ディーの日記 1582年11月15日

ページ名:ディーの日記 1582年11月15日

第四の神秘の書


1582年11月15日


ケリー*1との和解の後に。
我らが人を許すように、神よ我らを許したまえ*2


11月15日 木曜日


 最初にウリエルは契約のテーブルの下から何かを取り出した。そして、(火の色をした)それは床で徐々に大きくなり、世界全てよりも大きくなった。ウリエルは余にこう述べた。


ウリエル「汝の時代は最後の時代であり、汝にそれらは明かされるであろう」


 それから、水晶玉には数千、否、数えきれない人々の大群が来た。ウリエルは言った。


ウリエル「彼はこの世界にある。そして別の世界はこの者と共に始まる。
 汝が見たものの形を書き記せ。色を書き記せ」


 見たものの形は、透明な火の球であり、その内部には立っている人々、幾つもの塔、城などが見えた。この球に向かって王カルマラ(CARMARA)が向かい測るように見えた。そして、球の凸面のほとんど頂上に豪華な椅子が現れ、彼はそこに座った。


ミカエル「神の諸神秘には時があり、見よ、汝はその時を与えられた。
 これまで語ってきた事全ては、汝の呼びかけに服従する。
 友情により、いつでも汝は彼らを見て、汝が望む事を知るであろう。
 彼らいずれも、どの時、季節であろうとも、汝に(簡潔に)何のためであれ、進む方向を示すであろう。
 我はこれより、彼ら全ての職能について少し答えよう。汝はこの全ての職能の服従を得ている。汝に与えられた教授により、望むように彼らを用いよ」


 王 CARMARA*3――この王(ウリエルにより最初に呼ばれた)は、とても背の高い人の姿で現れた。王は長い紫のローブを身に着け、その頭には金の三重の王冠をかぶっていた。王が最初に来る時には、7人(人のようなもの)が彼を待っていた。その後、彼ら自身が7つの呼びかけ(Heptarchicall)の7人の君主らであると宣言された。ウリエルはこの王(が最初に現れた時)に、金のまっすぐで小さな先端が丸いロッドあるいは杖を与えた。この杖は3つの均等な部分に分かれており、そのうちの2つは暗いか黒かったが、第3の部分は輝く赤だった。この赤い部分を王は手に持っていた。


 王 BOBOGELは、黒いビロードの外衣を着て現われた。そのタイツはきつく、丸いタイツにはビロードの襟飾りがあり、その上に金のレースが飾られていた。王の頭には黒い羽根のついたビロードの帽子をかぶっていた。その肩からはケープを羽織り、首からは財布を吊るしていて、ベルトには輝くレイピアを射していた。王の髭はとても長かった。王はスリッパと釘抜きを持っていた。そして王は「余は自らのためではなく、その統治のために、これらのローブを身に着けている」などと述べた。



 君主 BORNOGOは、赤いローブを着て、その頭には金のサークレットをつけて現れた。君主は自らの印を示し、これがそうであると述べた。



 王 BABALEL...*4



 君主 BEFAFESは、赤いローブを着て、その頭には金のサークレットをつけて現れた。この君主は金のベルトを着けていて、そこにはBEFAFESと書かれていた。君主が自らの胸を開くと、曲がっており、ローブの下には羽毛があるように見えた。その印、あるいは印象はこれである。



 王 BYNEPOR...*5



 君主 BUTMONOは、赤いローブを着て、その頭には金のサークレットをつけて現れた。その印はこれである。



 王 BNASPOL...



 君主 BLISDONは、多くの色を持つローブを着て、その頭には金のサークレットをつけて現れた。その印章あるいは印はこれである。



 王 BNAPSEN...



 君主 BRORGESは、赤い衣服を着て現れた。この君主が衣服を開くと、力強く、最も恐ろしい炎が側面から噴き出していた。それらは死すべき定めの者の目では、長い間は見る事が叶わないであろう。その印あるいは印象はこれである。



 王 BALIGON...



 王 BLVMAZA...



 君主 BRALGESは、赤いローブを着て、その頭にはサークレットをつけて現れた。これが彼の統治の印である。



 王の前にいた7人の君主らの1人*6は、その顔を王から離していたが、今では王へと向いていた。


*7
Hの上の王冠の印「汝の力は民を統治する。見よ、作業の印を」



 すると、白い旗の中に、CBの2つの文字が逆向きに現れた。その側には女が立っていたが、その腕は見えなかった。


王冠「書き記せ。余の名はCarmaraである*8


 もう片方には、イングランドの軍旗が現れた。この旗は古いように見えた。


 カルマラ王の前に立っていた者*9が「さらに2人が来る。それ以上は来ない」と述べ、手を挙げて前へと進んだ。他の6人は場所を与えた。この君主は両腕を広げて、(球の中に現れていた)群衆へと、聴聞を求めるかのように向けた。それからこの君主は言った。


君主Hagonel「この人の子と、その子らは、我が命に服している*10。これは神秘である。我はそれを語った。全てを書き記せ。彼らは我が僕である。彼らにより、汝は驚異的な働きをなすであろう。我は時を支配し、我が時はまだ来ていない。地*11での作業は、我が力に属する。そして我は12人のうちの最初の者である。我が印はBareesと呼ばれ、これがそうである」



 この君主は右の手のひらにこれを指輪のように持っていた。また、中指にも填めていた。大きな声で君主は「地の全ての民よ、来たれ」と述べた。


 1. すると、球の中の群衆から、大勢の王らのみがまず来た。彼らは跪くと、一部は印に接吻をし、一部は見つめて立っていた。接吻をした王らは、それぞれが剣を片手に持ち、もう片方の手には天秤を持っていた。この天秤は均等にバランスが取れていた。だが立っていた者らの持つ天秤は片寄っており、片方の皿がもう片方よりも低くあった。バランスの取れた天秤を持つ王らは喜んでいたが、もう片方は悲しく、重い顔つきをしていた。



 このように、そうあるべきで、この働きはかく終わった。


 2. 次には、貴族らが来た(それからこの君主はなおも手を挙げている)。彼らは2つの集団に自ら分かれた。そして片方の集団の頭には「Vera(真)」という文字が、もう片方には「Impura(偽)」という文字が現れていた。


Hagonel「真は真とともに、偽は偽とともに。来たれ、汝ら自然の君主らよ」


 3. すると、学者のあらゆる種類の黒い外套を着た、歳を取った威厳のある顔つきの者らが来た。彼らは様々な書を持ち、一部の者らは地を計測する棒を持っていた。そして彼らは2つの集団に分かれた。いずれの集団もその学長を持っていた。この集団の1つは、自らで議論に陥っていた。もう片方の集団は沈黙したままだった。そして、これら2つの集団の前に大きな書が現れた。1つの書には「Lucem(光)」と、もう片方の書には「Mundi tenevras(世界の闇)」と書かれていた*12。前に立つ君主は、その手を彼らに広げて、彼ら全ては跪いた。そして、Lucemとある書は輝き、その前に立つ集団は去っていった。


Hagonel「野全体の平原より、これらの僅かな枝を集めよ」


 余は彼に、あなたの名前は何ですかと尋ねた。すると彼は答えた。


Hagonel「我は第1にして第4の者、Hagonelである」


 この第1にして第4の者は、その印☉を群衆に示し、彼らはそれを見て、その一部は活気づき、一部は立ち、一部は倒れた。



 1. それからHagonelは答えた。
Hagonel「第1の者らは地の王らである。それらは8(のような印)の最後の穴について語り、かつてあり、今あり、来るべき者らである。彼らから汝は学を学ぶであろう。この神秘を書き記せ。終わりに至るまでの場所を取れ」


 それから、Hagonelはその前にいる彼らの多くを投げ飛ばした。


Hagonel「ここ(球の上部にあるカルマラの印を指す)に、彼の名がある。にも関わらず、我は彼(一般的に、特にBlumazaの)の使いである。
 彼らは堕落して不正の王らであり、それらの力を我は覆して破壊した。汝もそうあるべきである。汝は武器*13を見た。この秘密はそれほど偉大ではない」
ディー「余は武器とは何かを知りません」
第1にして4の者は言った。「書き記せ。我は汝に語るであろう」


 第1にして4の者が来る間、各側面の3人は座った。


Hagonel「我は第1にして第4の者、Hagonelである」
ディー「余はその事は前にも聞きました。汝は第1にして4の者、Hagonelです」
Hagonel「我はHAGONELで、HAGONELを統治する。第1のHagonel、第2のHagonel、第3のHagonelがある。我はこれら3人を統治する第1の者である。それゆえ、我は第1にして、この4人のうちの最後の者である*14


 その間、先の群衆の間では、一部の者らは倒れて死んでおり、一部はその口が引き離され、一部はその足が破壊されるなどしていた。そして彼はカルマラの印を指して言った。


Hagonel「彼の名において、我が名とともに、我が印と我が配下の残りの者らは、もたらされるべきものである*15。ここにある、嘘つき、魔女、呪い師、欺く者、冒涜者、最後に全ての自然を悪用し、不名誉にする者らは、永遠に横たわるであろう」


 2.Hagonel「第2の集団は、地の統治者らである。彼らが良き者ならば栄光があり、我らが汝に教えた武器らは、強化されよう。結果として、彼らが悪しき者ならば悪用しよう」
 3. Hagonel「第3の集団は、神の諸神秘を味わい、自然の飲み物を飲む者らである。彼らの心は分かれており、ある者らは目が天を見上げており、残りの者らは地の中心を見ている。ここには栄光も善意も善も無い。これは7つの中の7つにより、働いている。すなわち、(汝の理解のために)これは働いている。この7つの者らは永遠の子らである。神の栄光のために、汝はこれらの名を書いており、記録している*16


 それから、Hagonelは両手を合わせて何かを語ったが、エドワード ケリーは(余に語るには)聞こえなかった。それから第1にして4の者は述べた。


Hagonel「汝らのいずれも聞こえるべきではない。なぜなら、この声は人々のためには価値は無く、その息子らが神を称える者らのためだからである。その御独り子(イエス)にして世界の栄光に祝福あれ」


 エドワード ケリーは黒い布のようなものが来て、水晶玉の前面の全てを覆ったのを見た。そのため水晶玉は何も見えなくなった。それから声が「今や、これ以上は我らを見るべきではない」と言ったのが聞こえた。これは(今この時には)去る徴として取るべきであろう。


 称賛と名誉は永遠にして全能の神に、今もいつまでも。アーメン。


ディーの日記 1582年11月16日
↑ ディーの日記


*1 この頃にエドワード タルボットはケリーと改姓している。その理由は不明である。
*2 マタイによる福音書 第6章12節の主の祈りの一節から取られている。
*3 ディー注。この王のみが、余が7つの呼びかけ(Heptarchicall)と名付けた教義全てを指図し配置する者である。まず最初に7人の君主らを呼び、その後に7人の王を呼ぶ。そして、最初の目的のための7つの呼びかけの教義全体の使用と実践のための教授が与えられ、その果実は余により楽しまれた。2つの他のもののうち、1つのみが記されている。
*4 原書では欠けた部分が多く、それは削除されたのか、元から書かれていなかったのかは不明。
*5 この王の印は上のBabalelと同じものになっている。
*6 ディー注。このHagonelには、余らは前には何も関わっていなかった事に注意せよ。
*7 原書では、下の行の先端に書かれている。Hの文字(Homo、人間を表す)の上にある王冠は、王権を表している。ディーは自らの日記では王冠の象徴を、女王エリザベスを表すのによく用いていた。
*8 ディー注。このCarmaraは、別名はBaligonである。参照せよ...。
*9 ディー注。君主HAGONELである。注意。全ての君主らは男で赤いローブを着ているように見えるが、この君主はそのローブは他よりも短いように見えた。また全ての君主らは頭に王冠や小冠ではなく、金のサークレットをつけていた。
*10 ディー注。息子と、息子の息子については、上記の第2の書を参照せよ。
*11 ディー注。地の王ら。
*12 ディー注。彼は2人の王、BlumazaとBobogelの権能について述べている。そして、彼はこれらの僅かな小枝らを集めよと述べた。このうちBobogelは、金属や全ての自然の高貴さと知恵を司っている。
*13 ディー注。破壊するために用いた武器。
*14 ディー注。この第1にして最後の者に注意せよ。なぜなら、Baligon ali.Carmaraと、その君主や諸図からである。
*15 ディー注。これらの霊的な武器とともに実践せよ。
*16 ディー注。注意。第2の書の息子の息子の実践である。E、An、Aue、Liba、Rocle、Hagonel、Ilemeseで、これらの7つは大いなる円の中の名前である。