ディーの日記 1582年3月16日 後編

ページ名:ディーの日記 1582年3月16日 後編

 夕食後、タルボット氏は祈りのために、彼の部屋へと向かった。それからウリエルが彼の前に現れて、今日余らが働いた図あるいは印に欠けた部分があると述べた。そのため、タルボット氏は研究中の余のもとへと来て、余の印(あるいは図)を求めた。彼はその中の部分を修正したいと望んでいた(と述べた)からである。余は彼に印を渡し、少ししてから彼は修正したのを再び持ってきた。数の値や、それが文字の上か下かの場所、さらに文字やその場所が欠けた部分も示したが、余は表現されたどの場所も、余によって省かれていたと認めるのを拒んだ。余はミカエルが最後に語った、2つの場所は空のままであるという言葉を疑うよりも、「これら2つは、なおも隠されたままにある」と述べた。だが余が省いた部分があったとしたら、この2つ以外にもあるかもしれない。そのため、この問題についてミカエルの判断を仰ぎ解決するのは良いと考えた。そのため水晶玉に余らは呼びかけ、ミカエルは来た。余はこの先の疑いについて述べると、ミカエルは返答した。


ミカエル「真理は神にのみあり、それらの全ては真である。汝に語られたもので、どの文字も歴史も汝は省いてはいない。だが汝の見霊者は、汝に述べるのを省いたものがある」
ディー「余はそれを記録できましょうか?」


 それから、見霊者により省かれたものと、まだ余らには述べられて無かったものも、ウリエルによって正当に修正され、「これら2つは、なおも隠されたままにある」という言葉が適切になるようにされた。


ミカエル「汝はかく述べた」
ディー「余はさらに、望む一つの場所についても示すように祈ります」 


 すると、ミカエルは再び大きな真鍮の足で立ち上がり、セミエル、セミエルと再び呼び寄せた。それからセミエルが来ると、ミカエルの前に跪いた。


ミカエル「かくして終わりき」


 すると、(白い男の)示す者が、角笛を取り出して吹くかのように口に付けるが、吹かずにいた。そして角笛の尖端にはギリシア文字のω(オメガ)が現れた。それから霧に包まれて、恐ろしい稲妻があった。


ミカエル「かくしてなされた」


 それから、先に述べた6 6 6の3つの数に対して、ミカエルは指を下の2つの6の数へと当てて、「これは、この者の数である」と述べた。それからミカエルは角笛の末端へと指をあてると、金の円盤を取り出した。そこには'i'の文字が中心にあり、その周囲を多くの円が取り囲んでいた。それから「全ては一つである」と述べた。



 それから、先に見えていた世界の形は消え去り、セミエルも去っていった。そしてミカエルは来て、再び椅子に座った。その足は真鍮に輝くのを止めて、余らに対して、こう述べた。


ミカエル「前へ進め。汝は既に自らが書いたことを知っていよう? 主をその聖所で称えよ。


 また注意せよ。(これらが行われた)円周には7つの名前が含まれている。またこの7つの名前には、7人の天使らが含まれている。あらゆる文字には、7人の天使らが含まれている。これらの数は文字へと当てはめる。汝が7つの名前を知るならば、7人の天使らも理解するであろう。
 最初に現れたTの文字に属する4の数は、指し示す数である。これは、汝が次に見るべき場所を指し示している。また、上に置かれているのは、右手側へ向けて取り除いていき、次の文字を得るために用いる場所の数の形を取るのを示す。下にある数も指し示すもので、左手側に向けて円周の次の文字を汝が用いるべき場所を宣言する。汝は、やがては数が無く、指し示すものではない文字に到達するまで読んでいかなくてはならない。これが全てである。これにより汝は7つの主要な名前を見つけるだろう。我らについて知り、汝の実践に当てはめられるであろう。かく始めるのだ」


 それから、Tの4から、さらに(右手側へと進んで)場所をもっぱらに進む場所を見ていくと、余はTから4番目の場所(だが、始まりも含めると、5番目の場所である。)にはhの文字と、その上に22の数があった。そのため、余は右側に22回進んでいき、そこではAの文字と、その上に11の数があった。さらに右側に11回進んでいくと、小文字のaと、その下に5の数があった。下に5の数が置かれているので、余は左手側に5回もっぱらに進むと、小文字のoと、その下に10の数があった。そこで、さらに左手側に10回進んでいくと、余は小文字のtと、その下に11の数を見た。そのため、左手側に11回進んでいくと、余はそこには他には何の数も無い小文字のhを見た。これにより、この文字によって、我が言葉は終わり、それは全て合わせると、ThAaothである。


ディー「これで良いのであろうか?」
ミカエル「それは名前では無い。汝は次の呼び出し*1で全てを理解するであろう。この規則は完全である。1時間以内にまた呼び出すなら、それらは示されるであろう」




 1時間過ぎてから、実践でこの第一の規則をより明白にするために、余らはミカエルと再び出会った。


ミカエル「こんにちは」



ミカエル「さて、汝らは過ちを犯しており、この中に汝らは過っている。だがにも関わらずに、汝らの中に過ちは無い。なぜなら、汝らは過ちを知らないからだ。7つの名前は、円の中に置かれた全体の文字が含まれると理解すべきである。一部の文字は、それら自身を指し示すものである。勿論、倍数以外のどの文字も、神の名前ではない。汝らは、最初の名前で、「Aa」とした、つまり、aが2回続いていて、言葉を違ったものにした間違いを犯している。汝はその作業の終わりに注記すべきである。汝が2つの'aa'が重なっているのを見つけたならば、最初のaは名前の中に含まず、その内なる力を留めさせるべきである。我が意味合いは、3つの一般的な文字から、1つの文字のみ、すなわちこの大文字のAのみを用いる事である*2。汝らがこれらを考慮するならば、公正な名前を見出すであろう。我は、言葉の始まりについてではなく、その中間で現れるものについて述べている。明かせ、明かせ、さすれば汝らは見るであろう。汝らが'go'の文字を見つけても、実際には赤い'og'である。これが全てである」


 それから余は、42文字の神名のカバラ(ヘブライ文字)を赤い文字で見た。だが、それらは40文字のものでは無かった。この42文字は以下のようなものである。



 これは、父なる神、子なる神、聖霊なる神、一体の中に三位にして、三位の中に一体である。あるいはラテン語で、父なる神、子なる神、聖霊なる神、にも関わらず、三体の神々では無く、一体の神である。そして、三位一体の神であるゆえ、キリストも一つ(神の三位一体の二番目のペルソナ)であるのを、カバラ学者らは、この方法によって42文字で示した名前を持つのである。



 これはラテン語では、人の中の理性精神と肉は一つであるように、神と人もメシアの中で一つである、を意味する。余はヘブライ語には卓越していないが、汝は我が意味合いを知ろう。


ミカエル「この文字らは、名前と数として取られたゆえに、汝がこれらを再び回復させたならば、42文字の古き規則を証明するであろう*3



ミカエル「また書き記せ。この円の外側からは、地より造られた、いかなる生き物も入る事は叶わない。我が意味合いは、汚れた者ならばである。これは人には未知であった神秘として汝に明かされる。獣も鳥も家禽も魚も、これを深く崇拝している。この中で、これらは全て創造されたのだ。この中に万物は含まれるのだ。それらは汝が、楽園からのアダムの書*4を見出したならば、その中で見つけるであろう。これらの諸神秘を見るのだ。これらは真理、アルファからオメガだからである。始めにして新たなもの、唯一の神は今も永遠に生きる。神は今もあり、未来にもあり、ここにその神名がある。我はかく語りし。汝はこの夜に、これら全てを見てきた。今や、クラークソン*5が扉に近づいてすらいるのだ。邪悪な者らと共にない者らに祝福あれ」


 祝福は主にあらん事を。ハレルヤ。


ディーの日記 1582年3月20日
↑ ディーの日記


*1 ディー注。これらの行いは、呼び出しと関連している。
*2 ディー注。円周の3つの一般的な場所、あるいは3つの一般的な文字から導かれる7つの名前は、1つの文字のみであり、それはAである。
*3 ディー注。この42文字は、行いとしてではなく潜在性としてここにある。
*4 ディー注。ミカエルが言うのは、余がソイガと呼ぶ我が書の事である。
*5 ディーの従者の一人か。