の下にM.49を、{F.R.I./9.33.42}の下にR.35.1と47を書くように伝えた。


ムリフリ「これは我が名へと導くであろう。我を送った神は汝と共にある」
ディー「アーメン、アーメン、アーメン」


 (余が最初に49の良き天使らについて集めた)集合の図についての注記。余はこの名前の3つ目の文字を取り、この49の名前から探すと、……47.9.33.42は、これらの文字とよく合っていた。だが、5番目と13番目の名前は彼の3番目の文字のRを生み出さなかった。それため、余は……(判読不能)。


ディーの日記 1583年6月3日
↑ ディーの日記


*1 ディー注。万物には名前がある。
*2 ディー注。アンチキリストはサタンの霊において自らを述べる。
*3 ディー注。アルベルト ラスキの事である。