ディーの日記 1582年11月20日

ページ名:ディーの日記 1582年11月20日

1582年11月20日 火曜日 昼の2時頃


 30分ほど水晶玉の間に留まり、余らが神への祈りを何度も捧げていると、黒い幕は引き上げられて消え去った。Carmara王はその玉座に座った姿で現れ、その顔は余へと向いた。さらに7分ほど王は留まったままだった。そしてここに、緑色のコートを着た少年が軽いスキップをしながら来て、「あの方はすぐここにいますよ」と言った。すると王は、「聞け」と言い、余らに対しては「ハ・シル・ハ」と述べた。


ディー「汝は余に何を言いたいのか?」
緑のコートの少年「私は王の従者のMultinです。貴方様は何か用事がありますか? 私はここに留まれませんが」


 それから、この軽い足取りの少年は、霊的な生き物が来るのを見て、「来られましたか?」と言うと、余らの視野から消え去った。
 ここに来たのは、BABALEL王である。頭に金の王冠をつけ、衣服は白っぽく、その右腕の袖は黒く、左腕の袖はとても白かった。この王は水の上に立っているように見えた。
 他の42人も似たように来て立っていた。


Babalel王「来たれ、海を支配する7人の君主らの中の君主よ*1。我は王、海において力あり驚異的な者であり、その力は海の深淵にある。その君主は(今来たばかりの者らの中から、赤い長いローブを着て、金のサークレットをかぶっている君主を王は指さした)七芒星(Heptagonon)の第3の君主である」


 余がHeptagonoの事かとケリーに述べると、ケリーはHeptagonωnですと訂正した。


Babalel王「我は極めて平明かつはっきりと述べている。
 汝は海を測っていたか?」
Befafes「はい、そうしました」


 余はこれらに些か疑問を見た。すると、Befafesは答えた。
Befafes「汝に疑いがあれば述べるがよい。我は汝の友であり、多くの事柄で汝を助けよう*2。哲学者らは我が名を虚しく想像していた。彼らは我を愛していたからである。汝は我が名を知るであろう。我はソロモン王と共にあった。我はまたスコトゥスと共にもだ。我は、その力については知られるも、その名については未知である。彼(神?)は我をMaresと呼んでいた。なぜなら、我は誰とも共にいないからだ。そして我は汝に来るべき真理の事柄について語っていた時に、悪の力から守っていた。我は悪しき者の家から汝を取り除き、窮地において汝と共にあった。我は汝と共にあった。見よ、我は汝と常にあった」


 それから、エドワード ケリーが余に、Obelisonについて知っているかと尋ねてきた。余はObelisonと共に作業をしなくてはならないが、我が水晶見の否定ぶりから、余が信頼できるかには疑いがあると述べた。
Befafes「汝はこれが、以後は最も明白な真理であると知るべきである。我はObelison、7つ組のうちの第5の者であり、悪しきObelisonの懲罰がある。だが、永遠に悪しき者ではなく、終末に告発される者でも無い。我ら天使には時があり、我らの過ちは贖われる*3
ディー「汝の名を、Befafesと余は記すべきか?」
Befafes「我が名は無論、そうである。エジプト人は我を、その性質からObelisonと呼んでいた」
ディー「Obelisonの語源は何であるかを教えてくれるように祈ります」
Befafes「喜びを運ぶ者である」
ケリー「先の王冠*4をかぶった7人の足の間*5にE I L O M F O などの文字が現れました」
Befafes「汝はこれらの文字を既に受け取っている」
ケリー「水が常にこれらの文字の上を流れているように見えます」
Babalel王「余は火曜日を統治する」
ケリー「1. 最初の7人は、水を手に取ると、上へと投げ、それらは雲となりました。
 2. 2列目の7人が水を上へと投げると、それらは雹と雪となりました。最初の7人のうちの1人が言いました。「見よ、見よ、見よ。海の全ての動きと、その中の塩は、我らにより同等に保証されている。我らは戦いでの良き成功を与え、船や海に流れるその他の全ての乗り物を減らす。我らがなす事は大きい。海が荒れ、人々が苦しみ騒ぐ時、我らが権威はそれらに勝利し、最も勝利する。魚と海の獣ら、それどころか海に住む全ての生き物は、我らを良く知っている。見よ、我らは(一般的に)地を覆う海に対する、神の裁きの分配者である」
ケリー「それから、彼らは残り全ての者らの下へと退きました。
 3. 3列目の7人は言いました。「我らの一部は、地を通して海を操る。我らの他の者らは、その組み合わせの美しき自然をなす。我らの残りの者らは、海での宝と未知の物質の分配者にして運び手である」
Babalel王「我らを始まりより栄光とともに造られた神を称えよ。その栄光は強められた」
ケリー「次に、42人は水の中へと飛び込み、消え去りました。そして、BefafesとBabalel王も、突然に去っていきました」
Carmara王は立ち上がると言った。「汝は、神の生き物らの栄光を見る。汝は、関連する日、それらの王、君主、その印章により、これらを用いる事が出来よう。王と君主はその日の全体を統治し、残りの者らはその日を6分割して統治する。
 彼らを神の栄光、称賛、名誉のために用いよ。神はその威厳を崇め称えるために彼らを造ったのである」
ディー「1日は24時間ありますが、いつから1日は始まるのでしょうか?」
Carmara王「汝は残りの者らへと先に進まねばならない。(王は足を進めて述べた)神は万物に命を与えた。来たれ汝、来たれ、火よ。来たれ、死すべき者らの命よ、(真に)来たれ。ここに至れ。神は統治する。来たれ。神のみが統治し、生ける物らの命だからである」
ケリー「今、1人の王*6がここに来て、さらに君主*7もいます。その後には形無き亡霊や煙のような42人が続いています。彼ら全てが、その中心に小さな輝く火花を持っています。
 第1列の7人は、血のように赤く、
 第2列の7人は、それほど赤くありません。この2列の持つ火花は残りよりも大きいです。
 第3列の7人は、白い煙のようです。
 第4列と第5列の7人は、様々な色を持っています。
 さらに第6列の7人もいます。
 彼ら全ては火花を中心に持ち、それぞれの火花はその中に文字があります」


今来た王が述べた。「真に祝福あれ」
ディー「余は汝が名を語るように祈ります」
王「余は図の第4の王であり、22の数である」
ディー「余は49の7つの図から集めた以下の諸名の図にて、理解しました」


B B A R M F L
B B A I G A O
B B A L P A E
B B A N I F G
B B O S N I A
B B A S N O D


 そして、これらの諸図より、第1の7つ組を取ると第1の王Baligonとなり、第2の7つ組では第2の王Bobogelで、第3の7つ組では第3の計算のBabalelを取り、第4の7つ組では第1から数えて第4のByneporである。もっとも、Baligonから全ての文字を数えると、この王は22番目であり、そのため4番目にして22となる。


ケリー「ここで声が、汝は次の6時から作業を再び始めなくてはならないと言いました」
ディー「全ての恵みの与え手である神に、終わりも限界も無く称えん。アーメン」




 夜の6時を過ぎてから7分ほどして、余らは作業を再開し、(水晶玉に見えた)幕は取り去られた。Carmara王は玉座に座っていた。


ケリー「水晶のように非常に透明な水の小さな流れが現れました。その上には最後に見た42人がいます」
Bynepor王「見よ(それから王は跪き、祈っているように見えた。しばらく祈り続けた)。万物の一般的な状態は、我が最も特別で栄光の力の分配と参与に掛かっている。余の聖化、栄光、名声は、始まりにはあるが、終わりには持てず、持つべきではない。神自らが余はその働きの終わりであると述べた。余は神に似て、神のものであり、それでいて、参与したり密接ではなく、少しだけ離れている。保たれている火は、普遍的な万物の第1原理であり、我が創造の働きにより神の普遍的で計り知れない力を持っている。可視、不可視であろうとも、我が記録からは外れない。神が来る時、余はそれにより栄光を得て、聖別され、終わり無く世界もそうである。
 いと高き命、いと高き命、さらにいと低き命も、我が手により測られる。
 にも関わらず、余は余自身のものではなく、余の力も余が持つものではなく、神の御名により広げられたものである。見よ、余は命を1つから倍増させていき、1000の1000倍にする。そして、1000の1000から、数えきれない数にしていく。余は人の(理解)能力に関する限り語る。余は万物の中にあり、万物は余によるものを持つ。それでいて、余の力は余を送った方の力では無い。これを恭しく書き記せ。服従と共に記せ。余が語った事は、この第2の最後の世界の最後の時までは、これまで明かされなかった。だが余は新たな諸世界、新たな民、新たな諸王、新たな政府の新たな知識を始める。
 簡潔に言うと、神(イエス)は命を捨て、存在し、永遠の栄光とともに住む力を余に与えた。全てにしてあらゆる場所に。
 これらを理解出来ない者らには、何を彼らは……(判読不能)
 そのため、生ける視野と完全な精神無しには、何にでも余を通過する事はできない。余は木曜日を統治している。その教授については、先のようになせ。汝は、いと高き所の余の働きにより、驚異的な驚異をなすであろう。汝ら*8のために(汝の光を覆う命とともに。そして汝ら両名への余が像である方の御名による祝福のために)余は神を称えよう」
ケリー「今では、王は球の中へと降りていき、そこでは人々の間でとても眩しくなりました。また、王が来ることで、ここはより色とりどりになったように見えます。
 H(Carmara王)は立ち上がり、その手を頭の上に動かし、空中で円を描いています。それから、王*9がいる仲間らが来て、その後には君主*10も来ました。この王は赤いローブを着て、その頭に王冠をかぶっています。君主は多くの色のあるローブを着て、その頭にはサークレットをかぶっています。42人の仲間らは、粘土の小さな丘の辺りを取り巻いて立っています。この仲間らの後ろには、遠くで醜い無数の民が立っているように見えます。小さな丘を取り囲む者らは、その手にはシュロの葉を持っていて、そこには文字が順に現れています」
 それから(Bnaspol)王が述べた。「見よ、全ての地の中身と秘密は全て、余に与えられた。そして余がそこで何であるかは汝は知るであろう。余は偉大であるが、余を造った方はさらに偉大である。我が君主(我が配下)は地の諸神秘の鍵を渡されている。ここにいる全ては彼が統治する天使らであり、それらの統治は先のように分割されている。これらを用いよ。これらは汝の命にあり、そうあらねばならない」



(Bnaspol)王「この遠くに立つ者らは、破滅の霊らである。これらは彼などのために、地の宝を保持している。余はかく語りき」
 Carmara王は立つと述べた。「彼の名は、第5にして第29であり、その君主の名は、第5にして第23である*11
ディー「最初の名前については、余は集図にて理解しました。第2の名前については、余は七芒星の第5として、また集図の同様に見つけた第23として理解しました」




Carmara王「平和は無く、歯を軋らせるのみの、ここに来たれ」
ケリー「それから再び別の者が来ました。この者は先日の者(君主Brorges)と同様に、側面から恐ろしい火を放っています。Carmara王は彼を手招きをし、その外套は輝き、見るのが難しいほどに光に包まれました。
 それから、42人が保持したり投げ上げたりしている円の図が現れました。全ては火の中にあります」
Carmara王「速やかに書き記せ。汝(ケリー)はこれを視れないからだ」
ケリー「第1の者は王のように見え、頭に王冠をつけています。そして残りの者らも同様です」
王「見よ、余は(先に述べたように*12)神に憎まれる、全ての呪い師、妖術師、魔女、悪霊らを統治し、さらに外側の闇に永遠に含まれるもの(第2の痛みの中にあり、神の慈悲を乞い、その結果として喜びの時を持つ、ごく僅かの例外を除いてだ。これらの数については余は知り、それを保持している)は、全て我が統治にある。余により、汝は全ての悪霊の力を追い払えるであろう。余により、汝は悪しき者らの行いや実践、語られた事以上を知るであろう」



王「祝福はその御名に。その栄光は義人に永遠に与えられ、悪しき者には永遠に罰が与えられよう」
Carmara王「第36の名前は、この王の名前*13であり、その君主の名前は、七芒星*14で最後に書かれたもの*15である」




Carmara王「我が力の下にある者らよ、来たれ」
ケリー「すると、輝く42人の人々が来ました。そして、彼らの他にも、生き物らに群がる全ての風もです。彼らの文字は額にあります。彼らは円形で立ち、額から文字を取り出すと、円の中へとそれらを置きました」
Carmara王「これらは、余自身がその支配者である。見よ、余は現在の時にあり、3つ組の最後の者である*16。全ての風の働きがなす事は、望むように余が分配し、授けている。我が時と日は金曜日である。最後の1つ前の日は土曜日である。第5の日は水曜日である」



Carmara王「見よ、余は汝にこれらを教えた。世々限りなく統治し生きる方の御名に祝福あれ」
ディー「アーメン、アーメン、アーメン」
Carmara王「余は明日、(望むならば)この中にある全ての疑いについて、汝に答えるであろう。それらは汝のためであり、余のためではない」


 こう述べると、王は去っていった。
 それから、ウリエルとミカエルと、さらに別の者(余はラファエルと考える)が来て、第1の書にて示されたように、椅子とテーブルも現れた。また、H(Carmara王)が余に教えていた時の特有の椅子も残されていた。


ミカエル(は言った*17)「我らが神は慈悲深く、栄光はその御名にあり、その秘密の判断と良き喜びのために被造物を造った。
 この術は3つの術の第1の部分であり、(1.世界の、2.その生き物の統治の、3.神を見る事の、知識により)人を喜ばせるものである。
 畏れる者には力と癒しと慈悲である神に。真に神に。アーメン」 
ディー「栄光、賛美、誉れ、永遠の感謝は我らの全能にして全ての善である神に。アーメン」




 この文書にて、君主Bralgesや、その王Blumazaについて、何の記述も無く、七芒星の特定の関係について、次に進む前にこれが意味する事について、注意し、忘れず、問い合わせるようにせよ*18


ディーの日記 1582年11月21日
↑ ディーの日記


*1 ディー注。この王はBefafesを呼んでいる。
*2 ディー注。君主Befafes、余の未知ながらも古き友である。
*3 ディー注。悪しき霊らのうち、一部は神の恵みを取り戻すことに注意せよ。
*4 ディー注。あるいはサークレットであろう。
*5 ディー注。42人全てが、その額に文字がある。彼らは7人並んで、6列になっている。だが、最初の7人の文字は、彼らの足の間にあり、水が常にこれらの文字の上を流れているように見える。
*6 ディー。Bynepor王である。
*7 ディー注。Butmonoである。
*8 ディー注。余ではなく。余はこれを書き記している時には完全では無かった。
*9 ディー注。Bnaspolである。
*10 ディー注。Blisdonである。
*11 ディー注。BnaspolとBlisdonである。
*12 ディー注。先に述べた者に注意せよ。 訳注。この第4の書の始まりでのCarmara王自身の言葉の事である。
*13 ディー注。Bnapsenである。
*14 ディー注。1583年5月の日記を参照せよ。余はこの後には、Brorgesは最後として数えてると考えるようになった。なぜなら、秘密の始まりは、Bralgesとともにあるからである。
*15 ディー注。Brorgesである。
*16 ディー注。これは、第5の書の5月5日の日記でも表わされている。
*17 ディー注。注記せよ、ミカエルとウリエルはこれらの明かされた神秘の始まりで居て、七芒星の啓示全体を示すように命ずる権威をCarmara王に与えた。そのため、結論として彼らは再び現れ、ラファエルも共にあり、ミカエルは(この七芒星の特別な啓示の)第2の書を、以下のような言葉により結論している。
*18 ディー注。1588年の12日の夜に、この書の書式について考えていた時に、これが我が心に浮かんできた。