ディーの日記 1583年4月28日

ページ名:ディーの日記 1583年4月28日

1583年4月28日 日曜日 昼食後 午後4時頃


 余とエドワード ケリーは、文字の置き換えの内容について様々な会話や議論をし、余は彼にどれだけ多くの方法、(与えられている)文字の数の場所や順番を置き換えたり変化したりすべきかについて、余が確実に知る規則を宣言していた頃、見よ、突然に霊的な生き物イルが現れて述べた。


イル「文字の配置の良き討論をしているようだな。汝は置き換えについて我と論争するか、我が汝らに教えるかを選べ」
ディー「余は論争するよりも学びたく思います。まず最初に余が考えるのは、余らのアダムのアルファベットのこれらの文字には、形に特有の変化不能の比率があるかどうか、また同様に、これらの順番もまた神秘です」
イル「これらの文字*1は人の創造を表している。それゆえ、これらには比率の基にある。これらは創造主による人の魂の創造の働きである。だが我は汝がすぐに画家が必要であるのを理解している」
ディー「この目的のためにどの画家が仕えられますか? ライン(Lyne)氏はよく仕えられますか?」
イル「神が地獄で栄光を得られたり、悪魔らが神を不名誉にしたりできると汝は考えるか? 悪しき画家が神の神秘を汚せるか? 真実は、我は汝に知らせるが、たとえ僅かに過ちに導かれたとしても、それらから遥かに遠いのだ。
 次に、汝のテーブル*2の形について我は見るとしよう」


 余はイルにテーブルの周囲に円形に塗られた文字や言葉を見せた。
イル「これらの文字について汝はどう思うか?」
ディー「余は何を言うべきか知りませぬ。余はこれらを好むと言うべきか、そう好まないと言うべきか。反対に、余がどう考えようとも、それには価値はありますまい」
イル「汝は良く言った。
 見よ、偉大なるは神の好む者らへの恩恵と憐れみである。万物はそれによってのみ完成する。同様に神からの良き完全な使者により示されたり運ばれたものも完全とは言えない。悪しき力が汝の社会のみならず、神の諸神秘の働きにも自ら押し込むからだ*3。サタンはおこがましも全能者のように語る。これらの文字は悪魔的であり、悪魔の秘密の仲間である。だが主は倒れた者を起き上がらせ*4、我が栄光に抵抗する者の足跡を消し去ると言う。同様に我は信仰深い者を完全に道を外すように苦しめたりも、最後には彼らへ闇に永遠に陥らせたりもしまい。神は我は在りと言い、これらは最も真理では無い*5。だが見よ、我は汝に真理をもたらした。理性の君主、理解の神はこの天の啓示のあらゆる部分に現れよう。そのゆえ、汝が我にかつて言ったように、我も汝に言おう。神に仕えよ。
 全ての辺が6インチの正方形*6を造り、その縁は半インチにするが、テーブルそのものは1インチの幅にせよ*7



(上にある文字は「in fronte tabulae(テーブルの前面)」、左は「a sinistris(左側)」、右は「a dextra(右側)」、下は「iuxta pectus(胸の近く)」)


 これらの全ての辺には21文字がなければならず、さらにあらゆる角には大文字のBを置くようにする。
 祈りは全ての良きものの鍵である」


 余らの祈りがなされた後に、エドワード ケリーは(水晶玉の中に)数えきれない文字を見た。そしてしばらくすると、これらは小さな正方形と幾つかの文字の中へと纏まった。まず最初に余らが立つ場所の反対側の縁に現れ(余はここを図の前面と呼んでいる)、これらの文字は右側から左側へと向けて、以下の様に続いていた。


 1「テーブルの前面」 Med fam med drux fam fam ur ged graph drux med graph graph graph tal*8 med or med gal ged ged drux
 2「左側」 drux un tal fam don ur graph don or gisg gon med un ged med graph van ur don don un
 3「胸の近く」 drux ur ur don ur drux un med graph graph med med graph ceph ged ged ur mals mals fam un
 4「右側」 gon med un graph fam mals tal ur pa pa drux un un van un med un gon(点がある) drux drux ur


イル「汝のテーブルの中心には何があるか?」
ディー「何もありません」
イル「シギッルム エメトをここに置くべきである。
 残りは夕食後に示すとしよう」
ディー「神のみが永遠に称えられんことを。アーメン」




 夕食後、作業を再開した。余はまず縁にある文字らの頭について、どう書くべきかに疑いがあった。これらはテーブルの中心に向けるべきか、中心から離すべきかである。
イル「文字の頭は正方形の図、図形の中心の隣かそこに向けるべきである。中にあるそれらは7と12に分割せよ」
 余はそう分割した。
イル「恵みと慈悲と平和が、神の栄える王国の生ける枝らに。そして、その栄光とともに、神は強し。その生ける働きの秘密の部分は、人の弱き理解の前に神は解きほどく。ここにて、神の力と威厳が人へと開かれた。だが何故か? それは、神性とその秘密の力はここで、3つ組と4つ組の数として明かされ、それは汝の最も聖なる作業の始まりにして全体の基盤だからだ。神が驚異的で自らの形質において理解不能であるならば、その働きもまた理解不能となり、従うものが必要となるからだ。だが見よ、彼らは今や信じる必要がある。なぜなら彼らは見ても、なかなか信じないからだ。強きものは超越天の神の力であり、いと強きは万物を覆すその腕の力である。ゆえに、全ての力は御身に安らかん事を。アーメン」


 この霊的な生き物は、火の玉のような火を食べているように見えた。その顔を余に向けると、その背中はエドワード ケリーの方に向いた。
イル「7人の王と7人の君主らの7つの文字の名前から、先頭のBの文字を取り除け。そして、それらを12と7に分割された図へと置け。7つの空間は最上部にして、そこの中に書き、最上部の行には王の名前の文字を書いて、この名前に続いてその君主の文字を書け。そのようにして6人の他の王と君主の名前も書け。それから、これらを最上部の右側から最下部へと読んでいけば、汝はこの図の構成を見つけるであろう。これら全てが含まれたら、特定の文字は取り除き、ここに入れないようにする。この理由から王と君主らは神から生まれ、神が王と君主らから生まれないのである。その傑出は第3と4の文字に含まれ、また現れる。
 この正方形の側面の周囲には、7人の王と君主らの14の名前を描くようにせよ。
 これにより、汝は御子の栄光の上にある、このテーブルの栄光を受け取るであろう。
 これに属する他の全てのものは、汝の先の教授の中で既に受け取っていよう。
 我は(今日は)これ以上は言うまい。だが神は自らの意志と望みに従って、汝の心を入れ替える。汝の転換の話*9については、明日汝に再び会う事にしよう。だが我を呼ぶなかれ。少なくとも、先の呪いの危険を負うであろう*10



ディーの日記 1583年4月29日
↑ ディーの日記


*1 ディー注。神秘的なアルファベットの事である。
*2 ディー注。実践のテーブルである。
*3 ディー注。欺く霊らが自らを投げ込む。
*4 詩篇 第146篇8節。
*5 ディー注。余はこのテーブルの文字は真実ではないと理解した。
*6 ディー注。テーブルの内側は6インチにする。
*7 ディー注。以下の図、心、肉、肌の図を見よ。なぜなら、テーブルの周囲の線にて、汝は同じように始めた図がここにあるが、始まりに「l」の文字を欠けており、「o」を得ているからだ。
*8 ディー注。おそらくmedが正しいだろう。
*9 ディー注。彼は余らの文字の転換についての話を言及している。
*10 ディー注。この教訓を背く危険について注意せよ。