Goetia 31-40

ページ名:Goetia 31-40

31:フォラス (פוראש)


 第31の霊は力ある偉大な議長フォラス*1と呼ばれており、屈強な男の姿で現れる。その権能は人に植物と宝石の理解を与え、望むならば論理学と倫理学の全てを教え、人を不可視にし、流暢にし、長生きさせる*2。また宝や失われたものを発見する事が出来る。この霊は29の霊の軍団を率いている。この印、印章はラメンとして身に着けねばならない。



32:アスモダイ (אסמראי)


 第32番目の霊は偉大で強大な王アスモダイ*3と呼ばれ、3つの首をを持ち、第1のは牡牛のようで、第2は人のよう、第3は雄羊のようである。蛇の尻尾があり、彼の口からは炎を吐き、足首はガチョウのような水かきがあり、地獄の竜の上に座り、片手には軍旗のついたランスを持つ。この霊はアマイモンの配下の中でも第一の者である。エクソシストがこの霊を呼ぼうとしたら、勇気を持て。恐れを抱いたならば圧倒されるだろう*4。そしてアマイモンはエクソシストを騙し、彼が行う事すべては暴露されるだろう。だが、エクソシストが上記の姿のアスモダイを見たらすぐに、その名前で呼び、「汝はアスモダイだ」と述べたら、彼は否定する事は無く、やがては汝に深く礼をして、汝に徳の指輪を与え、数学、地理、天文学、その他の手芸すべてを完全に教えるだろう。また望むならば全ての答えを完全にして真実に与え、人を不可視にし、アマイモンの軍団に属する宝が眠っていて、その守護者がいる場所を示す。この霊は72の地獄の霊の軍団を率いている。作ってから胸の前にてラメンとして身に着ける印はこれである。



33:ガープ (געף)


 第33の霊は偉大な議長にして力ある大公ガープ*5であり、太陽が南の宮のどこかにある時に4人の偉大な王たちの前で、あたかも彼らを導くかのように人の姿で現れる。その権能は人々を哲学とすべての自由諸学に博識にする。愛や憎しみを作り出し、人々を鈍感にする。またアマイモン王に属するものを聖別する方法を教え、他の魔術師の使い魔を持ってくる。また、過去、現在、未来の事を真に答え、エクソシストが望むならば、人を一つの王国から他へと速やかに移動させる。この霊は66の霊の軍団を率いており、自らは能天使ポテンタテスの位階にある。作ってからラメンとして身に着ける印はこれである。



34:フルフル (פורפור)


 第34の霊は偉大にして力ある伯爵フルフルと呼ばれ、炎の尻尾を持つ雄ジカの姿で現れる。この霊は打ち負かされるか三角形の中にもたらされるまでは、決して真実を話す事は無い。ここで打ち負かされると、これは天使の姿になる。この霊はかすれた声で喋り、男と妻の間に愛を作る。また、稲妻、雷、嵐を引き起こす。また命ぜられるならば、秘密と神的な事柄の真の答えを与える。この霊は26の霊の軍団を率いている。ラメンとして身に着ける印はこれである。



35:マルコシアス(מרחוש)


 第35の霊は偉大にして力ある侯爵マルコシアス*6と呼ばれ、最初はグリフィンの翼と蛇の尻尾を持つ狼の姿で現れ、口から炎を吐くが、エクソシストの命令により、強い人の戦士の姿になる。この霊は全ての質問に答え、エクソシストに非常に忠実である。彼はかつて主天使ドミニオンズの位階にあり、30の霊の軍団を率いている。またこの霊はソロモン王に対して、1200年後には第7天へと帰りたいと述べていた。作ってからラメンとして身に着けるその印はこれである。



36:ストラス (ישטולוש)


 第36の霊は偉大にして強力な大公ストラス*7と呼ばれ、最初にエクソシストの前に夜カラスの姿で現れるが、後に人の姿に変わる。その権能は天文学と薬草と宝石の性質を教える。この霊は26の霊の軍団を率いている。作ってからラメンとして身に着ける印はこれである。



37:フェネクス (פאנץ)


 第37の霊は偉大な侯爵フェネクス*8と呼ばれ、鳥のような姿で現れ、子供のような声を発する。この霊は多くの心地よい鳴き声をエクソシストの前で唄うが、それらに注意を向けてはならない。やがて人の姿になり、全ての驚異的な学問について語る。この霊は素晴らしい詩人であり、求められるならば喜んで行うだろう。またこの霊はソロモン王に1200年後には第7天へ帰りたいと述べていた。この霊は20の霊の軍団を率いている。作ってから身に着ける印はこれである。



38:ハルファス (האלף)


 第38の霊は偉大な伯爵ハルファス*9と呼ばれ、野鳩の姿で現れ、かすれた声で喋る。その権能は塔を築き、そこに武器と弾薬を備え着ける。また、軍人たちを目的の場所へと移動させる。この霊は26の霊の軍団を率いている。作ってからラメンとして身に着ける印はこれである。



39:マルファス (מאלף)


 第39の霊はマルファスと呼ばれ、まず最初にカラスのような姿で現れるが、やがてエクソシストの要求により人の姿になり、かすれた声で喋る。この霊は力ある議長であり、極めて強力である。その権能は家や高い塔を建てる事ができ、世界各地から速やかに技工らを集められる。また敵の考えや望み、それまでになした事を破壊する事ができる。汝が生贄を捧げるならば、この霊は喜んで受け取り、良き使い魔を与える。だが、それを行うと彼は欺くであろう。この霊は40の霊の軍団を率いている。作ってからラメンとして身に着ける印はこれである。



40:ラウム (ראים)


 第40の霊は伯爵ラウム*10と呼ばれ、最初はカラスの姿で現れるが、その後にはエクソシストの命令により、人間の姿になる。その権能は王国の宝物庫から宝を盗み出し、命令した場所へと運ぶ。また、街々と人々の権勢を破壊する。さらに過去、現在、未来の事柄を話し、友や敵の間で愛を作る。この霊はかつては座天使スローンズの位階にあり、30の霊の軍団を率いている。その作ってからラメンとして前に着ける印はこれである。



Goetia 41-50
ゴエティア


*1 ヴァイヤーは「Forras、またの名をForcas」。スコット訳では「Foras、またの名をForcas」。
*2 マサース版では脚注で「文書の中の2つは『無敵にし』とあるが、多数は『不可視にし』とある。フォラスの屈強な男の姿での現れは、前者である根拠もあるかもしれないが、その権能の性質からして、この無敵というのは物理界というより精神世界でのものだろう。」とある。
*3 ヴァイヤーは「Sydonay / Sidonay、またの名をAsmoday」で、Harley 6483では「Asmodai」。マサース版では「Asmoday、あるいはAsmodai」である。アスモダイ、アスモデウスは旧約聖書トビト書で出てくる。
*4 スコット訳では「帽子を被っていたら」と誤訳をしている。マサース/クロウリーはさらに「あるいは頭飾りを」と加えて、誤訳を拡大させている。
*5 ヴァイヤーは「Gaap、またの名をTap」。マサース版では「Gäap」。
*6 ヴァイヤーは「Marchocias」。だがスコット訳では「Marchosias」になっている。
*7 Harley 6483では「Stolus」、マサース版では「Stolas、あるいはStolos」。
*8 無論、フェニックスの崩れた姿。Sloane 3648では「Phenex」。Harley 6483では「Phenix」。マサース版では「Phenex(あるいはPheynix)」。
*9 Harley 6483では「Malthas」、マサース版では「Halpahs、あるいはMalthus(あるいはMalthas)」。
*10 ヴァイヤーは「Raum、あるいはRaim」。マサース版では「Räum」。