ヨーガによる方法

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ヨーガによる方法


 伝統的にヨーガで達成されるとされる膨大なシッディ(超能力)のリストの中にも、体外離脱は含まれているが、残念ながら経典にはどの技法によってなせるかの具体的な説明は無い。もっとも近年のヨーギらは、自らの体験から幾つかの可能性のある行法を挙げている。


ヴィヴェーカーナンダの片鼻呼吸


 19世紀の高名なヨーギ、スワミ ヴィヴェーカーナンダも著書の中で体外離脱のための特別なプラーナーヤーマ(呼吸法)、ナーディ ショーダナを説明している。もっとも、ヴィヴェーカーナンダ自身はこれをクンダリニー覚醒のためと説明している。高名な学者アーサー アヴァロンはこれを空中浮揚のためと、他のヨーギらは、これは体外離脱をも可能とすると述べている。クンダリニーが上昇したら、これらはいずれも達成できると言われるので、結果的にはどの意見も正しい事になる。


1) 左の鼻の孔を左親指で押さえて、右の鼻の孔を通じて入息する。
2) あなたの肺が一杯になるまで入息を続けるが、不快感を感じるまでしてはならない。
3) 右の鼻の孔を右親指(あるいは左の薬指。この場合、中指と人差し指は額に当てる)で押さえて、1から100までカウントし、息を心地よく耐えられないようになるまで続ける。勿論、左の鼻の孔も同時に押さえていなくてはならない。
4) 左の親指を外して、左の鼻の孔を通じてゆっくりと出息する。絞りだしたり無理してやってはならない。
5) 再び入息をするが、今回は左の鼻の孔を通じて行い、右の鼻の孔は押さえている。
6) 再び保息をし、カウントを始める。
7) 前と同じ数に到達したら、右の親指を外して、右の鼻の孔を通じて出息する。


 ここでの鍵は中庸である。最初に多くの息を摂り過ぎたら、サイクルの終わりには息切れする羽目になるだろう。もしこれが起きたら、あなたは間違って行っている。次のサイクルからは、最初の試み以上に長く保息はしてはいけない。この実践の目標は呼吸を長く長くしていくのだが、それは「徐々にゆっくりと」行う必要がある。


 ヴィヴェーカーナンダは限界まで保息すると述べているが、一般的な説明では、入息、保息、出息の比率は4:16:8と一致させるべきだという。4秒息を吸って、16秒保息して、8秒かけて息を吐く。あなたの目的は、これを少しずつ増大させていき(1:4:2の比率は決して変えてはならない)、途中では8:32:16、最終的には16:64:32とする。また、12:48:24から始めて、16:64:32とし、最後には20:80:40とする体系もある。それぞれの比率の体系は、超能力の違った開発と関連していると言われる。


 最高の効果のためには、ほとんどのヨーガ経典では、それぞれのセッションで20サイクルを行うよう勧めている。毎日どれだけこの実践をするかは決められていないが、起きた時、昼飯の前、晩飯の前、寝る前などの、1日に4回が一般的に行われている。胃に何も無い時に実践するのを忘れないようにする。


 一部の経典では、実践中に心の中でマントラを唱えるのを勧めており、特に基本音のAUM(オーム)が通常は勧められている。


 またヨーガ経典では、離脱のための正しい道にあるかの判定を示している。肉体は汗をかき始める、浮かびそうなほど軽く感じるなど。また、実践者は霊的な管ナーディから作られる内なる音を聴くようになると言われる。


種子マントラのチャクラ瞑想


 Jill Lowy著「Yoga and the Art of Astral Projection」には、体外離脱へと導くヨーガの瞑想について述べている。これは各チャクラに対応する種子マントラ(LA, VA, RA, YA, HA, AUM, OM)を心の中で唱えるのと、ヘルメース主義の5大エレメンツのタットワ図形(これ自体も元はインドから来ているが)を組み合わせたものである。


1) まず寝てから、深夜に起きる。1時から3時が理想的だという。
2) 息を吐いて、全ての心配も去ると考える。
3) まずムーラーダーラ チャクラに5分間、呼吸と共にエネルギーが蓄積されるとイメージする。これはアストラル体離脱のためのエネルギーとなる。
4) 息を吸いながら、四角の黄色い地のエネルギーをイメージし、心の中で「LA(ラー)」マントラを繰り返す。
5) 息を吸うのを続けながら、次にはスワーディシュターナの脊柱の位置で水エレメントの青緑の三日月をイメージし、心の中で「VA(ヴァー)」マントラを繰り返す。
6) 脊柱のマニプーラの高さでは、火の赤い三角形をイメージし、「RA(ラー)」マントラを繰り返す。
7) 息を吸いつつ、脊柱のアナーハタで風の青い円をイメージする。心の中で「YA(ヤー)」を繰り返す。
8) 次に脊柱のヴィシュッダ チャクラへ行き、エーテル原理と関連するスミレ色の楕円形をイメージし、心の中で「HA(ハー)」マントラを繰り返す。
9) ここで息を吐きつつ、前面の眉間のアージュニャーへ移動し、輝く白い光をイメージしつつ、「AUM(オーム)」を心の中で唱える。息を吐きつつ、息と共に体から数十センチ上の空間へと自己が離れるとイメージする。
10) 息を吐き終えると、また最初から繰り返す。
11) 要約すると、息を吸いつつ「ラー・ヴァー・ラー・ヤー・ハー」とそれぞれのチャクラの位置でエレメンツの象徴をイメージをし、息を吐きながら額で「オーム」を唱えて白い光をイメージし、息と共に離脱すると想像する。


 この実践を毎日最低でも45分、理想的には深夜か早朝に行う。著者はこの瞑想を1年間行っていたら離脱するようになったと述べている。大変だが、行う価値はありそうである。


チャクラへの集中の方法


 これは最近自力で偶然に見つけた方法で、マニプーラ チャクラに集中する事で離脱する体験があった。
 クンダリニー タントラで説明されるように、真のマニプーラ チャクラの位置は、背骨の中の臍の高さにある。ここに集中しながら「マニプーラ、マニプーラ、マニプーラ…」と心の中で唱え続けるのみである。
 するとすぐに、エネルギーで出来た微細な「もう一つの体」が、肉体から離れて上下、前後に少し振動するような感覚がある。しかし、こちらは無視してチャクラへの集中と「マニプーラ」のマントラを唱えるのに専念する。3日ほど繰り返していたら、いつの間にか外に出ている体験をした。
 これは朝起きた後にすぐに行う必要がある。寝る前では振動はあるものの、離脱までには至らないようである。
 マーク スタヴィッシュは、明晰夢と幽体離脱のためのカバラ的ガイドで、一般には離脱のためには太陽神経叢(マニプーラ)への集中がよく使われるが、喉のヴィシュッディ チャクラへの集中を勧めている。こちらも試してみると(もちろん、背骨の中の喉の高さにである)、確かにすぐに振動をし、さらに苦痛も少ないので、今ではこちらで行うようにしている。ある夜に寝る前にしていたら、明晰夢を見ている。
 他のチャクラの位置でも試してみたが、顕著にアストラル体が振動するのは、マニプーラとヴィシュッディのみのようである。
 これは知る限り、最も容易に離脱できる方法のようである。以前から、おそらくこの分野ではヨーガ最強だろうと予測はしていたが、それが証明された。もっとも、チャクラへの集中が効果が出るには、ヨーガの行をある程度している必要があるだろう。


明晰夢から移行する方法
↑ 体外離脱の技法