オカルト哲学 3-49

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第49章 ウェヌスによる第4の種類の熱狂について


 次にはウェヌス(ヴィーナス)による第4の種類の熱狂についてであるが、これは熱烈な愛により、精神を神にまで高めて、適切な神の像として神のようにする。これについてヘルメースはこの様に言っている。アスクレピオスよ! この者は大いなる奇跡であり、名誉と崇拝を受けるべき動物である。彼は神の性質に入り、神となるからである。彼はダイモンの興隆を知り、自らもこれらと起源を共にするのを知る。自らの中に人間の部分があるにせよ、他の部分が神性である事を確信する。そのため魂は変容し、神の如き者となり、神を形作る。全ての知を超え、特別な神の本質的な取り決めにより万物を知ると。それについてオルペウスは愛は目が無いもの、なぜなら知を超えるからと述べている。
 次に、魂が愛により神へと変容し、知性の圏の上へと高められたら、自らに預言の霊が統合して得られる他にも、時には驚異的な働きをなし、世界の自然が行えるよりも大いなる事で、それらは奇跡と呼ばれる。天がその像、光、熱によって、火の力が自然の性質では行えない(錬金術師らは経験によりよく理解している)事柄をなすように、神も自らの像と光により、世界がその性質により行えない事柄をなすからである。
 次に人は神の像であり、少なくともウェヌスによる熱狂をする者は、神の様になり、精神のみに生き、自らの中に神を受け取る。また人の魂は、ヘブライの博士やカバラ学者によれば、神の光として定義され、御言葉の像、諸原因の原因、第一の例、神の形質、その印の文字が永遠の御言葉である姿の者の次に作られたものである。メルクリウス トリスメギストスは、これらについて、そのような人は天に居る者らよりも卓越しているか、少なくとも彼らと同等であると述べている。


オカルト哲学 3-50
↑ オカルト哲学 第三の書