大グリモア

ページ名:大グリモア


 The Grand Grimoire(またthe Red Dragonの名で「新版」として再出版される)は最も有名な黒魔術のグリモアで、1522年に出版した主張するが、それは起源を古く見せかける嘘で、実際には1821年にフランスで出版されている*1。また、その数年前に出ていたグリモリウム ヴェルム(真正のグリモア)と内容の多くが重なっており、おそらくは情報源としたと思われる。
 本書の編者はラビのアントニオ ヴェニティアナと記されており、名前からしてイタリア系だが、詳しくは知られていない。おそらく偽名であろう。
 現在でも、このグリモアは赤竜の名でハイチ島のヴードゥー教やその周辺地域で広く使われている。
 また、エリファス レヴィもこのグリモアについて高等魔術の祭儀篇 第13章で記しており、その情熱的な文体からして、内心些か愛好していたようである。
 本書は3部で構成され、第1部はルキフゲ ロフォカレなる悪魔(ルシファーの別名とも考えられてきたが、第2部ではルキフゲはルシファーの配下の宰相とされている)を二股の杖を用いて召喚して命令する方法が述べられている。第2部は奇妙にも聖なる王国と呼ばれ、第1部での杖や円を造れない人が「次善の策」として悪魔と契約する方法が記されている。だが、最初から契約を守る気はさらさら無くて、後に悪魔に魂を奪われて地獄へと持っていかれないようにするために、悪魔を逆に脅迫して、契約内容を軽いものにする方法となっている。二重の意味で邪悪な本である。
 第3部は様々なまじない集の付録である。総じてヨーロッパの民間魔術の興味深い紹介となっているが、黒魔術の悪質な内容が含まれているのは否めない。


第1の書
大グリモア 1
大グリモア 2
第2の書
大グリモア 3
付録
大グリモア 4
大グリモア 5


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*1 Petersonも、19世紀初頭より、そう古くはないだろうと述べている。