オカルト哲学 3-65

ページ名:オカルト哲学 3-65

第65章 本書全体の結論


 これらが、私が古人の伝統から集めた魔術の入門である。それらは本書全体に様々に組み込み、短い言葉ではあるが、知性のある読者には充分なものである。これらのある部分は順序立って書かれてあり、ある部分はそうではない。ある部分は(古文書の)断片から集められたもので、ある部分は隠されてすらいて、知性ある者の探求に委ねてある。私が書いたこれらの事柄をより鋭く考える事ができ、熱心に探究する者は、魔術の技の完全な基礎原理を得て、また失敗しない試みもなせるであろう。
 私はこの術を、賢明で知性ある者には隠されずに、それでいて、邪悪で疑い深い輩にはこれらの諸秘密の密儀が得られず、無知と自暴自棄の影の中で貧窮と驚きの中にあるように書いたからである。
 そのため汝、知恵と学びの子よ、本書の中にあるものを熱心に探究し、我が散乱させた諸意図を共に集めよ。それらは本書のあちこちの場所に置かれ、ある箇所には隠されたものも、別の箇所では明らかにするようにし、それらは汝が賢者ならば明らかとなろう。その精神が腐敗しておらず、生の正しい道を歩み、慈悲深く正直で、神への正しい信仰の畏れと崇敬があり、その手は罪や悪から自由であり、その行いは温和で謹直で中庸な、汝のために私は本書を書いたからだ。そのような汝のみが、汝のために保持された知識を見つけられよう。そして多くの謎の中に隠した諸秘密も、深い知性を持つ者のみが理解でき、それらを汝が得たならば、征服できない魔術の規律のこの全体の学は、汝のもとへと徐々に染み通るであろう。そして、ヘルメース、ゾロアスター、アポロニウス、その他の古代の奇跡をなした者らが得た性質は汝の中で姿を見せるであろう。
 だが、汝、嫉妬深く、中傷をし、根本から無知の子であり、愚かな淫行に走る者は、我が書に近づくなかれ。これらは汝の敵であり、絶壁に立っており、汝がこれらの過ちに陥るならば、頭から悲惨へと転げ落ちるからだ。
 それゆえ、疑い深かったり、知性が欠けている者らが(魔術を実践して)その望みを得なかったとしても、自らの愚かさの過ちを私のせいにしたり、私が誤ったり、意図的に偽りや嘘を書いたと言わず、我が書を理解できなかった自らを非難すべきである。これらは曖昧で、様々な密儀により隠されているので、多くの者らが誤ったり、自らの感覚を失うのは容易に起きるであろう。そのため、私が多くの謎によってこの学の真実を隠していて、様々な場所にばら撒いていても、誰も私を怒らないようにしてもらいたい。私はこれらを賢者からは隠しておらず、邪悪で神無き者らには隠し、必要性から愚者には盲目にする言葉を用いたが、賢者にはこれらを理解できるようにしたからである。



Finis.(終)


↑ オカルト哲学 第三の書