ディーの日記 1583年5月5日

ページ名:ディーの日記 1583年5月5日

1583年5月5日 日曜日 午後4時頃


 先週の金曜日と同様に、余の友エドワード ケリーは諸図を書いていた。この図は翌月曜日までに終わらせなくてはならないと述べられており、今日はその前日であった。正午には全ての疑いは解決し、それから午後も書き続けて、今では時計が4時を過ぎようとしていた。余は祈りをなして、15分ほど神への招聘と祈りをしていたら、エドワード ケリーが誰かがいると述べ、余らはその姿からウリエルと受け取った。余は28の質問状を机に書いて、余らの霊的な教授からの返答を(適度な時期に)読むように努めた。そして余が、麗しきかな、平和の福音を告げる者の足は*1などを読み始めると、彼は語り始めた。


ウリエル「この光と真の知恵(それは我がメッセージの一部であり、我を送った方の意志である)は汝を完成させ、神が述べ宣言した事を確立させよう。そして汝の心のように、汝は豊富な恵みを受け取る器となろう。アーメン」
ディー「アーメン。イエス キリストを通じて。アーメン」
ウリエル「この書と聖なる鍵は、神の諸秘密を開く。その世界の始まり、現在、その終わりに関しての神の決定はかくも恭しく聖なるものである。(我の感覚から言うと)このような腐敗する者ら(人類)に、これが与えられているのが不思議である。ここには、人間の認識の限界を超えた素晴らしくも偉大な諸神秘が含まれている。この書は真に、明日までに(写すのを)終わらせるべきである。だがその使用のみは例外とする。それについては、主は後の日を定めている。だが(我は人のやり方により汝に語ると)次の8月の最初の日に対して、万物は準備されるであろう*2。その9日前から自ら謙虚な生活をし、真に汝の魂に影響している害毒を取り除け。それにより、汝は明かされる諸秘密を理解できるようになろう。だが何故か? 主はその天使らを既に地へと送っており、その罪びとらを集めて、主の御前の裁きの天秤に送られるからだ。その時、神が約束した時は満たされよう。疑うなかれ、我らは良き天使だからだ。
 第2の偉大な預言は、これである(おお、汝ら死すべき定めの人らよ)。第1は神自身が来る事についてであったが、これは神は来るであろうという神からのものである。汝ら2人のいずれも、この証言について他の場所、他の人間に語るなかれ。だが世界全ての国々は、神はその約束や、神の栄光の偉大のために選んだ者らを守るのを忘れたりはしないと知るであろう。
 それゆえ、真に汝らの体が大いなる証明の鎧を纏うのに充分に強くなるよう準備せよ。汝自身では行えないが、そう望むならば、汝に与えられるであろう。今では、悪しき子らも、完全へと育ち、火の舌は顎を開くよう準備しているからである*3。ゆえに誰が地の国々を継ぐか? そして、我らがもたらすのは数えきれない。悪しき者らは這いあがり、聖所への扉に満ちている。神の聖なる天使らの住む場所を汚し、地を自らの座として毒を与えている。
 さらに40日間かけて、この書はその意図による自らの方法により完成させるべきである。汝もまた、そこに封印されていた神の働きにより完成するであろう*4
 それらにより、始まりから、最初に生きた者の時代から消え去っていた、この聖なる書は回復するであろう。そしてこの中にある完全な真理を、不完全な偽りから、真の宗教を、偽りで忌々しい過ちから解読されよう。さらに人が用いるべく準備された全ての術、第1にして聖別された完成もある。それらが世界に広まった時、終わりは来るのである*5
 汝の印章には、(シギッルム エメトの中心に描かれた)5人の天使らの名前を円の外側に彫るようにせよ*6。その中心には、先にまたもたらされた石を填めるようにする*7。これを汝は常に(汝自身の個人的に)持ち歩くようにし、全ての地を通じて民に神を告げよ。
 4フィートのテーブルは、その足として、甘い香りで中空の4本の樹で支え、その空の中には汝の印が保たれよう。
 それらの使用のためには1ヶ月が全てである*8
 ゆえに主は述べる。我が汝を鳥のようにもたらし、殖やし、空を触れるようにさせ*9、汝の喜びの終わりへと開いた。すなわち、この教義は空へと触れ、その証言者を呼ばねばならない。そして汝の足跡は、世界全体のほとんど全てを訪問しなくてはならない*10




 シルクは様々な色にし、得られる色は最も変化可能なものにする*11。それは神の御座の栄光を誰が見れるだろうか?




 その日*12、これらの物全ては用いられなければならない。
 全ての過ちと疑いは、理性の規則によって解決されよう。だが、にも関わらず、尋ねよ、さすれば汝は答えられよう」
ディー「mals don malsに関して、余の実践のテーブルの中心には何を置くのが正しいのか?」
ウリエル「以下を書け*13


o o e
l r l
r l u
o i t

以下では無く、
t i o
u l r
l r l
e o o


ディー「どこからこれらは取られたか?」
ウリエル「これらは、名前を集められる必要があり、まず最初に汝により順番に集められる。(それらの中心に)汝が(その発明により)集めたように王と君主らが置かれる。その君主らを王の隣に置いたりはせずに、汝により彼らは集成の図に従わせる。よって以下の様になる」



ディー「諸王や君主の図が、なぜこうも様々な方法で置かれているのか?*14 1つ目の方法では、BobogelとBornogoが1行目に置かれていて、別の方法では、Baligonと(その君主)Bagenolが1行目に置かれる。3つ目の方法ではBaligonとBornogoであり、七芒星ではBlumazaは1行目と述べているように見え、その君主と僕らもであるが、これらは非常に秘密裏に行っている」
ウリエル「これらはBlumazaが1行目で残りも同様に行う。この秘密は明かされたのではなく、汝はこれらが全て用意されたと真に考えている*15ようだが、書の区別によるものである」
ディー「余は(天使の)21文字の適切な形について求めます。それにより、余は実践のテーブルや聖なる書で真似する事が出来ましょう」
ウリエル「それらは明日伝えるであろう」
ディー「王の名前は、BnaspenとBnapsenのどちらか?」
ウリエル「Bnapsenである」
ディー「(1582年11月17日に)余のために記された印章あるいはラメンには、余の名前の一部を含んでいるが、ここでは(威厳の真の印章によれば)、余の名前についての特有の徴あるいは文字が無いようだが」
ウリエル「あらゆる角にある文字が汝の名前を形成すると考えよ」
ディー「汝の意味は、デルタの特有の影があるという事か?」
ウリエル「そうである」
ディー「汝らはテーブルの下から、あたかも倉庫のように多くの物を取り出していたように見えるので、余らの実践の正方形のテーブルの下にも、何らかの棚を造っておくか、整ったストールを下に置いたりすべきか?」
ウリエル「想像上のテーブルの下からもたらされた物は、神に関わっているもので、秘密の神意により、その権天使の権能の天使らに渡されたものである。だが汝のテーブルの下には何も置くべきではない」
ディー「大いなる円あるいは球の中に、王らの名前と印章の下に大文字が並んでいて、さらに他の文字と数があるものがあったが、それはどう用いるのか? これらついて余らは何の教授も受けておらず、これらの文字のうちの、あるものは逆向きになっていたり転倒していたりしたが?」
ウリエル「逆向きになった文字、大文字の文字は、これらが置かれている上の凝縮した王の名前やその印章による円とともに、それらの数に従って同等に分割する。
 その最大限の数が7を超える事は無い他の文字は、特有の悪しき諸力と結びついており、それらは善霊の名前から試金石により解読したもの以外の何物でもない。これらの提示はこの書によって多く与えられるであろう。
 この球の中心に立つ者は自然を意味し、それらの最初の点はこの作業、すなわち最初の部分として用いて実践する。先に述べたように、この書には3つの種類の知識があるからである。


 1. 神の知識を真に
 2. その天使の数と行いを完全に
 3. 自然の始まりと終わりを大いに


 そして、これは大きな疑問への回答である」
ディー「7つのラメン(軍旗のような図)をどう使うのか? また、これらを形作ったり導きだす基盤は何か?」
ウリエル「これらは創造の軍旗である。これらは神により造られ、その知識と行う方法のみが知られている」



ディー「これらは何の金属で造るべきか?」
ウリエル「これらは純粋なスズにより造られ、それらを呼ぶ時に用いられる」
ディー「ここにある文字は、聖なるアルファベットの文字に変えるべきか?」
ウリエル「これらの適切な文字にすべきである」
ディー「これらを変化させないものは余は使うべきではないのか?」
ウリエル「……(判別不能)」
ディー「どのように用いるのか、吊るすのか横たえさせるのか?」
ウリエル「汝の前でテーブルの上に横たえさせよ。あるいは(汝が望むならば)、聖なる印の7つの角に順に置くのだ。聖なる印の点あるいは角に対して、これらを置いておく。全てを聖なる印の端から7インチほど離していくのだ。あるいは、テーブルの上にそれらを描くようにする*16
ディー「原理の図あるいはエメトの聖なる印にある最初の40文字の基盤は何か? そして、汝が述べた以外にも使い道があるのか? そして余らの実践の中で、特定の順番でこれらを摘まんでいるが、これらの結果やお互いに従っているのには何の意味があるのか?」
ウリエル「汝はこれまで充分に語られた事以外には知る必要は無い」
ディー「この42文字が、42の名前で42の人物を指すならば、1つの行にある1つの名前で、どのように2つ3つと区別すべきなのか?」
ウリエル「汝は神とともにある物をどう区別できようか?」
ディー「主よ、余は知りません」
ウリエル「だがこの書により、それは完全に知られよう。この技量は自然を超えている」
ディー「余は諸王に関連する日を正しく割り当てているか?」
ウリエル「それらの日は諸王に正しく当てはめている」
ディー「7人の王らのうちの5番目のBefafesが自らについて述べた事の内容をどう理解すべきか?」
ウリエル「Befafesの自らについての発言は、彼は第5の者であり、そのように用いよ。もっとも作業の順序は順には並んではいないが、自然について考えると、彼は第5の者である」
ディー「余らは教授を受けると約束されているが、(この実践の)日はいつから始まるのか?」
ウリエル「それは問うべきでは無く、充分に教えられ、最も容易なものであり、完全に伝えられよう」
ディー「エイドリアン ギルバートについて、彼が余らの実践に内々に参加する権利を与えるのは何ゆえか? 余のこれらの神秘の知識には、その働き手以外の誰も入るべきではないと言われている。真にこの男は、余らの社会で裕福な者でありますが」
ウリエル「彼には幾つかの事に内々に関与する。それらは必要のための必要であり、その必要のために彼は働く事になる」
ディー「最後の3つ組の言葉の中で、Baligon(またの名をCarmaraやMarmara)が用いられていたが、余は理解できません」
ウリエル「彼は3つの最後の堕落しうる時の終わりの者である」
ディー「最初のは、大洪水が終わった時で、2番目はキリストが最初に来た時で、これは第3の時なのか?」
ウリエル「そうである」
ディー「大いなる円あるいは球の最外円にある王らの御名が繋がった文字と言葉があるが、これはどのように用いるのか?*17
ウリエル「これら*18は甘い香りの樹に塗り、それらを使わねばならない時には汝の手に持つのだ」
ディー「隠された宝の場所から土をもたらす事について、汝の順番と方角は何か?」
ウリエル「汝が食事を取った後に、我は語るであろう」


 余らは祈り、それから夕食へと向かった。




同日 夕食後 午後8時半頃


 余らが神への様々な激しい祈りと感謝を放った後、(天使が現れて)述べた。


ウリエル「神が汝らと共にあらん事を(それから彼は自らの言語で祈った)。この聖なる書が完成した後には、汝らは土を取って、満たし行うよう先に命ぜられたように、探索する必要がある。そしてこれは汝らへの神の意志である」
 それから、神は述べた。
神「我が天使らは、汝らと共にあり、彼*19の旅を導き、たとえ不浄と腐敗が横たわる土地といえども、彼の足をもたらすであろう」
ウリエル「見よ、我は彼を慈悲深く扱うであろう。過ちは彼を欺かないからだ。だが、何を我がなすか、どう与えるかはまだ問うべきではない*20
 これらの秘密は決断と探りようのない目的であり、世俗の事柄と最も力強く対処する手段で、それらに用いる事が出来よう。そのため、この命令に従う彼には多くの誘惑が襲い掛かろう。だが前に述べたように、我は彼と共にある。神は汝らに慈悲深く扱うであろう。これで充分である。
 だが加えて、汝がまだ何らかの疑いがあるならば、それはここで回答し、満足させよう」
ディー「彼がまずヌベリー地方へと行き、そこの土を取ってから、中空の石の中に書と赤い粉と共にあった巻物に記されてあった他の場所にも進んでいき、10の場所の土を取ったら、約束を楽しむための残りの学ばなくてはならない特定の実践はあるのか? また、彼の旅での汝の他の命令は何か?」
ウリエル「汝らはその時に伝えられるであろう」
ディー「ポーランドの常勝将軍のアルベルト ラスキ公*21が余の知遇を得て対話するのを強く望んでおり、神が最も望み、我が国の名誉のため、余自身の良き結果のために、どのように余は動くべきか?」
ウリエル「地上の君主らの評判を傷つけないようにするなら、汝の混乱はより少なくなると先に述べたのを思い出すのだ。汝の中に住む者*22は世俗を超えており、世俗の問題について、汝に充分に方向を指し示すであろう。神の恵みのある場所には、全ては完全だからである」
ディー「実践のための部屋について、余は踊り場にテーブルが置いたが、これは許されるのか?」
ウリエル「場所が行動を聖別するのではなく、行動が場所を聖別する。だが我は汝に人の方法に従えと応えよう。それで充分である」
ディー「4つの低位の印を含む(テーブルの)4本の中空の脚の大きさはどれくらいか?」
ウリエル「脚の大きさについては、テーブルに適した比率にせよ。またテーブルの高さもそうせよ」
ケリー「彼は今では空中に座っているように見えます。私は彼の背後に椅子を知覚しません」
ディー「この日の全ての活動は、汝の名前ウリエルとして記すべきか?」
ウリエル「我はウリエルである。この活動が終わるまで、常に我が答えるであろう。
 我は教える。慈悲深くあり、神に対して感謝と喜びを持て。神の御名により、汝は多くの肉体的な悲しみに耐えられるからだ*23
 これ以上は我は語る必要は無かろう。そしてこれはなされた」



ディー「最後に1つだけ。昨夜に余の食堂でエドワード ケリーが余と夕食を取っていた時に彼が見た幻視についてである。そこでは、大きな海に多くの船があり、また女性の頭が浅黒い背の高い男に切り落とされるという幻視であるが、これらはどのように余らは考えるべきか?」
ウリエル「前のものは、この国の平和に対して外国の勢力が送られるのを意味し、これらは近々実現するであろう。もう片方は、スコットランド女王の死であり、これも遠い未来では無い*24。神の不可視の力は、汝を取り巻き汝の中にある全てを超えており、汝と共に永遠に留まる」
ディー「アーメン」
ケリー「彼の最後の言葉とともに、彼は手から私達に向けて炎を発して、それは十字架の形に自ら広がりました」
ディー「我らが全能で永遠の神に常に栄光があらん事を。アーメン」


ディーの日記 1583年5月6日
↑ ディーの日記


*1 ローマ人への手紙 第10章15節。
*2 ディー注。この書が用いるために定められた日は8月1日である。
*3 ディー注。アンチキリストも、その実践がほとんど準備されている。
*4 ディー注。さらに40日以上かけて、この書にある諸図を自らの文字で書き直す。
*5 ディー注。この書の果実の事である。
*6 ディー注。余の印章の裏側の事である。
*7 ディー注。良き天使が去年に余に与えた石を用いる。それは半インチの幅であるのを忘れるな。
*8 ディー注。実践のテーブルの使用は、1ヶ月のみである。
*9 ディー注。1582年5月4日の日記を参照せよ。
*10 ディー注。余ら2人の大いなる旅が待っている。
*11 ディー注。このテーブルに被せるシルクの色である。
*12 ディー注。次の8月1日である。
*13 ディー注。見る限り、先に説明された実践のテーブルの図を意味するようである。
*14 ディー注。4つの違った方法であるのに注意せよ。
*15 ディー注。占星術における王らの卓越の秘密である。余は全ての惑星や12のハウスのその適切な意味合いについて記していた。
*16 ディー注。創造の7軍旗も、テーブルの上に描くようにする。
*17 ディー注。先のページを参照せよ。
*18 ディー注。先のページにある7人の王の7つの印章は、Babalel、Libaなどのものである。
*19 10の宝の土を探索する予定のケリーの事を指すようである。
*20 ディー注。どのように宝を用いるかである。
*21 オルブラヒト ラスキとも。? - 1604年。ポーランドの伯爵、錬金術師、ポーランド・リトアニア共和国のステファン バートリ選挙王の廷臣。ラスキは1583年5月1日にイングランドに到着し、女王の命により多くの栄誉を受けた。そして6月15日にディーのもとを訪問し、その際にディーとケリーの働きに強く感銘を受けて、伯爵の領地であるクラコフへと2人を招待した。ディーとケリーは妻や子を置いて、9月21日に出発し、大陸での長い旅が始まる。
*22 ディー注。良き天使である。
*23 ディー注。近い余らの大いなる苦しみは、余らの全能の神のために。
*24 ディー注。スコットランド女王(メアリー スチュアート)は1587年にフォザリンゲイ城で処刑された。そして同じ年には、スペイン王、教皇、カトリックが呼んだ他の君主らによるイングランドへの大艦隊の準備があった。